扇沢から鹿島槍主脈縦走(後立山連峰)ソロテント泊…柏原新道・吊尾根・八峰キレット・牛首・八方尾根…
- GPS
- 31:27
- 距離
- 29.9km
- 登り
- 3,442m
- 下り
- 3,318m
コースタイム
- 山行
- 7:52
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 8:13
- 山行
- 13:31
- 休憩
- 2:23
- 合計
- 15:54
天候 | 霧、曇り、晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
調理用食材
調味料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
ヘルメット
携帯トイレ
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感想
憧れの後立山連峰…南部?を初めて縦走してきました。
立山ロープウェイ車内放送がアピって来るし、2月の鹿島槍スキー場でピカチュウがずっと見つめてるしで、気になって仕方がなかったからの山行です。
それで、結論を言うと今年の夏はトレーニング山行の年となりました(*^_^*)
【序章】
出発前日、午後7時57分頃神奈川県で震度5弱の揺れを観測。この影響で東名高速と中央高速の一部が通行止めとなった。
そのこととお盆休みの関係もあるのか、当日10日の上信越道下りの交通量が大幅に増えていた。
しかし流れは滞らずで、予定通り信濃大町駅3時30分着
ザックは水を除き20(カメラ950g+ビデオ720g+モバイルバッテリー約845g)+ゴープロ、先月の穂高槍縦走より1堊
初めての山域だが先月の経験と稜線歩きが主体になると見積ったためである。
【公共交通機関】1日目
扇沢駅行き始発のバスはお客さんが多い、途中から乗車の方もいたが満席の場合はどうなるのだろう?路線バスの様に立ち乗りOKかな?
新しく運行が始まった裏銀座行きはさらに人が多かったように感じた。
車内から爺が岳北峰か鹿島槍南峰っぽいような山が見えたけど雲で覆われてよくわからない。
少し寝ることにした。扇沢駅には定刻どおりだが意外に早く着いたように感じた。
【反省点1】
扇沢の駐車場はすでに無料有料とも満車、満車に近い状態だった。駅にも人がたくさんで賑わっていた。
破砕帯の美味しいお水を3Lゲットし登山口へ下る。初めての柏原新道、少し前にクマに引っ掻かれたという情報もあり警戒しながら森へ入る。
この登山道、去年行った薬師岳登山口から三角点辺りまでの雰囲気に居てる。また行きたいな〜
で登っていくと種池山荘に着いた。物凄い登山客で賑わっている。名物のピザは頼まなかった。
食料を早く減らしたい…
でも後で調べてみると窯で焼いてるんですね。食べればよかったー
焼きそばパンと自然解凍されたコストコのマフィンを袋の中にボロボロこぼしながら、ピザの番号呼出の声がけを聞きながら食べた…
(ノ´∀`*)
【爺ヶ岳】
鷲羽水晶岳の近くにあった祖父岳と混同する。と思いながら登る。穂高連峰の登山道と違うなと感じた。前述の鷲羽、黒部五郎岳の太郎平方面と似ている…ただガスなので印象が薄い。暑くなくて良かったけど。南峰中峰北峰あるとのことで一応全ての頂きに登ろうと思って北峰目指してたらいつの間にか通り過ぎた。追い抜いた人に聞いたら崩壊して登れないとのこと。一安心した。
【穂高と比べると玄人向け?】
冷池山荘までは普通の登山道だったかガスであまり覚えていない。尾根が片側崩壊してるのが多かった印象。意外に危ない。明るいガスの中山荘に到着。細長い敷地。外観渋い山荘、種池も渋かった。水は窓口で購入する。深夜未明には購入不可で注意が必要(売店営業時間のみ)。テン場は片道15分位、北穂のテン場よりマシだが薬師峠キャンプ場よりは辛い。そして場所は早い者勝ちなので遅着の自分の場所はほぼなかった。比較的傾斜の緩いザレ場に設営した。風は感じなかったので良かった。小屋到着時水残り600ml
【反省点2】2日目
いよいよ唐松岳山荘へ、五竜テン場が満室のため仕方なく唐松にした。プラス3時間位だし工程の3分の2は稜線歩きっぽいんで大丈夫でしょう。水3L搭載
出発時間は0時30分で計画。先月の西穂ー奥穂のコースタイムプラス1時間位で、標準CTの1.4倍で計算すると16時前に唐松に着く
のはずが、血迷ってしまい3時台の出発になった。単純計算で19時台になる。グレーディングが大キレットより下でしょという淡い期待を抱いて…
【爽快な鹿島槍南峰】
布引山辺りから夜が明けてきた。両側が切れ落ちている長い稜線で気持ちがいい。昨日はガスでほぼ眺望はなかった。雲海から上がる太陽。ふと北海道の地平線から上がる太陽を思い出した。
ただヤバイ暑くなりそう、まだ鹿島槍だし八峰キレット、五竜岳まだだし…
でも剱岳も見えるし良いですね。そう、ずっと見えるんで穂高連峰に対する常念岳笠ヶ岳みたいです(笑)オロロンラインからみる利尻富士のようです(汗)
【北峰】
南峰から五竜間が核心部らしい、穂高と比較すると丸印が少ない丸印が薄い、消えかかってる、
分かりづらかった。大体五竜までわかりづらい。丸が少ないバリエーションルートっぽいところが面白かった。吊尾根で何故か鬼押出し園を思い出した。北峰と八峰キレット分岐から北峰に向かう際の直登踏跡と巻き道があるのも面白かった。勿論巻きました(笑)北峰を楽しんだあと八峰キレットへ
【キレット小屋前後は穂高・槍山荘より難易度が上だろ!?】
ハードですね。クサリ・ハシゴだけじゃなく普通の?登山道区間も断続的にあり長いし、ザレ場ばっかりだし土付き草付きの岩場もあり滑りそう…西穂−槍では土(泥)と草はなかった
逆層スラブ、長谷川ピーク周辺等はスーパーマリオのように落ちたら確実に×と分かりやすいんだけど、こちらは涸沢ー徳沢パノラマコースのように地味に危険だ…勿論派手な?危険個所もあります。
で、小屋に着く前に真・核心部で穂高よりもクサリハシゴ区間が断続的にあり少し長い。北穂南稜っぽい感じ
【風光明媚な小屋】
キレット小屋は剱岳の眺望が良い。午前中は小屋の日影になるので涼しくて良い。水が貴重なのでジンジャエールを注文350ml¥600(参考でポカリ500?350?mlで¥800)涼しくなり回復して出発。キレット小屋から先、五竜岳の間は大小ピークの登下降の連続なので何だかプチ西穂ー奥穂間のようで楽しかった。まあプチでもないですけど
【三大キレット】
核心部の一つは所々にあるザレ場ですねこれが大キレットに比べると多い、対応するのが面倒。
核心部のもう一つは鎖場が断続的にあって区間が長く、多いことかな。技術的難易度は西穂ー南岳の方が上でしょうか、あちらは垂直の鎖場が多い感じで八峰キレット近辺は鎖場区間が長く、本数が多いという印象です。
【一般道で味わえるバリエーションコース】
北尾根ノ頭を過ぎ暫くしてからガスが出て多少涼しくなった。助かる
この辺りから五竜岳頂上の区間が面白かったです。眺望はガスでありませんでしたが雰囲気が間ノ岳から天狗の頭、ジャンダルム手前付近のような感じが良かったです。
ガスが妖しい雰囲気を醸し出しているだけかもしれませんが…
【ガスだけどお勧め五竜!】
眺望はよく分からなかったけど登山道が多少テクニカルな部分があって面白いです。山荘が下の方に見えましたが時間はかかりました。楽しみながら山荘に到着16時頃。水残り約500ml(ポカリ)
それで唐松山荘へ向け出発なんですが時間的に小屋の方…これからナイトハイクですか?(ナイトプールみたいでお洒落)、詰めていた山岳遭難救助隊の方々にご指導を頂きました(直観で常駐隊、遭対協ではない言動が公務員ぽい)。
ポカリ500mlを飲み干し、消毒剤混入要煮沸の水2Lを搭載し出発。関係者の方々夕方で忙しいところご対応いただきありがとうございました。
【またもや独占!!】
自分ともう1グループの方がほぼ同時刻に五竜を通過。唐松までにすれ違ったのは2人の方だけでした。途中ガスが消えたりで眺望もよく、誰もいない夕焼けの稜線は最高でした(非推奨)。
計画通り行程の3分の2、牛首まではスピードが出せて良かったです。そして牛首の鎖場に取り付いた所で陽が落ちました。が、まだ明るい
ここも連続ではなく断続的に鎖場が続くのですね。ここだけの話、本日の登山の締めにこの岩場は面白かったです。
【幸か不幸か】
熊鈴を鳴らしながら唐松山荘の薄暗くなりつつある舞台に降り立つと、玄関前で待機している方が…もう分りました。先月もウマノセで待機している人居ましたし
隊員の方にご挨拶し、テン場の受付をしたところで詰んだことが分かりました。
水がない、水はあるのですが売店の営業時間が5:30からなので汲めない(2:30出発予定)。あとは自販機の500mlだかのミネラルウォーターのみ(¥500)。先ずはテントの場所を確保してから考えよう…
【水の一滴は血の一滴】
テントを設営したので小屋の自販機で購入しよう(稼働21時まで)。コーラを買って次はミネラル…って売り切れてるし、テン場小屋往復30分+テント設営時間の間に売り切れたー
五竜からの水600mlほどが残っていて助かった〜
今回の山行始めからあまり食欲がなかったので行動食とナッツ、コーラでディナーとした。
【日本人なら ぜいたくは出来ない筈だ!精動本部 東京府 警視廳 東京市】
もう明日の行動予定は決まっていた…下山
憧れの不帰嶮、アルプスの女神白馬岳は断念した。後学のため理由を書いておこう…
・標準コースタイムが8:10だが出発はAM6:00で標準CTでは行動不可→要注意人物に該当しそう
・台風が接近しており、行動中にも翌日は天候不順という噂を聞いていた→稜線歩きが楽しめない
・持参したハンディカムが柏原新道ですでに動作不良を起こしていた→中級なので好天時にまた来よう
・八峰キレットが楽しめたし爺、鹿島槍、五竜、唐松と既に名峰を欲張りすぎている→西穂―槍ヶ岳の二の舞にはしたくない
・先月の西穂―槍の疲労の蓄積→完全に解消していない。靴擦れはゲンタシン軟膏で治癒しつつあった⇒今回で悪化した
・さっと調べると唐松の下山道は八方尾根。スキー場などでかなり有名だけど行ったことはない→気になる
隊員の方とも雑談もし、満ち足りたので下山を決定。22時頃テン場へ戻る
【晴れてるし!?】3日目
本来のんびり山行の自分だがここ最近深夜なので明日はのんびり出発にした。
寒いので断続的に目が覚めるが明るくなってから作業することにした。ファスナーを開けると思いっきり剱だし、こんなに展望が良かったのかという驚きと、晴れてるし…俺の不帰嶮が…
しかし、時はすでに遅いのでゆっくりと米を炊いて朝食とした。
朝食は不味かった。冷池の時もそうだが水が足りない。芯が残ってる。黒部五郎の時が一番成功した。槍みたいな嵐の中の出発じゃないんで計画は順調です。
【期待していませんでしたが】
テン場から見た唐松岳はたいしたことないんだけど登ったら凄かった。180度名峰だらけ。これだけでも十分でした。登山客は燕岳+燕山荘+合戦尾根=唐松岳+頂上山荘+八方尾根の式が成り立つ客数です。つまり大人気です。上部の登山道は合戦尾根と似てる森の小道があります。
ということで山荘に下山し、五竜の500mlで作ったポカリと唐松の煮沸した500ml、非煮沸の1Lを搭載し下山
【四方八方の感動!】
この辺り大体14時位のリフト・ロープウェイ乗らないと信濃大町着が19時台になったりするので急ぐ←普通に下山するだけですけど
晴天なんで暑い、下は雲海早く雲海に入りたい。下っていくと扇雪渓辺りから気温が上がってきた。暑い
八方池近くになってやっとガスに包まれた〜多少気温が下がっただけで直射日光がないだけどマシだー
八方池の逆さ白馬は見えなくてもいいでしょう。次回!
八方山ケルン近くのトイレで久しぶりに大量の水が出る蛇口を見た!感動!
木道があった!滑らなかった!感動!
アルペンクワッド(リフト)に乗った!少しぬるいが風が気持ち良すぎるー!一般的なリフトより標高が高すぎるようなー!感動!
アダム(ゴンドラ)に搭乗!出発が恐いー!急発進!カタパルト発艦!?ガンダム!?感動!
ただ脱出ポッド見たくカプセル状で暑いー!全てクワッド型にして欲しいー!夏場は
そして無事白馬の市街地に立つ
【燈い彗星】
白馬駅に到着し時刻表を確認すると普通列車は1時間後、しかし10数分後に特急が出るという(しなの)。標準コースタイムが叶わなかった私は迷わず特急の切符を手にしていた。3倍速いだろう…
しかも既に3番線に入線していた。ステンレスにオレンジのラインこれは分かるぞJR東海の車両だ。383系貫通扉車だ。もしかしたら松本で増結するのかもしれない。期待できるが信濃大町で下車だー
【単線コースタイム】
先頭車両でかぶりつきを始める。見晴らしがいい、まるで高尾山口に向かう京王8000系のようだった。線形はくねくね、やはり振り子式の車両であった。快適に見えた特急であったが突如として核心部が現れた!信濃木崎で列車交換だ!なるほど、山と高原地図に書いてあった!「…またすれ違い時の待ち時間などで予定外に時間がかかるので注意…」これのことかーー
【夏の太陽】
駅に着いた。深夜とは違い賑わいがあった。新宿方面の「あずさ」に乗る乗客と思われる人々で待合はいっぱいになっていた。立ち食い蕎麦もおいしそうなにおい…
そんな喧噪をよそに駅を後にした。(信濃大町駅到着時水残り800ml)
おわり
【まとめ】
八峰キレットの難易度ですが、距離を歩くところが大キレット単体と比較するとよりハードと言いたくなります。唐松で隊員の方と話しましたが、西穂ー南岳はほぼクライミング系登山路ですが冷池ー唐松は縦走路とクライミングのミックス、登山道のザレ場が断続的にあり足の運びに神経も使うので、気持のモード切替が頻繁にあります。
そして鎖場が長いです。おおよそ横移動と言いますか、断続的にあり鎖の設置箇所が多い印象。
直観的にヤバいと思うのは西穂ー南岳、八峰はこれはこうなるとヤバいなと言うような難所がある感じ
標準コースタイムで[簔啝柿顴唐松山荘の11:20、∪省羯柿顴奥穂山荘の10:20とK綿罐謄鷯譬槍ヶ岳往復テン場8:20の難易度を自分なりに評価すると結局はハードNo.1が◆⊆‥性、,搬海ますが,録綛愼の制限があるところ、穂高に比べるとマイナーな点がと,鯑盈鵑剖瓩鼎曳峰キレットを大キレットの下位とは単純には位置づけられない。という結論に至りました。
【食料・行動食】
米500g,パスタ500g,ウィスキー400ml,ミートソース130g2個,ラーメン72g2個,アルファ米42g2個,フリーズドライカレー25.5g2個,ポカリ粉74g3個,経口補水粉6g2個,吸い物粉1g8個,ガム21g1個,SOYJOY30g6個,羊羹60g5個,珈琲8g6個,ハッピーターン28g6個,切餅50g6個,ナッツ215g他=3198g
昼食用のパン4つと水を除いて約20kg
⇓
[山行終了時残り]
米235g,パスタ250g,ウィスキー350ml,ミートソース130g1個,ラーメン72g2個,アルファ米42g2個,経口補水粉6g2個,吸い物粉1g7個,ガム21g1個,SOYJOY30g5個,羊羹60g4個,珈琲8g5個,ハッピーターン28g2個,切餅50g6個,ナッツ190g他=計2209g
水を除き約19kg
【ウェイトと化す】
ドライサックの一つにダウンジャケット・パンツ・シューズ、フリース、ピロー、インナーシュラフを入れていきましたが今回は一切開けませんでした。枕として使いました。しまうの面倒なので。
冷池はシュラフカバーで対応しましたが唐松では未明近くにかなり寒くなったのでツェルトも使いました。大分違いますね。助かります。
それと唐松出発時にエアーマットのポンプ?が紛失しまして小屋のスタッフ、支配人の瀧根さんに確認して頂いたのですが、ありました。
黄色いツェルトの中に黄色いエアーポンプが一緒にくるまっておりました。早朝お忙しい所ご対応していただきありがとうございました。支配人の言う通りザックの中に転がっていました(汗)
【あとがき】
やはり何といっても重要なのが荷物の軽量化ですね^_^;
今回も謎の食量を背負いあまり食べずに帰ってきました。重量トレーニングでした…
去年のジャンダルムでトレーニングが更に必要という結論に至っていながらメニューはそれほど変わらずに槍穂縦走、八峰縦走…
県警のXを見ると毎日10キロ走り+筋トレ…家の周り毎日だと飽きるんですよだから隔日(爆)
結果論ですが、唐松の次に白馬岳、栂海新道に行くような変態じゃなくてよかったです(笑)
13日午後は大雨の影響でアルピコ上高地線、大糸線が運転見合わせ、上信越道佐久〜松井田妙技が通行止めになっていました。白馬駅でのビバークは免れました。
登山中に八峰キレットはお腹いっぱいでもういいかなと思いましたが、あとからじわりますね。
また行きたいなと、ジャンダルムと同じです。ハマりますね〜沼らないようにはします。危険です。二輪の時からそうですが片道切符ではありませんから、必ず戻ります。
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