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Yamareco

記録ID: 3501532
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
日高山脈

コイカクシュサツナイ岳~ヤオロマップ岳~1599峰~ルベツネ山~ペテガリ岳東尾根

2021年09月06日(月) ~ 2021年09月09日(木)
 - 拍手
GPS
80:00
距離
41.7km
登り
3,272m
下り
3,523m

コースタイム

1日目
山行
8:06
休憩
0:27
合計
8:33
5:05
100
6:45
6:55
192
上二股
10:07
0:00
20
2日目
山行
11:35
休憩
0:39
合計
12:14
5:24
327
10:51
11:18
270
1599峰(・1600)
15:48
16:00
83
17:23
0:00
15
・1535
17:38
ペテガリCカール
3日目
山行
9:32
休憩
0:28
合計
10:00
6:30
35
ペテガリCカール
7:05
0:00
125
・1535
9:10
9:30
105
11:15
11:23
307
・1573JP
16:30
宿泊地(1390m地点)
4日目
山行
8:25
休憩
0:22
合計
8:47
6:45
145
宿泊地(1390m地点)
9:10
9:20
232
13:12
13:24
128
15:32
歴舟川支流林道ゲート
ルートの軌跡は一部を除き手動入力です。
天候 9/6 曇り時々晴れ
9/7 晴れ時々曇り
9/8 曇り
9/9 雨
過去天気図(気象庁) 2021年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
歴舟川支流林道ゲートにバイクデポ
コース状況/
危険箇所等
歴舟川支流林道〜ポンヤオロマップ岳までは2021年5月の記録も参照。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3211150.html

【稜線上の主なテン場】
(主稜線)
コイカク夏尾根頭 3張
コイカクシュサツナイ岳 2張
ヤオロの窓 2張
ヤオロマップ岳 (頂上付近)2張+(1839峰寄り)2張
1599峰 1張
ルベツネ山 1張
ペテガリCカール 3張〜
・1535の南(1590m地点) 1張
ペテガリ岳 1張
・1573JP 1張
(東尾根)
・1393に繋がるJPの西側コル 1張
・1518〜・1417間のコル 数張×数か所
ポンヤオロマップ岳西側直下 1張
ポンヤオロマップ岳 2張

【水場】
ヤオロマップ岳直下(十勝側) 1680m地点
ペテガリCカールの下 1370m地点
※2ヶ所とも十分な水量があり、2Lボトルを1分少々で給水できた。
その他周辺情報 新嵐山荘(緊急事態宣言中は日帰り入浴休止)
更別村福祉の里(緊急事態宣言中は休止)
芽室鳳乃舞 日帰り入浴410円
1日目(9/6)
札内川ヒュッテから出発。トンネルを1本抜けて、コイカクシュサツナイ川に降りる。
1日目(9/6)
札内川ヒュッテから出発。トンネルを1本抜けて、コイカクシュサツナイ川に降りる。
歩き慣れた河原を進む
川の水量はいつも通り少ない。
歩き慣れた河原を進む
川の水量はいつも通り少ない。
上二股で沢足袋から登山靴に換装。
ガスの間から夏尾根頭が少し見えた。
上二股で沢足袋から登山靴に換装。
ガスの間から夏尾根頭が少し見えた。
夏尾根の急登
ザックは23kgくらいだけど、初日の朝イチなので快調に登っていけた。
1
夏尾根の急登
ザックは23kgくらいだけど、初日の朝イチなので快調に登っていけた。
稜線上はガスと青空が交錯していた。
急な岩場を超えると夏尾根頭は近い。
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稜線上はガスと青空が交錯していた。
急な岩場を超えると夏尾根頭は近い。
夏尾根頭を通過して、まずはコイカクシュサツナイ岳(1721m)へ
1
夏尾根頭を通過して、まずはコイカクシュサツナイ岳(1721m)へ
コイカクから夏尾根頭方面。少しずつガスが抜けてきた。
沢スパッツを装着して主稜線を進む。
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コイカクから夏尾根頭方面。少しずつガスが抜けてきた。
沢スパッツを装着して主稜線を進む。
ヤオロマップ〜1839峰も見えてきた。
この区間は踏み跡は超明瞭でとても歩きやすい。
2
ヤオロマップ〜1839峰も見えてきた。
この区間は踏み跡は超明瞭でとても歩きやすい。
ヤオロの窓のテン場。上下2段あり、下段は広く平坦で快適そう。
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ヤオロの窓のテン場。上下2段あり、下段は広く平坦で快適そう。
ヤオロの窓から、切り立った岩と急峻な沢筋が眼下に。
ヤオロの窓から、切り立った岩と急峻な沢筋が眼下に。
稜線上はところどころ秋の気配を感じる
1
稜線上はところどころ秋の気配を感じる
ヤオロの窓から登り返して1740mまで来ると細い稜線に。ここからヤオロまでが意外と長いのだ
1
ヤオロの窓から登り返して1740mまで来ると細い稜線に。ここからヤオロまでが意外と長いのだ
ヤオロマップ岳(1794m)到着。
2年前には無かった移動式の山頂標識があった。
2
ヤオロマップ岳(1794m)到着。
2年前には無かった移動式の山頂標識があった。
テントを設営後、取水へ。
ピークのややコイカク寄りのテン場から踏み跡を15分ほど下っていく。
1
テントを設営後、取水へ。
ピークのややコイカク寄りのテン場から踏み跡を15分ほど下っていく。
1710mくらいからチョロチョロと水の音がし始め、1680mでしっかりした水流があった。
5
1710mくらいからチョロチョロと水の音がし始め、1680mでしっかりした水流があった。
取水を終えてピークに戻ると、ガスが抜けて青空が広がった!
1599峰〜ルベツネ山〜ペテガリ岳に続く稜線。
4
取水を終えてピークに戻ると、ガスが抜けて青空が広がった!
1599峰〜ルベツネ山〜ペテガリ岳に続く稜線。
初日の宿はピークから1839峰方面に2分下ったところ。
風も防げて良いテン場だ。
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初日の宿はピークから1839峰方面に2分下ったところ。
風も防げて良いテン場だ。
明日はどこまで行けるだろうか・・・
2
明日はどこまで行けるだろうか・・・
2日目(9/7)
冷え込んだ朝。ペテガリに続く稜線のシルエットが美しい。
3
2日目(9/7)
冷え込んだ朝。ペテガリに続く稜線のシルエットが美しい。
1599峰の左からご来光。
5
1599峰の左からご来光。
モルゲンロートの1839峰。
5
モルゲンロートの1839峰。
太陽のエネルギーは偉大だ。こんな景色を見ているだけで今日一日頑張れそうな気がしてくる。
4
太陽のエネルギーは偉大だ。こんな景色を見ているだけで今日一日頑張れそうな気がしてくる。
テントを撤収してヤオロのピークに上がると・・・北側の眺望もまた感動的だった。日高の名峰が勢揃い。
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テントを撤収してヤオロのピークに上がると・・・北側の眺望もまた感動的だった。日高の名峰が勢揃い。
イドンナップの長い稜線が浮かび上がる
2
イドンナップの長い稜線が浮かび上がる
カムエクと切り立った南西稜は圧倒的な存在感。
2
カムエクと切り立った南西稜は圧倒的な存在感。
今夏、エサオマンから繋いできた稜線を見ているとどんどん時間が過ぎてしまった。
ヤオロから1599峰に向かって出発。
2
今夏、エサオマンから繋いできた稜線を見ているとどんどん時間が過ぎてしまった。
ヤオロから1599峰に向かって出発。
ヤオロを振り返る。岩とハイマツの下りがしばらく続く。
1
ヤオロを振り返る。岩とハイマツの下りがしばらく続く。
踏み跡は部分的にうっすらとあるが、歩きやすい部分はあまりない。
1
踏み跡は部分的にうっすらとあるが、歩きやすい部分はあまりない。
小さい岩は真上から、大岩は横から巻いていく。
巻くときもハイマツを踏み抜きそうになってしんどい。
小さい岩は真上から、大岩は横から巻いていく。
巻くときもハイマツを踏み抜きそうになってしんどい。
標高を下げて行くと背丈を越える灌木に阻まれる。
1
標高を下げて行くと背丈を越える灌木に阻まれる。
・1569が近づいてきた。
1
・1569が近づいてきた。
東側から見たヤオロマップは新鮮だった。
左右に大きく翼を広げたような形、カムエクやピリカと通じる存在感がある。
3
東側から見たヤオロマップは新鮮だった。
左右に大きく翼を広げたような形、カムエクやピリカと通じる存在感がある。
ヤオロと1599峰の中間、・1569までは2時間半で到着。
2
ヤオロと1599峰の中間、・1569までは2時間半で到着。
・1569には草地の中にテン場があるらしいが、どこのことだろう?
藪に覆われているし、平坦な場所は見当たらなかった。
・1569には草地の中にテン場があるらしいが、どこのことだろう?
藪に覆われているし、平坦な場所は見当たらなかった。
・1569周辺から藪は濃密さを増してくる。
1
・1569周辺から藪は濃密さを増してくる。
ハイマツと灌木が混じりあい、ほとんど地面に足がつかない。
2
ハイマツと灌木が混じりあい、ほとんど地面に足がつかない。
ほんの一瞬だけ藪の薄い草地が出てきたりもするが・・・
1
ほんの一瞬だけ藪の薄い草地が出てきたりもするが・・・
すぐに背丈を越える藪になる。
稜線の最上部を辿りながら気合で進むのみ。
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すぐに背丈を越える藪になる。
稜線の最上部を辿りながら気合で進むのみ。
紅葉の向こうに1599峰。
3
紅葉の向こうに1599峰。
左の1569とヤオロを振り返る。
平坦に見えても、細かいアップダウンが意外とある。
2
左の1569とヤオロを振り返る。
平坦に見えても、細かいアップダウンが意外とある。
1599峰直下まで来ると、ようやく歩きやすい草地が現れた。
1
1599峰直下まで来ると、ようやく歩きやすい草地が現れた。
1599峰(1600m)到着!
ここから見るヤオロマップ岳、1839峰の眺望は素晴らしかった。
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1599峰(1600m)到着!
ここから見るヤオロマップ岳、1839峰の眺望は素晴らしかった。
・1688、ルベツネ山、ペテガリ岳へ続く稜線。
3
・1688、ルベツネ山、ペテガリ岳へ続く稜線。
三角点も無いマイナー(?)なピークなので・・・いつもの看板を持ってきた。
4
三角点も無いマイナー(?)なピークなので・・・いつもの看板を持ってきた。
ここに来てペテガリ東尾根の全貌が明らかに。
右端がペテガリ、左端がポンヤオロだと思う。なげぇ・・・(絶望)
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ここに来てペテガリ東尾根の全貌が明らかに。
右端がペテガリ、左端がポンヤオロだと思う。なげぇ・・・(絶望)
1599峰は1張分のスペースがあるが、風当たりが強め。
2
1599峰は1張分のスペースがあるが、風当たりが強め。
1599峰から向きを変えて南へ。
しばらくは草付きと薄い藪で歩きやすい。
2
1599峰から向きを変えて南へ。
しばらくは草付きと薄い藪で歩きやすい。
下っていくと背の高い灌木が増えてくる。
でも、さっきまでと違うのはうっすら踏み跡があることだ。
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下っていくと背の高い灌木が増えてくる。
でも、さっきまでと違うのはうっすら踏み跡があることだ。
1599峰を振り返る。
稜線上のポコくらいにしか見てなかったけど、意外に存在感のある山だ。
2
1599峰を振り返る。
稜線上のポコくらいにしか見てなかったけど、意外に存在感のある山だ。
みんな大好き1839峰
左はシビチャリ山との間の・1742だろうか?
3
みんな大好き1839峰
左はシビチャリ山との間の・1742だろうか?
コルから200mほどの登り返し。
1
コルから200mほどの登り返し。
・1469コル周辺の様子。
・1469コル周辺の様子。
笹薮が濃い所もあるが、部分的に踏み跡がある。
笹薮が濃い所もあるが、部分的に踏み跡がある。
ダケカンバが生い茂るこの辺の藪。
「リンゴ畑」という悪評の割には、そこまで酷くないかな?
3
ダケカンバが生い茂るこの辺の藪。
「リンゴ畑」という悪評の割には、そこまで酷くないかな?
歴舟川の上流部にはまだ雪渓が残っていた。
1
歴舟川の上流部にはまだ雪渓が残っていた。
ハイマツ帯でもうっすらと踏み跡あり。
ハイマツ帯でもうっすらと踏み跡あり。
ヤオロ〜1599を振り返る。
あの平坦に見える所が一番厄介だった。
1
ヤオロ〜1599を振り返る。
あの平坦に見える所が一番厄介だった。
1650mまで上がると、ハイマツの中に僅かな平場が。
2
1650mまで上がると、ハイマツの中に僅かな平場が。
・1688への登り。
ハイマツ帯の登りは消耗するけど、ペテガリが少しずつ近づいてくるのが励みになった。
2
・1688への登り。
ハイマツ帯の登りは消耗するけど、ペテガリが少しずつ近づいてくるのが励みになった。
・1688を越えてルベツネ山へ。
3
・1688を越えてルベツネ山へ。
左にペテガリ、右にCカールが見えてきた。
2
左にペテガリ、右にCカールが見えてきた。
ルベツネ山への最後の登り。日高側からガスが流れてきた・・・
2
ルベツネ山への最後の登り。日高側からガスが流れてきた・・・
ルベツネ山(1727m)到着。
頂上は1張分くらいのスペース。
3
ルベツネ山(1727m)到着。
頂上は1張分くらいのスペース。
三等三角点「留辺津根」
4
三等三角点「留辺津根」
ペテガリ方面。
ガスが主稜線で堰き止められていて不思議な景色だった。
1
ペテガリ方面。
ガスが主稜線で堰き止められていて不思議な景色だった。
ペテガリ方面へ進む。
歩きやすい踏み跡ではないが、ハイマツが寝ているのは助かる。
ペテガリ方面へ進む。
歩きやすい踏み跡ではないが、ハイマツが寝ているのは助かる。
・1720は開けたピークで、凸凹はあるがテン泊も可能かもしれない。
1
・1720は開けたピークで、凸凹はあるがテン泊も可能かもしれない。
・1720からCカールの降り口まで200m弱の下り。
踏み跡は見えるがハイマツ被りが多くてあまり使えない。
1
・1720からCカールの降り口まで200m弱の下り。
踏み跡は見えるがハイマツ被りが多くてあまり使えない。
ようやくCカールが近づいてきた。
が、左右から熊の気配が・・・
2
ようやくCカールが近づいてきた。
が、左右から熊の気配が・・・
稜線の日高側に草地が出てくると歩きやすい。
2
稜線の日高側に草地が出てくると歩きやすい。
・1535コルにはよ〜く見ると古いピンテと凹んだ踏み跡がある。
ここからCカールへ下降。
2
・1535コルにはよ〜く見ると古いピンテと凹んだ踏み跡がある。
ここからCカールへ下降。
結構な急斜面。
何度か尻もちをつき、滑り落ちるようにカールに下った。
結構な急斜面。
何度か尻もちをつき、滑り落ちるようにカールに下った。
Cカール到着。何とか日没前に設営もできて良かった。
6
Cカール到着。何とか日没前に設営もできて良かった。
3日目(9/8)
雲間からうっすらと朝日が差し込む。
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3日目(9/8)
雲間からうっすらと朝日が差し込む。
静かなCカールの朝。
山に包まれているようで心地良い。
2
静かなCカールの朝。
山に包まれているようで心地良い。
テン場から涸れ沢と灌木のトンネルを10分下って取水へ。
1370mの水場はしっかり出ていた。
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テン場から涸れ沢と灌木のトンネルを10分下って取水へ。
1370mの水場はしっかり出ていた。
カール壁を這い上がり、ペテガリ方面へ出発。
2
カール壁を這い上がり、ペテガリ方面へ出発。
1590m地点には風を防げそうな1張分のスペースあり。
1
1590m地点には風を防げそうな1張分のスペースあり。
・1720を振り返る
岩とハイマツの稜線、登り基調だが歩きやすい。
1
岩とハイマツの稜線、登り基調だが歩きやすい。
ペテガリ岳と1710mピークが双耳峰のように並ぶ。
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ペテガリ岳と1710mピークが双耳峰のように並ぶ。
左にはBカールが見える。稜線からは急斜面で標高差もあり、降りるのは大変そうだ。
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左にはBカールが見える。稜線からは急斜面で標高差もあり、降りるのは大変そうだ。
Cカール降り口〜ペテガリ岳間は日高側が岩と薄ヤブの所が多かった。
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Cカール降り口〜ペテガリ岳間は日高側が岩と薄ヤブの所が多かった。
1839峰とヤオロマップから歩いてきた稜線。
2年前、ペテガリ頂上から見た景色に近づいてきた。
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1839峰とヤオロマップから歩いてきた稜線。
2年前、ペテガリ頂上から見た景色に近づいてきた。
1710mピークをトラバース気味に越えると、ペテガリ岳はもうすぐ。
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1710mピークをトラバース気味に越えると、ペテガリ岳はもうすぐ。
直下のハイマツは背が低くて難なく登れた。
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直下のハイマツは背が低くて難なく登れた。
ペテガリ岳到着!
ガスってしまったが、コイカクからのルートで辿り着いた達成感でいっぱい。
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ペテガリ岳到着!
ガスってしまったが、コイカクからのルートで辿り着いた達成感でいっぱい。
そして東尾根へ。
2
そして東尾根へ。
稜線の上部には踏み跡が残っているが・・・
2
稜線の上部には踏み跡が残っているが・・・
足を踏み入れるとこんな状態で、順目なのにかなりの抵抗だ。
足を踏み入れるとこんな状態で、順目なのにかなりの抵抗だ。
ペテガリを振り返る。直下は右側の草地を行ったほうが楽だ。
2
ペテガリを振り返る。直下は右側の草地を行ったほうが楽だ。
主稜線の・1573JPまではすっきりした稜線に見えるが・・・
1
主稜線の・1573JPまではすっきりした稜線に見えるが・・・
薄い踏み跡の上にハイマツがびっしり、その上に岩が点在していて歩きづらい。
2
薄い踏み跡の上にハイマツがびっしり、その上に岩が点在していて歩きづらい。
・1573JPから見たペテガリ岳はかっこいい。
ここが東尾根で一番の眺望かも。
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・1573JPから見たペテガリ岳はかっこいい。
ここが東尾根で一番の眺望かも。
平坦なテン場、1〜2張が限界か。
3
平坦なテン場、1〜2張が限界か。
1573からは樹林帯に入る。
不明瞭ながらも踏み跡がそこそこ残っていて、主稜線の藪に比べるとペースは上がる。
1
1573からは樹林帯に入る。
不明瞭ながらも踏み跡がそこそこ残っていて、主稜線の藪に比べるとペースは上がる。
大岩が出てくるが、踏み跡が不明瞭で直登するのか巻くのか判断しづらい。
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大岩が出てくるが、踏み跡が不明瞭で直登するのか巻くのか判断しづらい。
左から巻いたらロープが付いていたので正解かと思ったが、その先で踏み跡が消えてしまう。
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左から巻いたらロープが付いていたので正解かと思ったが、その先で踏み跡が消えてしまう。
眺望が開けるところは多くないが、紅葉の色づき始めた尾根道は良い雰囲気。
眺望が開けるところは多くないが、紅葉の色づき始めた尾根道は良い雰囲気。
・1525付近から見た・1573JP〜ペテガリ岳。
Aカールは稜線からかなり標高差があるように見える。
2
・1525付近から見た・1573JP〜ペテガリ岳。
Aカールは稜線からかなり標高差があるように見える。
とにかく枝の張り出しが多く、脚は前に進むのに上半身が進まない。
2
とにかく枝の張り出しが多く、脚は前に進むのに上半身が進まない。
・1393に続く尾根のJPの西側コルには1張分のスペース。
1
・1393に続く尾根のJPの西側コルには1張分のスペース。
廃道と呼ぶにはもったいないくらい快適な部分も多い。
2
廃道と呼ぶにはもったいないくらい快適な部分も多い。
中央に・1494、その先に・1518が見えてきた。
中央に・1494、その先に・1518が見えてきた。
早大尾根分岐の・1518をトラバース気味に通過。
ガスって視界が悪いので、尾根の屈曲に注意しながら進む。
1
早大尾根分岐の・1518をトラバース気味に通過。
ガスって視界が悪いので、尾根の屈曲に注意しながら進む。
・1518の先は草地の中に踏み跡がありとても歩きやすい区間。
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・1518の先は草地の中に踏み跡がありとても歩きやすい区間。
・1518〜・1417間のコル付近には良いテン場が点在していた。
もう少し進んでみる。
1
・1518〜・1417間のコル付近には良いテン場が点在していた。
もう少し進んでみる。
・1417手前の窪地で3日目は終了。
風も当たらず快適な場所だった。
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・1417手前の窪地で3日目は終了。
風も当たらず快適な場所だった。
4日目(9/9)
雨の樹林帯を進む。※ここからコンデジは収納し防水のiPhoneで撮影。
4日目(9/9)
雨の樹林帯を進む。※ここからコンデジは収納し防水のiPhoneで撮影。
・1417から下るところは笹薮が濃く、広い尾根で踏み跡が不明瞭。
1
・1417から下るところは笹薮が濃く、広い尾根で踏み跡が不明瞭。
細尾根になれば踏み跡は尾根の上部に収束するので分かりやすい。
1
細尾根になれば踏み跡は尾根の上部に収束するので分かりやすい。
・1231の先、急な岩場にはロープが付いていた。
1
・1231の先、急な岩場にはロープが付いていた。
ポンヤオロ直下には1張分のスペース。
2
ポンヤオロ直下には1張分のスペース。
ポンヤオロへの最後の登りは踏み跡明瞭。
2
ポンヤオロへの最後の登りは踏み跡明瞭。
ポンヤオロマップ岳(1405m)到着。
雨とガスで眺望はない。
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ポンヤオロマップ岳(1405m)到着。
雨とガスで眺望はない。
ダニはまったくいない。登山口まで淡々と歩く。
ダニはまったくいない。登山口まで淡々と歩く。
藪に覆われつつある東尾根登山口。
1
藪に覆われつつある東尾根登山口。
ペテガリから14.0kmもあったのか・・・
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ペテガリから14.0kmもあったのか・・・
登山口からゲートまで林道歩き10km。
橋が3か所無くなっているので渡渉する。
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登山口からゲートまで林道歩き10km。
橋が3か所無くなっているので渡渉する。
大崩落地点も慎重に通過して・・・
大崩落地点も慎重に通過して・・・
林道ゲートに到着!
デポしておいたカブで札内川ヒュッテに戻った。
7
林道ゲートに到着!
デポしておいたカブで札内川ヒュッテに戻った。

感想

6月のカムエク〜コイカク、7月のエサオマン〜カムエクに続き、コイカク〜ペテガリに挑戦。

この区間はヤオロマップ岳とペテガリCカールの2ヶ所も水場があり、日高の稜線としては水に恵まれた環境だと思う。ペテガリ岳からは未踏の東尾根コースを使うことで入山と下山地点を近づけ、周回に近いルートにした。北から行くか、南から行くかは少し迷ったが、最も藪が濃いと思われるヤオロ〜ルベツネ間を前半の元気があるうちに通過した方が楽だろうと思い、北からスタートにした。


【1日目 9/6】
札内川ヒュッテ前で車中泊して出発。ヤオロの水場がちゃんと出ているか不安だったので、念のため水は6Lを担ぐ。歩き慣れたコイカクシュサツナイ川を遡り、上二股から夏尾根に取り付く。所々笹が被ってるし、重装備を背負っての急登は辛いけど、整備された登山道は快適だ。夏尾根の途中で1839峰帰りの3人Pと単独の人にすれ違う。ペテガリまで行って東尾根を下ると言ったらびっくりしていた。その後、下山して街に下りるまで人と会うことは無かった。

急な夏尾根を登り切り、コイカクへ。ここからヤオロマップまでは2年前に1839峰に登った時に歩いて以来である。初めて歩いた時はハイマツ漕ぎが大変だった記憶があるが、藪が薄くなったのか?それとも自分の藪耐性がついたのか?とても歩きやすい道だな〜と思った。漕がなくても前に進むし、踏み跡は超明瞭。1839峰やカムエクを眺めながらの快適な稜線歩きだった。

予定よりも早くヤオロマップ岳に到着。2年前と同じ場所にテントを張り、水場に下りてみる。ピーク横のテン場から左沢の方へ踏み跡を辿ると、確かに水が出ていた。しかも予想よりもしっかりした流量がある。これなら6Lも担いで夏尾根を登る必要は無かったかなと思った。

取水を終えるとガスが抜けてペテガリへの稜線がくっきりと見えていた。夕飯後は明日以降の激藪に備えてすぐに就寝。


【2日目 9/7】
4時過ぎに起床。気温は恐らく5℃くらい。冷え込んだ朝だったが、ヤオロマップ岳からの朝焼けの日高山脈の景色は感動的だった。この日は長い行程になりそうなので速やかに撤収して出発。

ヤオロからの下りは岩とハイマツ。・1569までは下り基調だが、踏み跡は少なく意外と時間がかかった。・1569周辺から1599峰手前までは今回のルート上で最も濃密な藪で面倒だった。踏み跡はほとんど無いし、ハイマツや灌木、笹で埋め尽くされ、大きなアップダウンが無いのになかなか進まない。エサオマン〜ペテガリ間でも上位に入る濃密さだ。朝イチでまだ消耗していない時間に抜けられたのが救いだった。

1599峰を下ると今度はダケカンバの生い茂る稜線になった。この辺りの藪は「リンゴ畑」と呼ばれ悪評高いらしく、恐れていた区間。しかし実際には踏み跡がついていて、ちゃんと地面に足を着けて歩けるところが多い。灌木の張り出しは多いけど、1599までの濃密な藪に比べればかなり楽だった。ルベツネまでのハイマツ帯の登りにも踏み跡はうっすら続いていて助けられた。

「山と谷」のコースタイムよりも多少早くルベツネに到着。宿泊地に水場があると非常に楽なので、さらに南下してCカールまで行くことにする。・1720からカールの降り口へ下っていくと、稜線の左右からガサガサと大きな音がする。明らかに鹿やキツネではない音だった。笛を吹こうと思いきや、藪に引っ掛けたのか無くなっていた。「熊はいねぇが〜!!!」と大声で怒鳴り散らすと、ガサガサ音は沢の下に消えて行った。

・1535から急斜面の踏み跡を辿ってCカールに下りる。途中から踏み跡は不明瞭になったが、テン場はすぐそこなので藪漕ぎ気味に真っ直ぐ降りた。テン場は広く快適だし、静かでとても良い雰囲気の場所なのだが、先ほどの熊(?)の存在が気になってしまい、やや不安な一夜だった。


【3日目 9/8】
4時半起床。朝食後、5時過ぎから取水に行く。カールから涸れ沢を真っ直ぐ下り、途中で少し右寄りの踏み跡へ。ハイマツと灌木のトンネルのようなところを下っていくと水場にありついた。長い東尾根に備えて5.5Lほど担ぐことにした。

Cカールを出発し、まずはカール壁を登って稜線へ。下る時は良かったが、登りでは目印が無いのでルート取りが難しい。踏み跡を辿らないと濃い藪で上がれない。急斜面の藪の中で10分ほど彷徨ってしまったが、何とか昨日降りた踏み跡を見つけ、稜線に上がることができた。

・1535からペテガリまでは稜線の日高側が岩と薄ヤブの所が多く、踏み跡も多くてそこそこ快適に歩ける区間だった。・1647あたりまで来ると山頂標識が小さく見えてきてテンションが上がる。直下の浅いハイマツを登るとようやくペテガリ岳に到着。昭和18年の冬季初登頂時とほぼ同じコイカクからのルートで辿り着いたペテガリ岳。整備された西尾根コースとは異次元の遠さで、「遥かなる山」という言葉の本当の意味が少し分かった気がした。

ペテガリ岳から・1573JPまで主稜線を進む。この区間はうっすらと踏み跡があるが、ハイマツや笹に覆われ歩きづらい。所々にある岩を超えていくのも意外と面倒で、下り基調なのに時間がかかった。

・1573JPで主稜線と別れ、東尾根に進むとすぐに樹林帯に入る。ここから・1518の早大尾根JPまでは細い尾根上に踏み跡程度の道が続く。草木が被っているところが多く、背中のデカいザックが引っ掛かりまくる。踏み跡を見失うことは何度もあったが、尾根の最上部を辿って進めば大概すぐに踏み跡に復帰できた。細かいアップダウンの連続で消耗するし、ジャングルのような藪の中を進むので景色もあまり開けない。東尾根を歩き通すには精神力も必要かもしれない。でも、主稜線の激藪に比べればよっぽど楽だ。

・1518JPを通過すると草地の中の踏み跡となり、とても歩きやすい道になった。周辺には良いテン場が点在していた。翌日は雨なのでなるべく行程を進めておきたかったが、この辺まで来れば十分だろう。・1417手前のコルまで行って3日目は終了。
「ハフッ…ハフッ…」というケモノの息づかいが辺りから聞こえてきてビビるが、気にしてもしょうがないのでそのまま寝た。


【4日目 9/9】
深夜から雨が降り始め、早朝には本降りになっていた。ここから1日あれば余裕で下山できるところまで来ているのに、テンションが上がらない・・・。2度寝しつつ、のんびり朝食を食べて撤収。雨の樹林帯を進む。

・1417からは笹薮が深くて広尾根で方向を見失いそうになる。ガスって視界がきかないし、東尾根には目印になるピンテなどは全くないので読図力が試されるな〜と思った。ポンヤオロが近づくにつれて細尾根となり、踏み跡は明瞭に。2時間少々でポンヤオロに到着。ヤオロマップ岳とポンヤオロマップ岳、2文字しか違わないのになぜこんなに遠いんだ・・・と思った。

ポンヤオロから先は今年5月に一度歩いた道なのでもう安全地帯だ。雨の樹林帯はしっとりした空気感が意外と気持ち良いし、風もなく暖かい。そして何よりも、5月にはあれほど多かったダニが全くいないのは精神的に非常に楽だった。・1058〜・1121までの笹被りも、これまでの行程に比べたら大したことはない。淡々と歩いて登山口まで下りた。

登山口からゲートまでは10kmの林道歩きがある。3か所で橋が流されているので渡渉も必要だ。雨なので川の水量が心配だったが、深いところでも20cm程度でまったく問題なかった。面倒なので沢足袋には履き替えず、登山靴のままで渡渉した。

所々藪がうるさい林道を抜けて、2時間少々でゲートに到着。今回も片道縦走なので、デポしておいたバイクで札内川ヒュッテに車を回収しに行く。距離は30km少々なので自転車でも良いかなと思ったが、下山後に重いザックを背負って自転車を漕ぐのは非常に辛いということを去年学習したのでバイクにした。濡れた体が風で冷やされてめちゃくちゃ寒かったけど・・・。



【まとめ】
今回の縦走をもって、一夏でエサオマントッタベツ岳〜ペテガリ岳の主稜線をつなぐことができた。また、近年情報の少ないペテガリ東尾根の現状を知ることができて良かった。長時間の藪漕ぎで全身ハイマツのヤニまみれ、ザックや靴は傷だらけで満身創痍になったが、心は大満足だった。戸蔦別〜エサオマン、ペテガリ〜神威など、面倒な区間ばかり残っているが、今後もモチベーションが続く限り日高の稜線繋ぎを続けていきたい。

ペテガリ東尾根は「廃道」という評判が先行しすぎて敬遠されているように思う。実際に歩いてみると、確かに藪漕ぎになるところは多いが踏み跡は続いていて、今後も十分使えるルートだ。沢屋でない一般登山者が日高山脈を東西に横断できるルートはとても貴重で、夏山ガイドにも再掲載を望みたいところ。田中陽希も歩いたルートなので、幌尻岳のように「東尾根陽希コース」とか名付けたら登る人が増えるかもしれない。

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コメント

se11482 さん

いい山を歩いていますね。
日高の山はやれる時が「華」ですね。
東尾根で水を切らした苦い記憶、何度歩いても楽しいエサオマン〜カムエクなど日高の山にはまりましたが、歳を重ねるごとに時間と体力、気力が失われ、せめて幌尻岳でという状況になってしまいました。

地の利を生かしてどんどん楽しんでください。
日高の山は、やはりいいですね。
2021/9/11 20:36
ro-shonenさん、初めまして。
ホームページ拝見させていただきました。エサオマン〜カムエクを4回縦走されているとは凄いです。私も7月に猛暑と闘いながら歩いたところを思い出しました。
日高の山は林道のアプローチや時間や体力、色々な条件が揃わないと難しい所もあります。おっしゃる通り、やれる時にやっておくのが吉ですね。
2021/9/12 0:46
se11482さん、お疲れ様でした。
またまたやらかしましたね(笑)、もはや体力と気力が超人的で、呆れて開いた口がふさがりません ! 今回も詳細で貴重な Photo 山行記録とコメントが素晴らしいです。
国立公園になってペテカリ東西尾根コースの貫通が今よりも楽になる日を期待するものです。絶大な拍手を送ります !
2021/9/11 21:22
tannayさん、コメントありがとうございます。
国立公園化でコース整備が進めばと思いたいところですが、現実的には難しいかもしれませんね。まず東尾根への林道の修復、橋のかけ直し、長い尾根の草刈りなど、容易ではないと思います。このまま荒れていく運命にあるのでしょうか・・・。
2021/9/12 0:56
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1
初めまして!
素晴らしい写真と詳細コメントありがとうございます。
今週、まったく同じルートを歩く予定なので
最新情報、感謝いたします!
2021/9/17 10:29
miya1210さん、初めまして。
まったく同じルートとは驚きです!
年に数えるほどしか人が歩いていないと思われるルートですが、少しでも歩く人が増えるのは嬉しいです。
ご健闘をお祈りしています。
2021/9/18 8:36
se11482さん
コメント欄拝借します。

miya1210さん

歩かれることの少ない1823峰を絡めた登山の記録、東尾根の記録は非常の貴重なものです。山行を終えられましたら、ぜひ記録をアップしていただけませんでしょうか。そうすることでこの山域を歩こうと思う人が道を踏みつけてくれるものと思います。

私は日高と名の付く場所ではアポイ岳にしか登ったことがありませんでしたが、「秘境日高三股へようこそ」の「たかやなぎ」さんの記録を見て無謀にも東尾根コースを歩くことにしてしまいました。それが日高にはまるきっかけでした。

記録を共有させていただければありがたいです。
2021/9/17 19:53
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