扇沢・爺ケ岳・鹿島槍・五竜岳・唐松岳・不帰キレット・白馬三山・大雪渓・猿倉。(後立山縦走)


- GPS
- 35:41
- 距離
- 44.7km
- 登り
- 4,801m
- 下り
- 4,984m
コースタイム
扇沢着5:05⇒柏原新道登山口5:37⇒包優岬8:27⇒種池小屋9:24(休憩20分)⇒爺ケ岳南峰10:46・中峰10:53⇒冷池乗越11:43⇒冷池山荘11:55⇒テン場12:12(泊)
8月13日(火)
冷池山荘3:15⇒布引岳4:15⇒鹿島槍南峰5:07(休憩10分)⇒北峰5:45(休憩5分)⇒キレット小屋7:11(休憩20分)⇒口ノ沢のコル8:22⇒北尾根ノ頭8:54(休憩30分)⇒G5・10:12⇒G4・10:20⇒五竜岳11:36(休憩10分)⇒五竜小屋テン場12:41(泊)
8月14日(水)
五竜山荘3:51⇒唐松手前のガレ場取付6:27⇒唐松頂上山荘6:40(休憩30分)⇒唐松岳7:35(休憩20分)⇒不帰キレット二峰南峰8:30⇒二峰北峰8:45⇒不帰瞼8:59⇒一峰9:57⇒天狗ノ大下り(コル)10:19⇒天狗ノ頭12:22⇒天狗山荘テン場12:59(泊)
8月15日(木)
天狗山荘4:35⇒鑓ケ岳5:35⇒杓子岳6:45⇒白馬頂上宿舎8:29⇒白馬岳9:29(休憩30分)⇒(くつろぎ)白馬雪渓分岐10:34⇒(大雪渓)下り⇒白馬尻小屋13:11(食事)⇒猿倉14:41。
天候 | 12日(月)晴れ。13時頃から稜線東側から雲の湧起り有。西側剱岳方面快晴。 13日(火)晴れ。同様にして午後は東側よりの雲湧起り。西側剱岳方面快晴。 14日(水)晴れ。13日に同じ。 15日(木)夜明けガス。流れて晴れ。ただし日本海側はくすんだよどみ。10時頃から曇りがち。14時頃から雨。 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
帰り京王高速バス。白馬八方17:00→新宿BT22:40(※諏訪方面集中豪雨。地元の花火大会で帰宅困難者5千人とか。) |
コース状況/ 危険箇所等 |
柏原新道から稜線まで。 登山ポストは登山口にも有りますが、夏山シーズンは指導所が開設されています。 ここの登りは、何処の登山道にもある典型的登り一統の連続。余計なスタミナを消費しないよう、ペース確保で登り続けるのが肝要。高低差1350m。 爺ケ岳〜冷池山荘まで。 特に危険箇所もなく、程々雰囲気の良い稜線が続く。すれ違いにも特に気を使わず余裕を持ってペース維持しながら進むのがベター。 ここのテン場。山荘と徒歩で9分と上下に離れています。よって夜間の失敬やら一々水汲みにも手間がかかるので注意が必要。高度が2400m超えの割には蒸し暑くテント内の昼寝もままならないので、体力の温存に配慮する必要があります。 水の量り売りはシビアで、しっかり計量カップで1Lあたりを計測されて150円です。携帯電話は小屋の談話室ではバッチリ入ります。 冷池〜鹿島槍(北)まで。 この間の稜線はなだらかな稜線なので夜間の歩行でも一向に差し支えありません。むしろご来光等を迎えるのに最適な距離あるので夜明け1時間前位に出発するのが良いでしょう。 北峰への稜線からガレてきますが、確実なステップワークで進めば問題もありません。この間は手を使い腹ばいになるような場面もありません。 キレット小屋まで。 このキレット。といっても浮石の類はなく、確実な歩行で進めば難なくクリアできます。むしろ上下の起伏があるので、行き違いの方に対して登り優先での配慮が必要です。 ココ。ガスを巻いて雨天の時等もしっかり進み、いざとなれば小屋泊のつもりで行けば大丈夫だと思います。(2時間余りのコース)ですからあわてなくとも大丈夫です。 水はペットボトル500mlで350円です。(ミネラルウォーター) 五竜本峰まで。 どちらかというと、コースの核心に近いものがあります。決して難しいコースではないのですが、余り整備が行き届いていないというか、自然のありのままというか兎に角もG5・G4への登りは浮き浮き気味なガレに気を使います。 そして角度的にも急登りに属するものなので、如何にも”これでもか?”って感じのコ−スです。自分より下の人に落石しないよう十分に注意して進む必要があります。 この辺の痩せ尾根については普通の部類ですが、ちょっとした気の緩みやおしゃべり等で注意散漫になっていると危険だとおもいます。 五竜小屋で色々補充ができます。(ビール類よりビタミン不足にポンジュース等も売っております。)水は自己申告制で1L100円です。 唐松岳への稜線。 五竜本峰から唐松の手前まではたおやかな稜線で気持ちよいです。ただなだらかとは言っても、細かなアップダウンが連続するので炎天下の山行で体力の消耗には気をつけましょう。 手前のガレ場も確実なステップワーク。クサリも安全クサリではなく実用的な補助的クサリになっていますので、慎重な通過を心がけましょう。唐松岳本峰までもなだらかな稜線です。 不帰キレットについて。 私の場合、三峰・二峰・一峰と、高度を下げる方向に進みました。こういうキレット等の難所の下りの方が登りより苦労すること多いのですが、三峰は完全なトラバース(木曽駒への途中中岳の巻道に極似)で、本格的なクサリが始まるのは二峰と一峰の間です。 しかしこのキレットは、北アの大キレットや西穂・奥穂のようなナイフリッジの真上を行くようなことはなく、すべてトラバースになっています。そういう意味では秩父の両神山や、中央ア・宝剣岳。赤岳の真教寺尾根に近いレベルです。最も近い感じでは西上州の表妙義の稜線でしょうか。 緊張感はそれなりですが、時間的に長くは続かないため核心部とは言えど、集中して慎重に行けば問題なくクリアできると思います。 天狗の頭と大下りについて。 今回の縦走で一番辛かったのが、ココ天狗ノ大下り(の登り)でした。不帰キレットを下りきった2411mのコルはめちゃ暑いし、精神的な疲れも高まっている処へこの400m余りの登りは正直言って”効きました”。それに中盤以降のクサリの連続(こここそ八ヶ岳の県界尾根のクサリに似ています。)は体力を奪われ、最後の天狗ノ頭ではビバーグしようかとも思いました。 天狗小屋。 オープンな昔ながらのヤマの雰囲気を残す山小屋さんです。水は雪渓の雪解け水かけ流し。売店では本日のスイートとしてお手製のセットを販売しています。(コーヒ・紅茶つきで800円)。売店で様々なモノを売っております。 天狗〜白馬三山。 全体的におおらかなアップダウンを繰り返す稜線の連続になります。技術的な要素より走力を問われるペース配分に気を使うコースになります。 大雪渓について。 多くの方が通行する中、頻繁に落石は発生するので下りでも後方に注意が必要です。とにかくカラカラいいますので、余計な休息等せず速やかに下山する事をお勧めます。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ 1
予備電池 各1 携帯電話・ランプ・GPS
1/25,000地形図 1
コンパス・時計 1 プロトレック
ライター 1
保険証 1
飲料 3.0 1.5プラッティパス+500ml×3
ティッシュ 必要数
タオル 2
携帯電話 1
計画書 1
雨具 1
防寒着 簡易ダウンとフリース
スパッツ 1
手袋 2 予備1セット
ストック 1
ビニール袋 必要数
替え衣類 2 途中と下山後用
シュラフ 1 スパイラルダウンハガー#3
シュラフカバー 1
ザックカバー 1
日焼け止め 1
非常食 3 カロリーメイト3箱
ホカロン 必要数
軽アイゼン 1
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共同装備 |
テント 1 プロモンテVL24
テントマット 1
コンロ 1
ガスカートリッジ 2 110ml×2
コッヘル(鍋) 1
医薬品 1
ラジオ 1
カメラ 1
|
感想
今年本命の、夏・縦走。(正直言って今年はこのために色々と準備していました(笑)
一昨年の”若き20代に西穂で敗退した苦い経験にリベンジする”ために、「西穂⇒奥穂⇒大キレット⇒槍」を達成しその次なる目標としてこの計画を練っておりました。
幾ら準備万端であってもその当日の天候や体調。そして何より巡り合う人々の境遇が大きくその結果を結ぶ明暗になりますね。
今回は長さもそれなり。経路も一文字型で到達できないと帰路の高速バスにもスムーズに乗り込めないことから、計画通りに進んだ事は何よりであります。
全体的な感想として。
この縦走コース。高度もそこそこアップダウンもあって、スリリングなクサリ場もそこそこ。バランス能力を問われる縦走としてはやりがいあり。手応え存分にあり。そして眺めも非常にお宜しいといった3拍子揃った良い山域です。
これだけ長丁場になると、自ずと自分のマイペースに似合ったヒトが見つかるもので、2日目には3人の方とお知り合いになり、途中五竜山荘では若き勇ましい大学生諸君との歓談を過ごしてとても目新しいお話しが楽しかったです。(でもお陰で翌日すっかりお寝坊さん。しましたが(笑))
キレットについてはコース状況にも記述しましたが殆どがトラバースのクサリ場です。という事は晴天時は楽にクリアできますが雨天時には石質によっては気を抜けない確実なステップで慎重に進むこ事が必要だと思います。
今回の縦走でハイキングコースとして一般道のコース上にある”キレット”という名のつく難所はすべてクリアに相成りました。
イメージとしては最も条件が厳しい順にすれば、
西穂〜奥穂。大キレット。不帰キレット。八峰キレット。
という感じです。(水場とかCTとか色々な面で、基本全てテン泊縦走)
他には、八ヶ岳の真教寺尾根・県界尾根。それに表・裏妙義。ついでに両神山西稜。と・・・。
何事もそうでしょうが、(まあ、独りで黙々とチャレンジしても良いのでしょうけど・・・)こうして道中に行き会い巡り合い意思疎通と歓談に通じれば皆で難所も声掛け合ってクリアしていけるものでしょうねぇ〜。
あと残すヤマとしては、越中剱岳北方稜線。越後三山の中岳〜八海山。高妻〜戸隠。それに甲斐駒〜鋸岳。なんかも目標としたいと思っております。
しっかし今回は終始に剱さまには「おいで・おいで」されてしまい、ちょっと行く気になっております。さぁて今度は何処にしますか・・・(笑)
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コメント
この記録に関連する登山ルート

山行お疲れ様でした〜!
たくさんの写真
五竜山荘では、楽しく呑んでたご様子が
皆さん手にお酒が、、、盛り上がってましたね〜
私は唐松テン場までは暑さと牛首の岩場で苦しみましたが、
その分、翌日の不帰キレットと天狗の登り朝一の涼しい時間に
登っていたので負担が少なくてすみました。
その区間は、grandemolさんの通過した時間帯が、
一番、厳しかったと思います
無事、乗り切られてよかったです。
grandemola さん、西穂→奥穂歩かれていたんですね、すごいな
次なる山歩きの計画も、色々あるようで。
(剱岳にそそられる気持ちわかるなぁ)
今後も新たな目標に向かって、楽しい登山続けてくださいね〜。
こんにちは。slowlifeさん。コメントありがとうございます
初めてslowlifeさんを見かけたのが、爺ケ岳への登り。冷池山荘まで抜かれつつも、テン場で「ああっ。もう張っている」と思った時に、タダモノではないですね。と、真摯に受け止めておりました
あの時、唐松まで行こうと思えばいけたのでしょうけど、slowlifeさんのような、バイタリティあるパワフルな根性も持ち合わせなく、ヒロヒロと幕営してしまいました(苦笑)。
でも確かにあのハツラツ元気な学生さんとの談話は、ちょっとイマドキのヤマってこういう捉え方。と言う側面ではカルチャーショックもありましたね。いつの時代でもヤマやっているヤマ好きには良い奴しか居ない。というのもまたまた良く実感したまでです。
ジャンダルムはですね。一昨年達成して、昨年はガスの中、今年はチーム敗退で拝めておりません。あそこはもう一度、奥穂高方面から是非リバイバルしたいコースですね。
難所の心得としては無心で集中に限りると思います。こうして身体が動くうちに、難所(※ハイキングでいう難所)はクリアしておかんと・・・。とそう思っております。
今回、かなりご機嫌な剱さまにお呼ばれしてしまったので、マジメに悩み中でもあります。あと残すは”小窓の王”を代表する、北方稜線なんですけど・・・。コレはいつの事になるやら・・・です
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