新穂高温泉より鷲羽岳、水晶岳、黒部五郎岳、三俣蓮華岳、双六岳縦走


- GPS
- 80:00
- 距離
- 55.4km
- 登り
- 4,303m
- 下り
- 4,289m
コースタイム
- 山行
- 8:50
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 10:40
- 山行
- 7:14
- 休憩
- 2:16
- 合計
- 9:30
- 山行
- 8:25
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 9:10
天候 | 初日:雨、2日目:晴れ、3日目:雨、4日目:雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
新穂高温泉の登山センターで登山届&下山届を提出 コースは、良く整備されている。 |
その他周辺情報 | 新穂高温泉の中崎山荘「奥飛騨の湯」に入浴(入浴料:800円) |
写真
感想
先週の剱岳&立山への山行に引き続いて、お盆休みを利用し、8月15日(月)〜18日(木)で黒部源流の三俣蓮華岳、鷲羽岳、水晶岳、黒部五郎岳、双六岳に登る計画を立て、8月14日(日)深夜23時発の毎日アルペン号の予約を取った。
しかし、直前になって、この週の天気は曇り時々雨の予報となり、計画通り出かけるか直前まで悩んだ。しかし、家にぶらぶらしているより、山に行く方が楽しいということで、計画通り決行することとした。
この週の天候が悪いこともあり、しかも週の半ばに台風が本土直撃という予報のせいもあり、バスは、定員の半数以下だった。
15日早朝5:15に新穂高温泉に着き、登山センターで準備をして登山届を提出し、5:30に20圓離競奪を背負って本日の目的地の三俣山荘を目指した。出発時の天気は、薄雲り、なんとか三俣山荘までもってくれと念じながら、一緒にバスを降りた76歳の方とわさび平を目指した。わさび平に6:35 に着き、小休止。小池新道を鏡平目指して登っていくと鏡平の手前の熊の踊り場で早くも雨が降り出した。やむなく、雨合羽を羽織り、鏡池についたが、ガスと雨で何もみえず、9:55に鏡平小屋に到着した。雨が降っており、テントを背負っていた割には、順調なペースだった。更に先を急ぎ、弓折乗越に11:00に着くと、なんと雷鳥の親子がお出迎えしてくれた。先週の快晴の剣岳&立山登山では、会うことが無かった雷鳥に早速会え、慰められた。中間目的地の双六小屋に12:10に着いたが、雨脚が強くなり、登山靴の中がグショグショになってしまったため、昼食休憩をとることとし、ザック等を外において、食堂に上げてもらい、カレーを食べ英気の回復に努めた。
まだ、時間が早かったため、三俣山荘を目指すこととし、12:50に出発した。双六小屋で休んでいた頃が一番雨脚が強く、徐々に弱まってきた。14時頃には、雨が止み、ガスも徐々に薄れてきて、14:50に三俣峠に着く頃には、槍ヶ岳や穂高岳の稜線が見えるようになっていた。丁度、先行していた登山者が三俣蓮華岳に登って行ったので、急遽予定を変更して登ってみることにした。この判断は、大正解!! 山頂に登ると、徐々に青空が広がり始め、三俣蓮華岳から明日以降に登る予定の鷲羽岳、水晶岳、黒部五郎岳を始め、薬師岳、笠岳、槍ヶ岳、穂高岳等の360度のパノラマが開けていた。天気予報では、曇り時々雨だったが、こんな素晴らしい絶景を見ることができ、出かけてきた甲斐があったと一人ほくそ笑んだ。
しかし、今日はテント設営が待っているため、後ろ髪をひかれる思いで、三俣山荘を目指し、16:10にテント場に着いた。到着が遅くなったため、テント場は上の方しか空いておらず、上部にテントを設営した。テント場と山荘の間は100m程離れており、トイレや水場も山荘に行かなければならないので、ちょっと不便だった。この日は、月が満月に近く、夜中も煌々と輝いており、星空を楽しむのには明かす過ぎた。しかし、満天の星空で明日の登山が楽しみになった。
翌朝目を覚ますと、青空が広がっていたため、雨具、水、食料をサブザックに詰め込み、4:50にテントを設営したまま、鷲羽岳を目指した。徐々に太陽が後方の三俣蓮華岳や黒部五郎岳を照らし始め、遠くには乗鞍岳や御嶽山も確認できるほどの天気だった。ただし、台風の影響があったのか、富士山や南アルプスや八ヶ岳は雲海の中だった。
6:00に鷲羽岳に到達し、73番目の百名山の登頂となった。引き続き、水晶岳を目指し、途中ワリモ岳にも登ってみると、薬師岳が指呼の間に雄大な山容を横たえていた。ワリモ岳から水晶小屋まで、楽しい稜線歩きをして、7:35に水晶小屋の前に来ると、なんと雷鳥が8羽近く、ハイマツと高山植物の間で食事をしている光景に出くわした。こんな好天気なのに、多くの雷鳥に会え、嬉しくなった。
更に、先を急ぎ、水晶岳に近づくと、遠くからは分からなかったが、山頂にかけて鋸状の尾根が続いており、ちょっとひるんだ。しかし、近づいてみると、急峻な峰を巻く形で登山路があり、8:05に水晶岳に到達し、74番目の百名山の登頂となった。
水晶岳から水晶小屋に戻る途中で登山者に呼び止められ、良く見ると、イ昨年までお世話になっていたJ社のTさんだった。世の中は狭いものだとびっくりした。Tさんとは、黒部五郎小屋のテント場で一生懸命担ぎ上げたワインと角で山の話で盛り上がった。
9:30に岩苔乗越に至り、黒部源流域の沢に沿って下り始めると、いろいろな高山植物が登山路の両側で咲き乱れており、ついつい写真撮影に夢中になってしまった。10:20に雲の平分岐に至り、ここから登って10:55に三俣山荘に帰着した。ここで、天気予報を確認すると、午後から天気が崩れるとの話だった。テントを撤収し、12時過ぎに黒部五郎小屋を目指した。
テントを背負っての登り&下りは一気にスピードが落ち、14時頃から予報通り雨が降り出した。このため、雨具を装着して急坂をくだったが、疲れも出て、足取りが乱れることもあった。何とか、14:20に小屋に到着した。この日は、早大の山岳同好会が50名程テントを設営しており、一番奥のテント場に設営した。雨が小やみになり、薄雲の中に星と月が見えていた。
翌朝、目覚めると、ガスがかかっており、雨の予報だったため、今日はテントが濡れる前に撤収し、山荘の庇の下にデポさせてもらい、4:50に黒部五郎岳を目指して出発した。途中から雨が降り出し、合羽をきたり、脱いだりの繰り返しをしながら、広大な黒部五郎岳のカール地形の中を稜線をめざした。今回も身軽だったため、軽快に歩き、6:40に黒部五郎の肩の分岐に到達した。ここでも雷鳥と遭遇した。7:00に黒部五郎岳山頂に到達し、75番目の百名山踏破となった。山頂は、雨とガスが巻いており、登山者がいなかったため、早々に下山することとし、稜線コースを下った。この稜線コースには、岩岩した箇所がいくつかあり、左側はカールで切れたった絶壁となっており、単独行ということもあり、注意深く下山したが、黒部五郎岳のスケールの雄大さを再認識させられるコースだった。
9:00に黒部小屋に帰着し、荷物の再パッキングをして、9:20に次の目的地である双六小屋目指して出発した。しかし、雨が降っており、重くなったザックが肩に食い込み、今回の山行で一番きつく感じる登りとなった。
三俣分岐まで来ると、雨が小やみになってきたため、予定通り三俣蓮華岳から双六岳の稜線コースで双六小屋を目指した。
一端登ってしまうと、巻道コースより稜線コースの方が、アップダウンも少ないため、思いザックを背負った場合、稜線コースの方が、楽だった。
11:35に三俣蓮華岳山頂に着いたが、一昨日と異なり、ガスが巻いており、何も見えなかったため、先を急いだ。尾根道を双六岳に向かって進み、丸山あたりに来た時、10羽近い雷鳥の集団がハイマツと高山植物の茂みで遊んでいるのに出くわした。やはり、天気が悪いと雷鳥と出会える確率が高くなる。
中道分岐を過ぎてから最後の登りを登り切り、13:00に双六岳山頂に到達した。山頂には、登山者は誰もいなかった。この後、双六岳の平坦な稜線を道迷いしないようにケルンを目印に慎重に下り、14:00に双六小屋に到達した。依然、雨が降ったり止んだりしていたが、テントを設営した。夕方になって、北の方の空が明るくなったため、再度小屋まで出かけて、双六小屋からの鷲羽岳等の眺望をたのしんだ。
最終日、ガスがかかり、時々小雨が降っている中、テントを撤収し、5:15に双六小屋のテン場を後にし、新穂高温泉を目指した。帰りも降ったり止んだりの天気で、合羽を着たり脱いだりして6:10に弓折乗越に着き、ここからは一気に下って7:00に鏡平山荘についた。依然として雨が降り続いており、ガスがかかっていたため、更に下山を続け、8:00に秩父沢まで来ると、雨も止み、空が明るくなってきた。9:25にわさび平小屋に着き食べた冷しトマトが美味しかった。下山時は、食料やお酒が空になったせいか、快調に下り、10:35に新穂高温泉の登山指導センターに帰着した。下山届を提出し、その後、中崎温泉で山旅の汗を流し、生ビールで無事下山をお祝いし、14:45初のアルペン号で帰路についた。
今回は、雨の予報の中、20圓離競奪を背負ったテント泊山行で、4日間で55辧⇔濱儿眥禳4300mのタフなコースだったが、ほぼ予定通り歩きとおすことができた。また、初日の夕方から2日目の午後までの間、好天に恵まれ、黒部源流域の自然の雄大さを肌で感じることができ、更に三俣蓮華岳、鷲羽岳、ワリモ岳、水晶岳、黒部五郎岳、双六岳等の峰々を踏破することができ、満足の山行となった。
コメント
この記録に関連する登山ルート

1日目の行程はなかなかハードですね。20Kgの荷物で18Kmの距離はなかなかのものですよ。お歳を考えるとU〜MMM凄いの一言・・感服いたしました!!さらに天気も悪いし・・・
それにしてもすごいペースで100名山を走破してますね。もう年内には完登しちゃいそうな勢いですね。頑張ってください!24日25日と小槍を登りに行ってきます。登攀グレードはさほど難しくはないようです。アルペン踊りを踊れるといいんですが、台風が心配です!!
mmakiraさんから褒めていただくと、嬉しさ倍増です。雨が降ったり止んだりで、雨具を着たり脱いだりしていましたが、逆に快晴でじりじりと照り付けられるより、良かったのかもしれません。
テント泊で、ゆっくり休めたのも良かったものと思われます。事前の天気予報では、4日とも悪かったので、1日目の午後の三俣蓮華岳から2日目の水晶岳まで予想外の好天に恵まれたのが、モチベーションを改善してくれたと思います。
これからも、多くの難関が待ち受けておりますが、一つ一つクリアーしていきたいと思います。
24日〜25日の子槍登攀、天候が回復してくれるといいですね。でも、mmakiraさんの晴れ男の神通力を信じたいと思います。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する