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Yamareco

記録ID: 490887
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

20年目に達成、白峰三山縦走(北岳−間ノ岳−農鳥岳ー奈良田)

2014年07月29日(火) ~ 2014年07月31日(木)
 - 拍手
GPS
56:00
距離
22.3km
登り
2,303m
下り
2,995m

コースタイム

1日目
山行
2:12
休憩
0:13
合計
2:25
16:10
16:10
28
御池分岐
16:38
16:43
28
第一ベンチ
17:11
17:16
19
第二ベンチ
17:35
17:38
27
黒の道標
2日目
山行
8:01
休憩
2:04
合計
10:05
4:35
39
5:14
5:18
17
休憩2475m地点
5:35
5:40
38
休憩2560m地点
6:18
6:23
3
休憩2740m地点
6:26
6:26
22
6:48
6:48
52
7:40
7:50
30
8:20
8:20
28
8:48
9:15
25
9:40
9:40
40
10:20
10:48
47
11:35
11:40
27
12:07
12:12
24
休憩
12:36
12:40
21
休憩3100地点
13:01
13:20
38
13:58
14:10
30
休憩
14:40
3日目
山行
7:48
休憩
1:15
合計
9:03
3:45
63
4:48
5:00
35
5:35
5:50
38
6:28
6:40
38
大門沢下降点
7:18
7:23
66
休憩2530m地点
8:29
8:35
44
河原2045m
9:19
9:35
90
11:05
11:10
56
河原
12:06
12:10
38
休憩小屋
12:48
ゴール地点(駐車場)
天候 3日間とも晴れ
過去天気図(気象庁) 2014年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
自宅より高速を乗り継いで甲府南ICで中央高速を降り、R140、R52、県道37を経て奈良田に到着。甲府南より1:38。川沿いの大きな駐車場は6割ほど駐車。14:45発の広河原行きは乗車率半分程度。15:30に広河原インフォーメーションセンターに到着。
コース状況/
危険箇所等
<広河原ー白根御池小屋>
白根御池小屋までの樹林帯コースは急坂ですが、時々現れるベンチなどで休憩を取りながらゆっくり登れば疲れは残らないでしょう。
<白根御池小屋ー小太郎尾根ー北岳>
小太郎尾根までの草すべりは更に急坂ですが、大きな石や木の根が張ったような所がほとんどないので登りやすいです。日の出前に行動したので暑さを感じる前に尾根に出られました。背後から陽が昇るため陽が高くなると炙られて暑いと思われます。肩の小屋の手前の岩場は少し注意を要しますが、そのほかは楽しい稜線散歩です。
<北岳ー間ノ岳>
北岳の下りはザラザラで滑りやすいので注意が必要ですが、丸太で道が補強され、必要なところには手摺もあるので安心です。北岳山荘から中白根山は足腰が疲れているためか意外と登り甲斐がありました。3000m前後で空気が平地の70%程度なので呼吸が苦しくなります。さらに間ノ岳まで2、3つほどのピークがあり、我慢が必要でした。
<間ノ岳ー農鳥岳>
間ノ岳から農鳥小屋への下りはガラガラ・ザラザラで、北岳ほど整備されてませんので、慎重な脚運びで降りました。西農鳥岳から農鳥の間も岩稜で岩屑が多く結構滑りやすいです。
<大門沢下降点ー奈良田>
大門沢下降点から下に見える沢までのおよそ800mが特に急坂で、石や木の根などが出て段差の大きな所が多く難儀します。ダブルストックを使い、慎重に粘り強く降りました。幾つかある手作り丸太の橋は、雨で濡れていると滑りやすそうです。
川沿いの大きな奈良田駐車場、平日だが6割ほど駐車
2014年07月29日 14:36撮影 by  DMC-FT3, Panasonic
7/29 14:36
川沿いの大きな奈良田駐車場、平日だが6割ほど駐車
広河原の登山口のつり橋です
2014年07月29日 15:46撮影 by  DMC-FT3, Panasonic
7/29 15:46
広河原の登山口のつり橋です
白根池小屋への樹林コース
2014年07月29日 17:01撮影 by  DMC-FT3, Panasonic
7/29 17:01
白根池小屋への樹林コース
第一ベンチ、休憩に良い
第一ベンチ、休憩に良い
急な登りが終わり水平に近い道になる
急な登りが終わり水平に近い道になる
2日目の早朝、白根御池小屋の前、空が白んできた
2日目の早朝、白根御池小屋の前、空が白んできた
白根御池のテントサイトの脇を通って草すべりへ
白根御池のテントサイトの脇を通って草すべりへ
草すべりの急な登り、白根御池があっという間に小さくなった
草すべりの急な登り、白根御池があっという間に小さくなった
鳳凰三山からいきなりギラッと陽が昇る
鳳凰三山からいきなりギラッと陽が昇る
朝陽を浴びて緑が輝きだした
朝陽を浴びて緑が輝きだした
白根御池から1時間、林が切れて北岳が顔を出す
白根御池から1時間、林が切れて北岳が顔を出す
北岳のアップ
大樺沢左俣には雪渓が残る
大樺沢左俣には雪渓が残る
可愛い花々、お名前は?
可愛い花々、お名前は?
これはヨツバシオガマ?
これはヨツバシオガマ?
森林限界を抜けるとシナノキンバイの咲くお花畑へ
森林限界を抜けるとシナノキンバイの咲くお花畑へ
背後に朝陽と鳳凰三山のシルエット
背後に朝陽と鳳凰三山のシルエット
シナノキンバイ
ナナカマド
尾根はもうすぐだ
尾根はもうすぐだ
ハハコグサの一種?
ハハコグサの一種?
雲海の上に八ヶ岳連峰
雲海の上に八ヶ岳連峰
小太郎山の向こうにピラミダルな甲斐駒ケ岳
小太郎山の向こうにピラミダルな甲斐駒ケ岳
甲斐駒の左には優美な仙丈ケ岳
甲斐駒の左には優美な仙丈ケ岳
小太郎分岐点の道標
小太郎分岐点の道標
岩ヒバリ?
北岳頂上は近いぞ
北岳頂上は近いぞ
チョウノスケソウ
チョウノスケソウ
肩の小屋テント場斜面の花々
肩の小屋テント場斜面の花々
北岳草?
シナノキンバイ
20年前に泊まった肩の小屋、懐かしい、余り変わっていない
20年前に泊まった肩の小屋、懐かしい、余り変わっていない
肩の小屋と甲斐駒
肩の小屋と甲斐駒
両俣小屋分岐
バットレスの横にうっすらと富士山が浮かぶ
バットレスの横にうっすらと富士山が浮かぶ
北岳山頂はそこだ
北岳山頂はそこだ
山頂の標識、向こうは甲斐駒
山頂の標識、向こうは甲斐駒
雲上の富士山
間ノ岳と左に農鳥岳、右遠くに塩見岳
間ノ岳と左に農鳥岳、右遠くに塩見岳
三角点は「白根岳」、古の山名?
三角点は「白根岳」、古の山名?
鳳凰三山、4年前の夏、友人と歩いた
鳳凰三山、4年前の夏、友人と歩いた
仙丈ケ岳
甲斐駒ケ岳
山頂の大岩と南ア南部の山
山頂の大岩と南ア南部の山
北岳下り斜面の花々、ハクサンイチゲ
北岳下り斜面の花々、ハクサンイチゲ
イワベンケイ
ミヤマオダマキ
八本歯のコル分岐、やれやれ
八本歯のコル分岐、やれやれ
これから向かう間ノ岳が高くなる
これから向かう間ノ岳が高くなる
振り返ると北岳が端正だ
振り返ると北岳が端正だ
この高さ、心がくじけそう
この高さ、心がくじけそう
中白根山から、間ノ岳までピークが2,3つ
中白根山から、間ノ岳までピークが2,3つ
ようやく間ノ岳、周りはガスで残念
ようやく間ノ岳、周りはガスで残念
三角点は「相ノ岳」、やはり現在の山名と違う
三角点は「相ノ岳」、やはり現在の山名と違う
農鳥の小屋は小さく、岳は高く
農鳥の小屋は小さく、岳は高く
チシマギキョウ?
チシマギキョウ?
有名な農鳥小屋と「ウケツケ」のペンキ書き
有名な農鳥小屋と「ウケツケ」のペンキ書き
3日目朝、東の空が白み始めた
3日目朝、東の空が白み始めた
西農鳥のピーク(左)、平らな農鳥岳とその上に富士山
西農鳥のピーク(左)、平らな農鳥岳とその上に富士山
西農鳥岳でご来迎
西農鳥岳でご来迎
北に間ノ岳と北岳
北に間ノ岳と北岳
農鳥に向かう岩稜が輝きだす
2014年07月31日 05:11撮影 by  DMC-FT3, Panasonic
7/31 5:11
農鳥に向かう岩稜が輝きだす
塩見方面も朝陽があたり目を覚ます
塩見方面も朝陽があたり目を覚ます
白峰三山最後の3000m峰、農鳥岳、後ろに間ノ岳がどっしり、北岳が鋭い
白峰三山最後の3000m峰、農鳥岳、後ろに間ノ岳がどっしり、北岳が鋭い
雲海に浮かぶ富士
雲海に浮かぶ富士
間ノ岳と北岳をアップで
間ノ岳と北岳をアップで
農鳥岳の下りから広河内岳、手前に下降点の黄色い鉄塔、遠くは荒川三山
農鳥岳の下りから広河内岳、手前に下降点の黄色い鉄塔、遠くは荒川三山
白いシャクナゲ
大門沢下降点の鉄塔と農鳥岳(右)
大門沢下降点の鉄塔と農鳥岳(右)
いよいよ大門沢に向かって飛び込むように急下降開始、はるか下の沢まで800mを一挙に下る
いよいよ大門沢に向かって飛び込むように急下降開始、はるか下の沢まで800mを一挙に下る
写真を撮る余裕がなく、下りはこの1枚だけ
写真を撮る余裕がなく、下りはこの1枚だけ
1時間40分ほどひたすら下ると左下に雪渓と流れが見えた
1時間40分ほどひたすら下ると左下に雪渓と流れが見えた
一番目の丸太橋、先が傾いているので右側の石伝いに渡った
一番目の丸太橋、先が傾いているので右側の石伝いに渡った
2番目の丸太橋、特に問題ない
2番目の丸太橋、特に問題ない
大門沢小屋、ここまで下れば今日の難所はクリアしたので、ゆっくり休憩
大門沢小屋、ここまで下れば今日の難所はクリアしたので、ゆっくり休憩
小屋からすぐの3番目の丸太橋、ちょっと長いです、慎重に
小屋からすぐの3番目の丸太橋、ちょっと長いです、慎重に
この桟道はしっかりしていた
この桟道はしっかりしていた
4番目の丸太橋、安定感あり
4番目の丸太橋、安定感あり
5番目のアクロバチックな丸太橋、右の橋を行き石の上に下りて渡った
5番目のアクロバチックな丸太橋、右の橋を行き石の上に下りて渡った
6番目の丸太橋、なんなくクリア
6番目の丸太橋、なんなくクリア
一番目の吊り橋、よく揺れるので一人づつ渡るのでしょう
一番目の吊り橋、よく揺れるので一人づつ渡るのでしょう
吊り橋の下は取水堰
吊り橋の下は取水堰
奈良田第一発電所の取水口
奈良田第一発電所の取水口
3番目の吊り橋、下は工事用道路、2番目の吊り橋は工事のため撤去されている
3番目の吊り橋、下は工事用道路、2番目の吊り橋は工事のため撤去されている
登山口、ここから奈良田第2駐車場まで小一時間の林道歩き、疲れた
登山口、ここから奈良田第2駐車場まで小一時間の林道歩き、疲れた
休憩小屋
2014年07月31日 12:12撮影 by  DMC-FT3, Panasonic
7/31 12:12
休憩小屋

感想

20年前に北岳から塩見岳に縦走したおり、塩見岳に向かう稜線で農鳥岳が大きく見え、いつか白峰三山も歩いてみたいと思いました。
それから20年、転勤や北アなど他の山に登るのが先で中々実現しないまま、会社を退職。その後は病気の家内の介護をしていましたが、この夏に2泊3日の自由時間ができ、懐かしい北岳、間ノ岳に登るプランを検討していたら、芦安ー広河原間の林道が当面通行不能とのニュース。奈良田から広河原へのバス便増発の情報を友人から得て、可能なら農鳥を含めた白峰三山縦走プランに変更しました。しかし、介護のためにこの2,3年は満足な山歩きをできず、体力低下と持病の膝が心配でした。登山タイツ、膝サポータ、Wストックを用意し、体調・天候不良なら間ノ岳から撤退のプランも持って出かけました。

初日:
家内を施設に預け、横浜を10時半に出発。東名、圏央道、中央道を走り、途中渋滞があるも奈良田に予定通りに到着。広河原までバスで移動し、15:40に登山開始。今日は白根御池小屋までで、小屋に18時過ぎることを連絡してあるので、何年かぶりの本格的な山登りを楽しみながらゆっくりと歩いた。白根御池への登りは歩き難い木ノ根の段差や大きな石があるわけでなく斜度がやや急と言うことで、ゆっくりと登り、30分毎に休憩して予定通り小屋に到着できた。白根御池小屋はトップシーズンでも平日のためか布団1枚で1人寝ることができた。しかし、10人ほどが一部屋で寝ると、暑くなる、鼾が耳障り(耳栓は準備したが)、数十分おきに誰かがヘッドランプを点けて入口の戸を開け閉めしてトイレに行く音、などで神経の細かい私には寝苦しい夜であった。うつらうつらしたのは3,4時間ほど。

2日目:
少し寝坊して3:40に起床。荷物を持ち部屋を出て、用意されていた暖かいお茶を飲みながらホールで簡単な朝飯を取る。そうしている間にも数グループが出発していった。外へ出ると空は白みかけてきたが、小屋周りはまだ暗い。
白根御池の傍を通って草スベリの急登に取りつく。御池をずっと下に見ながら花の咲く急な草原を40分ほど登ったらダケカンバの林に着く。背後の鳳凰三山越しに朝陽が顔をだし、木々の緑が鮮やかに輝きだした。暗いうちから歩き出したことへのご褒美。御池から1時間ほどで林が開け、頭上に北岳が姿を見せた。森林限界を抜けると鹿除け柵に囲まれたシナノキンバイの咲くお花畑、ここで3回目の休憩。とにかく久しぶりの山なので疲れる前に休憩を取る。すぐに大樺沢右俣コースが合流し、お花畑の中を登るとほどなく小太郎尾根に出た。ここまで休憩込みで御池小屋から2時間13分、急な登りだが段差の大きな木の根や岩ゴロがほとんどなく登りやすい。早朝で涼しいうちに登ったのも良かった。時間が遅いと背後から陽に炙られるので辛いだろうと思う。

空は真っ青、目の前にピラミダルな甲斐駒ケ岳、ゆったりと優美な仙丈ケ岳、その左後ろに中央アルプス、右遠くに北アルプスが連綿と続く。ここからは素晴らしい眺望に目をやりながら稜線を散歩する。鎖のある岩場を超えるとやがて肩の小屋に到着。20年前、塩見岳へ縦走したときに第1日目に泊まった小屋だ。懐かしい。小屋からテント場に下りる途中にちょっとしたお花畑。その中に北岳草の花が少し哀れな最後の状態で咲いていた。本来ここには北岳草は自生せず、関係者が移植して上に雪を積み、開花を遅らせる処置をしていると後で地元の登山者から聞いた。“恥しいです”とその人は言っていた。写真で見る最盛期の張りのある北岳草ではなく、花弁が1,2枚欠けたようであり、感激は少なかった。やはり1か月前の活き活きとした花を見るべきだ。

薄い空気の中を喘ぎながら半歩ずつ足を進めて北岳に登頂。360度の大パノラマだ。南にはこれから向かう間ノ岳がどっしりと大きく、その右手奥に兜のような塩見岳、左手に西農鳥や農鳥岳が、南東遠く高くに富士山、東には鳳凰三山、北には甲斐駒ケ岳、北西に優美な仙丈ケ岳、その右遠くに北アルプスの山脈、左には中央アルプスの山々が。本当に素晴らしい眺望だ。ところで三角点の表示板には「白根岳」とある。後で登った間ノ岳も「相ノ岳」と山名とは異なる名称だ。昔の国土地理院には何か名称への拘りがあるのだろうか。登頂時間によると思われるが、北岳山頂には5,6人の登山者のみで静かであった。山頂で地元の方と話をする機会があり、肩の小屋の北岳草マジックをお聞きした。また、大樺沢左俣コースについてお聞きすると、上部で崩壊がありやや危険な状態とのこと。また、最近、左俣の雪渓で滑落事故があった。今日はヘリが道に迷った行方不明者を捜索して北岳の周りを何度も旋回している。

北岳を後に間ノ岳に向かう。暫くは岩屑の急斜面で、滑落しないように注意深く下る。岩屑の斜面にしがみ付くようにして多くの高山植物が花を付けている。八本歯のコル分岐まで来ると傾斜が緩み、歩きやすくなる。前方に北岳山荘が小さく、間ノ岳が高く聳える。北岳山荘で売っていたワケ有りカップヌードル(200円、賞味期限切れかぎりぎりのためセール)で早目のランチ。水は無料、有難い。20年前は1Lで100円だったと記憶。向かう中白根山が高く見える。3000mの稜線歩きは空気(酸素も)が平地の70%ほどのため息が苦しい。中白根山まで来ると間ノ岳までピークが2,3つ見えてめげそうになる。それでも休み休み歩きながら間ノ岳3190m、日本第3位に昇格した山に到着。今日はこれ以上登らなくていい、とほっとする。ガスが出てきて残念ながら眺望はなし。こちらの三角点は「相ノ岳」でやはり山名と異なる。何故かな。山頂には10数人の登山者、ほとんどは北岳山荘から空身でピストン、数人が仙塩尾根方面へ、農鳥方面は私を含めて2人。大門沢のハードな下りの故か農鳥を越える登山者は少ないようだ。小さな雪田の上を行くとやがてガラガラ・ザラザラの急な下りで、北岳ほどは整備されてなく、神経を使い疲れた足に堪える。ずっと下に農鳥小屋の赤い屋根が見え、その上にガスのかかった西農鳥・農鳥が高い。14:40に農鳥小屋着。オヤジさんの雷もなく宿泊手続きを済ます。水場はテント場の先を下り往復30分だったが、水量豊富で美味しい。途中はお花畑のように種々の花が咲いていた。斜面を有効活用して開放感あふれるトイレは、鍵無しでヘッドランプ必須。暗くなって何度も利用したが、物を落とさないか心配だった。

3日目:
今日は下りがタフで長いので簡単に朝飯を済ませ3:45に出発。オヤジさんから「気を付けて行けよ」との言葉をいただく。西農鳥岳の登りは真っ暗で足元も見えずヘッドライト頼りにゆっくり登る。西からの風が強く手袋をした手が凍えるように寒かった。尾根に出るころには空は一気に明るくなった。1時間ほどで西農鳥岳に到着、ラッキーなことにすぐにご来迎を拝めた。向いの農鳥岳の上には富士山が浮かんでいる。農鳥岳には岩稜を巻きながらザラザラと崩れそうな足元に注意して進む。ほどなく頂上が細長い農鳥岳に着く。白峰三山最後の3000m峰、ゆっくり周りの山々を楽しむ。塩見岳や荒川三山など南部の山々が朝陽を浴びて姿を見せ始めた。北に間ノ岳が大きい。北岳がその右に鋭い。

山頂を後になだらかな這松の中を下ると黄色の鉄塔が目印の大門沢下降点に着いた。いよいよ大門沢への急下降。目の下の谷底まで標高差800mほどが最も辛い下り。最初の30分ほどは這松や背の低い木々の中を下るが、樹林帯に入ってからが木の根や石手の段差が大きく足腰に堪えた。左側に雪渓が残る沢が見える辺りの下りはステップがしっかり切れてなく、ロープに頼って下る所もあり難儀した。沢沿いにかなり下ってから斜度が緩み木陰がある所まで来ると最大の下り場はクリア。この後、丸太橋を2つ渡ってしばらく行くと大門沢小屋の前に出た。下降点から2:40で山と高原地図コースタイムに10分プラスで降りれた。齢と最近の修行不足からすれば十分満足。

小屋で冷えたジュースを買い求め喉を潤してから、計画より40分ほど遅れているので先を急ぐ。小屋のすぐ下で長めの丸太橋を慎重に渡る。その後は3つほど丸太橋を渡ったり、横の石を飛んで渡る。しばらく林の中のなだらかな下りを、更に急坂を下って一番目の吊り橋に着く。よく揺れる吊り橋を慎重に渡り、発電所取水口の脇を抜け、二番目の吊り橋は工事のためか撤去、その先の三番目の吊り橋を渡ると登山口に出る。ここから奈良田駐車場まで林道歩きが50分ほど。

17時までに横浜の自宅に帰る必要があり、高速の渋滞も可能性があるので温泉はパスして帰路に着く。案の定、中央高速の小仏トンネル付近で事故渋滞があり間に合うか心配だったが、10分前に到着してなんとかセーフ。

今回は初めて登山タイツを活用し、また疲労した筋肉の回復にアミノ酸を1日3包用意して利用しました。縦走中および帰宅してから今まであったような筋肉の痛みや膝の痛みがほとんで感じられず、これらとストックの効果が十分あったと納得できました。
来年、また十分な自由時間が取れたら、赤石岳から聖岳の縦走をしようと夢見ている前期高齢者目前のオールドハイカーでした。

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