記録ID: 5316761
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
奥多摩・高尾
日程 | 2023年03月31日(金) [日帰り] |
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メンバー | |
天候 | 曇り時々晴れ |
アクセス |
利用交通機関
行き:上野原駅下車
電車
帰り:大月駅乗車
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地図/標高グラフ


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コースタイム [注]
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
コース状況/ 危険箇所等 | ▼御前山シリーズ 鶴島御前山→栃穴御前山→四方津御前山→西御前→綱之上御前山(寺山)→斧窪御前山→駒橋御前山(厄王山) 甲州街道沿いにあってアクセスは悪くない低山かつ、中世の山城(烽火台)なのだがどれも一癖も二癖もあり、道標の有無に関わらず基本的に難路を想定して臨むべき山が揃う。 1. 鶴島御前山 一般ルート 上野原駅からいくつかある道標に従って駒門地区西の墓地向かいから取り付く。急登が続くがロープなどの補助もあり道も判りやすい。山頂は久々に伐採されて北を中心に眺めがいい。 2. 栃穴御前山 本ルートの核心部。一部道標こそあれれっきとしたバリエーションである。 鶴島御前山西にあるハサミ岩から北西の尾根へ入る。地形図には現れない急坂、痩せ尾根がありロープ多数。テープ類もあちこちに付けられていて山頂も鶴島御前同様に刈り払われた。篤志家向けのバリエーションルートだったがなんと栃穴集落からも道標が設置されている。ハサミ岩の分岐から栃穴集落近くまで下りて作業道に合流するまでとにかく気が抜けない。 なお栃穴西の民家脇より栃穴橋という吊橋を渡るがいつ橋板が抜けても不思議ではない。渡った先も不明瞭+藪道がある。 3. 四方津御前山 準一般道 上野原西中学校の脇より取り付きがある。道標なし。稜線に出るまで道は概ね悪くないが御前山までの道は灌木帯や岩場が連続する。特に馬の背と呼ばれる岩稜の通過には危険が伴う。馬の背は迂回路として南側の草付きにロープが設けられている。頂上直下は四肢を駆使するほど急登。山頂標はNHK/YBSアンテナのある東側でなく100mほど先の西側ピークにある。 4. 西御前 バリエーション 四方津御前山より西は巡視路になっていて道はいい。北に迂回して400m付近で石造りの道標が現れるのでこれを見送って西の尾根へ入る。道は痩せ途中ちょっとした岩場があるがじきにピークに立つ。特に西側(コモアしおつ)の眺めがいい。 頂上から西への下りは注意が必要である。ザレていたり木々に掴まって下降しなければならない箇所もあり、短いながら緊張を強いられる。現在はログのルートが正規(?)とされていると見られ、以前よりもテープの数が増えた。最終的に住宅地の石の公園付近に下り立つ。 5. 綱之上御前山 バリエーション 大野ダムから御春山の稜線の延長上より取り付く。稜線より南下ししばらくは雰囲気がいいが藪っぽくなり、直下60mの登りは跳ね返されそうな急坂が待つ。適宜ロープを利用したい。頂上からは歩いてきた山並みが見られる。 下りはやや不明瞭。南西の尾根に入るべく踏み跡・テープ・進入禁止のサインなどあらゆる情報を利用する。450m付近に社殿があり以降は道は安定する。 ラストで梁川駅北の用水路を渡す橋は踏板がほとんどなくなってしまっている。未確認だが忠魂碑のあるピーク手前より東に下りるのも手かもしれない。(道あり) 6. 斧窪御前山 登りは準一般道、山頂以降はバリエーション。 梁川駅西の斧窪集落端にある落石防止フェンス内側の小径から取り付く。中央線北側と入山口に大月市設置の古い指導標あり。踏み跡はしっかりとしている。 途中パイプ作りの鳥居の祠を見てぐんぐんと登っていくとTVアンテナの立つ頂上に出る。 山頂からは北西の尾根を伝って西の稜線へ移る。断続的に藪になるが以前ほどではなくテープなども多く付いている。稜線に出るとヨソ木山(538m)を中心とした鉄塔巡視路に出る。ここも以前はひどい藪だったが近年は歩きやすい道に変わっている。今回は遠山地区へ下りる地形図の破線路を利用した。途中道は何度か分岐するがいずれも悪くはなさそう。最終的に民家の畑脇に出て恐縮しながら抜け出す羽目になった。 7. 駒橋御前山(厄王山) 一般ルート 駒橋御前山への登山道はいくつか取れるが今回は厄王院への参道を利用した。駒橋発電所西、テントウ沢に参道入口がある。大月市の道標を見て参道に入り500mほど車道が続いた先に朱色の四合目鳥居が立っている。十合目の厄王院は巨岩に設けられた岩屋である。頂上まではもう少し登る必要がある。 厄王院を出て少しの間道幅の狭いトラバースになる。崩壊地も出現するが補助のトラロープが新しいものに替えられていた。以降道は良く標高差の割にすんなりと頂上に立てる。頂上部、特に南側は断崖絶壁で高度感は抜群。天気が良ければ南西に富士山がこちらを覗き込むように聳えている。 ▼番外 ・御春山(+郡司山) 四方津御前の西、コモアしおつを抜けた先にある大野貯水ダム南から散策路が続いている。御春山山頂の休憩舎ができた頃は貯水池の眺めが良かったが現在は草木が伸びて遠景のみ。なお一般ルートは南米沢峠まで。郡司山(郷司山)は御春山のすぐ東にある小コブ。 ・菊花山 名前の響きは良いが間違いなく今回のラスボス。駒橋御前山の後に控えている。 登りは比較的なだらかであっさりと頂上に立てるが西側は急斜面にザレ・岩場・鎖が連続するため非常に消耗した。大月市設置の道標より北に入る菊花山東ルート(通称クサリルート)は登りで使い、下りは西ルートへ入る方が無難。 |
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その他周辺情報 | 車道歩きが多く自販機もあるため補給・エスケープ可 上野原駅前・栃穴御前山北西の国道20号沿いにコンビニあり |
過去天気図(気象庁) |
2023年03月の天気図 |
写真

薄暗い谷を下りていくと錆の目立つ吊橋に出た。いつ底板を踏み抜くかも知れぬ恐怖の橋を探り探り歩く。今日は他に怖い所はあったがここは別格だった。恐らく行政などの手も及んでいない以上南アルプスの吊橋よりも遥かに怖い。


後はほぼ一般道だった。最後は斜面をやや強引に横切って社殿の前に下りてきた。覆屋の中には木彫りの金精神も祀られている。木祠の中には判読不能な木札が数枚だが紙垂は新しく、周囲にはタチツボスミレが群落を作っている。植林といつの間にか設けられた手摺がやや雰囲気を損なうが、それでも里山において維持されている貴重なお宮である。
感想/記録
by へるにゃん
ずっと温めていた郡内の御前山を繋いで歩く計画を実行に移すことができた。
登山再開後、地形図を見てやたらと同じ名前がある事に気付き、登っているうちに低山の魅力にはまったのがこの御前山たちだった。そのどれもが強烈な印象(と筋肉痛)を残すルートで単体でも歩き応えがある。山梨東部で低山の勘を鍛えるならこれ以上の山はないが通して歩くなら話は別だ。注意を要する個所は多い。
この山行は絶対に桜の時期と決めていた。低山かつアスファルトの上も長く歩くので暑いと途中でダウンする恐れがあるし一部には藪も想定される。雨後は絶対に避けたいし雪や凍結も怖い。それに眺望以外にもご褒美がなければやってられない山なのだ。
今回、何年も機会を窺った甲斐あって上野原の桂川橋沿い、大野貯水池、太田春日大明神とお花見スポットを訪ね歩きながら御前山全山縦走を果たすことができた。
いくつかの山はブランクがあった事もあり登山道は様変わりしていた。以前に比べテープの数が増え、登り下りが厳しい斜面には決まって新しいトラロープが張り直されていたし、藪のひどかった斧窪御前山北西部も随分と歩きやすくなっていた。栃穴御前山に指導標が付いていたのにはさすがに面食らったが……。
それでもルートファインディングと慎重な足運びが必要な山揃いというのには変わりなく、同じ距離・標高差の山行に比べても疲労感は一段も二段も上だった。木に掴まっての登り下りは当たり前で山行後、筋肉痛がしばらく治らなかった。
それに暑かった。もう少し贅沢を言えば花冷えの中歩けたらもっと良かったのにと思う。特に花の時期はタイミングが難しい。
登山再開後、地形図を見てやたらと同じ名前がある事に気付き、登っているうちに低山の魅力にはまったのがこの御前山たちだった。そのどれもが強烈な印象(と筋肉痛)を残すルートで単体でも歩き応えがある。山梨東部で低山の勘を鍛えるならこれ以上の山はないが通して歩くなら話は別だ。注意を要する個所は多い。
この山行は絶対に桜の時期と決めていた。低山かつアスファルトの上も長く歩くので暑いと途中でダウンする恐れがあるし一部には藪も想定される。雨後は絶対に避けたいし雪や凍結も怖い。それに眺望以外にもご褒美がなければやってられない山なのだ。
今回、何年も機会を窺った甲斐あって上野原の桂川橋沿い、大野貯水池、太田春日大明神とお花見スポットを訪ね歩きながら御前山全山縦走を果たすことができた。
いくつかの山はブランクがあった事もあり登山道は様変わりしていた。以前に比べテープの数が増え、登り下りが厳しい斜面には決まって新しいトラロープが張り直されていたし、藪のひどかった斧窪御前山北西部も随分と歩きやすくなっていた。栃穴御前山に指導標が付いていたのにはさすがに面食らったが……。
それでもルートファインディングと慎重な足運びが必要な山揃いというのには変わりなく、同じ距離・標高差の山行に比べても疲労感は一段も二段も上だった。木に掴まっての登り下りは当たり前で山行後、筋肉痛がしばらく治らなかった。
それに暑かった。もう少し贅沢を言えば花冷えの中歩けたらもっと良かったのにと思う。特に花の時期はタイミングが難しい。
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コメント
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遅いコメントになってしまいまい申し訳ありません。
私は1月に逆向きに斧窪御前山から鶴島御前山まで(5or6座)を縦走しましたが、御前山全山縦走は素晴らしいですね。ご苦労様でした。(ご苦労が偲ばれます。)
しかし「栃穴吊橋」まだ渡れたのですね。逆向きからは完全に藪に遮られて橋までの道を見つけることができませんでしたが。。。しかし橋が落ちても誰も助けに来てくれそうにないのでやめといたほうがよさそうですね。
こんにちは。コメントありがとうございます!
各山を何度か登っていて、どれもきついことを解っていたので全山縦走への覚悟はかなりのものでした笑
栃穴吊橋も、その西にある吊橋もまだ現存しています。よくもまぁあんな橋が残っているものだと思うばかりですが……ソロなら渡れなくもないですが、あれを昨年集団で渡っている山行記をどこかで見てたまげました。
山行記録拝見いたしました。
恐らく、逆ルートの方が下りが厳しくて困難だったかと思います。ご苦労様でした。下りが下手な自分にはその度胸はありません。。
そちらの吊橋も状態は似たようなものですが、アプローチは両側ともかなり分かり難いです。まだ栃穴吊橋の方がトライしやすいかと。
以前のレコにはなかったように思いましたが最近のレコで「栃穴吊橋」を渡られているものがいくつかありますね。藪払いとかされたのでしょうか。でもチャレンジはやめておきます。
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