ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 7326985
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

水晶岳・黒部五郎岳・鷲羽岳・ワリモ岳・双六岳・三俣蓮華岳・黒部源流・弓折岳・鏡平・鍋平縦走...(ソロテント泊)

2024年09月29日(日) ~ 2024年10月02日(水)
情報量の目安: A
都道府県 富山県 長野県 岐阜県
 - 拍手
体力度
10
2~3泊以上が適当
GPS
47:57
距離
62.3km
登り
4,688m
下り
4,697m
歩くペース
ゆっくり
1.31.4
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
9:00
休憩
1:05
合計
10:05
距離 15.8km 登り 1,747m 下り 385m
5:29
36
6:59
16
7:15
11
7:26
13
7:39
7:50
19
8:09
60
9:09
9:10
36
9:46
29
10:15
10:22
44
11:06
11:17
66
12:23
17
12:40
12:54
53
13:47
13:53
4
13:57
5
14:02
1
14:03
9
14:12
14:13
16
14:29
20
14:49
14:54
36
15:30
4
15:34
2日目
山行
8:38
休憩
1:58
合計
10:36
距離 13.3km 登り 977m 下り 1,184m
6:02
26
6:28
6:29
4
6:33
6:39
50
7:29
19
7:48
7:49
37
8:26
8:27
35
9:02
50
9:52
9:53
57
10:50
12:26
50
13:58
17
14:15
14:16
10
14:26
14:37
121
3日目
山行
10:53
休憩
2:27
合計
13:20
距離 13.7km 登り 1,316m 下り 1,115m
4:55
91
7:52
8:54
97
10:31
10:33
33
11:06
11:12
13
11:25
42
12:07
12:17
51
13:08
13:41
49
14:30
47
15:17
15:18
12
15:30
8
15:38
15:54
81
17:15
17:22
41
18:03
18:13
2
18:15
宿泊地
4日目
山行
11:42
休憩
2:01
合計
13:43
距離 19.4km 登り 647m 下り 2,013m
5:13
61
宿泊地
6:14
99
7:53
7:54
15
8:09
8:47
4
8:51
42
9:33
9:38
19
9:57
25
10:22
10:26
42
11:08
11:35
1
11:36
11:48
59
12:47
12:51
30
13:21
13:22
21
13:43
13:44
19
14:03
14:05
58
15:03
15:04
45
15:49
20
16:09
16:14
19
16:33
24
16:57
21
17:33
17:34
5
18:55
1
18:56
ゴール地点
天候 晴れ、曇り、霧
過去天気図(気象庁) 2024年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
雲ノ平、祖父岳、水晶岳、ワリモ岳、鷲羽岳
雲ノ平、祖父岳、水晶岳、ワリモ岳、鷲羽岳
黒部五郎カール
黒部五郎カール内
黒部五郎カール内
黒部五郎カール
黒部五郎カール内
黒部五郎カール内
黒部五郎カール内
黒部五郎カール内
双六小屋、乗鞍岳、御嶽山
双六小屋、乗鞍岳、御嶽山
雲ノ平、薬師岳、水晶岳 
雲ノ平、薬師岳、水晶岳 
野口五郎岳と水晶小屋
野口五郎岳と水晶小屋
赤牛岳方面望遠
ワリモ岳、鷲羽岳、槍ヶ岳
ワリモ岳、鷲羽岳、槍ヶ岳
水晶岳縦走路からの槍ヶ岳
水晶岳縦走路からの槍ヶ岳
三俣山荘巻道から槍・穂高連峰
三俣山荘巻道から槍・穂高連峰
水晶岳、ワリモ岳
水晶岳、ワリモ岳
鷲羽岳、ワリモ岳、水晶岳
鷲羽岳、ワリモ岳、水晶岳
雷鳥たち

感想

【序章】
早出の予定だったが、結局零時発。経口補水液500ml+紅茶500ml+湯500ml。新穂高センタートイレで水2Lを追加。
日曜未明のためかいつもより車がすくない感じ。安房峠道路で高山方面は使うが新穂高は初めて。蒲田トンネルを抜けたあたりでLED方向幕に上高地と表示のバスとすれ違う。鍋平高原分岐前後で普通車数台と出会う。
市営第三駐車場。車が一台停まっている。スタッフと話しているようだ。中房温泉駐車場と同じように人がいて交通誘導。すべて満車なので鍋平に行ってくれとのこと。想定の範囲内だった。そちらへ行く。未舗装駐車場で誘導路が狭い。駐車列進入時に段差があり低車高のクルマだと下を擦る可能性がある。4時到着。

【登山口へ下山】1日目
鍋平は河岸段丘なので下る必要がある。交通量が少ないためか駐車場から車道に出るまでに伸びたススキの藪漕ぎが必要になる。
自分はゆっくりのためネット予約制の第二駐車場までのコースタイムは1時間だった。こちらの連絡道距離は短いが柏原新道と同等といっていいかもしれない。初っ端から小池新道、笠新道、右俣林道を利用しようとする者たちへの洗礼を受ける。レベルが分かった。
新穂高の試しを受けながらも笠ヶ岳・双六岳・わさび平登山口入口に到着。瑞々しい朝の空気が漂っている。未踏エリアなので楽しい。先ほどの蒲田川の流れも勢いがあり素晴らしい。のんびりしたいと思える温泉郷であった。
〜登山道の最初は一般車通行不可の林道であった。昔ネイキッドバイクで林道探訪していたころを思い出した。苔むした車両の離合に使われていた待避所を見ると感慨深いものがある。

【付け合わせ】
わさび平小屋は野菜と飲み物が水に漬かっていて楽しい雰囲気。のぼり旗もいい感じ…でも始まったばかりなのでバッヂだけ購入。
直線な林道を進み奥丸山分岐まで来た。一般車通行不可と通れなくしてあったが、手前の洗い越しに砂防ダムから落ちてきた岩が複数あったので車高のあるAWDじゃないと難しそうだ。

この分岐から登山道ぽくなってくる。初めは規則正しい石畳で歩きやすいけど、秩父沢出会い辺りから鏡平まで歩きにくい。岩がバラバラに埋め込まれている。ガスで眺望は良くないが雰囲気は悪くはない。シシウドヶ原から見る大ノマ岳の崩落具合は圧巻だ。

【霧の鏡平】
初めての鏡平山荘が現れた。以前槍ヶ岳山頂でたまたま語り合っていた方たちとあの小屋は何ですかって聞いたのがここだった。記憶が蘇る。嬉しいのは自販機が中心に鎮座している。しかもお値打ち。ここで神の水コカコーラ500mlを取り出しハッピーターンで乾杯した。ゆっくりしているとガスで日差しもなく寒くなってきたので先へ進む。ここから双六池まで雰囲気がさらにアップする。それはこれまでの登り主体から別の山へ移る変化があるからといえる。弓折岳を往復する頃には近距離のガスが晴れ位置感覚がつかめるようになってきた。双六池はすぐそこだと思いつつも、到着は夕暮れ時だろうと意識し進む…

【翌未明に小雨】
眺望はなかったが気持ちが膨らんだのは雪田花見平。開けて平らでありベンチもある。空は灰色のんびりしなかったがあの世の休憩ポイント。でも何か楽しげな雰囲気がする。撮影し通過。
眺望のないくろゆりベンチに座る。移動。
一瞬近くに見えて遠かった双六池に到着。黒部五郎小舎のテントサイトを広く平らにした様で良好。申し込んで設営した。次の日の予定が立て込んでいるので早めに体を休める。夕食は無洗米とフリーズドライシチュー。米に芯が少し残ったが比較的よくできた方だ。良くなかったのは今年の山行で持参していたキシリトールガムを忘れてきたことである。しかし歯ブラシは常に持っているのと後立山よりは水はありそうなので助かった〜

【どこにでも顔を出す丸山】2日目
今日は初めての双六岳と黒部五郎岳の再訪を目指すとき。小屋から中道分岐辺りまでハイマツ。双六岳への登りは中盤に岩場があり楽しいところであるし、以降の稜線地帯も平らで白馬のようであり良かった。ガスではあったけど。
正面に見える山体は三俣蓮華岳だな!と思いきや丸山だった。杓子岳から降りた時も丸山だったし、不帰ノ嶮天狗ノ大下りから上がって来た時も白馬鑓ヶ岳と思えば天狗ノ頭だった…
このパターンは慣れています。勿論嫌じゃないですよ。山の素晴らしさに感動します。
そしてこのパターン、目の前に白馬岳頂上宿舎!すぐだ!と思いきやドーンと下ります。コルが下の方にあります。こちらも三俣蓮華岳の前に下りまーす。感覚的にそれほどではないです。
丸山のカール?は広々としていて爽快です。

【四文字の魔力】
三俣蓮華岳の頂きに到着。一瞬ガスが晴れ鷲羽岳を目視。穂高連峰は見えない。暫く休憩したのち黒部五郎小舎へ向かう。薬師岳は見えるが黒部五郎は雲の中。去年の思いをなぞるように黒部乗越に下る。最近コースタイムを遅めに設定し計画を立てるので到着時間に不安があったが、予定通り昼前には小舎に着いた。前回遅着で入口付近に設営したが、その隣に設営した(笑)
この後黒部五郎岳往復、帰着は18:00頃と想定されるため先に『ラ王』を煮て食べる。レスカはなくCCレモンをGET!陽射しは熱く時おり遮られると穏やかな風は冷たい。薬師岳に雲がかかることはなかった。黒部五郎岳へ出発!
忘れられない黒部五郎カール。戻ってきました。先ずは、葉が落ち明るくなった登山道を登る。

【高評価☆☆☆☆☆☆】
カールに近づいてくると巨岩がチラホラ…ついに来たーー黒部五郎カールだー
この光景を待ち望んでいました。以前は地図上の注釈”絶景”に不信感がありました。頂上でもないのに何で?と、涸沢カール・千畳敷カールあります美しいけど絶景かな??奥穂北穂頂上、木曾駒頂上ならしっくりくるんだけど…
しかし、その気持ちが打ち砕かれたのが去年。百聞は一見に如かず!!
す素晴らしい。この岩は何なんだ??塊は、どこから来た?あのデカイ岩はなんで真っ二つに割れているんだ!?ファンタジー
あらためてRPGのフィールド、オープンワールド。一昔前のRPG敵とエンカウントした時の背景画面だ…じっくり堪能させて頂きました。
計画では雷岩でピストンだったが、特定できず時間もあるので頂にも登ることにした。

【黒部五郎カールを味わい尽くす!!】
カール内堪能しつつカールを登る。”バリエーションぽいプチ北穂南陵”を登ります。
途中に柱状節理を利用した階段があったりと楽しくやめられないところです。登りきると肩まで少し稜線を進む、分岐の前回と同じ個所にザックをデポし頂へ!
前回と同様、有峰湖・飛騨市・高山市方面真っ白、小動物が何かいないか期待したが現れず。以前より頂上からカール内が覗けたので良しとする。下山。
高度を下げると雲ノ平が見える。雲一つない薬師もいる。
巨岩を眺めつつ、ゲームの主人公は凄い体力だ。ここまで来て更にモンスターと闘うなんて、いや昔の人間も凄い例えば紀元前行軍してきて剣で戦うのだから、今は緩和されているのか?でもウクライナでのカミカゼドローン映像を見て思うことは…虚しいだけ

【ハイライト】
てなことをいろいろ思いに耽けながら歩く、このカールはまるで彫刻の美術館と呼べる。飽きない。雲ノ平と薬師が見えている。どこの惑星だろう。スターウォーズ、スタートレック。カールの岩肌はどこの大聖堂だろう。パイプオルガンが埋め込まれている!?中央アジアのモスクかもしれない。カッパドキア!?と思いつつ小舎に戻る。途中で”結界”を抜け現実世界の登山道に入った。もううすぐ小屋。屋根の色は違うけど縞枯山荘のようだ。ファンタジックな小屋だ。ここに雲ノ平山荘を加えよう。中に入れば日本だけども…
水に漬かったCCレモンを再度GET。テントでは明日も行程に距離があるのでナッツと行動食で夕食とした。

【人気の水晶岳へ!!去年より1時間早く出発(汗)】3日目
計画では三俣へデポし水晶岳へ。テントを他の者たちよりも遅く撤収し出発(ジャンダルムとか不帰ノ嶮とかじゃないと本気を出さない←出せない^_^;)。
五郎小舎から白山の見えるビューポイントまで急登。登りはじめ笹と苔生した感じが和風の登山道。森林限界を超えると何だろう違う雰囲気。先日三俣蓮華岳山頂で眺望があったので初めての巻き道を利用して三俣山荘まで向かいます。でこの巻き道は私を甘く見ない方がいいと語りかけてきます。ラクじゃないです。踏跡薄いし平らでなく登降あるしハイマツ潜りが複数回。潜ってはいないんだけどザックの高さがあると引っ掛かる。北穂南峰から涸沢岳の区間にあるオーバーハングより長い。体を斜めにして何回か通過していくので腰に負担がくる。朝陽が三俣山荘近くまで当たらないのが救い。山頂コースと15分の違い。ちょっとした庭園ぽいのと黒部五郎岳、薬師岳、太郎平を楽しみたい人におすすめ!?

【絶好の水晶・鷲羽岳】
巻き道じゃなく山頂経由の方が良かったかなと思いながら三俣山荘に着く。テントを申し込み設営。色々準備していたら山荘出発は去年より30分早いだけだった。ザック重量が多分4kg位になったことが救いです。小屋では伊藤新道の扱いが去年は大々的な感じだったが今年は控えめな印象。新道分岐を撮影し鷲羽を登る。登って感じたのは急登だったんだなということ。キツ目。誤って進入してしまった直登ルート手前には✕印がしてあった。あのときはやけに岩が浮いていてバリっぽいなと焦った。頂上近くにはちょっとした岩場があり鷲羽池を見て到着。ここも眺めが良いですね快晴。昨日ガスガスだった黒部五郎岳も見えている。そして相変わらず薬師岳も見えている。去年登った時はガスだったのに…ライチョウいたんでいいですけどね。鷲羽を堪能した。

【失念していた登り返し】
お気に入りのワリモ岳、マリモのようで楽しい記憶しかなかったけど鷲羽下ってからの登り返しだったんだ。まあザックも軽いし白馬鑓ヶ岳辺りよりは余裕!名もないコルで気づいた。燕岳が見える〜黒部五郎も見える〜!?ここを塞げば燕岳から黒部五郎って見えなくなる!?ワリモの核心部を通過。頂上は前回登ったのでスルー、下る手前にワリモの由来。柱状節理のように薄い岩が立っていて一部が割れ散らばっている。踏むと瓦のような音。面白ポイントを通過。皆がデポっていたワリモ北分岐を目指す。

【クリスタルエリア】
ワリモ北分岐の前にはフェイクがある。また騙された。もう一つのピークを巻かないと分岐に着かない。がすぐに到着。さあてデポ…してない。今日は皆デポしていないのでしません。水晶小屋を目指します。分岐からすぐに岩々していますけど越えれば白馬で夢見た稜線歩き。三俣蓮華岳巻き道よりラクです。枯れた湿原跡のようなポイントもあり楽しい。小屋の直前に登りがあり、登りきった方と思われる場所に分岐と水晶小屋があった。営業は終了しているので雨戸が閉ざされた姿を想像していたが、終了直後なので布団・衣装等が天日干されていた。表に回るとスタッフが皆休憩していた。ラジオの邦楽がが大音量で流れ、日差しが強いこともあり米国砂漠地帯のダイナーに迷い込んだかと錯覚した。

【クリスタルゾーン】
分岐から水晶岳へここから山頂直前まで白馬ゾーン稜線歩き。そうそうこの日は快晴。東は遠くまでよく見える。関東も快晴だろう。富山・石川方面は曇り雲海だった。富士山は午前確認できた。午後は山梨・静岡方面は薄曇りだったかもしれません。そして鹿島槍・五竜・白馬三山方面はやはり長野側に雲が纏わりついている。黒四ダムと立山は晴れ、槍・穂高連峰、槍は晴れだが北穂辺り飛騨側雲に包まれる。燕岳、大天井は晴れとその眺望に感動しながら歩く。途中でハイマツの攻撃があったが先へ進む。

【クリスタルルーム】
遂に南峰にやって来たが面白いのはその直下。稜線歩きから突如としてプチ大キレット南岳の梯子エリアのようになる。そこに鎖のないプチ唐松岳牛首のような型が合わさる。そこをクリアすると道が煌きだす。白から黒に変わった岩肌に水晶が見て取れるそれをすぎると水晶岳山頂である。南峰頂上は槍ヶ岳よりかなり狭い。のんびり山行で時間も遅く他には誰もいないので眺望をじっくり堪能。留まりたいが三俣山荘までCT3時間弱なので後にした。下山時には不帰ノ嶮天狗ノ大下り遭難発生個所のような下らず巻くところがあるので注意する。✕印があります。

【山はスリル・ショック・サスペンス】
水晶岳からワリモ北分岐への稜線歩きは最高だ。晴れていれば北アルプスの山々が見渡せる。水晶小屋の存在意義が分かりました。布団を取り込んだ小屋と別れ肩から下り平行移動に変わった。
その時だった。何か鼻水が出てきた。いやこれは違う鼻血だ!実は昨夜の五郎小舎テント内で鼻血が出ていたのであった。ティッシュは三俣にデポしてきたのでない。右手を加トちゃんぺの状態にして押さえた。去年の”水を求めて”の岩苔乗越近くの水場まで耐えることにした。

【自然の力】
安静にしたいが稜線上だし時間も時間なので止まらずに水場へ向かう。水晶岳から黒部源流経由三俣テント場までですれ違ったのは水場を過ぎた後の一人だけ。良かった、加トちゃんぺの指二本が血まみれになりそれが固まりつつあったからだ。自然は美しく秋晴れの周辺山域を堪能しながら水場へ向かうことが出来た。いよいよ水場が近づいてきた。去年は水場が涸れ偶然通りかかった休暇中の小屋番の人から情報を得て難を逃れた。今年はどうか??
あった!!涸れていない。登山道すぐそばの水場に水は流れていた。助かったー…何が!?

【稜線は高く】
水は余分にあったが手が鮮血で染まっていたので落としたかった。血塗られた顔を拭うと血は止まっていた。
ハプニングはありながらも黒部源流へは初めてなので楽しみであった。源流へ下っていくと登山道脇から水が染み出ている。一つ二つじゃない、雨が降っていないのに登山道が沢になっていたりする。なるほど源流だわ、鷲羽岳、祖父岳、水晶岳の上は乾いているけれどもその下の谷には水が湧き一つの沢が大きな流れになってゆく。あの水場も源流だったのか…岩苔乗越
水に翻弄された去年、そして流血の今年。人気のないあの岩のあるビバークポイントが切なく愛おしい。

【落日の谷】
面白いなあ、始めは水場の僅かな流れだったのにいつの間にか渓流になっている。至る所の山肌から湧水が出ている。水場ともう一つの支流が合わさり黒部源流ということかと思ったが、それだけでなくいくつもの湧水が合流してきている。確かにどれか一つが黒部の源流ということは言うことが出来ない。谷には河岸段丘のような箇所がありそこには小さな湿原も形成されていた。
夕刻、わずかな光が源流碑を射す。行動食をと思ったがあと40分程で山荘なので後にすることした。

【ナイトハイクの記憶】
源流碑から三俣山荘までも至る所で湧水がある。そして…急登だー
明るいうちに着きたかったがヘッデンを点けた。そして気づいたストックの石突がない。少し戻ったり暫く探したがない。消えた。夜のとばりが下りたテント場に着いた。小屋にジュースを買いに行くことにした。水晶登頂記念に恒例のレスカとしたかったが無く代わりにジンジャエールにした。夕食はパスタ・米・ラーメンがあったが食べる気がしないので、ナッツ、ハッピーターン、魚肉ソーセージ、茎わかめでディナーとした。食後に小屋を散策。外階段から上がれるラウンジがあって一階には伊藤新道や小屋の沿革についてのパネルがある。掲示板に目を移すと翌日の天気は晴れ→雨になっていた。

【雲泥の差】4日目
星が良く見える。しかもテントに結露はほぼない。下山だけなのでゆっくりと思っていたが計画より1時間早く出発。撤収し双六小屋へと向かう。時短なので双六巻き道ルートを使ってみよう。天気が良い。昨日の水晶も良かったが今日も槍・穂高連峰が全て見える。三俣蓮華岳への分岐から巻き道へ入る。期待していない、昨日の件もあったので巻き道に不信感が募っていた。
が、それは杞憂に終わった。穂高を見るための縦走路なんてと気にも留めていなかったが考えを改める。これはきっと常念・蝶ヶ岳も眺めがいいんだろうなと、スゴイ巻き道ルート。水晶から双六・西穂まで見える!なんじゃこりゃああーー(血は出ていません)

【白馬の仇を双六で討つ】
追い抜きの人と会話をしつつ進んでいく。巻き道と言っても平らじゃないですよね登り降りがある。高尾山のあそこみたけりゃいいんだけど。さっき抜いていった二人が写真を撮っている。鷲羽岳を狙ってる??
「雷鳥がいるよ!」何っ!?なんじゃこりゃー初日2日目とガスなのに居なかったヤツがこの晴れた青空の元3羽もいやがるーー
じっくり撮らせて頂く、そしてこのライチョウ人間を気にしている。チラ見してくる。7月8月の雷鳥は人間をシカトしていたのに何だこの野郎!グウェーって鳴いたり変な奴じゃ!
後から来た方にも存在をお伝えしこの場を去る。何だかんだで双六まで3時間かかったわ(笑)

【双六小屋グループHQ】
双六登頂・中道ルートと合流。山荘に着いた。グループの本部ということもありサービスが行き届いているな。特に飲み物が求めやすいのがいい。今は買わないが人気の一つはここにある。
小屋前の雑踏の中(そんなに人いないけど)高齢でもなさそうな女性が「もうここに(登山して)来れないから…」なんて話も聞こえて切なくなる。西鎌方面へ行く方も多いが下山しよう。初日のガスと違い快晴なので最高だ。

【鏡面世界】
双六池から鏡平区間も最高!笠ヶ岳が見え、穂高連峰も近づいてくる。日差しは熱い。今回は念のためチェーンスパイク・バラクラバを持ってきていた。スパイクの出番はなかったけど、バラクラバは使えた。日除けの幌を持参しなかったので着用。暑いかと思ったが通気性がいい。さすがは札幌の販売会社が企画しただけのことはある。顔の日焼けは防げた。穂高連峰を目の前に、葉を1割残した明るい森を抜け鏡平山荘に着いた。早速神水を購入。

【アキバ系】
下界では飲むことのないコカ・コーラをGETし美味しく頂く。そしてお待ちかね『逆さ穂高』でミッションは達成した!?それではわさび平へ!ここからがハード。シシウドヶ原まで岩が登山道にランダムに埋め込まれていて歩きづらい。しかも暑い。稜線には風はあったのにこちらにはない。”風の無い谷佐俣谷”暑すぎる―しかも太陽はほぼ真上。結局わさび平まで日差しにやられる。そしてこの道わが旅路長い道のり〜距離がある〜涸沢ではなく上涸れ沢、下涸れ沢がある〜明大前で乗り換えかーい。そして秩父沢もある!?東上線と西武線どっち使えばいいんかーい。やっぱり富山地鉄に行った旧西武5000系レッドアロー号かなー『特急ちちぶ』

【日付変更線】
小池新道はスバラシイ。コアな人にお勧めする。もうご存じかと思いますけど、登山道腹いっぱいなのにどんどん進めてくる。笑える。下山時の太郎平から折立、横尾から河童橋も食べさせてくれますけど、こちらは〆の舗装林道まで出てくる!?登山靴だとグリップが効きすぎるー
その林道奥丸山分岐に着くころにはもう季節は夏。秋から夏に変わりました。晩夏ですけどね。
午前中の冬毛に変わりつつある雷鳥のいる晩秋から、野菜が水に浸してあるわさび平の夏に戻ってきました。また小さなのぼり旗が夏を感じさせ楽し気な雰囲気。時間も時間なので小屋前で休んでいる人も宿泊者なのか数えるほど。ここで回復アイテムを購入!!

【ヒグラシ】
きゅうりとトマトがうまい!!これが食べたかったー
ジュースはもう新穂高なので我慢。水は双六で補充したので不要。夕暮れの夏山、夏の終わりを感じつつ笠新道分岐に到着。ゴムパイプから水が流れている。現地に表示はなかったと思うが地図には水場の表記。飲んでみた。ちなみにこの水管はわさび平からきているように思う。林道途中でこの管が破損し漏水している箇所があった。味は水管の香りがし美味しくはなかった。人気のない林道を歩く。山肌の崩落が凄い調べてみるとクリヤノ頭や錫杖岳の下部にあたる。上部の山容もなかなか険しい。地図上では整備不良、バリエーションルートになっている。見たところかなり楽しそう。だけどクリヤ谷ルートから双六池ってヤバそうです。そうしているうちに登山ゲートを通過。辺りは薄暗い。車道Y字路でいきなり軽商用ワゴンが出てきたからビックリしたー

【ナイトハイク再び!!】
なんとか明るいうちに着いた新穂高センターで休憩。サンガリアのラムネを買っているともう暗闇。センター前にはバス停がある...そして私はバス旅じゃない。はい、フリー自家用車登山家の皆様お待たせしました。新穂高はこれで終わりじゃないんです。鍋平駐車場の方は最後に〆の登山があります。林道が〆じゃないんですね〜地図だと近くに見えますがリアルだとボリュームは少しあります。これ初心者にはお勧めしないです。真っ暗だし熊が身近そうです。CT1時間でした(爆)ここ、8月の五竜〜唐松より難易度高くないか!?路面は土、雨も降っていないのに所々ぬかるんでいる。そして私のミスだが、ヘッデンを三俣で充電したはずだったが充電不足で省エネモードに切り替わり豆球ともし火位の明るさ、替えの電池はあるけどザックの深層部に…
人気がなく、まるで深夜と思える寂しさ、新穂高ロープウェイ鍋平高原駐車場に着くと後は少し下るだけ。ここで温泉の湯気かと思ったらまさかの濃霧。元々分かりにくい駐車場入口の取り付きが余計に分からなくなった(焦)豆球並みの明るさで取り付きを発見。ススキの藪漕ぎで何とか車にたどり着いた。
認めたくはないけど今回の山行で一番冒険に近かった(´・ω・`)

【安房峠】
双六の水は新穂高センターで捨てていた。軽い気持ちで半分残していた自販機のラムネ500mlを飲み干した。まさかここまでとは、自宅に帰るまでが…というがこんな所で身をもって知ることになるとは…
気を取り直して新穂高温泉に向かう。普段はそう使わないがフォグライトオン!鍋平降りた頃には霧は消えた。初見で暗く分からないので通り過ぎており、結局さわんど温泉にきていた。腹が減ったので松本へ、21:00対向車線の交通取り締まり、何台も捕獲されていた。山行帰りは長野の取り締まり現場を目撃しやすい。交通安全運動終了直後ということで安全に最大限注意を払いスシローに到着。ドンキでジュース数本とバンドエイドを購入。佐久方面へ

【ワンハンドステア】
それは軽井沢に入ろうとする前だった。運転中、何か鼻水が出てきた。いや違うこれはあれだ、咄嗟にティシュを取ろうとしたが近くにない。仕方なくスシローでGETしたウェットティッシュを詰めた。詰めたが目が粗く染み左手は血まみれだった。車の流れはよくそのまま碓氷バイパスに突入していた。時間帯的に車列の車速は高い。水晶岳下山時と同じくワンハンドトレッキングポール使用のように峠を下った。”ここは筑波じゃないぞー”なかなか眠らせてくれない。
高崎のENEOSまで走った。ナイトハイク・ナイトドライブ・ナイトツーリングは初心者にはお勧めしない。

【終章・食糧等】
[山行前→終了時残り]
・米500→285g,パスタ150→150g,ウィスキー205→205ml,ミートソース140→140g,ラ王93g3
→1個,アルファ米42g2→2個,フリーズドライシチュー25.5g3→1個,経口補水粉6g10→3個,吸い物粉1g8→7個,SOYJOY30g6→4個,羊羹60g6→4個,珈琲8g10→5個,ハッピーターン28g6→3個,ナッツ140→90g,カレーパン5個入り245→0g,魚肉ソーセージ255→0g,茎わかめ5g10→4個,ブラックサンダー14g10→4個=計3120.5→1657.5g
山行前水を除き20.21kg
・ナイフを別のザックに入れたままで未搭載だった、十徳ナイフのニッパーで針金を切断しヘルメットを補修した。

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