夏の北アルプス大冒険!(表銀座〜槍ヶ岳〜大キレット〜穂高連峰)
- GPS
- 29:41
- 距離
- 35.3km
- 登り
- 4,231m
- 下り
- 4,218m
コースタイム
- 山行
- 3:54
- 休憩
- 1:09
- 合計
- 5:03
- 山行
- 7:06
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 7:57
- 山行
- 7:00
- 休憩
- 1:16
- 合計
- 8:16
- 山行
- 7:09
- 休憩
- 1:32
- 合計
- 8:41
天候 | 曇り 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
良好 |
写真
感想
夏の北アルプス大冒険!(表銀座〜槍ヶ岳〜大キレット〜穂高連峰)
今年、たぶん一番の大冒険行ってきました。
三泊四日で北アルプスを堪能。
一日目は、中房温泉から燕山荘まで。この日は予報では爆風でもおかしくなかったので、当初の予定の大天荘の宿泊を手前の燕山荘に変更。爆風で、燕山荘から大天荘の稜線を歩くのはリスクがあるという判断です。
朝、6:00過ぎ中房温泉に深夜バスで到着したらゆっくりと登山の準備。かなりたくさん人がいます。みんな風が強くても登りに行くんですね。
燕山荘までの合戦尾根は、よく整備されていて安定の歩きやすさ。かなりの急登ですが、整備状況や、適度に設置されている休憩場のお陰で、第一ベンチ、第二ベンチ、第三ベンチ、富士見ベンチと順調に高度を上げていきます。
燕山荘まであと1時間未満の合戦小屋で一休み。こちらの名物は、よく冷えたあまーいスイカです!ここまで急登を登ってきたら食べないわけにはいかないですよね。美味しくいただいてひと頑張りしたら燕山荘に到着。
稜線にでるとやっぱり風が強いですね。だだ想像してたほどではないので、燕岳も登れてしまいそうです。山小屋にチェックインをして荷物を軽くしたら燕岳にアタック!
山頂は、強風とガスでしたがところどころ景色も見れて、もともとの期待度を考えると充分です。燕山荘の美味しい夕食をいただいて次の日に備えます。
二日目は、燕山荘から一気に表銀座縦走路を歩いて槍ヶ岳の手前、ヒュッテ大槍まで行ってしまいます。長丁場です。
燕山荘をでたら、強風の稜線を歩き始めます。今日も風が強い予報ですが昨日よりはだいぶマシ!ずんずん進んでいきます。ただ、あとで聞いたところによると前日のかなりの強風の中、大天井まで向かったパーティーはかなりいたみたいで、テント場も満員だったようです。みんなすごいな…。
表銀座縦走路は、本当は遠くに見える槍ヶ岳が進んでいくとどんどん近づいてくるのが魅力なのですが、残念ながら今回は、槍ヶ岳方面は霧。
せめてもの救いは、自分の周辺が霧に包まれることはなく、視界良好なことですね。コマクサの群生を楽しみながら、大天井を超えて、さらに西岳へと向かいます。西岳方面は、高山植物が豊富で、ハクサンイチゲ、ミヤマキンバイ、ウサギギク、イワツメグサなど、綺麗な花が咲き乱れています。西岳ヒュッテまで到着すると、常念岳や大天井方面の霧が晴れています。槍は真っ白ですが、これだけでも大満足。
こちらでヘルメットを装着して、少し危険な東鎌尾根へ向かいます。
東鎌尾根は、鎖や梯子が多発するエリアですが、落ち着いて行動すればそこまで危なくはないと思います。ただ、一度下に大きく下がってそのあと登り返すので、体力的には大変です…。
疲れはしましたが14:00前にはヒュッテ大槍に到着。槍は相変わらず霧がかかってるので、今日はパス。明日に回します。
荷物を整理して、ヒュッテ大槍名物の絶品つけ麺をいただいて、あとはひたすらダラダラ。写真が趣味の方の綺麗な写真を見せてもらったり、全国の名山に登りまくっている方の話を聞いたり、楽しい時間を過ごしつつ、お楽しみの夕食へ。ヒュッテ大槍ですが、とにかく食事がすごい。標高3000メートルの世界で、洋風の食事がでてきます。食事にはワインもセット。パスタも出てくるし、ちょっとありえないですよね。この日はペペロンチーノでした。そして何より美味しい!食事を堪能したらあとは寝るだけ。明日の早朝の槍のために早く寝てしまいます。
三日目。今回の山行ではこの日がいちばんの好天です。この日にハイライトをぶつけています。槍ヶ岳の登頂と、大キレット踏破です。まずは槍ヶ岳から…なんと渋滞しています。予想はしていましたかまやっぱりという感じです。早朝の岩壁に張り付いて待っているのは、なかなかに寒くて辛いです。前後の人と励ましあったり世間話をしなが、ながーい梯子を登って槍ヶ岳へ。いやー、この日は大当たりでしたね。大パノラマです。遠くの富士山もはっきり見えるし、当然、笠ヶ岳や、黒部五郎岳なども美しい勇姿を見せてくれています。
ずっと景色を見ていたいですが、山頂も混雑してるし、予定も押しているしで下山します。
ちなみに、槍ヶ岳ですが、高度感があって怖いっちゃ怖いんですが、足場や鎖がかなり整備されていて、危なげなく登れるようになっています。実際、近年槍ヶ岳の事故はあまり聞かないですしね。
それより小槍にクライミングで登ってる人たちがいて、そっちが凄すぎですね。
槍ヶ岳を降りて、槍ヶ岳山荘で一休みしたら、大キレットに向かいます。まずは手前の南岳小屋を目指します。
大喰岳、中岳、南岳と、ピークを上り下りしていきます。危険な箇所はほとんどないのですが、複数のピークを跨ぐので何気に疲れます。ただ、この三山を登ってる最中がひたすら絶景で感動でした。三山とも地味ですが3000メートル級の山なので、景色がいいんですよね。このコースはおすすめです。
南岳小屋に着いたら、疲労と空腹から復活するために、カップラーメンを食べて元気を出します。一息ついたらヘルメットを被って、いよいよ今回最難関の大キレットへ!
大キレット、今回で3回目なんですが、やっぱり緊張しますね。何回行っても緊張します。
三大キレットの中でも、ダイキレットはやはり群を抜いて緊張を強いられます。
まずは、ザレた下りで最低鞍部まで。この時点で、結構怖い。スリップしないように落ち着いて高度を下げていきます。
最低部を歩いてのぼりに入ってくると、来ました長谷川ピーク。鎖など整備がされているので、難しいかと言われれば落ち着いて行けば大丈夫なわけです。ただねー、なんというかあの高度感が、何度行っても怖い。足が震えます。実際滑落事故も多発してるし、気が動転してしまうのかもしれないですね。
長谷川ピークを超えたら、次は絶壁を登り続ける飛騨泣き。こちらについては、決して簡単ではないのですが、槍ヶ岳から北穂に向かうこちらのルートだとたぶんだいぶ楽です。
高度感も、下をあまり見なければ良いですし、難しい箇所は鎖など整備されています。逆にこれが下りだと、随時凄まじい高度感を味わいながら降りて行かなくてはいけないし、崩れやすい足場の恐怖も倍増します。今回のルートだと、とにかく長い登りなので体力勝負ですね。
頑張って壁をよじ登って、ついに北穂高小屋小屋へ!っていうか、大キレットの壁を登ったら山小屋があるって、この山小屋の立ってる場所どうなってんの?と突っ込みたくなります。
この北穂高小屋ですが、私がいちばん好きな山小屋で、今回も北穂高小屋を目指して旅をしてきたと言っても過言ではありません。
北アルプスの中で規模は小さい方なのですが、ホスピタリティ、食事、建物内のセンスなど、こだわりが素敵です。そして、なによりテラスから眺める絶景が最高です。この日も、苦労して渡ってきた大キレットから槍ヶ岳までの稜線や、常念岳や、大天井の絶景が拝めました。
この景色を肴に、注文してから豆を挽いて入れてくれる美味しいコーヒーをいただくのが最高の時間なのです。
定番の豚の生姜焼きをいただいたら、明日はいよいよ最終日。クラシックのかかった談話スペースでのんびりして眠りにつきます。
四日目。天気が悪かったら涸沢カールから上高地に降りようかと思っていたのですが、天気が良いので、穂高連峰縦走!
まずは北穂から涸沢岳を経て奥穂に向かいます。この唐沢だけまでまでの道のりも、また難易度の高いコースです。初っ端から今日いちばんの難易度ですね。人によっては大キレットよりこちらの方が怖いという人もいるくらいの難易度です。何より落ちたらやばい。軽傷ですまなそう。
おそるおそる、岩場を進んでいきます。このルートで有名なのが奥壁バンドというエリア。ザクっと切れ落ちた岩の壁を伝っていくのですが、これがスリルがあります。雨で岩が濡れていたら絶対行きたくないですね…。
緊張しつつも、無事通過。
涸沢岳手前の崖のような登りを登って涸沢岳に到着。一安心です。このコースは完全に北穂側から向かう方が難易度が低いですね。涸沢岳からだと、崖が下りになるので怖いですし、奥壁バンドも下りなので難易度が上がりますね。
涸沢岳から素直なルートを下っていけば穂高岳山荘。ここに山小屋があると、ほんとうにホッとしますね。
小休憩をしたら、奥穂高岳に向かいます。ここまでの難易度に比べるとだいぶ落ち着いた難易度になってきますが、そこは穂高連峰、油断できません。足を滑らせたら大怪我というポイントも多いので気をつけて、ハシゴや鎖を駆使しながら登っていきます。山頂近くになると、ジャンダルムが見えてきます。山頂に人がいますね。すごい。しばらく私は無理かな…。
奥穂高岳ピークに無事到着。珍しく自分一人で山頂独占でした。
奧穂の絶景を堪能したら、吊尾根を進み最後のピーク、前穂高岳に向かいます。前穂高の手前くらいになると眼下に、上高地と焼岳の絶景が現れます。この景色、私好きなんですよね。
絶景を楽しみながら前穂高の目の前、紀美子平へ。こちらでザックをデポして、前穂高岳に取りつきます。さて、この前穂高岳ですが、この日記の二日目に、偶然二名の方が亡くなられたようで、緊張が走ります。そんなに難しい山だっけと思ったのですが、よく考えたらその日は風が強かったのですよね。やはり予報で風が強いと出ている時は、無理はしないほうが良さそうです。
さて、前穂高の登りですが、結構大変です。ザクっとピストンするはずが思いのほか長く時間がかかります。足元もところどころざれていて怖い。息を切らしながらもなんとか山頂へ。
前穂高岳も奥穂高岳に劣らず、素晴らしい絶景です。前穂は山頂が広くてゆっくりしやすいのも良いですね。休憩していると雲がかかってきて遠く槍ヶ岳が雲の中に…。景色はそろそろ終わりですかね。
先程の紀美子平に戻ってザックを背負ったら、下山開始です。重太郎新道を降ります。こちらが、またなかなかに歩きにくい。滑るは鎖だらけだわで、下山ルートとしては難易度も高めて骨が折れます。とはいえ、今まで通ってきたルートに比べれば全然大丈夫。
若干疲れてうんざりしながら、岳沢小屋までおりてきます。ここで、お腹が減ったので腹ごしらえ。メニューに、激辛のブラックキーマカレーがあったので頼んでみました。確かに辛い!でもうまい!
チャージを完了して、最後、上高地まで一気に降ります。ここまで降りると暑い!
あとは、上高地温泉ホテルの温泉に入って、バスで東京に帰宅です。
やっぱり、今回のコースは、達成感ありますね!疲れたけど、それ以上の充実感がありました。北アルプスはいい。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する