大キレット〜重太郎新道から
- GPS
- 35:01
- 距離
- 39.0km
- 登り
- 3,773m
- 下り
- 3,749m
コースタイム
- 山行
- 11:56
- 休憩
- 1:27
- 合計
- 13:23
- 山行
- 4:07
- 休憩
- 4:24
- 合計
- 8:31
- 山行
- 6:59
- 休憩
- 5:00
- 合計
- 11:59
- 山行
- 5:45
- 休憩
- 1:18
- 合計
- 7:03
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
沢渡足湯公園前駐車場 1日700円 足湯公園前駐車場は、20日4:00頃で4割埋まっていた。 なお、第3駐車場は、ほぼ満車。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
わにこは、テント泊装備およそ15圓料備。 3日目の大キレット通過時のザックの重さは、およそ12圈 上高地〜岳沢小屋 危険箇所は特になし。 岳沢小屋〜喜美子平 急登、落石注意、梯子あり、小柄な女性にはステップの高い段差が多数。 喜美子平の直下は、ザレている。 焼岳、乗鞍岳の眺望よし。 吊り尾根 岩のトラバース、高度感あり。足場はしっかりしている。 奥穂高岳〜穂高岳山荘 危険箇所は特になし。梯子あり。 穂高岳山荘〜涸沢岳 短い急登、ザレ。 涸沢岳から奥穂へ少し行ったところは、リーチの短い人には難しめの鎖あり。 ザイテングラート ガレ、ザレ、急登 涸沢ヒュッテ〜北穂高岳 急登、鎖・梯子が一か所あり。全般的に落石注意。 奥穂から南岳(大キレット) 全般的にすれ違いに要注意。 北穂からA沢のコルは、急登のためスリップと落石に注意。下る場合は、気が抜けない箇所。 鎖あり。 A沢のコルから飛騨泣きは、A沢から飛騨泣きへの下りはザレ。転倒注意。また、岩場のトラバース。西からの強風に注意。 飛騨泣きを下る場合、リーチの短い女性には次のステップに手足が届きにくいかもしれない。 飛騨泣き〜長谷川ピーク 岩場のトラバース。ザレ、スリップ注意。 長谷川ピークを北穂側から歩く場合、わにこのリーチの短さを心配したが、全くそんな心配は要らなかった。 長谷川ピークの足場よし。 長谷川ピークから南岳は、南岳の直下までは、一般的な登山道。ザレ場のスリップに注意。 南岳直下の急登は、鎖と梯子あり。 ただし、注意して登れば難しいことはない。 南岳〜大喰岳 気持ちの良い稜線。アップダウンに負けないよに。 大喰岳〜飛騨乗越 大喰岳の下りは梯子あり。 ザレているためスリップ注意。 飛騨乗越〜槍ヶ岳山荘 危険箇所は特になし。 槍ヶ岳山荘〜槍ヶ岳 ルートは明瞭。鎖梯子あり。 滑落と落石に注意。 槍ヶ岳〜ヒュッテ大槍 高度感あり。梯子あり。ガレとザレ、スリップ注意。槍ヶ岳の眺望素晴らしい! ヒュッテ大槍〜坊主岩小屋 ザレ、スリップ注意。 坊主岩小屋〜槍沢ロッジ 特に危険箇所なし。 槍沢ロッジ〜上高地 危険箇所なし。 |
その他周辺情報 | 平湯の森 1人600円 複数のお湯があり泉質が素晴らしい。 禄次 コスパ良し。鳥のたたき、飛騨牛美味。ほかなんでも美味しい。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
携帯トイレ
|
---|
感想
2人でお腹を壊した金曜の夜。
本当なら、土曜の早朝に上高地入りする予定だったが、わにことしょーくんのお腹は、ぎゅるぎゅる。。。
お山どころではない。
何にあたった??
金曜の夜にしょーくんが作ってくれた、少し古いコーンを使った炒め物。
これが原因だ。
結構美味しくて、たくさん食べていたわにこ。
だが、お腹はそのコーンを許さなかった。
土曜日は2人で体調の回復に努め、日曜から上高地に入ることとした。
そのため、予備日はなし。
お腹も元気になり、日曜の早朝に沢渡到着。
思いの外、駐車場が混み合っていた。
第三駐車場は4:20には満車。
わにこたちは足湯公園横の第二駐車場にとめた。
第二駐車場からバスターミナルまでは、少し歩く。
なのに、わにこはターミナルまで行ってから、車にスマホを忘れてきたことに気がつく。
第一便のバスに乗れるかギリギリの状況下での忘れ物。
第二駐車場まで走って下って2分、走って登って3分と頭の中で解散しするわにこ。
いける!と意気込み走って下る、そして、走って坂道を登る。
5分程度でターミナルに戻れた。
しょーくん、わにこの速さに驚き。
そうでしょうね。
だって全速力で走ったもの。
登りもずっと走ったもの。
そして、バスの列に並ぶ。
沢渡は、大混雑。
始発バスは6便も増便された。
だが、わにこたちの目の前のバスが去るのを最後にパタリとバスが来なくなった。
始発バスに乗ることができなかったのだ。
待つこと30分。
やっとバスが到着。
6時発のバスに乗ることができた。
バスの中でわにこは、熟睡。
気がつくと上高地に着いていた。
トランクからザックを受け取り、トイレを済ませる。
出発は、6:40くらい。
計画よりも40分遅い出発となった。
岳沢小屋までは、一般的な登山道。
全く辛くない。
風穴は、わにこたちを楽しませてくれると思ったいた。
が。。。風穴に手を当てても生温い風。
どうも、外気の方が低かったらしい。
たしかに、今朝は寒かった。
ソフトシェルを、脱げなかったわにこ。
河童橋から見えるガレ場の脇を上り続ける。
そこからの焼岳、乗鞍岳の眺めは美しい。
そして、徐々に上高地が小さくなる。
わにこ達の歩みが目に見えて楽しいルートだ。
上高地からおよそ2:30かけて岳沢小屋に着いた。
岳沢小屋のテント場は空いており選びたい放題。
計画を中止して岳沢でテント泊をしてしまいたくなるようなところだ。
だが、わにこ。
心を鬼にして重太郎新道へ進んだ。
たぜか?
わにこは、ずっと前から吊り尾根を歩きたく、喜美子平でおにぎりを食べるという優雅な時間を過ごしたかったからだ。
その夢を叶えるべくして、重太郎新道を登る。
今回のわにこのザックは、15キロちょっと。
まさに垂直に登っていく重太郎新道。
このザックの重みが体に効く。
ステップも高く、梯子も多数。
そして、ガレ、ザレがひどく、落石には最新の注意を要する。
やはり穂高だ。
そんな1年ぶりの穂高に懐かしさを感じつつひたすら登る。
垂直に登るのが苦手な、わにこ。
とてもきつかった。
稜線が近づいて、喜美子平は、もうすぐか?と思うもまだまだ。
焦らしの上手な重太郎新道なのだ。
唯一の救いは、吊り尾根や西穂の稜線がが迫ってくる迫力。
穂高の迫力を直下から見れるところだ。
カッコ良すぎる山容には言葉が出ない。
穂高に見惚れつつ、ようやく喜美子平に。
喜美子平では、のんびり穂高を眺めつつおむすびをと思っていた。
が。。。
わにこは、急登にばてばて。
加えて、計画よりも出発が遅れたことにより、おにぎりを優雅に食べることはできなかった。
次は、小屋泊装備で軽快に登り、喜美子平でおにぎりを食べたい??
そうだ、よくよく考えると、テント泊装備で重太郎新道を登る女性なんて1人も見なかった。
自分で言うのもなんだが。。。わにこ、よく頑張った。
喜美子平で、少しだけ休憩をとり、いざ!吊り尾根へ。
昨年11月に大天井から、吊り尾根を見てから、憧れていた稜線。
そこを歩ける嬉しさと重太郎新道の疲労感、そして時間が推していることへの少しの焦りから、足が震えだしそうになるわにこ。
だが、わにこは、吊り尾根を歩きつつ自分に言い聞かせる。
『いつもの通りに歩けば時間は大丈夫。
足下に最新の注意を払い転ばないように着実に。』
吊り尾根も相変わらず注意が必要な場所。
足元から目線を上げると、西穂、間ノ岳の稜線が美しい。
後ろを見ると前穂。
荒涼とした雰囲気が美しい。
南陵の頭は、どこ?
どこ?
どこ?
と、歩きつつ遂に南陵の頭に到着。
道標に書いてある南陵の頭から奥に目をやると、ジャンダルム!
そして、奥穂高岳が眼前に現れた。
わにこ、その美しい悠然とした姿に重太郎新道の登りの辛さや、ジャンダルム、奥穂に再会できた喜びやら、去年の楽しかった山行が思い出され、感動して号泣。
一方、しょーくんは、もらい泣きしたらしい。
ああ、重太郎新道は、辛かったけれど吊り尾根は、緊張したけれど登ってきて良かった。
奥穂高に着くと、2人組のお兄さんに写真を撮ってもらった。
私たちがそのまま、北穂に向かうと告げると驚かれた。
そりゃ、そうだ。
涸沢岳からも緊張の連続だもの。
ハードな計画だもの。
でも、わにこたちは、秘密の手段を持っていた。
最後の最後に穂高岳山荘のテント場の直前キャンセルの有無を確認すること。
直前にキャンセルが出ていたら、わにこたちがその枠を頂く作戦。
その作戦もお兄さんたちに伝えると、『そりゃいい!!』と。
お兄さん達と一緒に穂高岳山荘まで下る。
そして、山荘にテントのキャンセルありますか?張れますか?と最後の望みをかけて尋ねる。
答えは。。。
キャンセルなし。張れない。
とのことだった。
わにことお兄さん、肩を落として山荘の外に出る。
わにこは、しょーくんに。
お兄さんはお連れさんに張れない旨伝えた。
4人でがっかり気分を共有し合う。
だが、いつまでもがっかりしていられない。
わにこたちは涸沢岳を通り北穂に行かなければならない。
お兄さんたちは、涸沢へ下るという。
お兄さんたちに別れを告げて、わにこたちは北穂へ向けて出発。
涸沢岳に登り、さくっと記念撮影。
時間がない。
涸沢岳から少し行くと少し長めな鎖場。
落ちたら死んじゃうところ。
地図ではびっくりマークのところ。
わにこ、慎重に下る。
そして、しょーくんにも下っていいよというサインを出す。
そして、これから歩く先を見る。
すると、まだまだ下る。
それもそのはず3110mから2800mくらいまで、下り、そして登り返すのだ。
覚悟はしていたが、今のわにこの体力、気力ではこの切れ立ったガレ場を通過できない。
わにこの感覚が先に進むことに対して良く思わない。
そして、しょーくんに伝えた。
「引き返そう、
涸沢に下ろう。
今のわにこには、ここは厳しい。
取り敢えず、先が見えるところまでしょーくんも来て。」
しょーくんも降りて来た。
先を見るしょーくん。
そして、悔しそうに腿を叩いた。
今でもその様子が鮮明に脳裏に焼き付いている。
わにこ、そんなしょーくんを見て
しょーくんの欲求に応えてあげられない申し訳なさ、わにこなりの悔しさ、わにこの無力さを感じた。
何も気にしないのなら、
慎重にならなくていいのなら、先を行く。
だが、ここは違う。
穂高。
わにこの中でいつも穂高は、近寄りがたく特別な存在だった。
それが今回はっきりした。
やはり、穂高は、わにこにとって難しいお山。
だから、無理は絶対にダメ。
ごめんね。
と告げて、涸沢岳まで登り返す。
本当に悔しい。
私だって!!!
悔しいんだ!!!っと思いっきり叫びたかった。
悔しさのあまり、鎖場の登りが雑になった。
ボルトにタイツを引っ掛け、穴を開けてしまった。
しょんぼりわにこ。
少し重たい空気で穂高岳山荘へ向かう。
その空気を打ち砕いてくれる救世主現る。
青山さん!!(本名じゃない)
しょーくんが、いきなり五色で鱒寿司をたくさんくれた方ですよね?と言い出した。
たしかに、わにこも、どこかで見た方だなぁと思いながら涸沢岳を下っていた。
すると青山さん、あぁ!と覚えていてくださった。
五色から薬師を目指すということで行程が同じ、泊まる部屋も同じだった。
そして、わにこたちが、鱒寿司をペロリと平らげたから覚えていたのかもしれない。
そして、しょーくん、あの美味しいますずしが富山のなんてお店か教えてください!と。
青山さん、あの鱒寿司は、富山駅前の青山というお店のだよと教えてくれた。
そして、話は、五色ヶ原で別れを告げたあとのことに。
私たちの行程を話、青山さんの行程を聞く。
青山さんは、薬師に向かわず、室堂に引き返したとのこと。
スゴ乗越の風が強かったのではないか問うと、かなりの強風だったそうだ。
お互いに悪天候の中、無事に下山でき、偶然にも再会できたことが奇跡。
嬉しい再会だった。
穂高岳山荘に下り、ザイテングラートで涸沢まで。
ザイテングラートというかっこいい名前にわにこは、いつかは一度歩きたいと思っていた。
それが、こんな形で叶うとは思ってもいなかった。
およそ、二時間の下り。
ヘトヘトになった足で、急登を下る。
見えているテント場は、なかなか近くならない。
少し休憩をはさみ、再度下る。
やっとのことで涸沢小屋に到着した。
テント場は、張り放題の広さゆえにどこに張ろうか…
ただ、到着が遅かったわたこたち。
張りやすい場所は、もうない。
どこも、ゴツゴツ岩だらけ。
メインロードから少し離れた場所にようやく張れそうな場所を見つけた。
テントの受付を済ませ、涸沢小屋へお酒を買い出しに行く。
わにこは、甘酒を購入。
普段、それほど好きではない甘酒。
だが、この日は違った。
あの甘〜い暖かい飲み物を体が欲していた。
喉をとおり、胃に入ると甘さと温かさが全身に広がり始めた。
たまらなく美味しかった。
一方、しょーくんはビールとカップ麺。
カップ麺を少しもらう。
ただのカップ麺なのにすごくおいしい。
お腹を満たし、テントに帰る。
そして即寝てしまった。
2日目
テントから顔をだすと青空に北穂が映えていた。
その景色を前に昨日までの疲れは吹き飛び、二日目を涸沢で過ごすのはもったいないと思えた。
(きちんと寝たから疲労が回復したのだと思うけれど)
しょーくん相談し、計画を継続することに。
ただし、今日は、北穂のテント場までの行程した。
そして、22日は夢の大キレット。
23日に槍からいっきに上高地に下山。
当初の予定よりも大部行程が短くなったが、現実的な計画に変更された。
テントでのんびりと朝食をとり、テントを撤収する。
すると荷揚げ場所から「ヘリが来ますから〜!荷物やテントが飛ばされないようにして下さい〜!ちなみにヘリはどっちから来るか分かりません〜」と注意喚起の声が聞こえた。
わにこ「はい〜!あと、どれくらいでヘリは来ますか!?」と尋ねたところ、後10分ほどだという。
わにことしょーくんは、急いで、岩の上に干していた寝袋を片付け、ザックに全てを押し込んだ。
ザックを背負い、最後に涸沢ヒュッテでトイレ。
涸沢ヒュッテのトイレは、女性専用トイレが沢山あり、快適だった。
また行きたいトイレだ。
ヘリのアナウンスから50分近く経過したころ、遠くにようやくヘリが見えた。
はじめは、何も考えずに荷揚げだろうと思っていたがどうも違う。
それもそうだ。
連休中日に荷揚げなど考えにくい。
よーくみると救助のヘリであることが分かった。
あら、滑落か?
ヘリを追うと、涸沢岳から北穂への稜線でホバリング。
あ、わにこ達が引き返したちょい先で何かを探している。
わにこ、心の中で、いや声に出して、「昨日は、引き返してきて良かったね」と言った。
滑落するようなルートをへとへとの状態で歩いてはよくない。
実際に誰かが滑落?かなにかしてしまったのだから。
わにこ、ヘリを見て気をつけようと思った。
そして、探されている本人が無事であることも祈った。
涸沢ヒュッテでもろもろを済ませ、いざ出発。
また来たい涸沢カールに別れを告げる。
昨日は涸沢小屋向かって左から来た。
今日は涸沢小屋向かって右のルートを登る。
早朝からこのルートを登っている人を見てきた。
次は自分が登る番だ。
相変わらずの急登を見上げる。
一歩一歩ゆっくり
ゆっくり書き足します❤
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する