花の大雪山塊周回 旭岳〜トムラウシ〜天人峡へ 滝雲・白虹素晴らしい 3泊4日道央遠征
- GPS
- 50:48
- 距離
- 49.5km
- 登り
- 2,375m
- 下り
- 3,353m
コースタイム
- 山行
- 5:40
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 6:03
- 山行
- 9:46
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 10:16
- 山行
- 8:27
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 9:13
おおむねコースタイム通り。
天候 | 4日間とも晴れ ※標高の高い山(旭岳やトムラウシ、十勝岳)は10時過ぎると雲が集まってきて展望きかなくなるケースあり、早めの行動が必須です。 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
22日(金) 地元草加5:00ーリムジンバス→6:00羽田第2空港6:45ー飛行機(AirDO)→8:30旭川空港→ワールドネットレンタカー9:00−レンタカー→9:50旭岳無料駐車場9:57−徒歩→10:00旭岳ロープウェイ山麓駅10:15−ロープウェイ→10:25姿見駅 旭川空港よりワールドネットレンタカーで車借り受け 早割で3泊4日Sクラス(ノート)がなんと1万円の格安でした(北海道の夏は高いので破格です)。3人で乗るには十分の大きさ。 https://worldnet-rentacar.co.jp/asahikawa-airport/ 旭岳ロープウェイ手前に無料駐車場があり満車でしたが、運よく駐車できました。 停められない場合は、有料駐車場1日500円があります。 山麓駅では土産・軽食あります。旭岳のバッチもあり。 姿見駅でも土産・軽食あります。ビール、バッチは姿見駅で購入。 http://wakasaresort.com/asahidakeropeway/ 24日(日) 天人峡登山口13:25ータクシー→14:00旭岳無料駐車場ーレンタカー→14:25天人峡温泉天人閣15:30−レンタカー→美瑛観光(北西の丘展望公園・だいまるにて早い夕食・買い物)18:00−レンタカー→18:25白金青い池→18:50国設白金野営場 下山後は東交ハイヤーさんに電話連絡して天人峡温泉の登山口駐車場まで来てもらいます。電話後25分で来てくれました。天人峡温泉はドコモ電波通じます。 そして旭岳ロープウェイまで送迎してもらいました。約30分、5,160円の支払い。 http://tokohire.web.fc2.com/ 25日(月)十勝岳登山→富良野観光→帰路に着く 最終日の十勝岳は↓ http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-927189.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
●参考資料 山と高原地図「大雪山」 ヤマレコの皆さまの記録 北海道の水場はキタキツネのエキノコックス注意の為、煮沸及び濾過が必要です。 冷たい水を飲みたかったので今回は濾過機を用意しました。 参考:スーパーデリオス 500mlペット一杯にするのに2分位かかったでしょうか。 水を押し出すような容器じゃないと時間が掛かりそうです。今回はプラティパスに濾過機ヘッドを接続して上から巻きながら濾過しました。 ●姿見駅〜旭岳 姿見ノ池からは噴煙がよく見えます。 旭岳へは砂礫地のひたすら直登します。この時期でも風があると結構寒さを感じました。山頂からは360度の大展望。雪渓はありません。 ●旭岳〜北海岳〜白雲避難小屋 旭岳からの下りで広い設計がありました。幕営地はまだほぼ雪渓に覆われています。 鞍部はお花畑でした。その後緩やかなアップダウンが続きます。北海岳までの稜線歩きは素晴らしい景色です。北海岳より先には固有種のキバナシオガマ、エゾオヤマノエンドウなどが咲いていました。 ◎白雲避難小屋 避難小屋使用料1,000円、幕営協力金300円。トイレ2カ所。 雪渓の水場あり(柄杓があるため入れやすかったです)。 小屋2階は40番位まで振ってありましたが利用者20人と空いていました。 2階がいっぱいになると1階に入ります。外にベンチが2か所あり。 ●白雲避難小屋〜忠別岳〜五色岳〜化雲岳 なだらかな地形です。滝雲の通り道でガスが通り易そうな地形です。そのため高山植物の宝庫で特にコマクサの群生は素晴らしい。 忠別沼付近の御花畑が満開でした。 忠別岳への登りからはあまり花がなくなります。 五色岳から先はハイマツ帯で景色はあまりよくありません。 ●化雲岳〜トムラウシ〜南沼 化雲岳の直下はチングルマをはじめとするお花畑でした。木道が整備されていて歩きやすいです。 化雲岳から一気に下り登りかえすと日本庭園です。最初は木道が整備されていますが、その後は岩稜帯で岩の上を渡りながら進むようなルート。迷いやすいので目印を見落とさないように注意。特にトムラウシ方面からくると目印がわかりづらいので。蓼科頂上みたいな岩稜帯をイメージすると良いでしょう。 ナキウサギ生息地を越えてロックガーデン岩稜帯の急坂を登ります。ここもルートが不明瞭なので要注意。 急坂が終わるとなだらかな登山道を経て北沼分岐にでます。 トムラウシへの直登ルートはやはり岩稜帯で不明瞭なので目印を注意深く追ってください。迂回ルートは若干雪渓を渡る個所ありますが、問題ないかと思います。 南沼側からトムラウシへの登りは岩稜帯です。しっかりした足場なのでゆっくり歩けば心配なし。山頂はそれほど広くありませんでした。360度の大展望です。雌阿寒・阿寒が見えたような。 ◎南沼キャンプ場 もう少し平らな場所をイメージしていましたが、なだらかな斜面でした。岩と花に囲まれて素晴らしいテント場です。トイレブース1ヶ所。携帯トイレを使えるようになっています。ガイドツアーの人は50m位登って行ったところの岩の割れ目をお手洗いとしていたようです(2人1組で行って見張りしていたカンジ)。 雪渓が豊富で冷たい水が流れていました。もちろん煮沸及び濾過器通します。 ●化雲岳〜小化雲岳〜第二公園〜第一公園〜天人峡 小化雲岳(ポンカウン)まではなだらかな稜線歩きができました。トムラウシから十勝への稜線を見ながら、花も多く素晴らしいルートです。 小化雲岳から第2公園への下り。前半は旭岳を見ながらのチングルマのお花畑を通ります。眼下に第2公園が見えてくるあたりからの下りが足元も見えないくらいの笹漕ぎになり大変でした。 本来第2公園あたりはドロドロの登山道のようですが、今回は多少水があるものの足が潜るほどじゃなくてよかったです。雨が降った後は大変だと聞きました。 第一公園は湿原帯で木道が整備されています。今がちょうどワタスゲ、キスゲが満開でとても良い湿原でした。 それ以降は樹林帯のなだらかな下り。いやになるほど長いです。滝見台からは地図だと急坂となっていますが、実際は九十九折れでなだらかな斜面を折り返して下っていきます。 注意:天人峡にはバスが通っていません。アクセスのとこに書きましたがタクシーになります。 |
その他周辺情報 | ●温泉 天人峡登山口から橋を渡ってすぐにある歴史ある「天人閣」にて汗を流しました。1000円也。 側面が天然の岩になっていて、浴槽は2か所(39℃と42℃)。飲める温泉でした。 露天風呂も広いんですが、アブがいて長居できませんでした。 ●観光 予定通り下山できたので十勝岳の白金国設野営場に行く前に美瑛に足を運びました。 美瑛の道の駅→スーパー→北西の丘展望台→だいまる→コンビニと寄りました。 美瑛駅近くの道の駅でもらったカレーうどんのパンフに書いてあった「だいまる」のご当地グルメ、美瑛豚かつカレーうどん美味しかったです。 |
写真
感想
北海道百名山遠征を昨年からスタートしたわけですが、昨年は道東3座を無事に終え、今回は第2回「道央」をターゲットに大雪(旭岳・トムラウシ・十勝岳)の3座をまとめて登る計画を立てました。
飛行機を使う計画は屋久島、道東に続き3回目でようやく慣れてきた感じで、今年も3月から計画を立て、初め4月には飛行機の手配を開始しています。毎回天気だけは本当に心配がつきません。幸いなことに終日好天続きで非常に満足度の高い山行になりました。
●1日目 姿見駅〜旭岳〜白雲避難小屋
飛行機到着後、直接登山開始したため、少し遅めの出発でした。途中であった地元の人と話をした時に聞いた話では大雪山塊は午後、ガスにまかれることが多いとのこと。
初日はご多分に漏れず姿見駅に着いた時には一瞬晴れたが登り中はガスにまかれる。それが頂上に到着したら北から東方面は展望がどーんと広がっていた。旭岳からは雪渓を気持ちよく下り北海岳の稜線歩きの景色は素晴らしく、この山特有の固有種キバナシオガマやエゾオヤマノエンドウについて行きかった人に教えてもらえ花を愛でながら歩く。ほぼ予定時刻に白雲岳避難小屋に到着した。
テント泊の予定だったが、小屋は空いていた(おそらく2階は20人位だった)ので小屋泊にした。テント場代300円に対して、宿泊代1,000円とわずか700円の差でテント撤収の時間を圧縮し行動を早められるなら安い物です。かつできた水を煮沸&濾過で作りながら、旭岳地ビールと芋焼酎で歩いたコースを振り返り楽しんだ。
●2日目 白雲避難小屋〜忠別岳〜五色岳〜南沼
早朝3時起床。食事を済ませ4時過ぎに出発する。登山道に立つとトムラウシまでは遠く、その手前高根ヶ原付近にかなりレアな自然現象の「滝雲」が流れている。その滝雲発生地の幻想的な霧の中を歩いていると更にレアな自然現象の白虹!とにかく素晴らしすぎて「もう何も言えね〜」「キレイ・・・」を連呼していた。足元は花畑が素晴らしい。
その後も忠別沼の畔のチングルマを中心にしたお花畑が印象に残る。
ガスを抜けて忠別岳に到着したころにはトムラウシは雲に覆われ、その偉容をうかがい知ることが出来なくなっていた。五色岳付近からは標高差の少ないハイマツ帯を化雲岳分岐まで歩く。行動開始してから6時間でたどり着いたお花畑は、チングルマで白い絨毯が敷き詰められているようだ。
日本庭園に入るとちょっとしたアクシデントが発生。なんと仲間の登山靴かかとが剥がれてきてしまった。応急処置で赤テープで固定してだましだまし歩く。この辺からは岩稜帯となる。折り重なったいくつもの岩を選びながら足を運ぶ。浮石があり、ルートも不明瞭、さらに重い雲の中に入り視界もさえぎられてきて、先頭は非常に神経を使った。
ガスの中、急坂を登って北沼分岐に到着する。展望も効かないので迷わず迂回ルートを使って南沼についた。歩くこと10時間、ほぼ予定通りにテントを張れたので安堵した。持参した蕎麦焼酎とスピリタスで宴会に入る。スーパーデリオスでろ過した冷たい水で割った酒は旨い。ガスが時々晴れるが、トムラウシの頂は明日にとっておくことにした。
●3日目 南沼〜トムラウシ〜化雲岳〜天人峡
本日も長い工程なので早朝3時に起床。食事をして4時過ぎに出発した時にはヘッドライトも必要ない。テント場に来たので早朝トムラウシに登る。トムラウシは岩峰で展望が効くが振り返ると朝日を浴びた十勝岳方面へと続く山様が浮かび上がってきて、この光景も美しい。山頂は360度の大展望が待っていた。歩いてきた旭岳からの稜線、明日行く予定の十勝岳、地元の登山者がお勧めのペテカリ岳、石狩岳。いやー遠かったが歩いた甲斐があったものだ。
トムラウシから下山して化雲岳を目指す。前日は雲がかかり見えなかったトムラウシを振り返ると、前日はガスでかえってよかったなと感じた。化雲岳では地元登山者が休憩していた。しばし彼と話していろいろと北海道の山について教えてもらった。彼曰く「大雪の中心にある化雲岳はもっとも素晴らしいところ、ここからみるトムラウシが一番良い」と言っていた。たしかに360度の展望、直下のお花畑、山頂にある岩峰と特徴がある山でまた訪れたい場所ではある。
化雲岳から天人峡への下りはまだまだ長いが、小化雲岳への稜線歩きもまた気持ちよい。小化雲岳から第二公園に続く下山路では前半はお花畑の気持ち良い歩きが続くが、急斜面の下りになると刈り払いがされていない笹漕ぎで少々うんざりする。ドロドロの登山道として有名な第2公園付近は、若干水たまりがあったものの、ここ数日雨が降っていないこともあり、足首まで没するようなところがなかったのは天気に恵まれた。
第一公園につくと木道が整備され、湿原帯には白いフワフワのワタスゲと黄色いキスゲが咲き誇っていてこれまた見ごたえがある。惜しむらくは旭岳方面は既に雲がかかってしまったことか。
第一公園を過ぎると延々と樹林帯歩きとなり、これがまたうんざりした。そして無事に天人峡に下山。
北海道の山の懐の深さはなかなか本州では味わえないもので、毎年1回は訪れたいと思ってしまうほど素晴らしい3日間でした。そして翌日の十勝岳に向かうのでした。
素晴らしい写真、そして詳細な記事、こちらも一緒に行動しているような気になる臨場感。YAMA555さん、さすがです(^O^)/
いつか行ってみたいけど、遠すぎてなかなか行こうという覚悟が出来ない北海道の名峰、あっさりと計画的に完登している行動力もさすがです(^O^)/
白い虹ってあるんですね(@_@)
kazさんコメントありがとう。
北海道は登ったら素晴らしい山ですが、飛行機を使う登山は前段階の準備が大変ですね。
それでもようやく多少なりとも慣れてきました。
来年は幌尻に行こう(雨降ったら羊蹄山へ変更)と思ってます。
もしよろしければテント泊でいかがですか。
白虹は尾瀬ヶ原でよく見られる現象みたいです。霧がかかっていないと発生しないので今回は本当にラッキーでした。幻想的でお目にかかれて感動しましたよ。
今年から北海道の山歩きをはじめようと思い参考記録を見せていただきました。詳細な記録で、臨場感があり、また豊富な写真がきれいで感動しました。
越谷の私にとって大変参考になるメモが多く大いに役立てて行きたいと思います。
私もこのような参考記録をあげれればいいのですが。(^^; 頑張ります。
myshd6405さま
コメントありがとうございます。
越谷にお住まいとは!お隣の市ですね。足跡残させていただきましたが、山形の記録が2つ。YAMAは田舎が山形なのでこの辺もなんか親近感がわきます。
数年前から北海道を始め第1回が道東、第2回が道央、そして今年の夏は利尻に行こうと思っています。北海道となると交通情報を調べるところから非常に大変なので、同じように思っているヤマレコユーザーさんに少しでも参考になればと記録書いています。
こういうコメントいただけると書いた甲斐があるなーと嬉しいですね。
もし何かありましたら、わかる範囲でお答えしますのでメッセージください。
楽しい山行ができますように。
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