【西瓜を尋ねて】燕・大天井・常念・蝶【三十キロメートル】
- GPS
- 17:52
- 距離
- 38.5km
- 登り
- 2,910m
- 下り
- 2,888m
コースタイム
- 山行
- 5:18
- 休憩
- 1:31
- 合計
- 6:49
- 山行
- 7:17
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 8:15
- 山行
- 3:12
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 3:51
天候 | 日中は全て快晴(8/8~10)、夜中は強風(8/8)・雷雨(8/9) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
JR松本〜JR穂高:大糸線始発5:58〜6:28、320円 JR穂高〜中房温泉:乗合タクシー5人乗車で1500円/人 上高地〜松本:アルピコシャトルバス・松本電鉄、2450円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
全般的に危険箇所はありませんが、それなりに体力は使うルートだと思います。 ・合戦尾根:特段問題なし。わりと均一な上りですが、個人的には第三ベンチから合戦小屋あたりがちょっとしんどさを感じます。 ・燕山荘〜大天荘:大下りまでは快適な縦走路、大下りの頭から下りがだらだら長い。 ・大天荘〜常念乗越:東天井から先、左の山陰に隠れてルートが見通せないので歩き始めは全体の長さがよく分からないですが、思ったより距離があります。 ・常念乗越〜常念岳〜鞍部:常念の登り下りはコースタイムよりかなりかかりました。2512ピークから下ったところ、通常であればなんでもない(石を積んでて入ってはいけないことがぱっと見すぐ分かる)ところで変な踏み跡に入ってしまって、1分ほど迷ったまま進んでしまいました。 ・鞍部〜蝶槍〜ヒュッテ:その日の後半で疲れてたからだと思いますが、蝶槍までは先がみえなくてしんどい。蝶槍からはヒュッテまで見通せるけどなかなか近づかなくてつらい。 ・ヒュッテ〜徳沢:長塀尾根はそこそこスピード出して下れるものの、調子に乗ってるとたまにスリッピーな木の根や段差下のぬかるみとかあるので注意。(調子に乗ってコケました。) |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
装備
MYアイテム |
snsk
重量:-kg
|
---|---|
個人装備 |
ザック(バルトロ55)
ザックカバー
ハイドレーション
ストック
テント(クフ)
シュラフ
エアマット
エアピロー
タイベックシート(グラウンドシート用)
ヘッドライト
サングラス
日焼け止め
手袋
地図
iPhone
サコッシュ (RIPEN)
ハット
手ぬぐい
長袖T
半袖T
ハーフパンツ
ソックス
登山靴
ゴアJKT
レインウェア(下)
着替え
充電ケーブル
自炊道具(アルスト・メスティン他)
食料(アルファ米・白米・レトルトカレー他)
非常食(クエン酸タブ・ミニ羊羹)
|
備考 | 行動食が絶対的に足りない。セブンの黒糖わらびはおいしかった。 |
感想
※とりあえずログのアップまで。感想・写真はまたあとで追加していきます。
最近仕事の関係で月末月初は休めなくなってしまったので、夏休みをいつ取るかというのはちょっと悩みどころ。以前は梅雨明け十日を狙ってだいたい8月第1週の土日前に2〜3日休むのが恒例でしたが、今年でいうと7/31〜8/2あたりを休むのは厳しい。1週ずらして8/7~9休んで6連休、これなら雲の平あたりをゆっくり回れるかなと思って休暇申請してみたものの、そういえば8/7には仕事があった…
仕方ないので8〜9の2日休みにして5連休、まあこれでも雲の平には行ってこれる。・・・と思ったけど、そういえば8/11は我が家の記念日、夕方には家にいて出かけられる状態でいたい。となると雲の平は少々厳しい。
最大3泊で、最近暑いからなんか冷たくておいしいもの食べられるところ…ということで、合戦小屋の西瓜を食べに常念山脈を歩いてくることにしました。
昨年レンタルテントでテン泊の練習をしながらどんなテント買おうかなあと悩んでいたものの結局何も買わず気づけば7月になってまして、これはいかんと思いつつ、とにかく何か決めねばとフリーライトのMトレイルをポチる寸前まで行ってたんですが、ふとローカスギアーのHPみたらクフHBが再入荷してたので急遽方針転換してポチポチ。しかし、ブツは無事届いたものの、試し張りはおろか家の中で広げることさえないまま縦走に出かけてきてしまいました。大丈夫なのかな。
さて、燕〜蝶の常念山脈縦走ですが、ルートを決めた時点ではすでにあるぺん号の予約もあやしい時期だったので、車で行くことに。木曜出発なので中房のPにも停めることは出来そうだけど、上高地おりてから中房に戻ってくるのが面倒(以前、上高地〜穂高・槍〜表銀座縦走したときに沢渡まで車取りに行きましたが、なかなか面倒でした)。穂高Pにおけば始発のシャトルバスに乗れるので、6時過ぎには上り始められる・・・けど、急いで登ってみたところで初日はせいぜい大天井まで、であれば帰りなるべくピックアップ近いほうがいいかなと思い松本駅近くにデポしました。やってみた結果としては、最終日の帰りを急ぐんでなければ無料の穂高Pの方がいいよなと思います。
【初日:8/8(木)】
アルペンプラザの駐車場に停めて駅まで歩き、大糸線の始発で移動開始。朝からいい天気で、車窓から常念山脈がよく見えます。30分ほど電車に揺られて穂高駅着。自動改札なかったので切符買ってきて正解。なんとなくそんな予感してた。
穂高駅は思ったほど涼しくもなく、日向はすでに暑くなりかけてます。駅を出るとロータリーの先にシャトルバスの停留所があってすでに何人か待ってましたが、手前のタクシー乗り場で乗合してかない?と声かけられました。5人集まればすぐ出れてバスより速いし安いとのこと。声かけてきた人、その後ろに外国人男性、自分。あと2人集めればいけるか。ちょうどそこに親子ぽい2人がやってきたので声をかけてはい5人揃った〜…と思ったら外国人男性はどうやら三股に行きたいらしい。このタクシーは三股行かないし、この駅から行く人はあんまりいないみたいと伝えておわかれ。バス停にいた1人に声をかけて出発。
ちなみにこの外国人男性、2日目常念から蝶に向かってるときにすれ違いました。なんとか三股にはたどり着けたんだなと安心。
タクシーのおじちゃんはすでに今日中房まで1往復してきたそうで1日4〜5往復はしてるみたい。いい金にはなるけど、あの道何往復もは神経疲れそう。
タクシー乗ってる間ずっとおじちゃん喋りまくりで、退屈することもなく30分強で中房温泉着。予定よりだいぶ早く着けました。朝食のサンドイッチぱくついて出発。
合戦尾根はわりと一定のペースで上がっていきますが、あったまるまではゆっくり目でスタート。30分間隔くらいでベンチが出てきますが、個人的にはがっつり座ると心拍数落ちすぎて辛くなってしまうので、ベンチはクエン酸タブレット舐めながら息整えるくらいで通過していきます。
合戦小屋の手前あたりが少ししんどくて、あと10分、5分とわりと正確に知らされると、却ってまだあとそんだけあるのかとげんなりしてしまいます。とはいえ、ここを耐えればスイカが待ってる…とひと踏ん張りして合戦尾根到着。
標高2000m以上でスイカが食べられるのはここくらいなんでしょうか。今回西瓜を尋ねる山行にしたので行程的には逆コースで最後合戦尾根を下ってきて食べる方がいいような気も一瞬しましたが、下りで大して疲れてもいないときより、登りで喘いで汗もたっぷりかいたあとに、甘くてジューシーでひんやり冷たい西瓜を食べることこそ至福でありましょう。そんなわけで山行から3km、時間にして2時間ほどで今回の主目的は達成してしまいました。あとは上高地まで30kmほど、帰るだけであります。
合戦尾根からはちょっと登れば合戦沢の頭に出てきて、晴れてれば小屋が見えるけどなかなか着かないんだよなあとか考えながら歩いてましたが、実際やっぱりなかなか着かない。なんとか11時くらいに着きました。燕山荘が11時から昼食営業だというのは事前に調べてあったのでナイスタイミング。
カレーを食べて腹ごしらえしたあとは、実は隠れたお目当て、いちごミルクをいただきます。いちごのコンポートのごろごろ感と凍ってシャクシャクの冷たさ、これはたまらない。燕山荘といえばケーキセットなイメージで、実際自分もケーキフェアの時期には一度ならず何度か来てますが、こと夏であるならむしろいちごミルクこそが食べるべき甘味ではないかと思います。ひそかに人気なようで、類似メニューと思われる抹茶ミルクやアイスココアも出来ていました。
さて、計画では3泊の行程で初日は燕、2日目は大天井を通って常念までという予定でしたがまだ12時前。大天井まで行っても15時前にはつけそうなので、燕岳はパスして大天井に前進することに。
晴れた日にコマクサの咲く開放感のある縦走路を槍を見ながら歩いていくこの幸福感、何にも変えがたいですね。すでに西瓜もいちごミルクも堪能して、あとは消化試合ではあるけど表銀座ってほんといいルートだよなと稜線漫歩を堪能できました。
大下りの頭からはそんなに急坂でないもののだらだらとなだらかに長く下って、登り返しも微妙な傾斜でトラバースしながら大天荘まで登っていきます。急登もしんどいけどこういう微妙な登りも長くてダレますね。ただまあ北側の斜面で日影でよかったです。
そんなこんなで14時半前くらいに大天荘着。テント場は平らな左側(安曇野側)はこの時点でガラガラでしたがヘリポートっぽい感じだったので避けてペグささりそうな開けたところに張りました。が、傾斜があってちょっと寝づらかった。やっぱり平らな場所がいいですね。
クフは届いたまま一度も収納袋からも出すことなく持ってきてしまいましたが、張ること自体は簡単なので割りとすんなり設営完了。しかし思ったよりピンと張れないものですね。四隅やらポールの高さやらいろんなバランスが難しい。あと、思ってた以上に占有スペースがでかい。燕山荘もですが、槍とか穂高岳とか小さいスペースに密集して張るような場所だと張れないんだろうなー。
テンと張り終わったら着替えてボディシートで体拭いて、水買って炊飯の準備して、小屋の充電スペースに腕時計セットして、ようやくひと休憩で生ビールを注文。グダグダ飲んでたらもう17時。テン泊だと談話室で本読んだりできないし暇持て余しそうだなあと思ってましたが、案外そうでもない。
18時くらいに炊飯開始。水しっかり浸したつもりだったけど、そもそも火が弱いのか沸点が低いのか、ちょっと芯が残り目のごはんでした。ただ、カレーって偉大なもので多少まずいコメでもカレーかければカレーなんですよね。ちゃんと食べられる。
風が強くなってきたのでガイライン補強して、シュラフにくるまってゴロゴロ。日が暮れたら風がいっそう強くなって幕の端がバタバタ、遠くでは雷鳴がゴロゴロ、急に気温が下がって幕の内側がしとしと、少し寝づらい感じはありましたが気づいたら熟睡。4時くらいによその仕度の物音で目が覚めました。
【2日目:8/9(金)】
目は覚めたものの、朝ごはんの仕度やら撤収の準備やら、夜も明けないうちに動くのはどうもめんどくさいですね。小屋なら弁当でも頼んでおいて食べて出かけるだけですが、あれもこれもやらなきゃと思うとそもそものスタートラインに立つのが億劫。
そんなこんなで、日が昇るちょい前くらいになんとか動き始めて、お湯沸かしてアルファ米戻しつつテント畳んで、出発は6時前。当然のことながらテン場の周りは東鎌尾根に向かう人が多く、わりとみんな早立ちしてました。
常念までだと3時間弱で朝のうちに着いてしまうので、もう一つ先に進むなら蝶まで。となると約8時間の行程。後半に小屋がないのがちょっとツラいところですが、まあ頑張るしかない。
東天井を回りこむまでは昨日の大下りまでと同じくフラットで歩きやすい道、東天井からは一旦下って、横通の脇を登り返してまた下ります。大天井からは常念の存在感が大きくて距離感がよく分からないものの、案外水平距離あります。東天井を回りこんで下ってると、すれ違いの人から熊みました?と聞かれ、全然気づきませんでしたが東天井と横通の鞍部あたりに熊がいたようです。
多少コースタイムより早めに常念乗越着。今回のルートでは大天井〜常念間が未踏でしたが、これも2日目朝で早々にクリア。日はもうだいぶ上にきて、さえぎるもののない陽射しが容赦なく降り注いできます。まだ9時なので軽食もやってなさそうで、売店をぱっと見た感じパンやカップ麺やおやつも目に入らず(思えばこの時点でもうぼーっとしてたのかも)、ペットボトルの飲み物くらいだったので、ポカリを買って水分やら糖分やら補給することに。日陰で休みながら何か食べれるといいなと思ったものの、小屋の入り口脇のテントが張ってあるベンチは小屋泊・テン泊の人がデポしていく専用なので、石垣の陰でなんとか涼みながら立って休憩。立ちっぱは辛いなと思って階段あがったところのベンチに戻って座ったものの、座ってるだけで熱中症になりそうな暑さだったので、このまま消耗するよりはと思って早々に出発。どこか日陰が出てきたら休もう。。
常念岳は肩から急登を登ったあと緩くなって奥の方にピークがあるので、見えてる一番上までで1時間くらいかなと思いながら登ってると、だいぶ離れたところにあるピークを見てわりと絶望します。昔常念〜蝶縦走したときに登ったはずですが、朝イチで元気有り余ってたせいかあんまり記憶がない。空身で登ってきた女の子2人がはるか先に行ってるのを眺めながら蝸牛のようにのろのろと進んで、最後の岩場は高校登山部なのか30人くらいの団体のすれ違いを待ってようやく登頂。山頂は狭い岩場で、よくここにあの団体全員いたなと感心しました。
前常念からのトラバースから現れた遭対協のお二人が先に着いてて、槍沢側の尾根筋を調べていました。どうも行方不明者の捜索のよう。ヤマレコユーザーらしく、マップに表示されるかすかな踏み跡を辿って短絡しようと下ったんじゃないかと話していました。
山頂は風も抜けて涼しいものの、陽射しは相変わらず強いので、しばらく景色を堪能したら出発。下りもだいぶきつめの急斜面。斜度のかわるところまで下りてきたところで日なたに座り込んでる人がいました。そこにいても暑さでしんどそうと思ったものの、今から登りだとどこにも日陰はないしそこで休むくらいしかないのかも。自分もだいぶ暑さにやられてたものの日陰を求めてもう少し下って、鞍部の岩場でルートの目印が分かりづらく上に来てしまったところで、ちょっとガスがかかってきたこともあり座って休むことに。お湯沸かしてカレー飯でも多少しっかりめに食べればよかったんですが、そういえば常念小屋で水汲んでこずにハイドレーションしか水を持ってないことに気づきました。ハイドレーション取り出すのも面倒でミニ羊羹と魚肉ソーセージでやり過ごすことに。
しばらく休んでると上にいた遭対協の2人が下りてきて声をかけられました。今日はヒュッテから?と聞かれ、ああ大天井から来たからそうだっけなと思いええと生返事したんですが、どこまでか訊かれて蝶と答えたら向こうが???となってようやく蝶ヶ岳ヒュッテから来たのかと聞いてきてたのに気づきました。頭回ってない。
出発して2512ピークに少し登り返し、下って樹林帯に入ったところでなぜか急に道が細くなって刈り払いもなくなりました。あれ、道間違えたかなと数m歩いたところで明らかに登山道じゃない斜面にかかとでキックステップして下りてく踏み跡に出くわし、これは迷ったなと思って地図を確認すると谷に下ってく道は見当たらないので戻ることに。1分ほど戻ってきたところで、明らかに入り口に石積みしてあって入っちゃダメと分かる場所に戻ってきました。こんな分かりやすい石積みを見落とすとは…
戻ってきた三叉路で左側は迷い込んだルートの直線上に登って行く道だったので、ああこの反対側から下りてきて直線だからそのまま入ってしまったんだろうなと、右側のルートに復帰。しばらく歩いて樹林帯を抜け、またザレ場の登りに入ったところで2人組とすれ違ったとき、何か違和感を感じて立ち止まったら、一瞬サッとガスが抜けて槍の穂先が左に見えました。南下しているはずなので槍は右に見えるはず、安曇野側には高い山はない。もう一度地図を見直したら、間違えて北上してまた2512ピークまで戻ってきてしまっていました。
道迷いから復帰したときに、迷った事実に動揺しちゃってちゃんと現在位置を確認してませんでした。これ、リングワンデリングみたいな感じじゃないか。すれ違ったときに違和感のあった2人組、たぶん今日すでに追い抜かした人たちだった気がします。それと常念からはいったん下ったら蝶槍まで樹林帯の歩きばっかりなのが見えてたのに、なんでザレ場に来たときに変だと思わなかったんだろう。明らかに自分の頭が回ってないので、しっかり立ち止まってスマホ地図で自分の位置と方向を確認して、ひと呼吸おいてまた樹林帯へ。
迷った場所からだいぶ戻ってきていました。5分ほど樹林帯を歩いたところで迷った地点へ。その場所から正しいルートは右側にやや木陰に隠れる感じで曲がっているものの特段分かりづらいわけでもない。間違った踏み跡は尾根筋の暗部で安曇野側の森が切れて開けた雰囲気になっていましたが、石積みもしてあるし来た方向に鋭角に曲がるのでおかしい。なんでもないところで二重に間違ってしまってだいぶショックでしたが、それだけ暑さでバテていつもどおりではないんだなと、そのあとは慎重に歩きました。樹林帯に入ってからはちょっとガスって暑さは和らいだものの、蝶槍まで三段くらいだったかゆるやかに登っていって、上の展望もなく、いつ着くんだろうと精神的にしんどかったです。途中、別の遭対協の2人に出会って、その方たちも丹念に尾根筋や谷筋を見て回っていました。自分がちょっと迷った場所を話したら何か参考になるのかもと思いつつ、最近の踏み跡を見たわけでもなくそこじゃなかったら手間が増えるだけだし思い止まりました。下山して、この次の日に不明者が遺体で見つかったことを知りましたが、結局どこで遭難されたのだろう。迷って時間をロスしたのもあり、時計のアプリを更新したときにGPSの精度が日帰り用に戻ってしまってたのもあり、蝶槍のところで時計のバッテリーが危うくなってログは停止。
蝶槍までくると見通しがきいて先行する人が何人か見えましたが、すれ違った2人組らしき人影はみあたらず。だいぶ置いていかれたようです。
蝶槍からいったん少し下って横尾へ下る道の分岐、一昨年だったか雨の日に横尾から登ってきたときには辛さを感じなかったものの、熱中症&シャリバテ気味の体にはなかなかしんどい。14時ごろになんとか到着。
ザックをおろして座り込んでしばらく放心してたものの、軽食が14時までらしいので急いでカルボナーラを注文。フルーツポンチも目に入ったので、アイスのせで頼みました。カロリーって素晴らしい。あんなにヘロヘロだったのに元気が戻りました。
受付して、テン場にいって設営。前日の反省をいかし、多少岩多めでペグささらなさそうでも何はともあれ平らな場所。裾がバタバタしないように四隅はピンと張って。しかし隅を張りすぎたのか地面に張り付くような感じになってしまいました。張りすぎもダメなのか。
テントはまだ陽射しが強くて中にいられないので、避雷針の下に座りながらぼーっと今日のバテ&迷いを振り返り。隣のテントのお姉さんは氷結をちびちび飲んでいました。周りの人が昨日星見えた?なんて話をしていて、そういえば昨日は寝込んでしまい星を見ようとも思わなかったことを思い出しました。
17時前にはみんな晩御飯の仕度をしはじめたので自分もコメを炊き、またカレー。大天荘より多少下に下りてきたのと、前日より早めに水に浸しておいたので多少ふっくら。ぞうこうしてるともう槍穂に日が傾き始めていて、小屋の談話室で充電してたスマホを取ってきて日の入りを鑑賞。大キレットに沈む夕日は美しい。
日没してまもなく安曇野のほうに湧き立っていた入道雲からバチバチビカビカ雷鳴が鳴り始めたので、今晩は雨かもなあとシュラフにSOLのヴィヴィをかぶせてたら、いきなりバチバチ幕をたたく音が鳴り始め、雨が降ってきました。
こうなってはすることもないので就寝。インナーがあるので浸水することもなく、わりと安心して眠れました。ふと目が覚めて時計を確認したら1時半すぎ。風はまだかなり強くて外に出るのは億劫なので、テントのジッパーを上だけちょっとあけて外をみてみたら空は満天の星でした。うん、来てよかった。
【3日目:8/10(土)】
元々の計画では3泊4日だったので麓に下りて徳沢か小梨平にもう1泊してもよかったものの、まあここまで来てしまったら上高地にも午前中に着いてしまうだろうし帰ることに。安曇野方向に向けてた入り口を広げて朝日を眺めながらゆっくり支度。
早立ちするなら日が昇る前にはお湯を沸かして朝ごはん作って、日が昇る頃にはテント撤収して出発、とかもっと早い人もたくさんいますが、日が照ってないうちに夜露に濡れたテントをわさわさやったり、暗くて寒い中炊事したり、どうもモチベーションが湧いてきません。
出かける前に日焼け止めを塗ってたら、隣のテントのお姉さんから夜星が見えたか話しかけられました。どうも寝付いて気づいたら朝だったそうで、まんま初日の自分やなと思いながら、すごく綺麗だったと伝えるととても悔しそうでした。どうやらお姉さんも長塀尾根を下って上高地までだそう。
6時半くらいに出発して山頂に寄って下山開始。下りはじめてすぐ槍穂高の景色はみおさめ、あとは樹林帯をひたすら下ります。長塀山あたりまではなだらかな歩きやすい尾根で気持ちよくすいすい歩けます。その調子でその先傾斜がきつくなってからもほいほい飛ばしてたら木の根から段差をおりたところがぬかるんでて踵がスリップしてスライディング。油断は禁物ですね。この靴もソールが減ってもう寿命かもしれない。
コケてからはちょっと慎重めに歩いてたものの概ね順調に下って2時間ちょいで徳沢。みちくさ食堂でまずはコーヒーブレイク。コーヒー飲んでほっとしたところで、いよいよソフトクリーム食べるべ〜と思ってカウンターを見たら、コーヒーソフトなるものが。コーヒー飲んじゃったあとだけど、これは食べるしかない。
アフォガードのように熱々のコーヒーを注ぐのかなと思ってみてたらアイスコーヒーでしたが、シナモンやコーヒーの苦味・香りがソフトクリームの甘さとまざって爽やかになってとても美味しいです。
思えば、スイカ・いちごミルク・フルーツポンチ(アイスのせ)と甘味ばかり食べ歩いた山行でしたが、コーヒーソフトはトリにふさわしいデザートでした。むしろコーヒーソフトを尋ねて30キロかもしれない。
山の日前日の土曜日ということで、徳沢もすでに上高地かのような賑わい。徳沢から上高地までの帰り道もたくさんのパーティや家族連れとすれ違いました。今日は小屋もテン場も大混雑だろうなあ。
上高地について松本行のバスの時間を確認して、トイレで着替えて体を拭いてたら改札はじまってたので、慌てて切符を買って飛び乗って山行終了。
エネルギーとか体力のマネジメント的に反省点が多いですがなにはともあれ無事に帰ってこれてよかったです。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する