記録ID: 4598010
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大雪山
2022夏_北海道遠征① 大雪山~トムラウシ~十勝岳 縦走 (途中、36時間テントに缶詰め)
2022年08月14日(日) ~
2022年08月17日(水)


- GPS
- 42:36
- 距離
- 66.2km
- 登り
- 4,051m
- 下り
- 4,996m
コースタイム
1日目
- 山行
- 11:04
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 11:44
17:58
2日目
- 山行
- 9:07
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 10:08
3日目
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
7:00
0分
双子池キャンプ指定地
7:00
4日目
- 山行
- 10:20
- 休憩
- 1:55
- 合計
- 12:15
17:40
ゴール地点
天候 | 1日目 曇り時々晴れ 2日目 曇り時々晴れ 3日目 大雨 4日目 雨のち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 飛行機
|
コース状況/ 危険箇所等 |
この縦走の成功ポイントは、ヒサゴ沼避難小屋と美瑛富士避難小屋間をどう繋ぐかだと思います。 この間を1日で抜ける体力があり、天候に恵まれれば良いですが、普通は南下するも北上するも双子池か南沼にテント泊になります。(これでもハードですが) 上り基調になりますが、天場の環境から北上の方がリスクが少ないかもしれません。私は双子池に泊まりましたが、まともな場所は3張り分くらいしかなく、ドロドロで、大雨の時は水没する可能性があります。私が張った所はギリギリセーフでした。。。北上にしても南下にしても、美瑛富士避難小屋と南沼を1日で繋ぐようにスケジュールするのが理想だと思います。 仮に双子池もしくは南沼にたどり着けなかった場合の緊急ビバークも南沼側の方が何とかなる気がします。 いずれにせよ周りはヒグマの巣窟なので良い気持ちはしません。もっともキャンプ場であっても安全の保障は全くありません。 |
写真
【1日目】
ロープウェイ乗り場に来ました。6時の始発の15分前ですが、10人くらい待っていました。
初日からテントが重くなってしまい、憂鬱です。
そもそも5日分の食糧と、車で来たなら置いてくであろう荷物も満載してますので、全部で25キロくらいになるんじゃないでしょうか。
最近感じたことがない重さを肩に感じます。
ロープウェイ乗り場に来ました。6時の始発の15分前ですが、10人くらい待っていました。
初日からテントが重くなってしまい、憂鬱です。
そもそも5日分の食糧と、車で来たなら置いてくであろう荷物も満載してますので、全部で25キロくらいになるんじゃないでしょうか。
最近感じたことがない重さを肩に感じます。
忠別避難小屋への分岐。
ここが最も重要な判断ポイントになりました。
もう3時半なので普通ならここで終了ですが、このコースは稼げる時には稼がないと成功をゲットできません。
ここで泊まった場合、おそらく翌日は、縦走を夢見て南沼キャンプ場で泊まるか、虚しくトムラウシ温泉に下る事になってしまいます。翌々日の16日は天気は悪いので縦走はおそらく厳しく、トムラウシ温泉から下山するバスも16日が最終なので、雨の中トムラウシ温泉に急いで下山するか、沈殿した場合は食料が足らないので、天人峡に下山するしか選択肢が無くなります。
しかしヒサゴ沼まで行けば天気予報次第では十勝岳に抜けるチャンスも含め、選択肢が増えます。
という事で、ヒサゴ沼まで進みます。
ここが最も重要な判断ポイントになりました。
もう3時半なので普通ならここで終了ですが、このコースは稼げる時には稼がないと成功をゲットできません。
ここで泊まった場合、おそらく翌日は、縦走を夢見て南沼キャンプ場で泊まるか、虚しくトムラウシ温泉に下る事になってしまいます。翌々日の16日は天気は悪いので縦走はおそらく厳しく、トムラウシ温泉から下山するバスも16日が最終なので、雨の中トムラウシ温泉に急いで下山するか、沈殿した場合は食料が足らないので、天人峡に下山するしか選択肢が無くなります。
しかしヒサゴ沼まで行けば天気予報次第では十勝岳に抜けるチャンスも含め、選択肢が増えます。
という事で、ヒサゴ沼まで進みます。
昨日の天気予報では、今日の昼から雨だったのでトムラウシ温泉に降りるつもりでしたが、山頂で電波が通じたので、最新の予報を見て計画の見直しです。
明日は天気図の通り(かなり)荒れそうですが、今日の夕方までは天気はもちそう。低気圧が抜ける明後日は晴れるとの予報なので、双子池まで進み1日沈殿する計画で突入します。
行けるチャンスがあるうちに行かないと、次はいつあるか分かりません‼️
明日は天気図の通り(かなり)荒れそうですが、今日の夕方までは天気はもちそう。低気圧が抜ける明後日は晴れるとの予報なので、双子池まで進み1日沈殿する計画で突入します。
行けるチャンスがあるうちに行かないと、次はいつあるか分かりません‼️
いざ、十勝岳へ!
山頂には大勢の人がいましたが、十勝に縦走する人は全くいません。
「十勝まで行く」って言ったら、みんなからスゴイ!と言われて、何だか良い気分でした。
「憧れの縦走コース」って、みんなが言っていました。
山頂には大勢の人がいましたが、十勝に縦走する人は全くいません。
「十勝まで行く」って言ったら、みんなからスゴイ!と言われて、何だか良い気分でした。
「憧れの縦走コース」って、みんなが言っていました。
三川台に着きました。
あれ?南沼でもオプタテシケ10キロだったはず⁉️
一応ここから白金温泉に降りられます。ただ、あまり通る人はいないと思うので、どんな道か分かりません。
ここから先はエスケープ出来ませんので、覚悟を決めて行くしかありません‼️
あれ?南沼でもオプタテシケ10キロだったはず⁉️
一応ここから白金温泉に降りられます。ただ、あまり通る人はいないと思うので、どんな道か分かりません。
ここから先はエスケープ出来ませんので、覚悟を決めて行くしかありません‼️
そもそもテントを張れるようなスペースは数ヶ所しか見当たらず、水捌けも悪く、これから大雨が来るというのに、水没しそうなところばかりです。
とはいえ、今にも雨が降り出しそうな雰囲気だし、次の山小屋までは標準でも4時間もかかります。
正直、このあと雨が降らないのが確実なら暗くなりますが進みます。しかし、雨が降るのも時間の問題で、このまま標高差550メートルを登り、標高2000メートルの稜線を雨に打たれながら歩くのはリスクがありすぎるので、ここに泊まるしかありません。
何とか一番ましそうな場所に張りました。
なお、他に誰も居ませんでした。熊が来ない事を祈るばかりです💦。
とはいえ、今にも雨が降り出しそうな雰囲気だし、次の山小屋までは標準でも4時間もかかります。
正直、このあと雨が降らないのが確実なら暗くなりますが進みます。しかし、雨が降るのも時間の問題で、このまま標高差550メートルを登り、標高2000メートルの稜線を雨に打たれながら歩くのはリスクがありすぎるので、ここに泊まるしかありません。
何とか一番ましそうな場所に張りました。
なお、他に誰も居ませんでした。熊が来ない事を祈るばかりです💦。
【3日目】
昨夜は疲れすぎて食欲がなく、酒とつまみでやり過ごしました。
今日は動けないので、これで今日の朝昼分です。
見た目は悪いですが、美味しかったです。
外は相変わらず土砂降りで、テントを叩く雨の音が凄まじいです。
こんな薄っぺらい布を挟んで、荒れ狂う北海道の山の中で一人。
こんな経験、一生に一度あるかどうかというレベルですね。
昨夜は疲れすぎて食欲がなく、酒とつまみでやり過ごしました。
今日は動けないので、これで今日の朝昼分です。
見た目は悪いですが、美味しかったです。
外は相変わらず土砂降りで、テントを叩く雨の音が凄まじいです。
こんな薄っぺらい布を挟んで、荒れ狂う北海道の山の中で一人。
こんな経験、一生に一度あるかどうかというレベルですね。
【4日目】
昨夜も一晩中降り続きました。
朝になり霧雨状態になったので、36時間ぶりにテントから出られました。
しかし、この大雨をよく凌いでくれました。
周りをササに囲まれているので風を防げたのが大きかったと思います。
昨夜も一晩中降り続きました。
朝になり霧雨状態になったので、36時間ぶりにテントから出られました。
しかし、この大雨をよく凌いでくれました。
周りをササに囲まれているので風を防げたのが大きかったと思います。
(いろいろとあって💦)小屋の写真を撮り忘れましたが、オプタテシケに登りにきた人が7・8人いました。
ここで事件発生❗️クマスプレーのストッパーをどこかで紛失しており、ザックを置いた瞬間、プシュとやってしまいました‼️
小屋にいた皆さん、本当に申し訳ありませんでした🙏
ここで事件発生❗️クマスプレーのストッパーをどこかで紛失しており、ザックを置いた瞬間、プシュとやってしまいました‼️
小屋にいた皆さん、本当に申し訳ありませんでした🙏
感想
登山を始めた頃から憧れていた縦走路を、ようやく歩く事が出来ました。
百名山が3つもあり、どれも日帰り可能なので、それぞれのピークは登山者がいっぱいいますが、南沼キャンプ場からオプタテシケ間は本当に入る人は少なく、正に大自然の真っ只中です。ただし、ヒグマの巣窟です。ウ●チはいたるところにありますが、私はダブル鈴に終始ホイッスルを吹きまくりましたので、幸いにもお逢いにならずにすみました。
このコースは、技術は必要ないので、とにかく体力onlyです。標準なら4日くらいですが、4日も天気が良いなんて事は滅多にないので、歩ける時には12時間以上歩いて、なるべく距離を稼ぐ必要があります。
あと日数が増えると、お持ち帰りの(自分の)ウ●チも増えるので要注意です(笑)
ここは、南・北アルプスの名だたる縦走ルートにも引けを取らない歩きごたえのあるルートだと思うので、我こそはという人は、ぜひ挑戦してみてください。
じっくり読ませていただきました。
大雪山はやはり天国ですね。
大自然が深すぎです。
そして感動の海に溺れそうですね。
登山というより、原野を行く感じですよね。
三川台の藪の状況、双子沼のテント場など、貴重な情報ありがとうございました。
自分も、次回の草刈りの後のタイミングで、十勝、天人峡区間を行ってみようとおもいます。
兎にも角にも、重量級の荷物での縦走、無事に完遂できて良かったです。
お疲れ様でしたm(__)m。
三川台の薮ですが、足元はしっかりしているので、晴れてハイマツが乾いている時ならそれほどストレスはないと思います。ただし山慣れた人の場合なので、お嫁様(笑)と一緒の場合は辛いと思うので、草刈り後が良いでしょうね。
あとレコにも書きましたが、双子池はなるべく計画に入れない方がいいと思います。万一先行者がいて張る場所が無いと目も当てられませんし、トイレブースも無いので女性には厳しいかもしれません。
ご存じの通り北海道の山はウ●チを持ち帰らないといけないので、2泊くらいまでにしたいですよね(笑)
自分もじっくり拝見させてもらいました。
北海道はなかなか行けるところではないので興味深く楽しく拝見させてもらいました。自分も歩いているような疑似縦走ができました。
遭難事故の北沼ですが、見るたびになぜ右側から旋回しなかったのかな?といつも思います。きっとその場にいたら判断も鈍るのでしょうね。
超重量級の山行おつかれさまでした。
めっちゃ楽しかったです😃
私も子育てが終わったので、ようやく遠出ができるようになりました。正直、教育費も馬鹿にならないので、自分ばっかお金を使うわけにいかないんでね。
まだ何かと借金は残ってますが、行ける時に行っておかないと、健康が続く保証は無いのでお金の問題じゃないと思うようになってきました。
たぶんJohnnny さんなら1日でヒサゴ沼~美瑛富士まで行けちゃうと思いますよ。
ガスで視界が無くて、見えなかったんですかね?
熟年離婚されないように注意しなければなりません。
itooさんの様に、たまには命の洗濯に連れ出さなければ💦
今頃は無事帰還し、まったり呑んで爆睡中かな? お疲れ様でした。
北海道の屋根縦走は自身の登山史に大きな1ページを刻んだことと思います。
奥方は多分「亭主元気で留守がいい」じゃないですか(笑)
(家は1人で北海道遠征行くもんなら間違いなく離婚騒動です 汗)
テント7泊、車中2泊、空港のベンチ1泊だったので、11日ぶりに布団でぐっすり眠れました。とりあえず百名山は、あと2つなので来年で終わると思いますが、北海道は中毒になりそうです。北海道の山も滑りたいと思ってきたりして、、、
今回も帰省した子供にも会えず、親の墓参りもせず、困ったもんです。
すばらしく雄大なところですね。
いつか行ってみたい!
子育ても終わり55にもなると、いつ病気になるのかも分からないので、出来る時に、やりたい事をやろうと思う今日この頃です。
この縦走は達成感ハンパなしでした!Takemaruさんもいつかチャレンジしてみて下さい。
私も定年した年に同じコースに挑戦しました。アルプスにない雄大さに魅了されました。その後5年連続して遠征に行っています。が今年は7月に挫けたからどうなるか⁉️
双子池TSは、え~ここがTSって感じ。これも北海道のおおらかさ❓と受け入れました。
でもここはヒグマの住処、夜は怖かったな。そんな所に2泊ですか悪天も分かっての挑戦、私は勘弁ですね。
次は晴れた日に行って下さい❗️言葉では表せない素晴らしさです。
まだ先もある歳ですから⁉️
折れない気持ちというか、単なる貧乏性だと思います(笑)
コースについては事前に結構シュミレーションしていましたが、双子池宿泊はあまり考えていなかったので、ここだけはリサーチ不足でした。それでもキャンプ場と謳うぐらいなのでもう少しマシな所かと思っていましたが、着いてみて唖然としました。
ヒグマはホント怖いんですが、この時期なので他にも誰か居るだろうと思っていましたが、たった一人で、これは嫌だなと思いましたが、逆に先客がいたら水没危険地しか張るところがなく、途方に暮れていたところだと思います。そういう意味でギリギリでしたが、終わってしまえば36時間テントに監禁なんて初めての経験なので、それはそれで良かったです。
twvvさんの活動もアグレッシブで尊敬しております。今後も沢山のレコを期待してます。
おもしろくて北海道シリーズ全部読ませて頂きました。
私は59です。40台の頃はテント張って大雪山系、十勝岳、トムラウシ他登ってました。テント泊は北海道で何十泊もしたので、お気持ちよくわかります。雨続いた時、テントから出られへん、待機、おしっこ行くのも気合い入れて外に出るなどわかってます。なので異常に懐かしかったです。
私、今朝9時の便で新千歳空港から神戸空港に帰ります。テント寝袋一式持って来たのですが結局使わず。
kaeruさん、オプタテシケ登ったとのこと。私ノートに9月4日オプタテシケと書いてあるんですが見送りました。
いつかいろいろ計画巡らして是非登りたいです。
この縦走日記、読んでて楽しかったです。ありがとう。
北海道はどうしてもクマが怖いのでなるべくテント泊は避け、やったとしてもなるべく賑やかな所と考えてましたが、双子池はリサーチ不足で想定外の場所でした。
しかし山もピーカンの素晴らしかった時よりも、こういう大変だった時の方が忘れられないんですよね。
お互いまだ10年20年と時間は(たぶん)あります。チャレンジというと重くなるので、まあ、人生楽しみましょう!
十勝までの縦走、すごいですね!
私は独身時代、トムラウシまで縦走しました。遭難事故の2年前で、アミュ~のツアーと抜きつ抜かれつしながらでした。
kaeruさんは1日の歩行距離がすごいですね。
縦走前、旭岳温泉へ向かう途中、富良野のラベンダー畑越しに十勝岳を眺めました。いつかあそこまで縦走したいと思いましたが。。いつになることか
体力つけていつの日かチャレンジしたいです。
楽しく読ませていただきました。
ありがとうございました(^^)
大雪~十勝の縦走は本当に濃かったですよ。天気が良ければ、たぶん3日でサクッと抜けれたと思いますが、1日大雨の中の停滞があったので、忘れられないものになりました。
私の場合、ようやく子育てが終わったので、BCスキー道具一式揃えたり北海道行ったりと、我慢せずやりたい放題やってます!cathyさんはまだ子育て真っ最中だと思うので、今はこちらが優先だと思いますのが、人生意外と長いのでまだまだですよ!
登山に限った事ではないですが、常に“チャレンジしたいリスト”をたくさん持ち続ける事が、豊かな人生になるんじゃないかと思う、今日この頃です。
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