花多き夏の飯豊連峰を周回縦走 〜丸森尾根 in・朳差・北股・大日・飯豊本山・大尾根 out〜
![情報量の目安: S](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 44.0km
- 登り
- 4,011m
- 下り
- 4,003m
コースタイム
- 山行
- 10:19
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 10:19
- 山行
- 11:26
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 11:26
天候 | 1日目:晴れときどき曇り 2日目:曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
登山口となる飯豊温泉の「飯豊山荘」付近に駐車場あり(かなりの台数停めれます) ※Tの純正ナビで「飯豊温泉」と入力すると5措蠢阿瞭韻姑嗚温泉「梅花皮荘」に設定されてしまうので、初めての方、T車の方は注意してください。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●丸森尾根 いきなりの急登。標高差1,400mを一気に上がるので、かなりの斜度の部分もあります。岩場も多数存在。途中から植生が変わり、ブナや松の巨木なども多くあり、キツイが眺望が開けていれば、気持ちの良い尾根道である。高度感が楽しめ、踏み跡も明瞭で迷うような箇所は無い。 途中の夫婦清水は登山道から2,30m下った場所にあり、僕らが行ったときは水量は豊富で美味しい水でかなり蘇った。 ●道 稜線に出てからは、2,000m前後とは思えないくらいどっしりとした山並みがどこまでもどこまでも続き、まさに「東北アルプス」(似たとこでいうと南アルプスか・・)そのどこまでも続く緑の中に中に青・紫・黄・オレンジ・白・ピンクと色とりどりの花が咲き乱れ、気持ちの良い稜線歩きがずっとずっとずーーっと続く♪ 踏み跡も全般明瞭で標識や看板も適度に設置されていて、登山者も多く、晴れていれば迷うようなことは思う。 狩り払いされ、ゴミの一つもなく、良く整備がなされていて、維持管理されている方々に感謝です。 ただ、幾つか慰霊碑を目にしたので、広大な山域で、雨やガスで視界が悪くなったり、雷があったり、雪の季節などはかなりの厳しい世界が広がると容易に想像出来、夏でもそれなりの装備と覚悟は背負ってくるべき山だと思いました。 ●小屋 避難小屋や有人の小屋などが多く点在し、それぞれの小屋でそれぞれの足や行程に応じて宿泊やキャンプ地などで多くの人がにぎわっていた。 北アルプスの恵まれた山小屋とは違い、基本素泊まりで、登山者自身が寝袋やマットを持参し、基本食事の提供等もなく、自らで背負いあげるのが基本スタイルの様です。 小屋によっては、ビールやジュース・カップ麺やおつまみ等の販売はありました。 記念のバッジ・Tシャツ・手ぬぐいなどもありました。 水場はそれぞれの小屋によって湧き出る量が違うようなので、事前に小屋情報などで確認して、行動に臨むのがいいと思います。 飯豊山小屋情報:http://www.ogunikankou.jp/03play/tozan/iide/iide5.html 飯豊朝日連峰の登山者情報http://www.ic-net.or.jp/home/iide/ 僕らが泊まった梅花皮(かいらぎ)小屋は素泊まりで2,000円でした。 マットを忘れた僕は毛布をレンタルして500円でした。 ●大尾根(だいぐらおね) ・山岳信仰が色濃く残る歴史の道 ・長丁場で上級者コースとされる。 ・ガイドのテープやリボンや〇印等もない! ・梯子やロープの設置などもほぼない! ・小屋の人曰く鋸のようにアップダウンが連続する ・片側が切れ落ちた崖のトラバースなども多く、厄介な箇所も多い ・この時期は狩払いがされているので、足跡を忠実の辿っていけば問題ない 地図でもあるように1,863m地点で下山時に、ガレ場の樹林帯に迷いやすいので注意が必要なポイント。(あとの写真にて参照) ・飯豊山(2,105m)から桧山沢橋(480m)まで標高差1,625mを下りる ・途中の「長坂清水」は急な坂を降りて登ってる割にはポタポタ・チョロチョロの半分泥水だったので、当てにしないことをおススメします。 ●山岳信仰 652年、知同和尚と役小角が開山したとされる古い山岳信仰の場。かつては飯豊山大権現を祀る修験の場としても栄えた。 のちに、神仏分離により飯豊山神社となり、地域住民から崇拝された。 特に飯豊山への登頂は少年の成人の儀式として用いられたことから、地域との密着性が高まった。15歳までに登頂しなかった者は一人前として認めてもらえなかった(通過儀礼)ことから、盛んに集団登山「御山駆け」が行われていたそう。 僕らは下山で利用したが、実際この大尾根を通ってみて・・・ 登ることを想像するに、確かに麓から一日で飯豊山神社に参拝できる歴史ある古道ではあるが、その道は「過酷!」のひとこと。 いや〜、この大尾根での登山は15歳に満たない少年にとっては正直厳しすぎるよ!という印象です。この地に生まれたが故の、まさに命がけの通過儀礼だったんですね。 幼い体力で知識や経験、その上、今のような恵まれた装備や道もままならない頃の話。おそらく幾つもの幼く尊い犠牲があっただろうと容易に想像できます。 ここを行く人はある程度の技術と経験を積んで臨むべき。 そんな尾根道でした。。。 |
その他周辺情報 | 下山後は素晴らしい温泉が待っています。 いくつかありますが僕らは、初めに車を停めていた「梅花皮荘」さんを利用させて頂きました。 その後、近くの「マタギの館」さんで美味しいそばの定食を頂きました。 今も残るマタギの伝統や歴史、この地の風俗や習慣など学べてとても興味深かったです。 |
写真
実はここは梅花皮荘(かいらぎ)・川入荘という施設の前。
ここは飯豊の登山基地「飯豊山荘」とは違うので注意!
Tの純正ナビで「飯豊温泉」を設定すると、飯豊山荘の5.4措蠢阿里海海棒瀋蠅気譴襪里妊淵咾瞭力は「飯豊山荘」とすることをお勧めします。
ここが地図に載っている、1,860mあたりになります。
この場所を覚えておいてください!!
左側にハッキリと多く踏み跡があり、そこへ行きそうになりますが、ここは、右側へ!!
宝珠山へ続く登山道は右側に見えると思います。
「右側」に回り込みます
※下山時利用の場合です
感想
くらまてんぐさんがいくつか計画していた中での今回の第一候補の栂海新道・白馬の縦走は天気があまりよくないという予報で、天気のより良い、更に北へ。
東北の飯豊連峰に初めて訪れさせて頂きました。
仕事終わり待ち合わせて、大阪から約700繕瓩ぬ8時間位のロングドライブ、で2時間に満たない車中での仮眠のあと、激坂の丸森尾根を上り詰めて初めて見た、その圧倒的で素晴らしすぎる、どこまでも緑と花の山塊を形容する言葉を、ちっぽけな僕は持ち合わせていないので、深田久弥さんの言葉を引用したいと思う。
飯豊山といいうより飯豊連峰と呼ぶほうが適当かもしれない。新潟・山形・福島県に跨る厖大な山塊である。
飯豊が信仰の山となったのは、米沢盆地や会津盆地から、越後の平野から遥かに望まれる高峰だったからであろう。
飯豊という個性的な山名で、私は古くからこの山に惹かれていた。しかしそれは大変不便で、普通ではちょっと行けないように印象された。もちろんここにいうのは、神社のある飯豊本峰だけでなく、その背後に連なる厖大な山塊のことである。事実そこには道がなく、幾晩も露営の覚悟が必要であった。
磐梯朝日国立公園の範囲の中にこの山塊が含まれて以来、急速に開けてきた。諸方から登山路がつけられ、山小屋が建ち、地元の方の宣伝も加わって、飯豊は魅力ある新天地となった。
案内人となった方の言によると、日本のどの山も皆つまらない。飯豊のような山は他にないというのである。
夏の一週間、その方の案内で私は飯豊の全主稜を歩いて、その言に偽りのないことを知った。大きな残雪と豊かなお花畑、尾根は広々として高原を逍遥するように楽しく、小さな池が幾つも散在して気持ちいい幕営地に事欠かない。ことに感服したのは、その主脈の峰々がいずれも堂々と独立して、まるで一城の主のように大きく見えたことである。
私の通ったのは飯豊の背骨に過ぎなかったが、そこから左右に幾筋も伸びた長い支脈、それからその間に深く刻み込まれた多くの谷々。方四十劼傍擇屬箸いΔ海梁膸害瑤砲蓮△泙戚妓造糧詭がひそんでいるように思われた。まことに楽しい山旅であった。(抜粋)
くらまてんぐさん、いつものように変態コース考案ありがとうございました。
行き帰りのロングドライブにロング縦走とお疲れさまでした。
東北。飯豊連峰。
夏の素晴らしさは味わえたので、今度は是非山全体が紅葉するという、錦秋の秋に訪れてみたいですね。
大阪からは遠いが、今まで色々登った山の中でもナンバー1かなっと思えるくらいの、素晴らしい山旅でした。
そして、もっと東北の色々な山へ行ってみたいという思いが更に募った、今回の山旅でした。
ありがとうございました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する