南ア縦断(畑薙ダム〜黒戸尾根)テント泊
- GPS
- 30:35
- 距離
- 85.5km
- 登り
- 9,052m
- 下り
- 9,313m
コースタイム
- 山行
- 8:47
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 9:17
- 山行
- 11:37
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 12:25
- 山行
- 11:04
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 12:16
天候 | 7/29 ☀️のち🌧 7/30 ☀️のち☔️ 7/31 ☀️のち🌦 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
復路はタクシーと電車を利用。尾白川渓谷から道の駅はくしゅうまでの3.5kmを歩けば韮崎駅までのバスに乗れるが、今回は温泉に入っていてバスの時間に間に合わなかった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
南アルプスは森林限界が高く、荒川前岳〜小河内岳〜塩見岳の稜線や仙塩尾根の大部分は樹林帯の中にある。とても長い。 |
その他周辺情報 | 東海フォレストの山小屋はテント泊も含めて予約制となっている。 尾白川渓谷から尾白の湯まで約2kmを歩き、外来入浴をした。夏休みの日曜ということもあって併設のキャンプ場が賑わっており、混雑していた。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
■計画
昨年、上高地から親不知までテント泊で歩いた。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3431103.html
次はと考えた時に、今度は南アで似たようなことをしたいなと思っていた。
OSJ奥久慈トレイルレースや八ヶ岳全山をやってみて、前よりは走る力がついてきたのを感じたので、もうちょっと体力的に負荷の高い計画にしようと思った。以前からTJARみたいなことをやってみたいと思っていたこともあり、ルートの参考にした。TJARでは中央アルプスを抜けたあと地蔵尾根から仙丈ヶ岳に入り、畑薙ダムに降りて太平洋まで走る。この山岳パートのうち、もうちょっと南北に線を引きたいと思った。というか、甲斐駒と黒戸尾根を是非とも入れたかった。その方が線として綺麗な気がする。南ア南部はアクセスの問題もあって悩んだが、バス(毎日あるぺん号)で畑薙ダムに入ってしまい解決することにした。
縦走のラインがごちゃごちゃするので光岳や悪沢岳、白峰三山には行かなかった。水の補給を除いてできるだけ寄り道せずまっすぐ北上するルートになった。
あまり夜間行動をしないとすると、2泊3日で進むためには全体で標準CTの5割くらいの速度が必要で、つまり登り以外はけっこう走らないといけないことを意味する。なので、軽量化はシビアになった。去年の北ア縦走以上に荷物をシンプルにして、スタート時点でベースウェイト3kg、パックウェイトで6kgくらいに収めた。必要なカロリーは自分で担いだが、ビールは小屋で買った。
ログによると、全体の標準CT約60:30を30:35で進んだそうで、これはCTの約51%の進行だったことになる。次の計画の参考にしたい。
■1日目
標準CT約18:30
休憩除き8:47(CTの46%)
休憩込み9:17(CTの50%)
前日の仕事後に仮眠してバスの中で寝て起きる。どれだけ疲労が取れるか心配だったけど、意外にも身体は元気。支度をしてから畑薙大吊橋まで走り、勢いにまかせて登って稜線まで出る。午前中は雲ひとつない快晴で最高の気分になる。天気がいいのに雷鳥にも会える。
聖平で給水したあとから予報通り雲が出始め、兎岳を過ぎるころに降り始める。日帰りや小屋泊ならともかく、これからテントを張るときに濡れるのは本当に嫌な気分になるけど午前中に着けないんだから仕方がない。体力的には最後まで疲れを感じず、この日は好調だった。百間洞山の家に着いても夕方まで雨はやまない。濡れた装備と足をケアして寝る。
■2日目
標準CT約21:00
休憩除き11:37(CTの55%)
休憩込み12:25(CTの59%)
ちょっと寝すぎてしまった。朝は苦手だ。支度も手間取る。湿ったシュラフと濡れたシェルターをしまって出発。この日も午前中は快晴。荒川小屋付近ではさすがにすれ違いがあったけど、南ア南部は本当に静か。稜線と青い空の中。とても自由を感じる。
荒川前岳から先に来てみると、異様に長いなと思い始める。塩見岳がまだあんなに遠い。三伏峠の水場で蘇ってペースが戻るけど、塩見小屋を前に雨。仙塩尾根に入り、ちょっと予定より遅れているのを感じる。今日は疲れがきてるなあ。到着が16時を過ぎるのがわかったが、焦らず翌日に疲れを残さないようペースを落として熊ノ平小屋に着く。のんびり食べてからシェルターを張る。雨は止んだけど靴下はずぶ濡れのままなので替える。足裏がしわくちゃで真っ白だ。保護クリームをたっぷり塗る。熊ノ平は水場もトイレも近くて良い。シュラフが湿ったままだが寒くはない。さっさと寝る。
■3日目
標準CT約21:00
休憩除き11:04(CTの53%)
休憩込み12:16(CTの58%)
脚にほんの少し張りがあるが痛くはない。最終日だから装備を雑にしまって進む。すごい星空。日の出の時間、三峰岳から白峰三山の光る稜線を見る。他の人は間ノ岳に向かったようだ。自分が向かう仙塩尾根の残りと、白い甲斐駒ヶ岳が見える。昨日眺めていた塩見岳よりも全然近い。
標高を下げて樹林帯は淡々と進んだが、再び森林限界を超えて仙丈ヶ岳が近づくと明らかにワクワクしてペースが上がる。誰もいなかった大仙丈ヶ岳と違い、仙丈ヶ岳の山頂は賑やかだ。頼まれた写真のお返しで珍しく自分も撮ってもらうことにする。今日は晴れた日曜日。どんどん登ってくる人とのすれ違いに気をつけて北沢峠まで下り、久しぶりの道路に出る。最後の甲斐駒に向けて気合いを入れ直す。もう登る力を残さなくても良いので一生懸命。
お馴染みの甲斐駒山頂で最後の足のケア。黒戸尾根は長いけど路面がソフトなのでそんなに辛くない。5合目をすぎると今日も雨が降り出した。樹林帯の中だしもう下山するしで気にせず進む。やがて尾白川の流れる音が聞こえてくる。橋を渡り、駒ヶ岳神社にお参りして、これで縦走はおしまい。
長いけど密度が高くてあっという間の3日間だった。今年の課題にしていた山行を終えてホッとする。またゆっくり地図を眺めながら次の縦走の計画を考えたい。このくらいの長さでもいいし、もう少しゆっくりした日程でもいい。自分がいいと思ったルートを歩くのはたのしい。
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