美濃又川沿いの林道の崩壊箇所の工事は進んでいない様子だが…
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美濃又川沿いの林道の崩壊箇所の工事は進んでいない様子だが…
こんな復旧工事の看板が新たに立っていたので,やはり工事はやる予定らしい。おそらく日本でも数えるほどしかいないと思われるこの林道のヘビーユーザーの私としては,今後の工事の進捗が待たれるところ。
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こんな復旧工事の看板が新たに立っていたので,やはり工事はやる予定らしい。おそらく日本でも数えるほどしかいないと思われるこの林道のヘビーユーザーの私としては,今後の工事の進捗が待たれるところ。
崩壊箇所から先の林道の藪の状態は相変わらず酷いが,獣道が通っており良いペースで歩ける。
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崩壊箇所から先の林道の藪の状態は相変わらず酷いが,獣道が通っており良いペースで歩ける。
二俣の取水施設の手前に鎮座するいつものお地蔵さんに,山行の無事を祈る。
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二俣の取水施設の手前に鎮座するいつものお地蔵さんに,山行の無事を祈る。
取水施設のある二俣からは,右俣の三ノ又谷沿いの林道に入り,しばらく歩くと右手に小屋が立つ平地(写真)が出てくるので,そこから河原に降りる。
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取水施設のある二俣からは,右俣の三ノ又谷沿いの林道に入り,しばらく歩くと右手に小屋が立つ平地(写真)が出てくるので,そこから河原に降りる。
小楢谷の出合。過去の堰堤工事の影響か,出合付近は河原が雑然としていて少しわかりにくい。
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小楢谷の出合。過去の堰堤工事の影響か,出合付近は河原が雑然としていて少しわかりにくい。
小楢谷に入ると,鉄製の堰堤が。左岸を巻いて越える。
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小楢谷に入ると,鉄製の堰堤が。左岸を巻いて越える。
するとイイ感じの雰囲気の幅広い3m滝。右手を小さく巻くように登る。
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するとイイ感じの雰囲気の幅広い3m滝。右手を小さく巻くように登る。
意外にもよく岩盤が発達した渓相に出迎えられて良い気分で歩いて行くと,またまた堰堤(写真奥)が見えてくる…。これも左岸から巻き越える。堰堤はこれを最後に姿を見せなくなる。
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意外にもよく岩盤が発達した渓相に出迎えられて良い気分で歩いて行くと,またまた堰堤(写真奥)が見えてくる…。これも左岸から巻き越える。堰堤はこれを最後に姿を見せなくなる。
しばらく歩くと堂々たる20m滝。谷幅いっぱいにみなぎった岩盤が立派で,しばらく見入ってしまう。この滝はおそらく右端が直登可能だが,高さがあるので大事を取って右岸から巻く。
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しばらく歩くと堂々たる20m滝。谷幅いっぱいにみなぎった岩盤が立派で,しばらく見入ってしまう。この滝はおそらく右端が直登可能だが,高さがあるので大事を取って右岸から巻く。
比較的容易な右岸巻きを終えて滝上へ。滝上は広いナメ。
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比較的容易な右岸巻きを終えて滝上へ。滝上は広いナメ。
左岸枝谷が2段15mほどの滝となって出合う。
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左岸枝谷が2段15mほどの滝となって出合う。
そしてお次は2段20mほどの滝。これも美しい滝場だ。
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そしてお次は2段20mほどの滝。これも美しい滝場だ。
上段の滝。幅広で美しい水紋を見せてくれる。
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上段の滝。幅広で美しい水紋を見せてくれる。
ここは左岸から巻く。取りつきのガレから安定した斜面に上がるところがやや切り立っていて悪いが,そこさえ越えてしまえばあとは容易。
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ここは左岸から巻く。取りつきのガレから安定した斜面に上がるところがやや切り立っていて悪いが,そこさえ越えてしまえばあとは容易。
しばらく歩くと谷が狭まり,ゴルジュの様相に。
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しばらく歩くと谷が狭まり,ゴルジュの様相に。
きゅっと狭まったゴルジュの奥に掛かる2段8mほどの滝。ここも左岸から巻く。この巻きも難しくない。この谷は美濃又川の枝谷にしては巻きが容易でありがたい。
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きゅっと狭まったゴルジュの奥に掛かる2段8mほどの滝。ここも左岸から巻く。この巻きも難しくない。この谷は美濃又川の枝谷にしては巻きが容易でありがたい。
その上は幅広のナメが少し続く。
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その上は幅広のナメが少し続く。
はじめは過去の伐採の影響か,あまり大きな木が見られなかったこの谷も,この辺りまで来ると少しずつ大木が見られるようになる。
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はじめは過去の伐採の影響か,あまり大きな木が見られなかったこの谷も,この辺りまで来ると少しずつ大木が見られるようになる。
パイプオルガンのように聳え立つ異形のカツラ。
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パイプオルガンのように聳え立つ異形のカツラ。
しばらく穏やかな平流を歩くと…
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しばらく穏やかな平流を歩くと…
標高920m二俣に到着。右俣は立派な5mほどの滝になって出合っていて見栄えがするが,左俣はちょろちょろとしか水が流れておらず,存在感が全くない…。「越の谷」で本流であるはずの左俣のことが全く触れられていない理由が一瞬にして理解できた。
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標高920m二俣に到着。右俣は立派な5mほどの滝になって出合っていて見栄えがするが,左俣はちょろちょろとしか水が流れておらず,存在感が全くない…。「越の谷」で本流であるはずの左俣のことが全く触れられていない理由が一瞬にして理解できた。
しかし,今回の山行は記録のない本流の左俣から枇杷倉山を目指すのが目的のため,敢えて冴えない左俣に入る。さっそくガレが続いて面白くない。
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しかし,今回の山行は記録のない本流の左俣から枇杷倉山を目指すのが目的のため,敢えて冴えない左俣に入る。さっそくガレが続いて面白くない。
が,ちょっとだけナメ滝が出てくる。
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が,ちょっとだけナメ滝が出てくる。
ガレに埋まってさえいなければ,こうしたナメが続く谷だと思われるので,何とも惜しい…。
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ガレに埋まってさえいなければ,こうしたナメが続く谷だと思われるので,何とも惜しい…。
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ナメはすぐに終わって,またガレの谷に。おそらく,この大量のガレは,この谷が尽きるところに聳え立つ枇杷倉山のビワのクラ(山頂直下の崖地)から供給されているのだろう。
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ナメはすぐに終わって,またガレの谷に。おそらく,この大量のガレは,この谷が尽きるところに聳え立つ枇杷倉山のビワのクラ(山頂直下の崖地)から供給されているのだろう。
谷の進行方向に,枇杷倉山北峰の仰ぎ見るような急峻な北面が迫ってきた。緑が豊か過ぎて分かりにくいと思うが,ビワのクラと思われる崖地も白っぽく見えている。この谷はやはりビワのクラの崖地のど真ん中に突き上げているらしいことが,次第に明らかになってきた。こりゃ,谷詰めで稜線に出るのは無理だな…。
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谷の進行方向に,枇杷倉山北峰の仰ぎ見るような急峻な北面が迫ってきた。緑が豊か過ぎて分かりにくいと思うが,ビワのクラと思われる崖地も白っぽく見えている。この谷はやはりビワのクラの崖地のど真ん中に突き上げているらしいことが,次第に明らかになってきた。こりゃ,谷詰めで稜線に出るのは無理だな…。
そのうち,谷は急激に傾斜を増し,ほとんど滑り台のようなナメ滝が連続し始めた。ついに急峻な枇杷倉山を構成する岩盤が直に剥き出しになりはじめたらしい。
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そのうち,谷は急激に傾斜を増し,ほとんど滑り台のようなナメ滝が連続し始めた。ついに急峻な枇杷倉山を構成する岩盤が直に剥き出しになりはじめたらしい。
そして,ついに恐れていた瞬間が。10mほどの直登不能な滝がそそり立った。周囲も高巻き困難な泥の草付き。これ以上の谷沿いの前進は困難になった。
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そして,ついに恐れていた瞬間が。10mほどの直登不能な滝がそそり立った。周囲も高巻き困難な泥の草付き。これ以上の谷沿いの前進は困難になった。
仕方なく谷を離れて適当な斜面に取りつき,稜線を目指すことにする。迷ったが,わずかに取り付きやすそうな左岸斜面に取りつく。急な泥の斜面を,草を束ねてしがみつきながら,じりじりと登っていく。
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仕方なく谷を離れて適当な斜面に取りつき,稜線を目指すことにする。迷ったが,わずかに取り付きやすそうな左岸斜面に取りつく。急な泥の斜面を,草を束ねてしがみつきながら,じりじりと登っていく。
ようやくズルズルの草付き地帯を越えて支尾根らしき地形に登り上げたが,濃い藪のうえ,ほとんど壁と言ってもいい急斜面。木の根や灌木を掴みながら慎重にブッシュ登攀を続ける。
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ようやくズルズルの草付き地帯を越えて支尾根らしき地形に登り上げたが,濃い藪のうえ,ほとんど壁と言ってもいい急斜面。木の根や灌木を掴みながら慎重にブッシュ登攀を続ける。
そのうち岩が露出し始め,両側は眼下の谷間まで鋭く切れ落ち,ナイフリッジ状に。さすが峻険な枇杷倉北面,簡単にはいかない。そこは慎重に越えたが…
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そのうち岩が露出し始め,両側は眼下の谷間まで鋭く切れ落ち,ナイフリッジ状に。さすが峻険な枇杷倉北面,簡単にはいかない。そこは慎重に越えたが…
その先で,小さな岩峰が前途に立ちふさがった。左右に巻けないか試みたが,右は切れ落ち,左は手掛かりに乏しい滑り台のような泥のルンゼ。7割の確率で何とか左から抜けられるかもしれない。しかし落ちる可能性が3割もあるなら,というか1割でもあるなら,取りつくべきではない。残念ながらここまで。退却だ。
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その先で,小さな岩峰が前途に立ちふさがった。左右に巻けないか試みたが,右は切れ落ち,左は手掛かりに乏しい滑り台のような泥のルンゼ。7割の確率で何とか左から抜けられるかもしれない。しかし落ちる可能性が3割もあるなら,というか1割でもあるなら,取りつくべきではない。残念ながらここまで。退却だ。
登ってきた急峻な支尾根を木の根を掴みながらバックステップで慎重に下降していく。ようやく傾斜が緩み安心し始めたところで,登りでは気づかなかった立派なミズナラの木に出会った。こんなところに生えていたら,ほとんど人目に触れることもないだろう。
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登ってきた急峻な支尾根を木の根を掴みながらバックステップで慎重に下降していく。ようやく傾斜が緩み安心し始めたところで,登りでは気づかなかった立派なミズナラの木に出会った。こんなところに生えていたら,ほとんど人目に触れることもないだろう。
元の谷に無事降り立ち,一安心。別の支尾根を試みる時間的余裕はすでになく,このまま下山することに。枇杷倉山の核心ともいえる急峻な北面に直に触れることができただけでも,満足としよう。
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元の谷に無事降り立ち,一安心。別の支尾根を試みる時間的余裕はすでになく,このまま下山することに。枇杷倉山の核心ともいえる急峻な北面に直に触れることができただけでも,満足としよう。
谷の向こうに見える緑の赤兎山を眺めながら,谷を下っていった。
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谷の向こうに見える緑の赤兎山を眺めながら,谷を下っていった。
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