ボチボチ行こか・・西穂高〜奥穂高
- GPS
- 52:44
- 距離
- 22.9km
- 登り
- 3,413m
- 下り
- 4,055m
コースタイム
- 山行
- 6:15
- 休憩
- 1:48
- 合計
- 8:03
- 山行
- 7:43
- 休憩
- 1:37
- 合計
- 9:20
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
9月20日〜22日にかけて昔から是非一度はやりたいと思っていた西穂高岳〜奥穂高岳の縦走をようやく行う事が出来ました。
この山行はほぼ1年間の準備期間を設けようやく実現したもので、当初はネット上の山行記録や画像、動画などの情報を集めることから始めました。
集めた情報では、朝4時西穂山荘出発で昼過ぎには穂高岳山荘に到着している記録、ロープウエィ始発に乗って夕方遅く穂高岳山荘に到着している記録、途中でビバーグして2日を掛けて縦走している記録など色々なケースが見られ、本番の山行では、極力荷を軽くして一気に縦走するのか、多少荷が重たくなってもテントを担いでゆっくり行くのか非常に悩みましたが、ー分の足が非常に遅いこと岩稜帯長時間歩行に対する緊張感を最後まで保てるか不安な事新穂高ロープウェイの始発時間が8時30分である事などを考慮し、行ける所まで行ってビバーグする予定で計画をたてることとしました。
しかしビバーグするとしても極力荷を軽くしたいので、テント、マット、ザック等の所持している道具を1年を掛けて極力軽い物に更新しました(それでも私の貧足には負担でしたが‥)
9月に入り8月の雨が嘘のように晴天が続いていましたが、山行前に天気予報を見ると、山行を計画している飛び石連休の所だけ曇りマークと雨マークが並んでおり、自分の運を恨み、山行を中止しなければならないかと半分諦めておりましたが直前になって雨マークが消え曇りマークのみになったので予定通り決行することとしましたが、時間を追うごとに天候が回復し、最終的には登山を始めてから一番良い天気で山行を行うことが出来ました。
名古屋発夜行バスで新穂高温泉へ午前4時30分に到着し、8時30分の始発ロープウェイを待ちます。
この4時間非常のロスタイムは非常にもったいないのですが、ボッカ道がほぼ廃道状態なので仕方ありません。
西穂山荘ではほとんどの方が宿泊手続きなどを行いゆっくりされていますが、私はザックを降ろさず西穂高岳に向います。
だいたい入山1日目は高山病と言わないまでも気圧による影響と睡眠不足でなかなか調子が出ません。
岩に座って休憩すると、つい昼寝をしてしまう有り様でかなりコースタイムをオーバーして西穂高岳に到着しました。
ここで遅めの昼食をとっていると、パトロールの方が通過され(先頭の若い方は自分のザックに別のザックを括りつけて歩いておられます。もしかすると8月初旬から天狗ノ頭に放置されていたザックを回収されたのでしょうか‥すごい体力です)二人目の年配の方に「どちらへ向かわれますか?」と聞かれたので「奥穂高方面です」と答えると、怪訝な顔をされ「今からだと途中で暗くなりますよ」と言われるので「行ける所まで行ってビバーグします」と答えると笑顔になられ「はい了解です、お気をつけて」と言っていただきました。
ビバーグのために整地された場所が、間天のコル、天狗ノ頭直下、天狗のコル等、に有ると情報で知っていましたので出来ることなら「天狗ノ頭」でビバーグしたいなと思っておりましたが、結局「間天のコル」でビバーグすることとなりました。
通過して判ったのですが、「間ノ岳山頂直下」にも整地された場所があり、多少なりとも落石の可能性がある「間天のコル」にビバーグするより少し手前になりますがこちらでビバーグするほうが良かったと思いました。
2日目は寝坊してしまい、先頭の登山者が通過する足音で目が覚めました。
テントを撤収していると2番目の登山者が通過され、「早いですね」と言うと「イエイエ、僕は4時15分に西穂山荘を出発したのですがさっき通過した登山者に途中で抜かれて…恐ろしく早い人ですわ」と言っておられました。
どっちにしても2時間15分で間天のコル通過なんて化物の様な早さで、つくづく心肺機能の優れた俊足な人は羨ましいと思います。
まず登るのは逆層のスラブで有名な天狗ノ頭への登りです。
ここは間ノ岳から見るとほぼ垂直な感じで、こんなところ登れるのかと思いますが、間天のコルから見上げるとそんなに斜度もキツくなく、一応鎖はありましたが晴天であった事もありほぼ使用せずに登ることが出来ました。
天狗ノ頭からコルへの下りは距離的には短いですが、着地前にスタンスが長い場所があり一瞬考えましたが足掛かり手掛かりを探すと小さい物が多数あり不安なく下ることが出来ました。
天狗のコルには有名な避難小屋跡がありますが思っていたより床面積が広く、残っている壁面も大きいのでここでのビバーグは落石の心配は少ない気がします。
次は「畳岩尾根ノ頭」への登りですが、ココは登っても、登っても頂上に辿りつけず本当にしんどい部分です。
おいおい「コブ尾根ノ頭」もあるのにいつまで上りが続くのやらと辟易してきた頃突如目の前に大きな岩の塊が現れました。
ジャン??…知らないうちに「畳岩尾根ノ頭」を通り過ごし「コブ尾根ノ頭」に着いたようです。
「畳岩尾根ノ頭」や「コブ尾根ノ頭」と一応名前が付けられている訳ですから「間ノ岳」の様にせめてペンキで名前の記入ぐらいされていると思っていましたが見落としただけなのでしょうか…まぁ、嬉しい誤算ですが。
ジャンダルムの鞍部に到着すると丁度複数のグループが一緒になり、山頂が混み合っているようなので暫く待機してから山頂を目指しました。
午後になってもガスが沸き立たず山頂からは360度の大パノラマに加え、奥穂高岳山頂に居る登山者の姿もはっきりと認識できます。
景色を楽しんだ後、再び鞍部に下り、信州側のトラバースを通過しロバの耳に向かいます。
普通はロバの耳直下まで登った後に馬ノ背側へ下るのですが、せっかくなのでロバの耳の山頂に立ち寄りました。
ネットでここの情報は殆ど無かったのですが一件だけ道を間違えて登ってしまったという山行記録があり、山頂に立つと情報通り黒御影石で作られた慰霊碑がありましたので手を合わせて拝んでおきました。
事前に色々な情報を集めた結果、このルートで一番危険なのはロバの耳から馬ノ背へ下る部分ではないかと予想していたのですが、トラバース部分も足場がしっかりとしており、特に恐いという感じの部分はありませんでした。
ただ一箇所イヤラシイなぁと思ったのは、トラバースを終えて垂直に下る部分で一本目の鎖から二本目の鎖に乗換える?部分です。
両足は岩の上なので良しとして、両手とも鎖を持つというわけにもいかず少し考えましたが、何とか岩の隙間に手を押しこみ(多分隙間だったと思いますが記憶が薄いです)乗り移ることができました。
奥穂高岳直前の難所と言われる馬ノ背も足場がしっかりとしており特に問題は有りませんでしたが、途中ですれ違った登山者の方は「やはり下りは恐いなぁ」と少し難儀しておられました。
馬ノ背で一番嫌なのは山頂から多くの人に観られているということでしょうか…
奥穂高岳山頂に到着しましたが、祠も方位盤も人が溢れかえっておりましたので少し休んでそのまま穂高岳山荘へ下りテント泊の手続きをしてヘリポートに幕営しました。
次の日も朝から天候が良くヘリポートから常念岳方面の朝焼けが綺麗に見えます。
再び奥穂高岳山頂へ登り返し重太郎新道を経由して岳沢〜上高地へ下山しました。
西穂高岳から奥穂高岳のコースは非常に危険なコースだと聞いていたのでかなり不安があったのですが実際に歩いてみると数か所イヤラシイなぁと感じる場所はあるものの、3点支持さえ確実に行っていると怖い・危険と感じる場所は無く、むしろ久しぶりに岩場にへばりつく感覚が楽しめて非常に良かったです。
このコースは岩場の危険度より多数のアップダウンや急峻な登りが続くなど、私のように心肺機能の弱い貧足者にとってはきついコースでした。
今回は途中でビバーグしたので、一日で縦走を完了する登山者よりはゆっくりと歩くことが出来ましたが、それでもこのコースは登山道が無名の小さなピークの側を通っている所も多く、「少し寄り道してあのピークの上に立ってみたいなぁ」とか、「あの先はどうなっているんだろう?」などと思う箇所が沢山ありました。
出来ることなら次回はもっとゆっくりと時間を掛けて歩いてみたいと思います。
やっとヤマレコへ伺うことができました。
北の岩稜地帯でペースを乱さず、しかも緊張感を維持するのは、もう今の私にはとても難しいことと諦めています。
でも、沢山の写真を観てると、やはり山は岩でなければなんて生意気な事思ってしまいますね。
岳沢小屋での安堵感&達成感が伝わってきますよ。
やはり北ア、岩は楽しいですね。
テント泊だと荷は重くなりますが時間を気にせず自分のペースで歩く事ができて良いです。
いつまで続けられるか判りませんが、可能な限りテント泊続けたいと思っています。
2年も前のことではりますが、ジャンダルムー奥穂間ですれ違っているかもしれませんね。ジャンダルムのブロッケン、私も見ましたよ。小生はそのあと天狗のコルでテント泊でした。
ご連絡ありがとうございます。
歩いている時はヒィヒィ言っているのでなかなかすれ違った他の登山者の方を記憶することが出来ず申し訳ありません。
西穂高〜奥穂高は本当に楽しくて良いルートですね。
特にあの時は天候が非常に素晴らしく一生の思い出になる山行でした。
他のルートに比べココは時々の天候や体調、運?で難易度が大きく変わる難しいルートですが、次回は奥穂高から西穂高へ縦走してみたいと思っています。
ぜひ今後とも宜しくお願いいたします。
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