北アルプス(新穂高〜槍ヶ岳〜鷲羽岳〜水晶岳〜雲の平〜薬師岳〜立山〜剱岳
- GPS
- 76:54
- 距離
- 81.1km
- 登り
- 8,465m
- 下り
- 7,148m
天候 | 全行程ほぼ晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
27日:バスで新穂高まで7:00〜8:30(2100円) |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
【アプローチ】
広島〜岐阜県飛騨高山
やってしまった・・・
朝、ドアがガチャっと空く音で目が覚めた。吉岡さんが「ちょっと何やってんの!?」みたいな感じで入ってきて状況が分かった。集合時刻は5時。時計は5時20分くらいだった。!!!!!!前日にパッキングはできていたからあわてて着替え、原付でかっ飛ばした。自分の寝坊癖は重々承知して、携帯アラームは頭の近くにおいて、床に何もしかずに寝たりしていたのに・・・。電車の出る20分くらい前に駅について、そのあとは何考えてたかあんまり覚えてません。とりあえず巻頭言せずに夏合宿本番が始まったのでした。
まさかのリーダーの失態で始まった夏合宿は無事、0泊目の岐阜県高山駅に着きました。ここからはテンション上げていこう。高山といえば高山ラーメン!そして温泉の街なので足湯!リフレッシュして合宿に備えました。恒例のステビバは駅の真横に交番があったので少し歩いて小さな公園に行きました。神社の隣のひっそりとした公園でマットだけしいて寝ました。
【1日目】
新穂高温泉〜槍平小屋
やってしまった2・・・
高山駅からバスで新穂高温泉につき、ザックを準備していたところ・・・・ない!!?地図ケースがない!!回想するとたぶん電車の網棚に忘れたろうと思います。そういや2年の時は靴忘れたなーとかはいまなら言えますが・・・必死に落ち着こうとしながら、土産物屋でボールペンだけは買いました。幸い地図は多かったので、1日目の地図だけしか入れてなく、エアリアも持っていたので、ウエストポーチで代用しました。本部の吉岡さんに「万が一合宿中止とか言われたら・・・?」と最悪な状況を思い浮かべながら電話しました。
いろいろありましたが新穂高を出発。ここはまだ標高も低いので林道やいつもの感じの登山道を進み、沢沿いの道になった。水と緑がきれい!空が青い。穂高平までは歩きやすい道であまり登らない。やっぱ明日は相当登るんだろうな。
【2日目】
槍平小屋〜槍ヶ岳〜西鎌尾根〜双六小屋
さあ槍ヶ岳を目指しひたすら登ります。登るうちに振り返れば笠ヶ岳が見え前には槍の頂上部が見えてきます。最近のワンゲルではごっついPtとはいわれているだけあり、約5時間のコースタイムを3時間ほどで槍ヶ岳山荘到着しました。
槍ヶ岳はガスっていて雲の動きが早い。槍の山頂に登るのはスリリングで面白かったです。まだ10時くらいだったので次のテン場いけるやろ!と西鎌尾根を双六小屋まで歩き出しました。途中野生のニホンザルを発見。サルもいいけどクマ見れんかな?クマ見たい!(近くはいやだけど)
双六小屋まで15時30分にはつく算段だったのですが、ペースが落ちて16時になってしまい途中気象しました。双六小屋はこの日「焼肉食べ放題」で有名な歌手が来ていました。
【3日目】
双六小屋〜双六小屋〜三俣蓮華岳〜三俣山荘〜黒部源流
昨日の反省を生かし今日は短い行程にしました。しかし今日は晴天!双六岳はなだらかな山で登ること自体はラクですが景色がすごい。360度の展望で槍・穂高・笠ヶ岳、黒部五郎岳、薬師岳、鷲羽岳、水晶岳・・・と名立たる山々が見えます。三俣山荘にも11時前にはついてので、休憩してから黒部川の源流地点を見に行きました。場所そのものは「まあ、このへんなんだろうな」という感じで一点から湧き出しているようなところではなく、水量のある沢でしたが、黒部川の源流に来た!というのは達成感がありました。
【4日目】
三俣山荘〜鷲羽岳〜ワリモ岳〜水晶岳〜祖父岳〜雲の平
今日は見所たくさん。まずは鷲羽岳。この日も晴天で展望抜群。水晶岳では四国の綱附森であったイヌのおじさんに山頂で出会った。そして以外に面白かったのは祖父岳。山頂はこれまでの山と少し雰囲気も異なり、黒い岩がごろごろしていて大量のケルン群があった。しかもライチョウの親子計4羽発見!5人中4人は夢中で写真を撮っているころ一人は黙々とケルン作りをして、相当立派なのを作っていた。
テン場は雲の平。広々とした高原が広がりその中を延々と木道が続く様子は、アルプス最奥地といわれても納得できる。しかしここにも立派な小屋はあり、道のりも(雨に降られなかったこともあるが)そんなに大変なものに感じなかった。むしろ人間の自然に進出する影響力のスゴさを感じた。
そしてここではこの合宿である意味一番あせった事件も起こった。トイレに行ったカイチがあまりに帰ってこないので「ちょっとみてくるか〜」と言ってみると。トイレの前でうずくまっていて、鼻を押さえていた。足元には血だまりができていた。「あ、なんか血が・・・。」っておまえけっこう出てるよ!!!!びっくりしてテントまでパーメンを呼びに行き、トッペ押さえ、水で冷やしたりして止めた。そのあとはトイレの前にできた血だまりを水場まで何往復もして水で流した。カイチにはスポドリ2リットル分渡して飲めるだけ飲むように言った。鼻血の跡は「あ〜なんかふらふらする」とか言いながら歩いていた。
【5日目】
雲の平〜薬師沢〜太郎平小屋〜薬師峠キャンプ場
この日はきつかった・・・。この日の行程はまず雲の平から薬師沢まで約600メートルおりた、この合宿初の長い下りで足にこたえた。これ登りだったらなえたな―というような長い下りだった。薬師沢は黒部川がきれいで沢登りも楽しそうだなと思った。ここからは薬師平まで約400メートル登った。この道は緩やかだが長い!その途中、カイチの足に異変が・・・。足の甲あたりが痛いらしい。ちなみに田口は2日前から痛いみたいで、みのるんはいつからだったか。とにかく調子がいいのは渡部・枡田だけという事態に。この日僕のザックは5日目にして最重量を記録したような気がします。まあはじめから25キロ以上ありますからね!3年間錬成したたまものです。
【6日目】
薬師峠キャンプ場〜薬師岳〜北薬師岳〜スゴ乗越小屋
今日はいよいよ薬師岳!古川さんから景色最高と聞いていたのでテンションあがります。きつい登りではないけどなんか長い。天気は今日も晴れ。いい調子です。薬師岳山頂からは剱岳が近くなってきた。
【7日目】
スゴ乗越小屋〜スゴノ頭〜越中沢岳〜五色ヶ原
薬師岳を過ぎると五色ヶ原に出るまでちょっと地味な感じの道が続く。出来事と言えば、1年のころからはいているズボンが限界を迎え尻に穴があいてしまったことだ。もう生地がぼろぼろで引っ張っただけでびりびりやぶけた。医療タッパーには裁縫道具も入れていたので、この日からテン場では毎日裁縫タイムとなった。
五色ヶ原はきれいなところで山荘のトイレはきれいだった。ここまで雨なしの晴れ続き。予備日5日も設定していたのがうれしい誤算だったが、食糧が余りそうなので、この日は昼食を作って食べた。やっぱ昼飯はいい
【8日目】
五色ヶ原〜ザラ峠〜一の越山荘〜雄山〜大汝山〜ライチョウ沢キャンプ場
この日はいよいよ立山に登る。一の越山荘まで来ると一気に人が増えた。しかも子供が多い。新潟の小学生が登りに来ていたようだ。先生と話すと恒例行事のようだった。いいな-。立山に登る途中、だんだんと雲行きがあやしくなってきた。ついに雨が降り出し、立山では展望なし。霧と小雨の中雷鳥沢へ下って行った。雷鳥沢のキャンプ場はかなり広く下界のキャンプ場のようだった。山ガールっぽいのもいた。
【9日目】
ライチョウ沢キャンプ場〜剱御前小屋〜剱沢キャンプ場
これまでの行程を考え、今日は半分休養みたいなもので短かった。8時30分に剱沢キャンプ場につき行程終了。相当暇を持て余した。みんな結構元気だったし。この日も昼食を作って食べた。差し入れでもらったプリンも作ったが意外とおいしかった。昼飯を作っているとき30〜40代くらいの登山グループのおっちゃんに「おっちゃんらもうおりるから余った食糧あげるよ」とか言われたけどこっちも余っているからいらん。けどおっちゃんは「いいから、いいから。わかいんだからたくさん食えよ」みたいな感じで強引に押し付けてきた。僕は必死に「も・ら・う・な」とアイコンタクトを送っていたがカイチが受け取ってしまった。しょうがないから昼飯を増やしたけど、味噌はいちばんいらんかった。普通に冷蔵庫に入っていそうなカップの味噌が半分近く残っていた。なんかそれが一番覚えている。
【10日目】
剱沢キャンプ所〜前剱〜剱岳〜前剱〜ライチョウ沢〜室堂ターミナル
いよいよ剱岳だ。この日も快晴。人が多いテン場は4時にもなると人がガサガサ動き始める。テントは残しサブザックで出発した。まだあたりは暗かったが、ヘッドランプの明かりが登って行くのが見えた。剱岳の登りは今までで一番危険な道だったかもしれないが、恐怖はなくアスレチックを登る子供に帰ったみたいだった。ついに山頂にたつ。ここまで来てもまだうっすら槍が見えた。ついにここまできたか〜という達成感を感じたが、結構あっけなくおわったなという感じもした。ただいかんせん人は多かった。
剱岳の帰り道、前剱まで戻ってくるとまたもやカイチが鼻血を出した。ここで貧血になったらやばいなと思っていたが、スッととまってよかった。けどこのおかげで美人な山ガールにティッシュや冷えピタをもらった。話を聞いた建築の先生をしているらしい。うちの大学にこんなせんせいいたらなあ。
剱岳を後にし雷鳥沢まで戻ってきた。このしんどい時にあえて「有毒ガスが出ているので立ち止まらないでください」とサイレンが鳴っている地獄谷を通った。硫黄の臭いで涙と鼻水とよだれが同時に出てきてマジで死にそうだった・・・。
そんなこんなで10日間の合宿も無事踏破。みんなお疲れ様
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