黒部の山賊を手に烏帽子岳から新穂高温泉
- GPS
- 58:15
- 距離
- 49.7km
- 登り
- 3,588m
- 下り
- 3,540m
コースタイム
- 山行
- 16:21
- 休憩
- 3:41
- 合計
- 20:02
- 山行
- 13:16
- 休憩
- 5:23
- 合計
- 18:39
- 山行
- 7:14
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 8:15
天候 | 晴れのち曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
毎日あるぺん号で七倉ダム https://www.maitabi.jp/bus/tokusyu1.php 【復路】 新穂高ロープウェイから平湯温泉までは路線バス 古川・高山・平湯温泉〜新宿線 https://www.nouhibus.co.jp/highwaybus/shinjuku/ |
その他周辺情報 | 下山後は「ひらゆの森」温泉 http://www.hirayunomori.co.jp/ |
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
行動食
飲料
地図(地形図)
ヘッドランプ
スマホ
サングラス
タオル
ガスカートリッジ
コッヘル
日焼け止め
トレッキングポール
予備充電器×2
テント
シュラフ
スリーピングパッド
ソーラーパフ
|
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感想
烏帽子岳から新穂高に向かう縦走を3泊4日で計画して行ってきました.
が,初日を終えたところで,3日目は午後から天気が崩れて4日目も雨という予報だったので急遽2泊3日に変更してます.
【1日目】
偶然,これまで何回かご一緒している方と似たルートだったので,七倉ダムからご一緒して登り始めました.私達の他にバスを降りた人は1名のみ.
まずは高瀬ダムまで舗装路を歩きます.
6時半まで待てば高瀬ダムまで行くタクシーが来るらしいですが,待っているより歩いたほうが早いです.
空は素晴らしい星空で,これからの山行に期待が膨らみます.
トンネルを抜けるとつづら折りへの分岐があります.
看板に左側に行けと書いてあったので左の道を行ってみましたが行き止まりました.正しくは看板の右側の登っていく道です.
ここで先行していたもう1名の方と合流して高瀬ダムまでご一緒しました.
つづら折りを登り終えると高瀬ダムに到着.ここからトンネルをくぐって不動沢吊橋を渡り,登山道がスタートです.
濁沢の水場で補給して登山開始.ブナ立尾根は北アルプス三大急登とのことですが,いざ登ってみると,同じく三大急登の合戦尾根よりもしんどい印象でした.
途中何回か休みつつ烏帽子小屋に到着.今日は烏帽子小屋の最後の営業日です.
テント場も空いてて快適でしたが,水場が無く小屋で雨水をろ過したものを購入します.
テントを張って缶ビールを飲んで休憩したあと,烏帽子岳に向かいます.
山頂直下にくさり場があり,三点支持を意識しながら一歩一歩進むと山頂に到着.私を含めて5名程でした.この日は天気がよく,素晴らしい景色です.
戻った後はテントで晩ごはんを食べて,明日の水を購入して早めに就寝.
水を買おうとすると,親父さんに何リットル欲しいの?と聞かれて,最後の日だからか,半額で購入させてもらえました.感謝感謝です.
【2日目】
今日はこの山行で一番厳しい日です.間にテント場が無いので,烏帽子小屋から三俣山荘まで,コースタイムで8時間半の道のりです.
しかし,今回の目的の一つが三俣山荘なので楽しみです.
朝一に飛ばしすぎるとすぐにバテるのでゆっくり歩くことを意識してスタート.
最初のチェックポイントの三ッ岳にはコースタイム通りに到着.意外と楽勝かと思って同じようなペースで歩いてましたが,朝日が出てきて写真を一杯撮ってたからか,野口五郎岳につくころには20分ぐらい遅れてました.
その後,水晶小屋までのルートがしんどかった.岩稜帯を歩きながら,小さな岩山の上り下りを繰り返します.どうも岩稜帯を歩くと緊張からなのか,すぐに息が切れます.
水晶小屋を少し越えると目の前に鷲羽岳が見えますが,三俣山荘は鷲羽岳の向こうでまだ見えません.今の時間と,自分の体力とで悩みましたが,明日は午後から天気が崩れるという予報を聞き,明日登る予定だった鷲羽岳に今日登ることにしました.
ワリモ岳山頂付近でロープ場が少しありますが,基本的には歩きやすい登山道で,思ってたよりも疲れずに気持ちよく登れました.
鷲羽岳山頂で私を含めて3人だけ.快晴の山頂からは水晶岳,野口五郎岳,槍ヶ岳が見渡せます.後ろを見ると三俣山荘も見えました.
いよいよ最後の下り.鷲羽岳から三俣山荘への道はがれ場の急登でなかなかの降り難さです.気を緩めないように慎重に足元を見ながら降りていたら・・・鷲羽池を見逃してしまいました.気づいたときにはすでに過ぎてて,振り返っても見えません.残念.
3時に三俣山荘に到着.テント場と夕食を予約しました.
テント場には水場があり,またトイレは山荘の中のを24時間使えてとてもキレイです.この日はテントも少なく,山荘に一番近い場所に設営しました.
5時に夕食を食べに山荘の2階へ.びっくりするような景色が広がっています.
窓から槍ヶ岳がそびえてて,天井からはランプが吊られていて,サイフォン式のコーヒーメーカーが置いてあって・・・.雑誌やテレビで見て,ここに来たかったので本当に感動しました.夕食はジビエシチュー.想像してたよりもスパイスが効いていて,臭みは全く無くとても山荘の食事とは思えない美味しさでした.
シチューのおかわりができるとは思って無く,ご飯をバクバク食べてお腹一杯になってしまったので,おかわりは断念.
この後は,山荘の1階で他の方々(全員ソロで4名の方が話しているところ)に混ざって山の話をしてました.
夜8時頃にテントに戻って,黒部の山賊を読み始めます.これは面白い面白いと聞いてましたが,ほんとに面白い.実はまだ読み終わってませんが,時間を忘れて読んでました.
【3日目】
当初の予定ではこの日はゆっくり寝て,山荘でご飯でも食べて,双六小屋でもう1泊するつもりでしたが,天候が崩れるということで3時半に起きて5時に出発.
まずは三俣蓮華岳に向かいます.順調に登っていくと,山頂までもう少しというところでザレ場の急登が.普通に足を蹴り込んでもザラザラと崩れて踏み込めません.ほんの少しだけある岩・石に足を掛けつつ登っていきました.ただそれでも岩を落としそうで怖かったので,私の後ろにいらした人(私より全然速い方)に道を譲って山頂へ.山頂に着いたころにはその方はすでに双六岳に向かっていて,誰もいない山頂を楽しめました.
今日は前日までと違ってすごい風です.ここで防風のためにレインウェアを来て双六岳に向かいます.双六岳への縦走路は大きなアップダウンもなく左を見ると常に槍ヶ岳があり気持ちいいです.
双六岳に登頂した後は,ひたすら新穂高に向かって下山です.
双六岳から双六小屋に向かう稜線は,まさに天空の滑走路でしたが,強風でとても寒く,小走りで通り抜けました.
そこから双六小屋を経由して鏡平山荘へ.このころには槍ヶ岳には雲が掛かっていて,鏡池からは残念ながら逆さ槍は見られませんでした.
まだここから5時間.今回の山行を振り返りながら歩きます.
途中ですれ違った方は,鹿児島からいらした方で,今回のためにフェリーで来てそれなりの金額がかかったとのこと.こういう方と会話するのも山旅の楽しみです.少し立ち止まって話をしてました.この方のためにも,明日,天気が回復するのを祈りつつ,下山を再開.
わさび平小屋の手前で恐れていた雨が振り始め,急いでレインウェアを上下着込み,ザックカバーを着けましたが,結局ザッと降ったのはこのときだけで,あとは小雨が降ったり止んだりで下山することができました.
下山後は偶然,平湯温泉行きのバスが来たので飛び乗り,これまた偶然,七倉ダムでご一緒した方が一緒になりました.この方も天候の関係で早めに下山されたとのことです.平湯温泉では,前日の三俣山荘で出会った方に聞いた「ひらゆの森」で汗を流し,予約していたバスを変更して当日中に帰宅することができました.
黒部の山賊を読んでいると,今回行ったところのほかにも,雲ノ平や黒部五郎,高天原やさらには薬師岳など,まだまだ行ってみたいところが出てきますし,黒部の歴史に驚くばかりです.今回はソロでしたが,今度は奥さんと北アルプスに来たいと思います.
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