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Yamareco

記録ID: 605971
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
甲信越

巻機山

2015年03月26日(木) ~ 2015年03月27日(金)
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
26:24
距離
20.5km
登り
1,931m
下り
1,939m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
6:37
休憩
0:23
合計
7:00
距離 8.4km 登り 1,482m 下り 111m
7:42
69
8:51
9:01
67
10:08
10:10
68
11:18
11:27
147
13:54
13:55
10
14:05
14:06
36
2日目
山行
4:28
休憩
0:34
合計
5:02
距離 12.2km 登り 455m 下り 1,812m
5:08
15
5:23
5:31
13
5:44
8
5:52
6:01
20
6:21
6:25
36
7:01
19
7:20
7:33
11
7:58
38
8:36
31
9:07
19
9:26
38
桜坂駐車場
天候 3月26日  
日の入り:18:01 月齢:5.7 
天気:曇りのち快晴 山頂部で弱い風 
最低気温:夜マイナス6℃(ツェルト内)

3月27日  
日の出:5:38   
天気:快晴 山頂部でやや強い風 
最低気温:明け方マイナス6℃
過去天気図(気象庁) 2015年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
南魚沼市清水。西谷後バス停付近、巻機山冬季登山ポスト前の路肩に駐車。
出発時はほかに2台、下山時には8台が駐車していた。週末はたいへんなことになりそうだ。
コース状況/
危険箇所等
冬季登山口から桜坂駐車場までは、スキーのトレースをたどることができた。途中でトレースの主が引き上げてきたのとすれちがった。

桜坂駐車場から5合目と6合目の間までは、20人近いパーティの踏み跡をたどることができた。埼玉県の女子高校の登山部が雪上訓練をしていたのだった。高校時代には私も登山部に入っており、山登りを再開してから山で高校登山部のパーティに出会うことがなかったのでうれしかった。正確にいえば、それがうれしかった理由の1つだ。

その先にもスキーのトレースがあった。トレースの上でもワカンだと足首くらいまで沈むが、ルートを教えられるだけでもありがたかった。トレースの主は2人組だった。ニセ巻機山の急斜面を滑り降りてきたところですれちがった。

6合目の先では、私の10倍くらいのスピードで登るスキーヤーに追い越された。無雪期に井戸尾根コースを走って登ろうとしているのを見たことのある人だった。この冬だけでも10回くらい巻機山に登っているのだそうだ。その人もヤマレコユーザーだ。

しばらくすると、そのスキーヤーがニセ巻機山の急斜面を登っていく遠い姿が見えた。そのルートを参考に、急斜面では潅木の出ているあたりを登った。潅木帯の中はやわらかい雪でふくらはぎまで沈む。潅木のない斜面はクラストしかかったところがある。それで潅木帯の縁をたどるようにして、ストックとワカンのまま登った。

ニセ巻機山から御機屋を経て牛ヶ岳までは、夏道のルートを外さなければ危険箇所はなさそうだった。といっても、ニセ巻機山から上はガスに包まれることが多い。数メートル先も見えなくなれば事情は一変する。

避難小屋は完全に雪に埋もれていた。御機屋の山頂標柱は見当たらなかった。最高点付近のケルンは出ていた。牛ヶ岳に向かう途中1ヶ所で木道が出ていた。牛ヶ岳の標柱およびその先にある追悼碑は埋まっていた。

割引岳の急斜面は、雪の切れ落ちたヌクビ沢側に寄り過ぎないことに気をつければ、それほどの危険はなさそうだった。もっと暖かくなると尾根の広い斜面にクラックが入る。ヌクビ沢側との境の通れる部分が細くなっていて怖かったことがある。それにくらべると登りやすかった。ピッケルとワカンで登った。割引岳山頂にはあまり雪がついていなかった。昨春は石積みの祠が倒れていたので、今回祠がしっかり立っていたのは何よりだった。

割引岳の先には神字山がある。神字山というのは、巻機権現が祀られて巻機山登拝の本山だったという山だ。ところが登拝の主要コースが廃道化して神字山が登山道をはずれると、神字山の位置すらはっきりしなくなった。ここでは巻機大権現と刻まれた石柱の置かれている1880メートルのピークだろうということにしている。そのピークに到達するには、無雪期だとちょっとした岩のヤセ尾根を通らなければならない。しかし、今回はたっぷり雪がついていたので登りやすかった。スキーのトレースの断片のように見えるものもあった。巻機大権現の石柱は、上部が雪から出ていた。

ニセ巻機山の急斜面は、ピッケルとワカンで問題なく下ることができた。今回は結局アイゼンを使わなかった。山頂部はやや強い風で地表に雪煙が立っていたが、ニセ巻機山の急斜面の下まで来ると風が止んで暑くなった。ここでその朝はじめてほかの登山者とすれちがった。2人組の地元のスキーヤーだった。その後、夏道のルートではない尾根に苦労して上がろうとしている7人パーティーを見かけた。それは雪上訓練をしながら登っている新潟県内の高校の登山部だった。ふつうのルートで登ってきた顧問の先生とすれちがって事情が判明した。井戸の壁ではスキーを背負った単独のスキーヤーとすれちがった。桜坂駐車場には数人連れがいて、未経験者にスノーシューでの急斜面の登り方を教えている様子だった。桜坂林道にはしっかりした踏み跡がついていた。桜坂駐車場まで車で入れるようになるのはまだ先のようだ。
ファイル
(更新時刻:2015/03/27 19:37)
(更新時刻:2015/03/27 19:38)
巻機山冬季登山口のポスト。登山計画書はすでにメールで提出してあったが、念のためここでも登山届を書いて投函した。
2
巻機山冬季登山口のポスト。登山計画書はすでにメールで提出してあったが、念のためここでも登山届を書いて投函した。
ここで現在位置を確認しようとして、GPSの電源が入っていないことに気づいた。スイッチを押しただけで起動を確認していなかった。ここまでのルートは適当な手入力。
ここで現在位置を確認しようとして、GPSの電源が入っていないことに気づいた。スイッチを押しただけで起動を確認していなかった。ここまでのルートは適当な手入力。
桜坂駐車場からすぐ尾根に取り付くルートで、立派な踏み跡ができていた。大人数の高校登山部のパーティが先行しているのだった。
1
桜坂駐車場からすぐ尾根に取り付くルートで、立派な踏み跡ができていた。大人数の高校登山部のパーティが先行しているのだった。
五合目付近から先に続く踏み跡。
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五合目付近から先に続く踏み跡。
天狗岩が見えた。
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天狗岩が見えた。
雲が切れてニセ巻機山が姿を現した。
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雲が切れてニセ巻機山が姿を現した。
ニセ巻機山の急斜面は潅木帯の左側を登った。
3
ニセ巻機山の急斜面は潅木帯の左側を登った。
御機屋に向かうなだらかな斜面にも雪庇のできているところがあった。
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御機屋に向かうなだらかな斜面にも雪庇のできているところがあった。
御機屋はもうすぐ。
1
御機屋はもうすぐ。
御機屋から越後三山。
4
御機屋から越後三山。
牛ヶ岳。
米子頭山の稜線と谷川連峰。
3
米子頭山の稜線と谷川連峰。
御機屋の割引岳寄りに木が出ており、小さな吹きだまりになっている。
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御機屋の割引岳寄りに木が出ており、小さな吹きだまりになっている。
吹きだまりを利用して壁を作った。
8
吹きだまりを利用して壁を作った。
壁の内側にツェルトを張った。
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壁の内側にツェルトを張った。
食後の散歩で最高点のケルンへ。ワカンをつけなくてもだいじょうぶ。
5
食後の散歩で最高点のケルンへ。ワカンをつけなくてもだいじょうぶ。
日暮れ時の米子頭山の稜線と谷川連峰。
3
日暮れ時の米子頭山の稜線と谷川連峰。
妙高火打の連山がくっきり見える。
3
妙高火打の連山がくっきり見える。
夜明け前の牛ヶ岳。
5
夜明け前の牛ヶ岳。
真っ白に静まった割引岳。
4
真っ白に静まった割引岳。
日の出。とがった山は何だろう。行ったことのない山域。
6
日の出。とがった山は何だろう。行ったことのない山域。
明け方の越後三山。
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明け方の越後三山。
割引岳山頂から巻機山。
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割引岳山頂から巻機山。
割引岳からそのまま神字山の方に下る。
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割引岳からそのまま神字山の方に下る。
巻機大権現の石柱。雪煙が舞っている。
巻機大権現の石柱。雪煙が舞っている。
ニセ巻機山の手前。前日の自分の足跡が浮き上がって残っている。
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ニセ巻機山の手前。前日の自分の足跡が浮き上がって残っている。
ニセ巻機山の標柱は埋もれていない。
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ニセ巻機山の標柱は埋もれていない。
自分の踏み跡とスキーヤーのトレース。
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自分の踏み跡とスキーヤーのトレース。

感想

この季節の巻機山に初めて登った。高校登山部の踏み跡とスキーヤーのトレースに助けられて、なんとか1日目に山頂まで行けた。

御機屋では稜線での雪上泊の練習をした。風はたいして吹いていなかったが、ツェルトはたいしたことのない風にも弱い。1時間近くを費やして風上側に作った壁は、それなりに効果があったようだ。できればイグルーを作りたかったのだが、私にはとても無理だった。まずは手際よく壁が作れるようになりたい。モンベル#2のシュラフで寝てみると、寒くはないものの暖かくもなかった。4時間くらいしか熟睡できなかった。いつも家の冬布団でぬくぬくしているので、慣れの問題もありそうだ。おかげですごい星空を見た。アルコールバーナーとストームクッカーでは、ツェルト内で問題なく雪を解かすことができた。1泊でアルコールを200mlほど消費した。

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