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Yamareco

記録ID: 4708494
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
日高山脈

エサオマントッタベツ岳・カムイエクウチカウシ山

2011年08月05日(金) ~ 2011年08月07日(日)
 - 拍手
Hrsg その他2人
GPS
33:14
距離
35.6km
登り
2,822m
下り
2,955m

コースタイム

1日目
山行
7:59
休憩
2:25
合計
10:24
5:06
20
スタート地点
5:26
44
エサオマン林道分岐
6:10
6:25
35
林道終点(沢靴替え)ガケノ沢
7:00
7:42
90
823m三俣
9:12
9:23
59
997m二俣
10:22
10:30
4
1220m台地点
10:34
8
1245m地点
10:42
16
大滝の下(個人的見解)
10:58
37
ナメ滝の下
13:23
7
札内JPの東の稜線
13:30
13:57
44
札内ジャンクションピーク(札内分岐)
15:30
2日目
山行
7:28
休憩
2:12
合計
9:40
4:35
45
5:20
5:30
50
1730m台稜線の東側
6:20
6:35
10
1700m台のコル
6:45
6:55
40
1760mピーク
7:35
7:50
30
1660m台稜線の東側
8:20
45
1670m台のコル
9:05
9:20
20
ナメワッカ分岐手前
9:40
9:47
57
10:44
11:04
34
11:38
11:50
50
1791mピーク
12:40
12:45
10
1870m台稜線
12:55
13:10
47
1917mピーク
13:57
14:05
10
1770m台ピーク
14:15
1732mコル
3日目
山行
9:41
休憩
2:44
合計
12:25
4:35
52
1732mコル
5:27
5:40
31
1903ジャンクションピーク
6:11
6:18
32
1730mコル
6:50
6:57
22
1885m地点
8:27
18
1700m稜線からの下降点
8:45
5
8:50
9:05
35
カール下の水場
9:40
9:50
17
1260m台の地点
10:07
10:10
25
1150m台(滝の下)
10:35
10:45
28
990m台の地点
11:13
11:20
77
890m台の地点
12:37
13:05
30
13:35
13:45
62
河原の途中
14:47
15:07
62
16:09
16:15
35
夫恋覆道出口
17:00
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2011年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車 飛行機
往路:自宅=<自家用車>=本郷BS=<リムジンバス>=広島空港✈✈新千歳空港=<列車>=帯広駅=<Jさん車>=戸蔦別川車止め

復路:札内川ヒュッテ=<Jさん車>=ペンション インカルシペ泊=観光=札幌駅=<列車>=新千歳空港✈✈広島空港=<リムジンバス>=本郷BS=<自家用車>=自宅
コース状況/
危険箇所等
ルート全体を通じて注意を要する箇所が多数出てくる。ルートファインディングの必要箇所,困難が伴うことの主なものは次のとおり。
A.エサオマントッタベツ川の遡行
B.エサオマン北東カールから稜線に上がるルート
C.札内分岐(札内JP)〜1700m台コル(1760ピーク北),及び稜線上の藪漕ぎ
D.ピークから下る際の方角確認
E.八ノ沢出会〜七ノ沢出会の広い沢
F.ヒグマ(我々は見かけず)
その他周辺情報 下山後 大樹町のインカルシペ白樺に泊まった。
携帯電話の電波は,下山後札内川ヒュッテはおろか車で20分ほど走っても圏外だった。一方札内分岐(札内JP)で電話が入り,通話できた。
いよいよ出発。戸蔦別川林道の車止めの脇から先に進む。このすぐ手前までJさんに送っていだたき,その場の林道上にテントを張って前泊した。
いよいよ出発。戸蔦別川林道の車止めの脇から先に進む。このすぐ手前までJさんに送っていだたき,その場の林道上にテントを張って前泊した。
戸蔦別川林道の車止めから20分歩いてエサオマンの林道が分かれる地点に来た。戸蔦別川,エサオマントッタベツ川の合流点のすぐ手前。これを左にとって行く。道は明瞭だが,藪が両側から迫ってきている。
2011年08月05日 05:26撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 5:26
戸蔦別川林道の車止めから20分歩いてエサオマンの林道が分かれる地点に来た。戸蔦別川,エサオマントッタベツ川の合流点のすぐ手前。これを左にとって行く。道は明瞭だが,藪が両側から迫ってきている。
エサオマンの林道。道ははっきりしているが,車は通れそうにない。
エサオマンの林道。道ははっきりしているが,車は通れそうにない。
エサオマンの林道終点から間もなく入渓する。笹の中の道もあるが,沢に入ったらしばらくはこんな感じの沢歩き。
2011年08月05日 06:20撮影 by  SP510UZ, OLYMPUS IMAGING CORP.
8/5 6:20
エサオマンの林道終点から間もなく入渓する。笹の中の道もあるが,沢に入ったらしばらくはこんな感じの沢歩き。
きれいな滝が出てきた。水流の左沿いに登った。水量が少ないからいいけど,増えたら通過は困難になるだろうと想像する。
2011年08月05日 07:04撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 7:04
きれいな滝が出てきた。水流の左沿いに登った。水量が少ないからいいけど,増えたら通過は困難になるだろうと想像する。
遠くにエサオマントッタベツ岳,北東カール,札内ジャンクションピークが見えている。水量が少なくて助かった。
2011年08月05日 08:19撮影 by  SP510UZ, OLYMPUS IMAGING CORP.
8/5 8:19
遠くにエサオマントッタベツ岳,北東カール,札内ジャンクションピークが見えている。水量が少なくて助かった。
おー,すごい。壁だわ!気分が高まる。
2011年08月05日 08:22撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 8:22
おー,すごい。壁だわ!気分が高まる。
997m二俣に着いた。
2011年08月05日 09:14撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 9:14
997m二俣に着いた。
北東カールが覗いている。中央の窪んだ所の右側がエサオマントッタベツ岳のピーク。この辺りはまだ傾斜が緩い。
2011年08月05日 09:57撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 9:57
北東カールが覗いている。中央の窪んだ所の右側がエサオマントッタベツ岳のピーク。この辺りはまだ傾斜が緩い。
北東カールの壁も徐々に大きく見えだす。期待と不安が高まる。
2011年08月05日 10:16撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 10:16
北東カールの壁も徐々に大きく見えだす。期待と不安が高まる。
傾斜がきつくなり始めて二段の大きな滝が現れた。これは右側(左岸)に巻道がある。
2011年08月05日 10:42撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 10:42
傾斜がきつくなり始めて二段の大きな滝が現れた。これは右側(左岸)に巻道がある。
その巻道。
2011年08月05日 10:43撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 10:43
その巻道。
高巻いて滝の落ち口付近に出る。
2011年08月05日 10:50撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 10:50
高巻いて滝の落ち口付近に出る。
少しして300mのナメ滝が出てきた。壮観だ。大した傾斜ではないように見えるが,登ってみると滑落は許されない斜度だと感じる。
2011年08月05日 10:58撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 10:58
少しして300mのナメ滝が出てきた。壮観だ。大した傾斜ではないように見えるが,登ってみると滑落は許されない斜度だと感じる。
ナメ滝を少し登った所。
2011年08月05日 11:09撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 11:09
ナメ滝を少し登った所。
長い滑滝を過ぎると,北東カールへの入口が見えた。
2011年08月05日 11:25撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 11:25
長い滑滝を過ぎると,北東カールへの入口が見えた。
いよいよ北東カールに飛び出るぞ。
2011年08月05日 11:31撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 11:31
いよいよ北東カールに飛び出るぞ。
ヤッター,開けた。北東カール到着ー。壁がすごい迫力で迫ってくる。圧倒された。
2011年08月05日 11:32撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 11:32
ヤッター,開けた。北東カール到着ー。壁がすごい迫力で迫ってくる。圧倒された。
これどこから稜線に上がるんだとプレッシャーがかかる。
2011年08月05日 12:04撮影 by  SP510UZ, OLYMPUS IMAGING CORP.
8/5 12:04
これどこから稜線に上がるんだとプレッシャーがかかる。
どこにも弱点がないように思える。
2011年08月05日 12:04撮影 by  SP510UZ, OLYMPUS IMAGING CORP.
8/5 12:04
どこにも弱点がないように思える。
事前に調べていたが,北東カール全体を正面に見て左手寄りに計画したルートがある。地形図とコンパスで方向を定めて進んだら雪渓があるこの光景が目に入った。(カールの底からは札内JPもエサオマンも目視はできない)
2011年08月05日 12:14撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 12:14
事前に調べていたが,北東カール全体を正面に見て左手寄りに計画したルートがある。地形図とコンパスで方向を定めて進んだら雪渓があるこの光景が目に入った。(カールの底からは札内JPもエサオマンも目視はできない)
カールを左にトラバースぎみに進むと目指す沢の目印があった。
2011年08月05日 12:24撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 12:24
カールを左にトラバースぎみに進むと目指す沢の目印があった。
目指す沢を詰める途中から下を振り返った所。
2011年08月05日 12:42撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 12:42
目指す沢を詰める途中から下を振り返った所。
エサオマンへのピストンに出発すると,右手に北東カールに切れ落ちるルンゼが幾つか目に飛び込んでくる。垂直かと思うすごい傾斜で
2011年08月05日 14:04撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 14:04
エサオマンへのピストンに出発すると,右手に北東カールに切れ落ちるルンゼが幾つか目に飛び込んでくる。垂直かと思うすごい傾斜で
札内分岐(札内JP)からエサオマントッタベツ岳を望む。
2011年08月05日 14:07撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 14:07
札内分岐(札内JP)からエサオマントッタベツ岳を望む。
札内岳かな。
2011年08月05日 14:18撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 14:18
札内岳かな。
エサオマンのピークから下を覗いてみると,遥か下に登ってきたエサオマントッタベツ川が。登った沢をこういうアングルから眺めるのもいい。
2011年08月05日 14:48撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 14:48
エサオマンのピークから下を覗いてみると,遥か下に登ってきたエサオマントッタベツ川が。登った沢をこういうアングルから眺めるのもいい。
帰る途中で北東カールが見下ろせた。このルンぜを詰めてくる人が多いんだろうが,すごい傾斜で怖い。
2011年08月05日 15:09撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 15:09
帰る途中で北東カールが見下ろせた。このルンぜを詰めてくる人が多いんだろうが,すごい傾斜で怖い。
札内分岐(札内JP)あたりからエサオマントッタベツ岳を振り返る。
2011年08月05日 15:22撮影 by  SP510UZ, OLYMPUS IMAGING CORP.
8/5 15:22
札内分岐(札内JP)あたりからエサオマントッタベツ岳を振り返る。
札内JPで日が暮れてくる。遠くにカムエクが見える。
2011年08月05日 17:37撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 17:37
札内JPで日が暮れてくる。遠くにカムエクが見える。
やはりカムエクは存在感が強い。
2011年08月05日 17:45撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 17:45
やはりカムエクは存在感が強い。
エサオマントッタベツ岳の左後方遠くに幌尻岳が見える。まだ登っていないんで早く行きたい。
2011年08月05日 17:45撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 17:45
エサオマントッタベツ岳の左後方遠くに幌尻岳が見える。まだ登っていないんで早く行きたい。
幌尻岳と夕陽がすごい。
2011年08月05日 18:30撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 18:30
幌尻岳と夕陽がすごい。
いやー感動的だわ!
2011年08月05日 18:31撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 18:31
いやー感動的だわ!
光の加減で次々とイメージが変わる。
2011年08月05日 18:37撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 18:37
光の加減で次々とイメージが変わる。
札内岳と十勝幌尻岳
2011年08月05日 18:37撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/5 18:37
札内岳と十勝幌尻岳
札内JPでテントを撤収して出発の準備。ガスっている。雨具を着て出発だ。
出発後しばらくして稜線の十勝側に誘いこまれて大変難儀した。写真は撮る余裕などなかった。
札内JPでテントを撤収して出発の準備。ガスっている。雨具を着て出発だ。
出発後しばらくして稜線の十勝側に誘いこまれて大変難儀した。写真は撮る余裕などなかった。
踏み跡を見失って苦しんだ時から解放されて1760mピーク。このピークから進行方向を望む。見えているのは右に1800m台ピーク,その奥にナメワッカ分岐(多分見えていない),弧を描いて左寄りに1855mピーク。1800mピークに向けて穏やかそうな斜面に見えるが,行ってみれば這松地獄だ。左の奥にはカムエクも覗いている。
2011年08月06日 06:49撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 6:49
踏み跡を見失って苦しんだ時から解放されて1760mピーク。このピークから進行方向を望む。見えているのは右に1800m台ピーク,その奥にナメワッカ分岐(多分見えていない),弧を描いて左寄りに1855mピーク。1800mピークに向けて穏やかそうな斜面に見えるが,行ってみれば這松地獄だ。左の奥にはカムエクも覗いている。
さっきの写真の左側の光景。藪は地獄だが景色はいい。
2011年08月06日 06:49撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 6:49
さっきの写真の左側の光景。藪は地獄だが景色はいい。
ほぼ同じ位置からカムエクをズームで。
2011年08月06日 06:49撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 6:49
ほぼ同じ位置からカムエクをズームで。
稜線に岩が目立ってきた。這松の藪こぎから解放されることが多くなってきた。
2011年08月06日 10:00撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 10:00
稜線に岩が目立ってきた。這松の藪こぎから解放されることが多くなってきた。
2011年08月06日 10:08撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 10:08
2011年08月06日 10:38撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 10:38
1791ピークへの登りから春別岳を振り返って見上げる。
1791ピークへの登りから春別岳を振り返って見上げる。
これから登る1917mピークを見上げる(コルの少し手前から)。標高差は170mほど,本州の一般登山道では何でもない高低差だが,日高の藪の中ではとてつもなく高く圧迫感を感じる。
2011年08月06日 12:02撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 12:02
これから登る1917mピークを見上げる(コルの少し手前から)。標高差は170mほど,本州の一般登山道では何でもない高低差だが,日高の藪の中ではとてつもなく高く圧迫感を感じる。
かと思えば可憐な花が・・・
2011年08月06日 12:09撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 12:09
かと思えば可憐な花が・・・
苦しみながら1917m峰ピークに到着。
2011年08月06日 13:07撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 13:07
苦しみながら1917m峰ピークに到着。
テント場もある楽園みたいなピークだ。
2011年08月06日 13:07撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 13:07
テント場もある楽園みたいなピークだ。
2011年08月06日 13:24撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 13:24
ヒグマの糞。これはこの稜線の至る所で見かけた。もっと多量の糞があった場所もあり,その度にギョッとする。
2011年08月06日 14:06撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 14:06
ヒグマの糞。これはこの稜線の至る所で見かけた。もっと多量の糞があった場所もあり,その度にギョッとする。
1770m台ピーク過ぎから左手にガスに透けて雪渓が見え出した。九ノ沢カールだな。今日の目的地1732mコルが近いぞ。
2011年08月06日 14:09撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 14:09
1770m台ピーク過ぎから左手にガスに透けて雪渓が見え出した。九ノ沢カールだな。今日の目的地1732mコルが近いぞ。
1732mコルに下りてきた。今日はここで泊まる。
1732mコルに下りてきた。今日はここで泊まる。
九ノ沢カールに水取りに下る。お花畑がきれいだった。
2011年08月06日 15:01撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 15:01
九ノ沢カールに水取りに下る。お花畑がきれいだった。
いやー,美しい。地獄から解放されるとはこのことだ。
2011年08月06日 15:04撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 15:04
いやー,美しい。地獄から解放されるとはこのことだ。
見入ってしまう。
2011年08月06日 15:04撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 15:04
見入ってしまう。
九ノ沢カールの雪渓を見上げる。雪渓の下は大きな岩が堆積して水は取れない。下りたくないが仕方ない。岩が折り重なり両側からブッシュが迫る狭い涸れ沢を下っていった。
2011年08月06日 15:07撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/6 15:07
九ノ沢カールの雪渓を見上げる。雪渓の下は大きな岩が堆積して水は取れない。下りたくないが仕方ない。岩が折り重なり両側からブッシュが迫る狭い涸れ沢を下っていった。
水場。岩が重なる細い涸沢を下ると右岸側から水音が聞こえてきたんで草地をわずかにトラバースしたらこの場所に出た。好天が続いているにも関わらず水量は豊富だった。水場に出た時の喜びって大きい。
水場。岩が重なる細い涸沢を下ると右岸側から水音が聞こえてきたんで草地をわずかにトラバースしたらこの場所に出た。好天が続いているにも関わらず水量は豊富だった。水場に出た時の喜びって大きい。
翌朝テント撤収後の1732mコル。テント1張り分はある。
2011年08月07日 04:28撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 4:28
翌朝テント撤収後の1732mコル。テント1張り分はある。
翌朝,1903m峰への登りから九ノ沢カールを見下ろす。カールの雪渓下を右に寄った所が水取した小沢
2011年08月07日 05:03撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:03
翌朝,1903m峰への登りから九ノ沢カールを見下ろす。カールの雪渓下を右に寄った所が水取した小沢
1903m峰,ジャンクションに着いた所から見たところ。時間の関係で行けなかった。
2011年08月07日 05:31撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:31
1903m峰,ジャンクションに着いた所から見たところ。時間の関係で行けなかった。
1903峰ジャンクションから眺めたピラミッドピーク(左手前),中央遠方の顕著な峰は1839峰かな。
2011年08月07日 05:31撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:31
1903峰ジャンクションから眺めたピラミッドピーク(左手前),中央遠方の顕著な峰は1839峰かな。
カムイエクウチカウシ山が神々しくそそり立つ。
2011年08月07日 05:31撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:31
カムイエクウチカウシ山が神々しくそそり立つ。
振り返って歩いてきた稜線。
2011年08月07日 05:32撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:32
振り返って歩いてきた稜線。
中央より右寄りにエサオマントッタベツ岳の尖がりと札内分岐も見える。辛い道のりだ。
2011年08月07日 05:32撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:32
中央より右寄りにエサオマントッタベツ岳の尖がりと札内分岐も見える。辛い道のりだ。
左端エサオマン,その右に札内分岐,右端が札内岳。
2011年08月07日 05:32撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:32
左端エサオマン,その右に札内分岐,右端が札内岳。
左奥には幌尻岳
2011年08月07日 05:37撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:37
左奥には幌尻岳
さてカムエクの登りまで一旦コルに下る。ここで稜線の左側にお花畑が出てきて,踏み跡はこの中を通っていた。(藪ではないが)「こんな楽な藪があったんだ」と笑いながら下ったのが強く印象に残る。
2011年08月07日 05:46撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:46
さてカムエクの登りまで一旦コルに下る。ここで稜線の左側にお花畑が出てきて,踏み跡はこの中を通っていた。(藪ではないが)「こんな楽な藪があったんだ」と笑いながら下ったのが強く印象に残る。
2011年08月07日 05:48撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:48
2011年08月07日 05:48撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:48
2011年08月07日 05:49撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:49
2011年08月07日 05:49撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:49
2011年08月07日 05:49撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:49
2011年08月07日 05:50撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 5:50
1730mコルまでの道が這松を避けてトラバースしているのがわかる。札内分岐からのは地獄のトラバース,ここは天国のトラバースだ。
1730mコルまでの道が這松を避けてトラバースしているのがわかる。札内分岐からのは地獄のトラバース,ここは天国のトラバースだ。
コルからカムエクへの長い登りにきた。また厳しい這松の藪漕ぎが始まる。もう肘の関節が痛くてたまらない。曲げた肘の角度を固定して動かさず,体重移動で這松を押しのけるようなやり方がわかってきた。と言うか痛みを抑えるにはそうするしかなかった。
2011年08月07日 06:09撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 6:09
コルからカムエクへの長い登りにきた。また厳しい這松の藪漕ぎが始まる。もう肘の関節が痛くてたまらない。曲げた肘の角度を固定して動かさず,体重移動で這松を押しのけるようなやり方がわかってきた。と言うか痛みを抑えるにはそうするしかなかった。
2011年08月07日 06:51撮影 by  SP510UZ, OLYMPUS IMAGING CORP.
8/7 6:51
カムエクの登りから八ノ沢の沢筋を見下ろす。
2011年08月07日 06:52撮影 by  SP510UZ, OLYMPUS IMAGING CORP.
8/7 6:52
カムエクの登りから八ノ沢の沢筋を見下ろす。
2011年08月07日 07:02撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 7:02
向こうの景色が目に入ってきた。やった,ついにカムエク頂上到着。三人で握手,図らずも熱いものがこみ上げてきた。
2011年08月07日 07:22撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 7:22
向こうの景色が目に入ってきた。やった,ついにカムエク頂上到着。三人で握手,図らずも熱いものがこみ上げてきた。
振り返って北方向の歩いてきた稜線,1903m峰が眼下になった。中央左寄りにエサオマントッタベツ岳の尖り,その右が札内JP,右端が札内岳か。
2011年08月07日 07:23撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 7:23
振り返って北方向の歩いてきた稜線,1903m峰が眼下になった。中央左寄りにエサオマントッタベツ岳の尖り,その右が札内JP,右端が札内岳か。
少し左に視野を移すと1917m峰も眼下に。遠方の左に幌尻岳にガスがかかっている。
2011年08月07日 07:23撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 7:23
少し左に視野を移すと1917m峰も眼下に。遠方の左に幌尻岳にガスがかかっている。
ピークから南西方向の尾根を見る。
2011年08月07日 07:23撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 7:23
ピークから南西方向の尾根を見る。
頂上から八ノ沢カールを見下ろす。
2011年08月07日 07:56撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 7:56
頂上から八ノ沢カールを見下ろす。
八ノ沢カールの少し下に水場があった。
2011年08月07日 08:57撮影 by  SP510UZ, OLYMPUS IMAGING CORP.
8/7 8:57
八ノ沢カールの少し下に水場があった。
巻道も含めてとにかく左岸にルートはある。
巻道も含めてとにかく左岸にルートはある。
滝を下ってから見上げたところ。すべて道は左岸側を巻いている。
2011年08月07日 09:23撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 9:23
滝を下ってから見上げたところ。すべて道は左岸側を巻いている。
沢の側壁からも滝が落ちてきている。
2011年08月07日 10:21撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 10:21
沢の側壁からも滝が落ちてきている。
下ってくると気温が上がって暑い。対岸の沢に雪渓が残っていて,冷たい風が吹き下ろし八ノ沢本流に吹き込む。天然のクーラーだとしばし涼んだが,寒すぎて長居できず。
2011年08月07日 11:12撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 11:12
下ってくると気温が上がって暑い。対岸の沢に雪渓が残っていて,冷たい風が吹き下ろし八ノ沢本流に吹き込む。天然のクーラーだとしばし涼んだが,寒すぎて長居できず。
振り返ると八ノ沢カールの壁が見えた。
2011年08月07日 11:16撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 11:16
振り返ると八ノ沢カールの壁が見えた。
八ノ沢出会いのテント場
2011年08月07日 12:37撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 12:37
八ノ沢出会いのテント場
2011年08月07日 12:58撮影 by  SP510UZ, OLYMPUS IMAGING CORP.
8/7 12:58
2011年08月07日 13:35撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 13:35
珍しく赤布があった。
2011年08月07日 14:08撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 14:08
珍しく赤布があった。
七ノ沢出合が近付いた。
2011年08月07日 14:41撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 14:41
七ノ沢出合が近付いた。
2011年08月07日 15:05撮影 by  SP510UZ, OLYMPUS IMAGING CORP.
8/7 15:05
林道が長い。
2011年08月07日 15:43撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 15:43
林道が長い。
コイカクシュサツナイ岳への登山口(札内二股橋のたもとから)
2011年08月07日 16:52撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 16:52
コイカクシュサツナイ岳への登山口(札内二股橋のたもとから)
コイカクシュサツナイ川の奥に見えた尖塔のような山は1643m峰かな。行きたかったがそんなゆとりはなかったけど。
2011年08月07日 16:52撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/7 16:52
コイカクシュサツナイ川の奥に見えた尖塔のような山は1643m峰かな。行きたかったがそんなゆとりはなかったけど。
下山時にダニに刺されて14日目に左肘辺りが熱をもって腫れあがり,皮膚科で三種混合抗生物質を注射して二日目の写真。これで腫れがかなり治まってきたところ。
2011年08月23日 20:36撮影 by  Canon PowerShot A1000 IS, Canon
8/23 20:36
下山時にダニに刺されて14日目に左肘辺りが熱をもって腫れあがり,皮膚科で三種混合抗生物質を注射して二日目の写真。これで腫れがかなり治まってきたところ。

感想

この記録は当方のブログ記事を基に加筆などしたもので,トラックログはこの度ヤマレコ上で引いたものです。

日高山脈中部を2泊3日で縦走。エサオマントッタベツ岳からカムイエクウチカウシ山へ,あわよくばコイカクシュサツナイ岳も。結果は,カムイエクウチカウシ山から八ノ沢を下降した。縦走クラブさんに声を掛けてもらい,TTさんと私の3人で臨んだ。難易度の高い(と感じる)ルートで,特に這松が覆う稜線の長時間に渡る歩行は大きな負担だった。中でも札内分岐(1869:札内ジャンクションピーク)から1760ピーク手前コルまでの十勝側斜面で踏み跡を見失い,厳しい思いをした。

ルートについて分けて記す。
A.エサオマントッタベツ川:水量が増えれば遡行困難と思う。1245mまでは傾斜の緩い沢歩き。森の中の道(踏み跡),水流そば又は水流を石や岩伝いに適当に選んで歩く。傾斜が増すと最初の大滝(写真参照)が出てくるが左岸に巻道あり。その上の長いナメ滝は探せば確かな足掛かりがあり,登りはザイル確保不要なレベルだが,滑落すれば下まで落ちる可能性あり,下るのは嫌な感じ。「これは引き返せないな」と思いながら登った。

B.北東カール〜札内ジャンクションピーク(札内分岐):事前のNet情報からジャンクションピークとその東の小ピークとの鞍部辺りに突き上げる小沢(ルンゼ)を詰めた。地形図,コンパスで方角を定めて進んだら目印があった。下部の雪渓を登り,壁に乗り移る際に狭いがシュルントに落ちるのが怖かった。上部はかなりの急傾斜だが,道かと思わせるしっかりした踏み跡があり,技術的には問題なし。稜線に飛び出した箇所からジャンクションピークまで7分。ザイル類は不要。

・ 札内ジャンクションピーク〜エサオマントッタベツ岳:明確な踏み跡あり問題なし。

C.札内分岐(札内JP)〜カムエク:稜線上に多くは明確な踏み跡・ヒグマの通り道があるも,這松が上を完全に塞ぎ,中がトンネル化している。歩行は相当に難儀する。特に札内分岐(札内JP)〜1700m台のコル(1760ピーク北)までは踏み跡が稜線を外して十勝側に回り込む箇所があり,これが大変。山腹は切り立ち,斜面に這松又は根曲がり竹が密集する。スリップは避けられず,滑って地面に叩きつけられるが,瞬時にしがみつかないと大きく滑落する。必死に稜線に戻ろうとするも這松が強烈に進路を阻み容易ではない。一度は進退窮まるような状況になった。この山行の最難関と感じた。稜線上のトンネル状になった踏み跡での這松漕ぎだが,平泳ぎのように腕を使うと関節を痛める可能性が高い。私は曲げた肘と肩を固定して動かさず,前に体重をかけて這松を押しのけながら歩いた(と言うか,後半痛みでそうせざるを得なかった)。春別岳以後は稜線上で岩を歩くことが増え這松漕ぎは楽になる。一方で転落に気遣うような箇所も増える。特に1732コルから1903mJPへの登りではちょっとした岩登り箇所が多く落ちればただでは済まない状況だった。

・ 八ノ沢カール〜八ノ沢出合:下降に利用:登山道に近い明確な踏み跡あり。ただし,滑落に注意を要する箇所が多い。

D.ピークから下る際は地形図・コンパスで確認する(登山のイロハ,ヤマレコ利用者には不要かもしれない)。稜線上は切り立っていて歩行ルートを選ぶ余地はほぼない。

E.八ノ沢出合〜七ノ沢出合:札内川のとても広い沢を下る。大きな徒渉は4回だったか。入山前に長く雨が降らず渇水気味だったにも関わらず膝上が最深。ルート不明の際は周囲を注意深く観察する。徒渉の対岸に折られた植物があったり,河原に積まれたケルンがあったりが目印になる。指導標,ピンクテープの類は非常に少ない。笹藪の踏み跡は所により袋小路になっていたりして藪漕ぎ場面もある。私はダニが肘の内側に喰いついていた。ペンション主人に取ってもらうも14日後急激に腕が腫れあがり,皮膚科に急行し三種混合抗生物質を注射してもらって事なきを得た。

F.ヒグマについては,稜線上の至る所に多量の糞と掘り返しがあり,その量の多さと頻度に度々驚かされる。幸いにも稜線上,北東カール,九ノ沢カール,八ノ沢カールのいずれでもヒグマは見かけなかった。這松が被さるトンネル状の踏み跡はヒグマの通り道のように思えるので,常に緊張を強いられた。

・ 水場:1.エサオマン北東カールの末端,2.1732mコルから九ノ沢カールに140m下降して(雪渓末端からさらに下降)右岸側(東側)にトラバースした地点(トラバースするとすぐに水音が聞こえ水がザーザー,九ノ沢雪渓は取れず:雪の下は岩が堆積)。3.八ノ沢カールのすぐ下。

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