南アルプス最深部へ 野呂川出合〜蝙蝠岳〜二軒小屋〜笹山〜広河内岳〜奈良田
- GPS
- 96:30
- 距離
- 58.0km
- 登り
- 4,410m
- 下り
- 5,218m
コースタイム
07:10野呂川出合バス停
09:30両俣小屋
10;30野呂川越
15:10三峰岳15:30
16:05農鳥岳分岐
16:30熊の平小屋
【第2日目】
05:40熊の平小屋
06:20安倍荒倉岳
07:25新蛇抜山
08:55北荒川岳
12:00北俣岳12:20
13:45蝙蝠岳
16:05徳右衛門岳
【第3日目】
04:50徳右衛門岳
07:00中電管理棟
08:10二軒小屋ロッジ08:40
10:40伝付峠
13:50奈良田越
15:20白剥山
15:55テント場
【第4日目】
05:00テント場
07:10笹山北峰07:25
09:20大籠岳09:25
10:40広河内岳11:00
11:20大門沢下降点
13:25大門沢小屋
【第5日目】
05:25大門沢小屋
07:35車道
天候 | 第一日目から最終日まで、奇跡的に快晴に恵まれました♪ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
国道52号線で身延町方面へ、 信号「飯富」を右折し早川町を目指し、奈良田に向かいます 奈良田にバス停のある無料大駐車場があります 広河原まで片道1100円(協力金含む) 広河原で北沢峠行きのバスに乗り換え、バス停「野呂川出合」で降車 運行時刻は時期によって変動がありますので確認してください http://yamanashikotsu.co.jp/noriai/2013hirogawara.htm |
コース状況/ 危険箇所等 |
【第1日目】 ・野呂川出合バス停から両俣小屋の間、ほぼ平坦な林道です ・両俣小屋から急坂で仙塩尾根に合流すると樹林帯の中の緩やかな道 徐々に小灌木帯に変わり出すと急坂が繰り返し現れます ・岩稜に出ると展望が素晴らしく目を奪われますが、ザレ場に足元注意です 三峰(みぶ)岳付近は険しい岩場、転倒・滑落にご注意ください 【第2日目】 ・熊の平小屋から僅かに登ると再び仙塩尾根に合流します ・安倍荒倉岳山頂は登山道に標識が出ていますが、 新蛇抜山には山頂を示す標識や踏み跡はありませんでした 針葉樹林帯を適当に抜け、這松の途切れた岩峰とケルンが見えると、大展望の山頂です ・北荒川岳を過ぎると塩見岳分岐への険しい岩場が待ち受けています 登山道ははっきりしていますが、落石、転倒、滑落にご注意ください ・塩見岳分岐から北俣岳の間は踏み跡がやや薄く 切れ落ちた岩場のトラバース、乗り越えがあり注意が必要です 北俣岳を過ぎると蝙蝠岳までおおらかな稜線が続き 大展望が楽しめる、この日のハイライト、天上の散歩です ・徳右衛門岳山頂南は急坂、登山道東側の急斜面に水場があります 「水」と赤ペンキの看板が登山道脇(二軒小屋に向かって右)にあります 冷たくて美味しい水が湧き出しています 但し、急斜面ですので往復に十分注意してください 【第3日目】 ・徳右衛門岳から長い針葉樹林帯の下りです 中電管理棟を過ぎると痩せ尾根、岩場があり 疲れている場合など特に岩場での滑落に注意です ・二軒小屋から伝付峠まで再び登りになります 急斜面をジグザグに辿る昔の生活道の面影を偲ばせる整備された道です ・伝付峠は延々と続く未舗装の林道上で、僅かに起伏のある砂利道です 陽に照りつけられて気力が萎え、疲労感の極度に達しました 奈良田越に近づくに連れ、林道の崩壊や、道が藪化が凄く不安になりました ・左脇に放置されたドラム缶が見えると奈良田越はすぐ近くですが、 先行者がこの辺で随分迷ったと聞きました 鉄筋の建設機材や大量の残地ワイヤー付近に立派な「奈良田越」標柱があります ・白剥山への登山道はこの標柱の北方面の樹林帯の斜面から始まります 踏み跡が微かで、テープなどが落ちたり、色が薄くなっていて分かりにくいです 踏み跡の少しでも濃い場所を丁寧に辿って下さい 尾根に出ると登山口付近より踏み跡が明瞭になり、 「白剥山」には立派な山頂標識もあります 【第4日目】 ・白剥山から笹山南峰への樹林帯の中は比較的踏み跡がはっきりしています 小灌木帯を抜けテント場へ出た場所が迷いやすいかと思います テント場の枯れた這松を越えて右に行くと這松の中に踏み跡があり 尾根の左のガレ場をトラバース気味に行き、 ケルンのある場所で右に向かうと樹林帯に入り、笹山南峰に着きます ・笹山南峰と北峰の間は樹林帯で、北を目指して進むと岩場に突き当たり ひと登りで笹山北峰です ・白河内岳の辺りは踏み跡が薄い場所が多く 這松帯は踏み跡がはっきりしていますが、岩場やザレ場はわかりにくいです 足元とやや遠方を同時に見ながら、ケルンを頼りに歩くと良いと思います 当然、視界の悪い日は要注意ですが 天気の良い日は大展望の静かな尾根歩きが楽しめます ・広河内岳への登り始めも踏み跡が入り乱れています あまり右に寄ると崩壊地に近づき過ぎるのでご注意ください ・大門沢下降点からは激下りが続きます 擦れ違う登山者も多く落石、転倒に注意して下さい 【第5日目】 ・大門沢小屋からも沢に沿って、時に高巻きを繰り返しながら下ります 以前の心細かった橋は全て頑丈な木橋に付け替えられ、安心して渡れました |
写真
感想
日本百高山を6座も踏める南アルプスの最深部の憧れのコースです。
昨年、わがCLが計画したのですが、人が集まらず中止になっていました。
一人で行くにはリスク大きすぎる大変な行程ですから、自信はなかったのですが
是非この機会に行かなければと参加させていただきました。
立案にあたって以下のような悩みがありました。
どこから入山してどこへ下りるか、車をどこに停めるか?
色々な山行記録を参考にして、計画を変更した結果
奈良田に車を置き、バスを乗り継いで「野呂川出合」から歩き始めて
大門沢下降点から奈良田に下る計画に落ち着きました。
コースタイム
徳衛門岳から二軒小屋までと二軒小屋から笹山までの時間が人によってまちまちで、
しかもそれらの多くが健脚な方々による記録で当てにならないという事実でした。
2006年版の昭文社の地図はその辺りのコース時間が実に曖昧で
後で見た2013年版では破線ながら、はっきり時間が示されていて驚きました。
当時このコースを歩く一般的な登山者が殆どいなかったからと思われます。
重くなるがテントを脊負うべきか?
小屋と小屋の間が遠く、コース時間も当てにならない為
やはりテントを背負って行った方が安全とは思いましたが
ザックが重くなると当然歩行時間も余計にかかり、不安になります。
結果的には、テントを背負って大正解で、
早めにテントで身体を休められ、疲労も軽減できました。
六月末から体調がおもわしくなかった為、歩き切れるかという不安が常にありました。
山に行かずに山のトレーニングは出来ないとばかりに
聖岳から大沢岳往復を試みたりしました。
重いザックが心身に応え、随分辛い訓練となりましたが
今考えるとその辛さが五日間の苦しさを軽減してくれたのではないかと思います。
超満員の乗客を詰め込んだ広河原に向かうバスの中で、
生まれて初めて立ったままバス酔いを体験しました。
これではテント泊をする登山どころではありません。
どうなる事かと思いましたけれど、林道を歩き始めて見ると
爽やかな空気と谷間の風景が気分を次第に落ち着かせてくれました。
三峰岳、塩見岳、広河内岳といずれもきつい登りが待っていました。
脇に咲く花々や、素晴らしい眺望が苦しさを補って余りあるものでした。
殆ど登山者にも行き会わず、人恋しくなるような本当に静かな山域です。
また機会を見つけて是非ともこの静かな山々を巡ってみたいと
密かに願ってしまうような印象深い山行でした。
コメント
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kyom4さん、sanyujinさん、もう一人の方 まさに大周回 ご苦労様でした
no1620と申します
良くこのコースを計画し完遂しましたね 然も3人で完遂できた事が凄いと思います
私も野呂川出合から入山し伝付峠まで上がり新倉に下山、その後大門沢小屋から笹山までのピストンと2回に分けて実行しました。伝付峠から笹山までが嫌だったからです
御三方の実力が窺い知れます。脱帽しました
百高山を目標(?)にしているようですが目標達成頑張って下さい
昨年、赤岩岳に登りそこなったレコを掲載した折に御親切にアドバイスを頂きまして有難うございました。
残念ながら、まだリベンジが果たせずにおります
百高山が近くにある地の利もありまして、ぼつぼつと登っております
わがCLは今回の6座で百高山を達成いたしました
kyom4はまだ赤岩岳も含めて三山残っております。
赤岩に登る時には改めてno1620さまのアドバイスを読み返してからと思っております
いつになるやらちょっとわかりませんが…
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