秋の三嶺〜剣山縦走(+好展望の塔の丸ハイク)
- GPS
- 03:40
- 距離
- 28.1km
- 登り
- 2,253m
- 下り
- 1,770m
コースタイム
- 山行
- 3:10
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 3:20
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 8:40
- 山行
- 5:30
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 6:10
10/7 6:00三嶺ヒュッテー6:10三嶺−7:50白髪山分岐−10:10高の瀬ピーク−11:40-12:20丸石ピーク−13:30ジロウギュウ−14:40剣山(頂上ヒュッテ)
10/8 7:30剣山−8:40見の越登山口
10:00夫婦池登山口−11:30-12:10塔の丸山頂−13:40夫婦池登山口
天候 | 10/6 曇り、夕方より雨 10/7 曇り時々晴れ 10/8 晴れ時々曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
名頃登山口は約30台は停められる。トイレあり。 ・見の越から名頃登山口まではタクシー利用。三嶺タクシー、要予約。4700円。 ・塔の丸は、夫婦池付近に車が停められる。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・登山道の状況;名頃から三嶺の登山道は、尾根沿いの新道ルートのみが通行可。赤テープがたくさんついている。中間には旧道との分岐があり、下る際は要注意。 三嶺から剣山への縦走路は、道形ははっきりしており、アップダウンも少なくて歩き良い。藪漕ぎするような場所もない。ただし、所どころの道標以外に赤テープなどの目印はないので、視界不良の際は要注意。道はほとんど稜線上に着いている。丸石ピークからジロウギュウを経て剣山までは人通りも多い。 ・避難小屋の状況;三嶺山頂ヒュッテ;2階建で約40人は泊れ、中も清潔。トイレは20mほど離れている。水場は100mほど下ったところだが、枯れているようだった。白髪山避難小屋、丸石避難小屋;小さいが、15人程度泊まれそう。作りはしっかりしていた。 ・温泉情報;祖谷渓の温泉としては、奥祖谷温泉(東祖谷、菅生)、ホテル秘境の湯(西祖谷)がある。いずれも入浴料1000円。 国道32号線沿いには、大歩危峡に、ホテルサンリバー、入浴料500円。 |
写真
感想
【山行No. 415】
※ 剣山系の三嶺〜剣山の縦走路は、四国屈指の縦走路だが、近すぎるがゆえに、なかなか行く機会がなかった。
今回、体育の日の3連休を利用し、遠出をやめて、長年の宿題である
三嶺〜剣山への縦走にトライすることにした。
10月6日(土)
・朝、自宅(新居浜)を車で出発。池田、大歩危を経由して祖谷渓の道に入り、谷の奥を目指す。 以前は菅生(すげおい)から登る道もあったが、最近は名頃(なごろ)からの道が一般ルートのようだ。
9:20-40 名頃登山口(標高=約870m)
・ヤマレコの記録で紹介されている通り、立派な駐車場が整備されていた。
今日は連休初日だが、以外と車は少なく、15台程度しかいない。さっそく標識に従い、15kgの荷物を背負って新登山道を登りだす。上空は雲がだいぶ多いが、日差しもある。
・新登山道は尾根筋に沿って直線的に続いている。道形ははっきりしており、さらに過剰なほどピンクテープがつけられている。
・四国の山は下部が杉の植林帯になっていてつまらないことが多いが、
このルートはずっと自然林が続き、明るい感じで嬉しい。
しかしこの付近は、鹿の食害だとのことだが、通常生えている下草、笹が全くなくて、異様な感じがする。
上部には鹿よけネットも張ってあったが、焼け石に水、のような気もした。
11:30-40 旧道分岐(標高=約1450m)
・以前は、三嶺林道を通って登るのが通常ルートだったが、
台風で林道が荒れてからは、三嶺林道経由のコースは通行止めとなっている。 最初、東から上がってきた旧道が合流、ここには通行禁止のテープある。
その少し先に、標識のある分岐があり、西から道が合流していた。
・標高1550m付近で標識あり、登山道が西へと直角に曲がっている。(たぶん 「ダケモミの丘」あたり、標識なし)
ここから先は傾斜も急となり、荷物の重さもあって疲れを感じだした。登るにつれ、視界は開けてきたが、上空はいつの間にかドンヨリとしていて、冴えた眺めではない。
・山頂直下はガレ場もあり、急な登りが続く。途中に水場の表示はあったが、水は枯れてそうだった。
13:00 三嶺ヒュッテ
・急登を登るとひょっこりと頂上プラトーに到着し、すぐのところに三嶺山頂ヒュッテが建っていた。
まだ人は入っておらず、自分が一番乗り。さっそく荷物をおいてから、空身で山頂へと向かう。
13:20-40 三嶺山頂(標高=1893m)
・山頂には人が5〜6人いる。皆さん、日帰りの様子。
上空は灰色の雲に覆われているが、遠望は割とあって、明日向かう剣山への長大な縦走路も眺められた。
西の方は天狗塚への稜線も見えるし、その先はるか、雲の隙間に石鎚連山も、うっすら見えた。
13:50 三嶺ヒュッテ(室内温:15℃/14時)
・天気もいまいちだし、屋外でのんびりする気分でもないので、小屋に戻って休む。
今日は宿泊客は少ないかと思っていたが、14時過ぎから16時過ぎにかけ、パラパラと宿泊者が増えてきて、結局13名の宿泊となった。
しかしこの小屋は2階もあり、40人ほどは入れそうなので、今日は余裕だ。 この小屋は、トイレが20mほど離れたところに建っている。
水場が近くにないのが難点か、今回は水分を3L持ってきているので安心だが..
・夕方、カップラーメンでの夕食を食べている頃から、外は小雨が降ってきた。 トイレに行く際には、濡れた笹のせいでジャージが結構濡れてしまい、参った。
その後、暗くなってからは、外は本降りの雨となり、なんだかいやな感じの夜だ。 早々にシュラフに潜り混んで、寝ることにした。
10月7日(日)
・小屋は人も多かったし、窓も二重窓なので寒くもなく割としっかり寝ることができた。朝の室温=13℃。
・5時に起きると、外はまだ暗いが、雨は降っていない。
5:30ころから外は明るくなってきて、見ると上空は青空が広がっている。 さっそく小屋の外に出てみると、東の空は朝焼けが始まっており、いい感じだ。 外の温度は5℃。北風が強くて、結構寒く感じる。
6:00 三嶺ヒュッテ発
・今日は長丁場の縦走が控えているので、ほぼ日の出と同時に出発した。
6:10 三嶺山頂
・ここからちょうど登る朝日が見えることを期待していたが、
北風にのって雲がどんどん押し寄せてきて、山頂部を雲で覆ってしまった。 待っていても雲が切れそうにないので、南へと縦走路に踏み込む。
・南への縦走路は、最初かなりの急な下りとなっていた。 ところどころ補助用の鎖も設置されてる。標高差200mを一気に下る。
7:00-10 1720ピーク
・道はやっと緩やかとなり、最初の小ピークに到着。
高知側、堂床への下山道が分岐しており、標識もある。
・この付近も笹はかなり鹿の食害にやられている感じだったが、 ところどころに、夏の名残のオトギリソウ、フウソソウを見ることができた。
7:50 白髪山分岐
・ピーク名はないが、わりと顕著なピークで、ここにも標識があった。
南の白髪山へ2km、と書いてあり、踏み跡も薄く着いている。
8:00 白髪避難小屋(気温=8℃)
・小さいがそれなりにしっかりした小屋。(水場はなさそう)
昨日ここに泊った人も数人いたようで、ちょうど出発する人もいた。
・その後は、標高1600〜1750mを前後する緩やかな稜線が続く。
手持ちの少し古い地図には、途中は「藪こぎアリ」と書いてあったので、ちょっと心配していたが、道は明瞭に続いており、迷うような箇所はなかった(ただし赤テープ類はほとんどなし)。
・今日は北風が強く(風速5〜8m/sくらいか?)、ゴアの上着を着ていないと寒いくらいで、 北風に乗って雲がどんどんと押し寄せてくるので、展望はあったりなかったり という感じ。ときどき日差しと視界が出ると、うれしくなる。
・地図上の、標高1700ピーク、1732ピークと順に越えてゆく。
P1732とP1738との中間部は、笹原に石灰岩の岩塊がにょきにょきと出ていて、 カルスト台地のようでもあり、面白い風景だった。
9:40:50 1738ピーク
・顕著なピークではないが、この付近より南へと大きな尾根が分岐している。 標識あり、南の方、石立山への登山道が分岐していた。南への登山道の踏み跡は薄い。
10:10-20 高の瀬ピーク(標高1745m、気温=10℃)
・ここも樹林帯の中で、ピークらしくないピークだが、ここで縦走路のほぼ半分を来たことになる。
この付近までで、対向の縦走者は約15名。連休にしては意外と少なく、静かな縦走路だ。
11:10 丸石避難小屋
・ここも、小さいが作りはしっかりしていた。避難小屋付近から、奥祖谷へ下る道が分岐していた(標識あり)。
11:40-12:20 丸石ピーク(標高1683m、気温=12℃)
・ここは笹原のピークとなっており、ちょうどこのピークに着いた頃に、 青空と日差しが出てきて、いい感じだ。
正面にはジロウギュウと剣山もよく見えている。のんびりとお湯を沸かして昼食とした。
・昼食中に、後からやってきた人と少し話を交わす。 聞いてみると、なんと今朝8時に名頃登山口を出発し、三嶺を経由してすでにここまで来たとのこと。 剣山を経由して今日中に下山すると言う。
自分が2泊3日で行くコースをたった1日で行くとは、恐るべし。若さが違うなぁ...
・丸石から、笹の茂った気持ちの良いコルを通過して、ジロウギュウへの標高差350mの登りにかかる。 さすがにそろそろ足に疲れがでて、胸突き八丁といったところ。
13:30-40 ジロウギュウ山頂(標高=1929m)
・ようやくここまで来たが、あいにくと雲が多くて視界がほとんどない。 期待していた縦走路と三嶺の姿も見えなくて残念。
14:40 剣山山頂(頂上ヒュッテ)着
・やれやれ、距離18kmの縦走をなんとか無事に終えることができて、ほっとした。
・外は霧で視界もないので、さっそく予約している小屋に入る。
・部屋にいったん入り、その後、温かい食堂でビールを飲み、一人で乾杯する。
・部屋は6畳の部屋に結局2名。天気がパッとしないので、宿泊者も割と少ないようだった。
・山上なのに、お風呂があるのにはびっくりした。
なんでも300m下から沢水をポンプでくみ上げて沸かしているとのこと。風呂自体は小さいが、体も温まって良いお湯だった。
・夕食は17:30〜。昨日のラーメンとおにぎりの夕食に比べると、豪華に見える夕食。 縦走でかなりエネルギーを使ったのか、バクバクと食べられた。
10月8日(月)
・昨晩も北風が強かったので、朝の天気はあまり期待していなかったが、5:30ころ起きてみると、 部屋の窓の外は明るくなりかけており、南東の方角は朝焼けしていて、なかなか美しい景色が広がっていた。
ちょうど部屋の窓から朝焼けを眺めることができたので、日の出まで朝焼けを堪能した。
朝日が出るまでは、下界に雲海が広がっていたが、朝日が出るころには、 昨日と同じように、雲が上がってきて山頂部は雲に覆われた。
しかし、雲の切れ間からは下界はるかに、小豆島や瀬戸大橋、さらには海を隔てて六甲と思われる山なみまで見えていた。
・実は剣山は、百名山のレベルには達していない、とちょっと小バカにしていたが、 今回山頂に泊まってみると、眺めも良いし、小屋の雰囲気もよく、少し見直した。
7:30 剣山 発
・しばらく剣山の山頂部をぶらぶらし、雲間に見えるジロウギュウや
はるかな三嶺からの縦走路などを眺めてから、下山にかかる。
頂上付近ではブロッケンも見ることができた。
剣神社を経由して下ってゆく。
朝早いが、今日は天気予報が良いせいもあるだろう、早くも登ってくる人たちが多かった。
8:40-50 見の越登山口着
・いったん、車を停めている名頃に戻らないといけないので、昨日予約したタクシーに乗る。
20分程度で4700円とはちょっと痛いが、「時は金なり」とも言うし、しかたないナ。
9:10-20 名頃登山口
・出発点に帰着。今日は天気もまずまず良さそうだし、そのまま帰宅するのはもったいないので、
軽いハイキングとして、剣山から祖谷渓を隔てた対岸の、塔の丸という山に登ってみよう。
せっかく下ってきた道だが、マイカーで再び見の越まで上がり、塔の丸の登山口へと向かう。
9:50-10:00 夫婦池(塔の丸登山口;標高 約1470m)
・車に積んでおいた、日帰り用の小ザックに、荷物を詰め込んで出発。
・道は一回来たことがあるのでだいたいわかる。樹林帯を緩やかにトラバース気味に斜上する。
この付近は昨日ほどではないが、やはり鹿の食害が出ているようで、モミの樹林帯の下の笹はだいぶ少なかった。
・稜線に出、1582ピーク(三角点あり)からは笹原の気持ちの良い稜線が広がっている。
今日は上空、少し雲が多いものの、視界は良好で、祖谷渓を隔てて昨日歩いた三嶺から剣山への長大な稜線も良く見えている。
11:30-12:10 塔の丸山頂(標高=1713m、気温=15℃)
・以前来たときは、雲の中で視界もなくてつまらない山頂だったが、
今日はなかなかの好展望が広がっている。山頂には先客が10人ほど。
山頂付近は石灰岩の小岩がパラパラと笹原から顔を出しているので、
小岩の上に陣取って、四周を眺めながら昼食をとる。
三嶺はまじかに見えるし、長大な稜線の端にはジロウギュウと剣山が兄弟のように仲良く並んで見える。
北の方には、雲が少し多いが、矢筈山地の山なみが見えた。
昼食後は笹原にごろりと寝転ぶと、秋風と、温かい陽射しが、眠りを誘うように心地よかった。
・下りは来た道を淡々と下る。少し雲が増えてきた。
13:40-50 夫婦池登山口
・帰りは、祖谷渓経由で、大歩危のホテルサンリバーの温泉に浸かって、
汗を流してから帰路に着いた。
※充実した3日間の山行が終わった。
結構な距離を歩いた3日間で、長年の宿題だった三嶺〜剣山の縦走を果たし、満足感のある山旅だった。
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