硫黄岳-横岳-赤岳-阿弥陀岳 桜平口から周回
- GPS
- 12:31
- 距離
- 19.6km
- 登り
- 2,082m
- 下り
- 2,099m
コースタイム
- 山行
- 11:04
- 休憩
- 1:41
- 合計
- 12:45
天候 | 終日快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
鎖場や梯子の掛かる注意を要する所は有るが、コースそのものは良く整備されている。 |
写真
感想
前夜、桜平口へのアクセス最後の5km程は2躯の車に取っては噂に違わぬ困難路、初めて通る夜道の不安の中、ヘッドライトに照らし出される視界に集中して、幸運にも対向車、追越車が一台も無く、歩くが如くの速度ではあったが何とか無事に午前0時頃中駐車場に到着、安堵と共に、昨日の霧ヶ峰散策の心地良い疲れも手伝って、車中泊の眠りに着いた。
薄明かりに目覚め、早い朝食を摂りそそくさと準備をして、ほぼ予定通り4時半頃中駐車場を出発する。
夏沢鉱泉を過ぎると山の地道になり、オーレン小屋を通過すると登山道らしい様相になる。
夏沢峠に着いた途端、硫黄岳の姿が現れて、いやが上にも気持ちが高揚する。尾根道取り付きの急な登りを過ぎると、ケルンの立つ大らかな登りに青い空が重なって気持ち良い。
高度を次第に上げて登り坂の途中で振り返れば、1年前の夏登った天狗岳のアーチが懐かしい。ほど遠くその奥には蓼科山も薄く浮かんでいる。
やがて硫黄岳の山頂丘に立てば、行く手のパノラマに歓喜!横岳から赤岳、阿弥陀岳へと続く山並み(いや山波か?)が鮮やかに目に飛び込む。
ひとしきり山頂からの眺望に酔った後、壮大な爆裂火口壁も目に焼き付けて、更に出発!少し強くなって来た尾根の風をそれでも気持ち良く感じながら、何処までも蒼く澄んでいる空と尾根との余りにも明確な幾何学的な境界を目の当たりに稜線漫歩を楽しんでいると...。
硫黄岳山荘に掛かる辺り、ピンクの花色が目立つ可愛げな駒草を1株発見!そして1株が2株、3株と次第に増えていき、やがて群生になって来た。ついにはその群生が登山道の両側に連なり、これぞ天国の花園かと思う感動の駒草道が続く...。
そんな駒草道が途切れる辺り、横岳に向かうノコギリ尾根道へと稜線は続き、右手に大同心、小同心の岩峰を確認すると、行手遥か先に富士の頭がぽっかりとハッキリ浮かんでいるのに気付く。今日の好天の象徴の証と言えようか?横岳奥ノ院山頂写真に、富士山の姿をバックに入れる事が出来たのは、何と言う幸運か?
早起きは三文の徳、登山口のスタートが早かったおかげで、横岳三叉峰分技や幾つかのピークも順調に通過し、ますます眼前に迫り来る赤岳の勇姿に誘われて、11時を目処に折り返すべく、赤岳へと向かう第2プランの実行を決める。
2度有る幸運は3度有り、地蔵の頭直前で、イワヒバリと出合い、チョンチョンと跳び廻るのをを何とか写真に撮るべく、スマホのレンズを向けて暫く追い掛けて闇雲に何回かシャッターを切ると、その内の1枚に何とか写りこんでおり、喜びひとしお...。
間もなく赤岳展望荘に着くと、八ヶ岳の盟主赤岳は直ぐ目前に...。ベンチで水分補給をした後、県界尾根分技を通り越して20分ほどで赤岳北峰に到着。混雑を避けてここでゆったりと昼食を摂り、更にほんの10分ほどの11:15、とうとう憧れの赤岳山頂(2899m)に立つことが出来た。
いざここまで来てみると、来た道を引き返す第2プランでは今日の好天や時間を考慮すると如何にも勿体無い...。隣に聳える阿弥陀岳にまたもや心が誘われて、これを踏破して周回ルートで桜平に戻る第3プランを決行する事を迷わず選択した。
文三郎尾根へと豪快に鎖場を下り、阿弥陀岳への登りに取り付いた。
途中、中岳付近では、八ヶ岳最南端に位置する権現岳-ギボシの山並みを鮮やかに眺める事が出来て、この前初夏の山行を懐かしく思い出した。
雄雄しい赤岳と阿弥陀岳を繋ぐ豪快な釣り尾根は、実際に登ってみると、中岳のコルから阿弥陀岳への登り辺りが思いの外急な崖状の坂が続いている。道脇に咲く花を励みにこれを登り切り、予定の13時に頂上に登り着いて、日帰り山行を繰り返して積み重ね漸く八ヶ岳8座成就となる最終のヤッホー...。登ってみれば、山頂の少しの広地には、三角点と石の阿弥陀仏などが有るばかりで拍子抜けするほどの山頂だが、ただこの山は八ヶ岳主稜線から少し外れている事で、赤岳からノコギリ状を呈する横岳の山稜線が良く確認出来る格好の展望台としての価値は揺るぐ事は無い。それら主稜線の山並みを絶好の指定席で眺めながら、今日の今までの行程を振り返り、暫し感慨に耽る。
そして阿弥陀岳からは、行者小屋までの一気の下りと、その後の頑張りが必要な単調な長い登りを経て辿り着く赤岩の頭から、またしても続くオーレン小屋を経て桜平登山口への覚悟の下り道を、迫り来る時間と闘いながら、一気に駆け下りた。
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