3泊4日 十勝連峰縦走(五色岳でリタイヤ)
- GPS
- 74:36
- 距離
- 61.8km
- 登り
- 3,968m
- 下り
- 4,131m
コースタイム
- 山行
- 3:07
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 3:30
- 山行
- 7:01
- 休憩
- 0:34
- 合計
- 7:35
- 山行
- 14:43
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 15:09
天候 | 1日目=雨、2.3.4日目=晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
飛行機
成田---(ジェットスター)---新千歳空港 新千歳空港---(JR)---札幌---滝川---富良野---中富良野 中富良野で一泊(ふらのユースホステル) 中富良野---(JR)---上富良野---(町営バス)---十勝岳温泉 ------------------------------------------------------------------ 層雲峡---(バス)---旭川 旭川---(JR)---札幌---新千歳空港 新千歳空港---(ジェットスター)---成田空港 成田空港---(バス)---東京 東京---(メトロ・私鉄)---自宅 |
写真
感想
トムラウシ、白雲岳はそれぞれ登ったことがある。
トムラウシから見た三仙台・オプタテシケ
また、白雲避難小屋から見た高根ヶ原が強く印象に残っていた。
それらを歩いてみたくて富良野岳から旭岳まで2泊3日の縦走を計画した。
予備日は+1日、3泊4日までとした。
しかし、初日の暴風雨で早くも予備日を使ってしまい、その後もわずかな
遅れで計画を遂行できなくなりリタイヤとなった。
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<自宅からの移動>
スカイマークの羽田〜旭川の航路が無くなってしまったのは非常に痛かったが
今はジェットスターの成田〜新千歳が片道5000円程度で利用できるので
今回はそれで北海道を往復した。
7/5
フライトが早朝のため前日の終電で出かけ東京駅に行き、深夜バスを
利用し成田へ向かう。
7/6
2時半頃に成田空港第3ターミナルに到着。フードコートで仮眠。
06:15 成田空港を出発
07:55 新千歳空港に到着
ガスカートリッジは飛行機には持ち込めないので札幌で購入
他にもドラッグストアや100円ショップなどを周り、ライター、栄養ゼリー
などを購入した。
札幌駅ESTAでお気に入りの四川飯店の担々麺を食べてから再び移動開始。
普通列車を乗り継ぎ滝川、富良野を経由して今日の宿、富良野ユースホステル
のある中富良野に15:20頃に到着した。
滝川からのJR車内は海外からの客が圧倒的に多く、ユースの宿泊者も
日本人と海外の人、半々くらいだった。
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7/7、1日目 十勝岳温泉→上ホロ避難小屋
宿で朝食をとった後、中富良野駅へ行きJRで富良野駅へ移動。
バスを待っている間に雨が降り始めた。
そこから町営バスに乗り終点の十勝岳温泉凌雲閣で下車。
10:00 温泉の軒下で雨具を着てから出発。
当初の予定では無謀にも、富良野岳を経由して美瑛富士避難小屋まで
日没後まで歩く予定だった。
しかし、あいにくの雨で視界は悪い。また、途中で 雨具のズボンの裾を
破くアクシデントがあったため更にモチベーションが低くなる。
出発から1時間ほどで早くも予定を変更しコースを短縮することにした。
富良野岳・三峰を経由するのはやめにして
直接上富良野岳・上ホロカメットクへ向かうことにした。
ちなみに朝の天気予報では午後には回復する見込みだった。
雨の景色も悪くないかな、と思いながら登り続け稜線に出てみると
そんな期待は一瞬で消されるような、かなり強い風が吹いていた。
細い稜線は中腰にならないとバランスをくずされるような状況だった。
12:37 上富良野岳に到着
山頂付近に他一人、上ホロカメットク避難小屋へ向かう女性がいたので
しばらく同行したが、その時は、まだ自分は美瑛富士避難小屋まで行く
つもりだったので、やがて先に行かせていただいた。
13:12 上ホロカメットク山を通過
風は相変わらず強いまま収まらず、視界も非常に悪い。
スマホのGPSが無いと進む道が正しのいか自身が持てない状態。
明らかな稜線なら良いけれど、十勝岳近辺はなだらかな場所が
多そうだし砂嵐になっていたら更に面倒だ。残り5時間歩くのは
勇気がいるなぁ、と心配になってきた。
13:30 上ホロ避難小屋に到着
一歩小屋に入ってしまったらもう先に進む気持ちは無くなってしまった。
今日1日目はわずか3時間半の歩行で終了となった。
若いご夫婦の先客がいた。今日、美瑛富士避難小屋から移動してきたそうだ。
しばらくして先ほど上富良野岳で会った方も到着、さらにその後にもう一人、
どちらも十勝岳温泉から富良野岳を経由してここまで辿り着いたとの事。
避難小屋の宿泊者は自分をいれて合計5人だった。
頂いたレギュラーコーヒーがおいしかった。
19時過ぎに寝袋に入り就寝。夜は、とにかく寒かった。
ただ、深夜に外に出てみたら雨は上がり星空が広がっていた。
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07/08、2日目 上ホロ避難小屋→美瑛富士避難小屋
3時頃に起床、晴れ
3:55頃の日の出にあわせて外へ出てみる。
昨日は見通しが悪かったのでわからなかったが、小屋の周辺は
エゾコザクラとエゾノツガザクラの花畑だった。
今日は1日目の目的地だった美瑛富士避難小屋までしか進めない.
コースタイムでも5〜6時間の行程のため、ゆっくりと支度をする。
07:20 上ホロ避難小屋を出発し十勝岳を目指す。
砂漠・土獏のような植物のない荒涼とした風景の尾根を進んでいく。
8:20 十勝岳に到着
ここは日帰りもできる場所なので頂上付近には多くの人がいた。
30分近く休憩した。
十勝岳の北側にはこれまで以上に荒涼とした風景が続いていた。
昔のアメリカのTV番組「猿の惑星」の光景を思い出した。
尾根沿いなのだが、なだらかで広いところを進んでいく。
昨日のような視界の悪さと強風の中を歩くのは危なかったかも、
予定を変更したことは間違いでは無かったと思った。
美瑛岳付近で再び足元に高山植物が見られるようになった。
美瑛岳山頂はコースから少し離れているため、分岐で荷を下ろし
軽装で往復した。
美瑛富士も美瑛岳と同様に、縦走コース上から離れいているため
これまた軽装でピストン。
13:58 美瑛富士に到着
下には今日泊まる避難小屋が、遠くにはオプタテシケやトムラウシ、
旭岳までの山々が眺められた。
14:56 美瑛富士避難小屋に到着
往復15分くらいの雪渓まで下りて水汲み。
水の流れが見当たらなかったのでコッヘルに雪を詰めて戻った。
水を沸かしている途中で、誤ってEPIの火でインフレータブルマットに
穴を空けてしまい、修復に予想外の時間を費やすことになり少々慌ただしかった。
それでも19時前には食事も終えて夕陽の時間は外で落ち着いた時間を過ごせた。
本日の宿泊は自分も入れて5名、昨日よりも暖かったので良く眠れた。
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07/09、3日目 晴れ 美瑛富士避難小屋→ヒサゴ沼避難小屋
本日は、途中で変更がきかない約23kmの長いコースだ。
03:38 美瑛富士避難小屋を出発、まずはオプタテシケを目指す。
途中の尾根沿いでご来光。振り返ると見事な円錐形の下ホロカメットクが
目にとまる。気温もちょうど良く順調に登り続ける。
06:13 オプタテシケ山に到着
標高差約600m下にある双子池、三仙台を経由してのトムラウシ、また
最終目的地の旭岳までを一望できる。
(この時はまだ旭岳まで行けるものだと思っていた。)
長い下りの準備をしながら軽い食事、10分ほど休憩した。
頂上にいる時にあまり寒く感じなかったので、もしやとは思っていたが
時間が経つにつれ、また下るに従い気温が上がりだした。
双子池の近くは笹が生い茂り路面が見えない所があった。
1回、木につまづいて派手に転んだが怪我をしなかったのは幸いだった。
08:24 双子池
ここからトムラウシまではアップダウンを繰り返しながら標高を上げていく。
気温は20度くらいだったが、日陰が無くとても暑い・・
暑いのは苦手だ。
まだ朝8時過ぎだというのにかなり汗をかいていた。
カブト岩の日陰は数少ない休息の場だ、涼しくてとても快適だった。
長居したくなる気持ちを抑えて再び歩き始める。
今日は3.5リットルの水を持って出発したのだが、水の消費が激しい。
ざっと計算したところ、どう考えても1リットルほど水が足りないと感じた。
ぺースは上がらないし、上げられない。
途中、ツリガネ山の付近で反対方向からの縦走者に出会った。
お互いの進行方向での水場を教えあう。私の場合は三仙台分岐の手前の雪渓が
最寄の水場だと分かった。実際に見るまではどんな状態なのかが判らないので
辿り着くまでが本当に待ち遠しかった。
コース上にある雪渓に到着、下にはチョロチョロと水が流れていた。
ボトルに水が入りやすいように靴で形状を整え水を補給した。
まだ水は1リットル以上持っていたが、補給しながら少し飲んでみる。
冷たい、うますぎる。飲み始めたらもう止まらない。
煮沸しないで1リットル近くガブ飲みしてしまった。
あぁ、これでまた10年以上エキノコックスが発病しないか経過観察だ。
もう、飲んでしまったのだから仕方ない。
ボトルの水を2リットルにして出発。
双子池からこれまでペースが下がり気味だったが、水を飲んだおかげで復活。
13:40 三川台分岐
三川台は広々とした台地の上に広がる花畑、所どころにある池塘、
すぐ先にトムラウシ、ここで夕日を見たりゆっくり過ごしてみたい、
そんな場所だった。
15:20 南沼キャンプ指定地
テントはポツポツと数個しかなかった。
雪渓からは川のように豊富な水が流れていた。
15:53 トムラウシ山
「やっと着いた〜」これが最初の率直な感想。コースタイムより1時間遅れ。
3度目のトムラウシ。展望はとても良好。眺める山々に歩いて来た思い入れが
あるので、感慨深い。気が付けば20分以上休憩していた。
その後は岩の上を渡り歩くようなコースが続く。北沼、ロックガーデンを通過し
ヒサゴ沼のコルから雪渓を下りた。途中軽装のスペイン人が反対側から走って
登って来た。うわぁ、すごいなぁ、と思っていたが、しばらくして今度は
後ろから走って戻ってきてコルの手前で追い抜かれた。避難小屋で同宿だったの
で尋ねたら、ヒサゴ沼からトムラウシを走って往復していたとの事。
かっこ良すぎだ。
18:47 ヒサゴ沼避難小屋
さて、ここで一つ問題発生。
小屋についたら明日旭岳へ向かうため水5リットルを煮沸するつもりでいたのだが、
小屋の中の皆さんは既に静に眠っていた。
これでは、アパートで夜中に洗濯機を回す気分である。自分にはちょっと無理。
でも3時出発するには、その作業を朝に持ち越すことも出来ない。
むむむ・・・しばらく考えて、ここで旭岳へ向かうことを断念した。
どうやら、天人峡から下山することが出来るようなので、ここで縦走を終了
することに決めて就寝した。
数年したためてきた計画の割にあっさり諦められたのは自分でも意外だった。
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07/10、4日目 ヒサゴ沼避難小屋→旭川
下山を決めていたので4時頃に起床。水を汲んできて3リットルほど煮沸して
飲料水をつくる。
五色岳を経由しクチャンベツ沼ノ原登山口へ下りる同宿のご夫婦がおり
その方の車に層雲峡まで乗せて頂けることになった。
06:11 ヒサゴ沼避難小屋を出発。
同行者から10分遅く出発したが、コースを間違えたせいで更に遅れてしまい
ご迷惑をおかけしてしまった。
化雲岳、五色岳、沼ノ原を経由し下山する。
化雲平はウルップ草、また至る所にチングルマやエゾコザクラなどが見られた。
09:30頃、ようやくご夫婦に追いついた。
しばらく歩いて沼の原。安心して歩けるとても整備された木道が続く。
湿原の緑、点在する池、残雪をまとったトムラウシ、透明感のある青空、
写真を撮影したので、あとでその時の感覚を思い出せると考えていたのだが
どうにも撮影技術が足りず写真と自分の記憶がさっぱりシンクロしない、残念。
沼の原から先の下りはあまり整備されておらず、コースはえぐれて歩きづらい。
気温も上がり蒸し暑い樹林帯の道が続いた。我慢のしどころだった。
また、いかにも熊がいそうな場所でもあった。
12:37 クチャンベツ沼ノ原登山口に到着。
自動車で層雲峡へ移動し、そこで温泉につかり、ご夫婦とはお別れ。
誠にありがとうございました。
15:40発の旭川行きのバスにのるためターミナルへ向かうと自分に手を
振る女性がいる。
上富良野岳でお会いし上ホロカメットク避難小屋で同宿だった方だった。
ご無事で何より。まだしばらく道内を旅行するそうで、羨ましい限りだ。
バスの中は冷房が効いていてとても快適。早々と眠ってしまった。
17:30到着予定だったが旭川市内で少々遅れて18時前に旭川駅に到着。
18時過ぎに予約していたビジネスホテルにチェックイン。
風呂に入った後で外出、ジンギスカンの「大黒屋」で夕食。
久しぶりのジンギスカン、というか久しぶりのまともな食事を堪能した。
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07/11
ホテルで朝食を済ませ、最低限の荷物を残してザックを宅配便で自宅に送った。
JR旭川駅から各駅停車で札幌に移動。
昼前に札幌・発寒中央駅に到着。以前住んでいた時によく行った飲食店に行く。
まず、歩いて宮の沢駅の近くの回転ずし「なごやか亭」に行き昼食。
続いて、大通公園を散歩した後、16時頃にちょっと早い夕食として、
狸小路のラーメン屋「赤星」の醤油ラーメンを食べた。
札幌大丸で職場への土産の菓子を買ってから千歳空港へ移動。
ジェットスターで成田へ飛び、高速バス、メトロ、私鉄を乗り継いで帰宅した。
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次回への教訓
・せっかく北海道まで行くんだから4泊5日まで延ばせるように予備日を設けたい。
・暑さ対策は自分には無理そう。なので早く出発することに慣れておきたい。
・「また行きたい」という好奇心と意気込みを持ち続けたい。
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