猿倉から蓮華温泉(白馬三山、雪倉岳、朝日岳)
- GPS
- 53:24
- 距離
- 40.1km
- 登り
- 3,638m
- 下り
- 3,417m
コースタイム
- 山行
- 7:04
- 休憩
- 2:06
- 合計
- 9:10
- 山行
- 6:09
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 6:56
- 山行
- 7:25
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 8:09
6:31猿倉-7:25白馬尻-7:46大雪渓末端-11:09白馬頂上山荘
<テント設営と休憩>
12:22テント場-13:21杓子岳-14:06白馬鑓ヶ岳-15:43テント場
2021年7月18日(日)
4:00テント場-4:28白馬岳-6:34避難小屋-7:18雪倉岳-9:28水平道分岐-10:57朝日小屋
2021年7月19日(月)
3:45朝日小屋-4:24朝日岳-5:20吹上のコル-6:05ベンチ-8:30白高地沢の橋-11:47蓮華温泉バス停
天候 | 2021年7月17日(土):快晴、午後から時々曇り、無風・微風 2021年7月18日(日):快晴、後曇り時々晴れ、無風・微風 2021年7月19日(月):快晴、無風・微風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
・八方バスターミナルから猿倉まではバス利用。 ・蓮華温泉から平岩駅まではバス利用。 ・平岩から白馬まではJR利用。 ・白馬駅から八方バスターミナルはバス利用。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<登山道のようす> ・大雪渓:残雪多く、滑り止めの利用が適切。落石注意。雪が切れたところから上は高山植物多数。 ・白馬三山の稜線:残雪はなし。落石注意。高山植物多数。 ・白馬岳-三国境-雪倉岳:三国境より先は登山者激減。鉢ヶ岳のトラバース区間は残雪あり。早朝などで雪が硬く、通過に不安を感じるなら、滑り止めの使用を推奨。高山植物多数。 ・雪倉岳-小桜ヶ原-水平道-朝日小屋:雪倉岳からは600メートルくらい下る。下り切ってからは大きく上がらないがアップダウンは多い。特に水平道。高山植物多数。小桜ヶ原付近は水芭蕉。 ・朝日小屋-朝日岳-吹上のコル:危険箇所なし。高山植物多数。 ・吹上のコル-五輪尾根-蓮華温泉:高山植物多数。コルから五輪高原までは残雪多い。不安を感じたら躊躇わずに滑り止めの使用を。残雪に伴い雪解け水も多く、登山道が滑り易いが、五輪高原まで降りてくれば乾燥路だった。蓮華温泉まで2回橋を渡るがいずれも立派な常設のもの。橋を2回渡るまで下り続け、それ以降は蓮華温泉まで登り返す。 <テント場のようす> ・白馬岳頂上宿舎:窪地にあり広いが、今シーズンは利用の場合は要予約。水場とトイレあり。携帯はテント場では利用できず、小屋のほうへ移動すると利用できた。 ・朝日小屋:広くて整地も良く快適。予約の必要なし。水場とトイレあり。携帯はまれに利用できたが全般的に電波が不安定で使用に耐えなかった。 |
写真
感想
梅雨明け直後に猿倉から白馬三山を縦走し、雪倉岳と朝日岳のピークを踏み、蓮華温泉まで歩いてきた。3日間とも天気良く暑く、高山植物がそこかしこに咲いていた。詳細は以下に。
7月17日(土)快晴、午後は時々曇り、無風・微風
八方の駐車場には4:46に到着。駐車場からは白馬三山が赤く染まる様子が見えた。天気は快晴。暑くなりそうな予感。国道19号の災害復旧工事により夜間通行止めとなっているため、だいぶ大回りしての白馬入りだった。運転で既に疲労困憊。食事とトイレを済ませ、バスターミナルのバス待ちの列に並ぶ。6時発のバスは2台出ていた。猿倉までの20分ほどは、寝たり起きたり。ほぼ定刻に到着し、登山届けを出していざ出発。本当は鑓温泉ルート利用で、天狗山荘へ行きたいのだが、昨年に続いてこのルートは閉鎖中。大人しく大雪渓ルートで行くしかない。6:31行動開始。
大雪渓は山スキーでは何度も行き来しているが、普通に登山として利用するのはこれで2回目。最初の1回目は10年以上前で、しかも季節も異なるため、状況がよく分からない。とりあえずチェーンスパイクは持参したが、前後を歩くハイカーの中にはピッケル持参の人もいた。白馬尻には7:25に到着、多くの人が休憩していた。今回は3日分+アルファの食料とテント泊装備持参なのでペースは遅め。重荷は今シーズン初なので、足が攣らないように気を付けねば。小休止後に歩き始める。しばし進むと残雪があらわれて、多くのハイカーがここで滑り止めを付けていた。自分もそれに倣いチェーンスパイクを着ける。8時前で既に雪質は緩んでいて、滑り止めがあれば特に怖さはなく歩くことができた。何と言ってもこの大雪渓はスキーで何度も往復しているのだ。その時の経験が役立っているようだ。1時間ほどアリの行列になって歩き、雪が切れたところで滑り止めは外す。ここからは夏道となり、同時にお待ちかねの高山植物エリアとなった。本当に、色々な花を見ることができる。7月の白馬で見たかったのはウルップソウで、だいぶ色が変わってしまっているのが多かったが、それでも見ることができた。ユニークな格好をしていると思う。天気良し、眺望良し、花多し、といいことずくめである。ハイカーの数は自分の基準としては多いが、それでも例年と比較すれば少ないのだろう。花や景色の写真を撮りつつになるため、ペースは落ちる。その上花の写真は腰を下ろししゃがんで撮ることも多く、重さが15 kg以上のザックを背負った状態で、何度もスクワットをすることにもなった。1回や2回ならなんてこともないだろうが、何度も繰り返すとさすがに太ももの辺りに違和感を覚えるようになってきた。足が痙攣する兆候である。日帰り装備程度なら特に問題ないことだが、やはり重荷の時は無理するべきではなかった。違和感を得てからは、花の写真もそこそこに進むことに。体あってのテント泊登山である。
11:09に頂上宿舎に到着。受付を済ませる。混み具合を尋ねたところ、今日のテント場は満員とのこと。それでも例年の半分の予約しか受け付けないとのことなので、余裕は十分にあるようだった。テント場へ向かい適当なところに設営。テント設営は久々のため、張るのに手間取るし、しかも張った姿が良くないので、何度か調整する。あまりやらないでいると何でも下手になるようだ。ロープのすぐ向こうには、大雪渓を歩いて来たときに見て来た花々が咲いている。テント設営とその後の休憩に1時間ほど要し、12:22にサブザックに当面の荷物だけ詰め込んで白馬三山の内の二山の縦走に向かう。最初は杓子岳。テント場の窪地から上がり縦走路を歩き出すといきなりお花畑。行けども行けどもお花。これはすごい。前方には杓子岳と白馬鑓ヶ岳も見えるが、足下にも目が行く。当然写真を撮りながらになる。午後からは軽荷なのでスクワットも楽だが、それでも足の負担にはなるので注意しながらとなる。縦走路のアップダウンをこなし、ガラガラの登りをこなすと今日最初のピークの杓子岳に13:21到着。出発から約1時間かかった。もう少し良いペースで行けるかと思ったが、スクワットなどにより足が疲労していて、最早ペースは上がらなかった。むしろ足があちこち痛いしここで帰るべきか?とさえ思った。しかし天気は最高に良いし、花も沢山あるし、ペースを落し気味でも白馬鑓まで行きたいと思い、更に進むことに。杓子岳から下るとその後は白馬鑓へ向けての登り。花はコースの両側で咲いていて飽きないが、やはり足はつらい。のろのろのペースで進んで14:06に白馬鑓ヶ岳に到着。向こうには本来利用するはずだった天狗山荘や、五龍岳、鹿島槍ヶ岳なども見られた。杓子だけで帰っていたら見られない景色に満足。水を飲みパンを食べてから帰路につく。帰りも花三昧。行きは登って降りた杓子岳だったが、帰りはさすがに楽をしたくて巻き道を利用。右手側を見るといきなりコマクサ。杓子岳でも咲いていることに初めて気付く。天狗山荘の付近は咲いているのは知っていたが、白馬三山にもあることを初めて知った。やはり杓子岳だけで帰らないで良かった。とは言え足は重く、ゆっくりしたペースでしか進めない。天気も少し雲が出始める。涼しくなってちょうど良いくらいではあった。15:43にテント着。出掛ける時は疎らだったテントも、この時間には増えて、自分の家の周りの空きスペースには既に全て張られていた。ちょっと密にも思えたが、テント内に入れば特に問題ないのだろう。テントに戻ってからはいつものルーチンをこなす。明日の準備と体のストレッチ。特に後者は念入りに行わないと翌日辛くなる。そして例によって、テント内で足が攣る。行動中にならなかったので良かったとするが、やはり痛かった。17時前に夕食を済ませ、トイレに行き、最後下界と連絡の付くところまで行き定時連絡をした後本格的に寝入る。夕焼けは見たかったが、昨夜は夜通し運転だったし今日はスクワットばかりしていたので、早めの就寝とした。周囲は当然まだ騒々しかったはずが、意外に気にならず寝られた。
7月18日(日)快晴、午後は曇り、無風・微風
2日目は2:30起床。夏用の、軽く薄いシュラフだったので、標高2,700メートル超のテント場では少し寒かったが、それでも防寒着等を着込めば十分だった。テント内で準備と食事を済ませてテントの外に出ると、空は満点の星空。今日も天気は良さそうだ。そしてテント場からも続々と白馬山頂へ向けてライトを点けて向かう人がいる。こちらは縦走なので、テントを撤収しパッキングをし、トイレを済ませて4時ちょうどに行動開始。食べた食料の分軽くなっているはずだが、テントが水気を含んで重くなっているので、軽くなった間隔は全くなかった。ヘッドライトの明かりを頼りに歩くが、既に周囲は明るくなり始めていて、ライトはじきに不要になった。それにしても早朝からすごい人の数。多くの人がご来光目当てで山頂や、東側が開けているところへ向かっている。4:28に白馬岳山頂に到着。北アルプスでは一番登頂回数の多い山が白馬岳だ。山頂にもすごい人。自分も少し休憩したくて、山頂から少し離れたところでザックを下ろす。携帯の電波の入りが良いので定時連絡をしつつ朝焼けの景色に見とれる。先も長いため一箇所にずっと止まらず、進んだり景色を見たりしながらモルゲンロートをの時間を楽しむ。なかなかきれいな朝焼けだった。三国境に到着し、ここで朝食の続き。朝起き抜けでは胃が受け付けないので、少し体を動かしてから食べることが多い。ここから先、小蓮華山や白馬大池方面に比べて、雪倉岳朝日岳方面は1/100くらいに人が減るので、心して進む。とは言え今回で4度目と経験があるのと、何より人が少ない貸し切りの縦走路になるので、その点は楽しみだ。白馬岳の山頂付近もお花畑はあったが、下ってきてもそれは変わらない。相変わらず様々な花があちこちに咲いている。今回見たかったウルップソウも、だいぶ見慣れた感が出てきた。慣れとは恐ろしい。そして鉢ヶ岳のトラバースの前だったと思うが、コマクサを昨日に続いて発見。こんな山の中の誰も居ないところで咲いているとは知らなかった。スクワットはきついけど、やはりしゃがんで撮影する。鉢ヶ岳は山頂まで上がれそうだが、荷物が重いし、上の方がどうなっているか下からは不明なので止めておく。トラバース区間が続くが、残雪が5箇所ほど残っていて、雪は緩んでいて滑り止めが必要な状況ではなかったが、緊張しつつこなす。残雪区間が終わると避難小屋があり、小屋の中には入らず外で小休止。飲食していると軽荷の単独ハイカーが追い抜いていく。休憩後に追いつき話をすると、三国境に荷物をデポして雪倉岳までピストンで来たようだ。ただやはり軽荷には勝てないので先行してもらう。雪倉岳は、5月に山スキーで来たのを含めると今回で5回目。東側から照りつける太陽が暑く、まだ7時前とは思えないくらいだった。日焼け止めはばっちり塗っているはずだが日焼けが気になった。7:18に無事雪倉岳に到着。先行の単独ハイカーと入れ違いになる。ここからの展望もやはり良い。今朝下ってきた白馬岳が見えるのは当然のことだが、この先の朝日岳もよく見える。というよりも、朝日岳はまだ遠い。快晴無風で眺望を楽しむ。白馬側からは誰も来なかったが、朝日側から登山者が登ってきたので自分は行動再開。ここからはしばらく下りになる。
下りに入ると朝日小屋から来たと思われるハイカーと続々すれ違うように。以前このルートを歩いた際はほとんど誰とも行き会わなかったが、さすがに花の時期は様相がことなるようだ。白馬からきたハイカーもいて、快速だったので先に行ってもらう。こちらは昨日の行動の疲れが出てきたというか、例によって足裏にマメができてしまい、下りのペースが一向に上がらない。痛いのでコースタイムペースで歩くのが精一杯だった。雪倉岳からの下りは標高2000メートル付近まで続き、そこまで落ちると、アルプス的な雰囲気は失せ、ただの雑木帯を歩いているような雰囲気になる。しかしそれも小桜ヶ原付近に来ると一変する。高層湿原のようなところに木道があり、7月も後半だと言うのにあちこちで水芭蕉が見られた。雪解け後間もなく咲くのが水芭蕉だと思うので、標高が2000メートル程度でも、残雪が遅い時期まで残っていたのだろう。実際に、木道のすぐ脇には残雪も見られた。以前、秋にここを通過した時は、花の時期はきれいだろうと思ったが、やはりそのとおりというか、想像以上にきれいなところだった。尾瀬のようにベンチでもあればゆっくり座って休憩でもしたかったが、それはなくて敵わず、先に進むしかなかった。
真夏の水芭蕉に感動しつつ進むと、水平道と山頂へ直登するルートの分岐に至る今回も水平道利用だが、この水平道は全く水平ではなく、アップダウンが連続して結構きつい。しかも今の時期はまだ各所に残雪が残っていて、踏み抜き注意だった。実際に一度踏み抜いた。2日目も終盤になり、体も疲れてきたところでアップダウンが連続する。コースは整備されているものの、整備の頻度よりも笹などが伸びる速さのほうが早いらしく、少し歩きづらいところもあった。特にこの日は気温があがり、しかも標高も2000メートルを少し超える程度しかないため、暑さにまいる状態になってしまう。15分に1回休まないとやってられないくらいにペースは落ちる。しかし樹林から朝日小屋が見えると少し元気になる。樹林帯で花もなかったが、小屋に近付くとチングルマなどが見えるようになってきた。山頂との分岐を過ぎると小屋までは木道歩き。両側にチングルマが咲いていた。今シーズンはチングルマが全然見られなくて、ようやくここに来て見られた感じがした。10:57に朝日小屋到着。白馬のテント場からは約7時間かかった。足裏のマメやら高温やらに苦しめられたが何とか到着。テント泊者の中では一番乗りだったようだ。テントを張り乾燥させ、ザックの中の装備も全て乾燥させる。到着後しばらくは快晴で物品もよく乾いたが、正午前頃からは雲が出てしまう。そしてその後雲が出たり晴れたりを繰り返しつつ夕方になる。午後はテント場で体のメンテナンスなどして過ごす。昨日がその時間に乏しく、この日がやはりしんどかったので、なるべく念入りに行う。テント泊縦走の場合、軽荷の日帰りの時よりも、状態の力を使うようで、腕が特に疲労していた。ダラダラと過ごすも、雨は結局なし。これで携帯が入れば文句なしだったが、ここは電波が弱くて使用には耐えなかった。また、ここからは富山湾が見えるはずだが、この日はそこまでは見えないものの、きれいな夕焼けは見ることができた。19時過ぎに就寝。
7月19日(月)快晴、無風・微風
3日目最終日は2:15起床。前日より少し早起き。朝日岳の山頂でご来光が見たくてこの時間とした。前日の白馬のテント場よりも600メートル近く標高が下がったので、薄いシュラフでも寒さは感じることはなかった。食事と準備の後3:45に出発。どこからも遠い朝日小屋なので、テント場のキャンパーも皆一様に早起きだった。まだ暗い中朝日岳を目指す。ここの登りは3回目だが、毎回暗い時間のため、周囲がどうなっているかよく分からない。相変わらず花は多く咲いていたようだった。先行者がいて、途中で追い抜いてからはこの日トップとなる。日の出前で涼しく、快適に飛ばして4:24に朝日岳山頂に到着。しかし山頂直下付近からガスの中に入ってしまい、展望は期待できそうになかった。それでもザックを下ろして休憩しつつ日の出を待つ。が、やはりだめだった。先も長いので適当なところで切り上げて先に進む。山頂から少し下るとガスが晴れてきた。ひょっとして?とも思ったがガスが取れてきて山頂でなくても十分きれいな朝焼けが見ることができた。花も多く咲いている。朝日岳の山頂は携帯が全く入らなかったので、途中携帯の電波の入りが良いところで休憩して定時連絡。吹上のコルの手前付近だった。この辺りからは街が見えるので、電波も掴みやすいのだろう。ここから北には栂見新道が延びていて、日本海まで登山道が通じている。秋に一度歩いたが、夏はさぞかしきれいなところだと思う。暑さに耐える必要があるが。自分はここで東に折れて五輪尾根を下る。
コルから下がったところに残雪があり、これがなかなか厄介だった。下りになっていて、しかも結構長い。一瞬チェーンスパイクを出すか迷うが、そのまま行ってしまった。行って途中で後悔。雪が思った以上に硬い。これはたまらんとばかりにストックの先のゴムを両方とも外すが、誤って1つ落としてしまう。雪渓を転がり落ちる先ゴムがスローモーションで見えた。あれが自分だったらと思うと寒気がした。雪渓の途中で止まっていたが気を取り直して歩行再開。ストックも駆使して何とか長い雪渓を乗り切った。やはり最初に感じた直感を信じるべきだった。その後もいくつか厄介な残雪はあったが、最初に比べたら楽だった。まだ早朝で涼しい時間のはずだったが、冷や汗をかきながらの下降となった。花を見ている余裕も一時なくなったが、落ち着いてくると徐々に花も目に入り出す。この3日間は花三昧だ。水芭蕉も所々咲いていた。コルから下がってしばらくは、まだ残雪が各所にあって、登山道も沢のようになっているところが多かった。滑り易く注意して進む。昨日後半に痛くて仕方なかった足裏のマメは、これ以上の悪化を防止するために、テーピングで逃げることにした。これが意外に効いて、下りでも比較的快適に歩けた。もう1日早くすれば良かったのかも知れない。
コルから離れるにしたがって、登山道は乾いた道になっていく。五輪高原が近付いてくる。ここもワタスゲやアヤメが咲いていてきれいだった。歩いていて本当に飽きない。花園三角点を過ぎると一気に下りになる。樹林帯に入り高山植物もなくなり地味になる。ぶなの木があるくらいだが、日差しを遮ってくれるのは有り難い。とは言え風はなく、標高も下がってきているので、下山中とは言え暑く汗が噴き出してくる。白高地沢の立派な橋を渡り、更に標高を下げ、もう1つ橋を渡る付近まで標高は下がり続ける。この後暑い中登り返すことを考えるといささかうんざりだが、こういうルートなので致し方ない。下った分登り返す。まだ9時前後と早い時間のはずだが、既に暑くて仕方ない。3日目で食料も減ったはずなのだが、荷物が軽くなった気はしない。歩荷力の衰えを感じざるを得ない。ゆるゆると登り返すと兵馬の平に到着。きれいだし少し休憩したかったのでベンチで休もうとしたが、虫が大量発生していて断念。休まずに歩く。きつい登り返しも鉱山道との合流を過ぎればあとわずか。蓮華温泉のテント場に寄り、装備一式をザックから出して乾燥させる。家でこれをするのは集合住宅だとかなり面倒なので、ここで済ませられるほうが色々と助かるのだ。1時間ほどかけて全てを乾燥させ、再びパッキングして行動再開。ゴールの蓮華温泉にはバス出発の20分前に到着した。蓮華温泉には救急車などが停まっていて、物々しい雰囲気だった。遭難者でもいたのだろうか。
バスが出るまでの時間荷物の整理と、何よりも体の汗を拭いたりして過ごす。そしてここからは下界なので、マスクが不可欠になる。12:10のバスの乗客は2名だけ。居眠りして過ごす。その後電車とバスを乗り継ぎ、八方バスターミナルに駐めたクルマを回収しにに行く。乗り継ぎは無事上手くいき、予定どおりに駐車場に到着できたが、下界は暑かった。
最後に、7月の白馬地域は、花も多くて良いところだとは聞き知っていたが、これほどまでとは知らなかった。毎年の訪問は難しいにしても、再訪は是非してみたい。
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