大峯奥駈道北部縦走 行者還トンネル〜吉野
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- GPS
- 20:01
- 距離
- 34.2km
- 登り
- 1,983m
- 下り
- 2,837m
コースタイム
29日;小笹宿4:00-16:00近鉄吉野駅(途中30分ほど金峯山寺蔵王堂拝観)
GPSログによると距離は28日13キロ、29日が24キロです。
二日目は1,400m位の下りになるので時間の割りに距離が伸びます。
昭文社地図による標準時間は其々7時間と10時間です。
天候 | 4月28日(土) 快晴無風 気温12度〜23度 4月29日(日) 快晴無風 気温10度〜22度 両日共に最高の好天に恵まれました。 しかし、数日前は嵐のような日があったそうです。 装備や心構えに油断は禁物です。 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー 自家用車
終業後、愛知から自家用車で近鉄下市口駅に向かい車内泊 翌日早朝、駅近くのコインパーキングに車を置き タクシー約1時間で行者還トンネル西口に行く 以後は徒歩山行 復路は近鉄吉野駅に下山し、下市口駅まで電車移動 自家用車を回収して愛知に向かう。 行者還トンネルに行く定期バスはありません。よって自家用車かタクシー利用になります。私たちは下市口からタクシーを利用しました。 下市口駅〜行者還トンネル西口は千石タクシー(0747-52-2555)で移動 早朝5時に快く予約を受けてくれた 駅前に営業所があるので利用しやすい 約1時間10分 11,070円 駐車場 下市口駅近くのコインパーキングを千石タクシーさんに教えてもらった。 一回300円で何日でも駐車可能。安いです。 http://yahoo.jp/56KzpK 近鉄吉野駅〜下市口駅 一時間に4本ぐらい運行 急行で17分270円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●登山ポスト 行者還トンネル西口にポストあります。 私は予め奈良県警に郵送しておきました。 ●道の状況 南の行者還トンネルから北の吉野まで、よく整備され危険な箇所はありません。 数箇所の鎖場はありますが、高所恐怖症気味の私でも大丈夫です。 大天井ヶ岳東側の巻道は崩れて通行止めになっていました。 山頂越えをすることになります。水場は巻道にしかないので要注意です。 開山は5月3日です。遠からず復旧されると思います。 標識やテープは数多く付いており、安心できます。 しかし当然地図コンパスの持参は必須です。 山上ヶ岳を中心として南北約8キロの区間に女人禁制区間があります。 南は阿弥陀が森分岐、北は五番関が女人結界になります。 女性の方は要注意です。 ●小笹宿 竜ヶ岳北西300mの沢沿いに位置します。 沢の幅は狭いが、傾斜は緩やかであり、箱庭の中に居る様な安心感があります。 地面は段状に整地されており、テント泊に適しています。当日も7-8張りのテントがありました。 沢には清涼な水が豊富に流れています。 避難小屋があるが小さく数人が限度です。 小屋は空いており余裕がありましたが、私はテント泊としました。 ●トイレ 小笹宿にはありません。北側の尾根を越えた別の沢で用を足しました。 山上ヶ岳の宿坊にはトイレがあります。28日早朝にお借りしました。 吉野の金峯神社まで下ると、通常の観光地なのでトイレがあります。 ●水場 奥駈道は殆ど稜線上を通り、沢に下らないので水場が限られます。 私が実際に見た、水場を載せます。しかしながら、渇水期には涸れる可能性があるので要注意です。 山上ヶ岳宿坊は昭文社地図には水場の記載はありませんが給水可能です。 以下行程に沿って南から ○行者還トンネル西口 登山道が沢沿いです。 ○行者還避難小屋 北側5分程度に黒いホースがあります。 小屋横にも水を引き込んでいます。 ○小笹宿 沢沿いであり、水豊富です。 ○山上ヶ岳宿坊 山頂方面より水を引き込んでいるようです。 雨水なのか湧水なのかは判りませんが蛇口があり、一声掛ければ給水できます。 ○だらにすけ茶屋 山上ヶ岳宿坊より黒いホースで水を引き込んでいます。昭文社地図には記載がありません。 小さなトイレもあります。 ×五番関〜二蔵宿小屋間の巻道 昭文社地図には2箇所の水記号がありますが、 2012年4月29日時点で巻道が通行止めになっていたので給水できませんでした。 通行可能となれば給水も出来ると思います。 ○二蔵宿小屋近く 昨年の大雨で受水桶は流されていましたが、水は流れていました。 息子が給水に行き、確認しております。小屋に水場の案内標識があります。 ●携帯電話 山上ヶ岳北から五番関あたりまでは洞川集落が目視でき、au携帯電話は利用可能でした。 洞辻茶屋にはau、docomo両方可能との看板がありました。 ●気温 二日間とも予想外に高かったです。最低が10度、最高が23度。 就寝中も朝も寒くありません。 体が寒さに慣れているので、昼間は暑すぎる程でした。 ヘタリました。 以下は個人的な備忘録です。 ●ガス 夕食の生野菜ベーコン入り味噌鍋、朝食のトマトスープのスバゲッティ二人分二回で80g使用。 230g缶を持参したので余裕です。 ●荷物重量 水食糧を除いた基本重量で二人分16キロ程度。 安物旧式の用具ばかりだが、二人だと軽くなる。 水食糧は変動するが、歩き出し時点で水3キロと食糧5キロを加えて合計24キロ程度。 |
ファイル |
GPSログ 行者還岳近くの2キロは電池切れにより欠落
(更新時刻:2012/05/03 01:43) |
写真
これから花が咲くのでしょうか?
残念ながら名前が判りません。
どなたか教えてください^^
2012/5/2追記
バイケイソウです。博識な方に教えていただきました。ありがとうございます。
避難小屋があります。数張りのテントもありました。
平坦地、水場、明るい林・・テント場とし理想的です。
箱庭の中に居るようです。
五番関までいく気力体力が切れました。
今宵はここでテント泊です。
白い可憐な花ですが、名称不明です。
どなたか教えてください^^;
2012/5/3追記 ミヤマカタバミのようです。
これも親切な方に教えて頂きました。感謝。
ご老人が一人いて、書込み帳を読んでいました。
道の様子などを聞かれました。
滋賀県からこちらに来ていて開山の準備をしているそうです。ご本人は修行者でありながら、避難小屋や山道の維持管理をしているそうです。
大峯奥駈道はこういった善意の人々によって支えられているのでしょう。感慨深いものがあります。
国宝と同時に世界遺産でもあります。
秘仏金剛蔵王権現の公開をしているのでとても混んでいました。私も1,000円で拝観。迫力のある大きな仏像ですが、写真撮影禁止なのが残念です。
感想
大峯奥駈道
4月27日夜から28日、29日と大峯奥駈道に行って来ました。
奥駈道は吉野と熊野三山を結ぶ参詣道で吉野から熊野本宮大社の部分だけでも100キロ程度あります。一度に完遂は時間的に無理なので、今回は北部の三分の一程度だけです。
二日間共に快晴で、息子と二人で美しい稜線歩きを苦しさの中で楽しみました。
奥駈道の山歩きの記録は私でも残せますが、奥駈道には役行者による開闢以来1300年の修験道の聖地としての側面があります。
山道には随所に宗教的な施設があります。古来無数の人々が修行し祈り捧げたことでしょう。彼らを苦しい修行に向かわせた「動機」な何だったのか・・・。 そんなことを考えながら歩きました。
二蔵宿小屋で一人のご老人と会いました。私が歩いてきた道の状態や水場の状況を聞かれました。5月3日の山開きに先立って登山道の状態などを確認に来てるそうです。聞けば、滋賀県の人で自ら修行者であり且つ奥駈道周辺の建物や山道の維持管理に尽くしています。二蔵宿小屋や足摺茶屋の再建にも協力したそうです。
1300年もの長期間、交通の極めて不便な地で大きな宗教施設を維持して、多くの修験者たちを集めるには、やはり巨大な労力が必要です。ご老人のような無償善意の人々が多く存在し、古来存在し続けてきたからこそ今に奥駈道が残っているのでしょう。
奥駈道の歴史の厚さを感じました。世界遺産に指定された由縁です。
南部三分の二もいずれ完遂したいと思っております。いつになるかは判りませんが、それだけの魅力を感じます。
出発前にヤマレコ日記に山行予定の書込みをしました。コメントいただいたお二人と幸運にもお会いすることが出来ました。TakaSyuuさん、crazyhorseさんありがとうございます。苦しい最中に気合をいただきました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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写真5枚目の植物はバイケイソウです
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B1%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%82%A6
和佐又山から大普賢岳の道中に修行の山である趣のある岩屋が有ります。
今度是非歩いてみてください
初めまして。
大峰プチ縦走いいですねぇ〜
私も先日、大普賢岳〜七曜岳を歩きました。
行者還岳植物の名前、コバイケイソウだと思います。
大峰や台高付近ではよくみられる植物です。
6月下旬〜7月上旬ころ、花を咲かせます。
息子さんとのトレッキング、いいですねぇ〜
ありがとうございます。
バイケイソウなんですね。
私の地元の葦毛湿原(いもうしつげん)にも自生してるのですが、漫然としか見ていないので、気がつきませんでした。
一つ賢くなりました
ありがとうございます。
花咲くころにもう一度行きたいです。
大普賢岳〜七曜岳は最もシンドカッタところです。
気力体力を充実させて、奥駈道南部にも行きたいです
お天気に恵まれましたね
御来光
とっても美しいですね
頼もしいご子息との山歩きですね
素晴らしいです
ありがとうございます。
天気に恵まれ助かりました
少々恵まれすぎたようで、暑くてヘタッておりました
冬眠から覚めた熊がいきなり熱暑にあてられたような感じです
mermaidさんの教養あふれる素敵な日記や山行期はいつも拝見しております。
楽しみにしております。これからも寄稿してくださいね
嘉兵衛
大峯奥駈道北部縦走---行者還トンネル〜吉野
今日はこちら神奈川は大雨でした、尾鷲地方もすごいとか?
晴れて気持ちよく縦走出来て良かったですね(*'-'*)
大台ケ原は以前行きましたが、翌日大峰山は雨で止めました。お山も晴れてこそと思います
kahei1811さん、こんばんわ!
無事に生還されてなによりです
二日間とも天気が良く
担ぐには暑過ぎて体力を消耗しましたね!
後から考えるとお会いした場所は古道を通っていれば
遭えなかったと思うので運の良さを感じました
こんばんは。
今回も良い山旅でしたね。
2日間とも良いお天気に恵まれて、
充実感が伝わるレコを拝見させていただき
私も、そこに行きたくなりました
しかし、下山後の車の運転を考えると・・・。
ちょっと滅入りますね・・・
雨の多い季節の丁度晴間に当たりました。
幸運でした
私は張子のトラなので、雨に弱いのです
家内には「三粒雨が降ったら中止」と言ってありました
仲の良いお二人の山行記をこれからも楽しみにしております
本当にお疲れさまでした
20キロ以上の荷物を背負ってのあの強行日程は、まさしく修行でしたね。おまけに雨にも遭って。
私では自信がないです・・・
詳細な山行記を楽しく読みました。
同じ奥駈道を歩く方の良い資料にもなるでしょう。
是非、残りの区間も完成させて下さいね。
楽しみにしております
昨年の比良山ではお世話になりました。
今回も、あの時と同じ次男とヘタレ親子の山行です
大峯奥駈道は思ったよりキツかったです。
「山行」とは「山に行く」という意味のみではなく、
「山で修行する」という意味もあるのかなと感じました。そうすると、宗教的意味合いのある言葉になりますね。
大峯奥駈道にも、是非お出かけください
先日は道中、足を止めてもらってありがとうございました
つばの広い帽子の二人組だったので「そうだっ」と思い声をかけさせて頂きました
また何処かでお会いすることもあると思うのでよろしくお願いします
おはようございます。
ご無事にお帰りの様子で安心しました。
あの時はかなりヘッタッテおりまして、こちらから気付かずに恥ずかしいです
お会いできて気合が入りました。「ワシも頑張らんといかん」と
大峯奥駈道は魅力ある山ですね。
山そのものも美しく、深い宗教的歴史もあります。
南部もいづれ歩いてみたいです。
何処かでお会いすると思います。
楽しく安全な山旅を続けましょう
kahei1811さん初めまして。fineridgeです。
コメント頂き有り難うございます。
当日は天気も良く最高でしたね!
山上ヶ岳や大普賢岳は個別に登ったことはあるのですが、
私もそのうちこれらを線で結んでみたいものです。
テン泊羨ましいです。
したいしたいと思いコツコツギア揃えてます。
昨日は寝袋買っちゃいました!
私が言うのも何ですが、奈良県民として大峰を
楽しんでいただき凄く嬉しく思います。
ありがとうございます。
大峯山地しっかり楽しみました。
山上ヶ岳や大普賢岳は山そのものが美しいだけでなく、
宗教的深さがありますね。とても魅力的です。
テン泊初陣間近ですね
山行記をお待ちしております^^
私が今回使った寝袋はなんと1979年に買ったものです。
もう33年も前です。
大事に使えば長持ちしますよ
連休中は悲しい遭難の報道も聞きました。
くれぐれも安全で楽しい山行を心がけくださいませ
嘉兵衛
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