御前峰、お池巡り+別山へ縦走【稜線も山頂も百花繚乱】
- GPS
- 33:53
- 距離
- 27.1km
- 登り
- 2,120m
- 下り
- 2,549m
コースタイム
- 山行
- 7:27
- 休憩
- 2:19
- 合計
- 9:46
- 山行
- 6:25
- 休憩
- 2:13
- 合計
- 8:38
天候 | 8/13 晴れ 時々霧 別当出合い:18℃ 御前峰:20℃ 室堂:27℃ 8/14 霧 南竜山荘:18℃ 別山:18℃ 市ノ瀬ビジターセンター:23℃ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
市ノ瀬ビジターセンター駐車場へ。自宅より約200km、約4時間の道程。 (8/10-15はマイカー規制日) 市ノ瀬〜別当出合シャトルバスにて移動。 5:00〜15:30 20分間隔 (片道: 大人 500円 ) |
コース状況/ 危険箇所等 |
【観光新道】 花◎ 展望◎ 急勾配:別当出合〜別当坂分岐&馬のたて髪 下山ルートに選ぶ方が比較的多いのかな。 【展望歩道】 花〇 展望〇 急勾配:アルプス展望台上部〜柳谷 広がるハイマツの海は室堂平の大きさが実感できる。 【南縦走路(石徹白道)】 花◎ 展望◎ 急勾配:赤谷〜油坂の頭 変化もあって、油坂の頭からは快適な稜線歩き。 【チブリ尾根】 花△ 展望△ 急勾配:御舎利山〜チブリ尾根避難小屋手前 とにかく長く、全般的に勾配はきつい。個人的には登りでの使用は 勘弁願いたい。 |
その他周辺情報 | 南竜ヶ馬場のすべての宿泊は事前に南竜ヶ馬場セントラルロッジでの 受付が必要です。 |
写真
感想
一泊二日での白山満喫の山行計画も、二年続けて二日目の天候不良で、
泣く泣く砂防新道を下ったが、今年はどうだろう?別山まで行けるかな?
【一日目 8/13】
流石に開山1300年記念の年、始発バスを待つ列も半端なく伸びている。
心配したが何とか予定通り始発バスに揺られ別当出合いに到着できた。
今年も「花と展望」が評判の観光新道へ向かうが、岩ゴロの谷地形は
膝を上げて高度を稼ぐが、どうも左膝に力が入らない。右膝を頼りに
泥濘の別当坂を登り切り越前禅定道分岐に出る。
入念にストレッチをして観光新道の尾根筋の登りにかかると早速、
花のお出迎えだ。不動滝を眺めながら登ると稜線を大きく延ばした
別山が姿を現した。昨年は霧の中で見られなかった堂々とした姿が
目の前に広がっている。時々ガスが視界を覆うが概ね晴れの天候だ。
文字通り「花と展望の観光新道」になりそうだ。
足元は朝露に濡れ汚れがひどいが、花びらの水滴がビーズをあしらった
ようで美しい。途切れる事のない花の歓迎と別山の姿に膝の違和感も
忘れてしまった。
気づくともう仙人窟を潜り、湯の谷のダム音が聞こえ出した。
岩稜帯の展望地に出ると、白山釈迦岳が展望に加わり、
そしてこれから辿る観光新道の台地に豆粒のように殿ヶ池避難小屋が
見て取れる。
しばらくして窪地の池を過ぎ、ハクサンフウロが目立つ坂を
一足上がり殿ヶ池避難小屋に出ると、素晴らしい景色が広がっていた。
青空を埋め尽くすような雲海が広がり、360度視界を遮るものは
何もなかった。
小屋前のベンチですっかり寛いでしまったので先を急ごう。
なだらかだった道もしばらくすると再び傾斜が増し、「馬のたて髪」と
呼ばれる本コース最後の急登にさしかかるが、左右に広がるお花畑が
苦しい登りを救ってくれる。
蛇塚の窪地を過ぎ、遠くに見えた黒ボコ岩に出ると静かだった
観光新道とは雰囲気が変わり、いっぺんに賑やかになった。
過去一度も見られなかった、黒ボコ岩と別山の姿もセットでカメラに
収める事が出来た。一つ一つ心残りが解消できて今回は予定通り
事が運びそうな予感だ。
弥陀ヶ原から五葉坂を過ぎ室堂平に出ると、更に人が溢れていた。
定番の白山比弯声勹曚靴慮譱以を眺めながら軽く食事を摂り
山頂へ向かうと同時にガスが上がって来た。
ガスよ来るな!との思いも空しく、ガスに囲まれ文字通りの白山に
なってしまった。
しばらく待ったがガスはしつこく、晴れそうもない。
展望はあきらめてお池めぐりをして来よう。
そそり立つような御宝庫を見上げて紺屋ヶ池まで下り、
反時計廻りでゆっくりと見て回る。
ガスがかかった池の眺めは今一つだったが、畔の平原には今を盛りと
数々の花が咲き乱れ、見事なお花畑が広がっていた。
今回は千蛇ヶ池からショートカットコースに入ってみたが、
おかげでハクサンコザクラやクロユリを見つける事が出来た。
雪融けが遅れたせいもあるのだろうか、7〜8月に見られる花の大半が
見る事ができ大満足。 室堂のベンチでコーヒータイムを過ごした後
イワギキョウの咲き乱れる室堂平を抜け、ハイマツ、オオシラビソの
斜面を下ると、ガスの切れ間に蒼い水面を見せる白水湖や、
伸び伸びと広がる南竜ヶ馬場を見下ろせるアルプス展望台に出る。
ここで最後の小休止をとり、ゆっくりと柳谷に沿って南竜山荘まで
下る。
【二日目 8/14】
晴れ間は望めないが登山に支障はなさそうだ。
体を充分にほぐして山荘を後にする。
カラフルなテントが並ぶ野営場を抜け、南竜ヶ馬場の台地を赤谷まで
一旦下ると、いよいよ油坂の頭までの急な登り返しが始まるが、
ここまでが丁度良いウォーミングアップになって、さほど苦しさを
感じない。
落石に注意しながら岩ゴロの道で急な斜面をジグザグと高度を稼ぎ、
山腹を時計周りに絡んだ登りに変わるとまもなくして油坂の頭に出て、
傾斜が緩む。後はアップダウンを繰り返し標高差200mを稼げばよい。
石徹白道と呼ばれる縦走路に踏み込むと、まさしく花の稜線だ。
緩やかなアップダウンを繰り返し、谷側に鋭く切れ落ちたヘリを歩いたり
次々と変わる花に見惚れたりと、稜線の変化を楽しみながら辿ると
最初の目的地「天池」が現れた。
さほど大きくはないが、ゆったりと広がる池の周りは高山植物の宝庫だ。
ニッコウキスゲ、チングルマ、アオノツガサクラなどが群生している。
居心地の良さについ長居をしてしまった。
その後も、迫力ある支稜を眺めたり、次々と現れる池塘や湿原や池を
眺めたりと、飽きることない風景につられて順調に足が進む。
やがて尾根筋から尾根下に絡むように道が変わると、大きな山が現れた。
御舎利山だ。ピークに上がらず東斜面に絡むように鞍部に出ると
別山・市ノ瀬の分岐となる。別山500m、市ノ瀬9kmの分岐指標を見て
腰を下ろし行動食を口にする。
大きなザックが数個デポしてある。空身で往復する人が多いんだろう。
分岐からわずかな時間で立った山頂は何も見えなかった。
濃いガスに覆われ、御前峰〜七倉山に至る白山のピークはもちろん、
別山平さえもガスの中だ。期待した大パノラマには恵まれなかったが
楽しい稜線だった事で良しとしよう。
別山神社に安全登山を誓って、いよいよ下山だ。
分岐の鞍部から今度は御舎利山のピークに出て左折するように西へ下る。
長い長いチブリ尾根の下り開始だ。
岩屑を踏んでしばらく下ると笹に覆われた展望のない樹林帯に変わる。
時々尾根筋に出るが、概ね尾根下を下るようだ。
相変わらずガスに覆われ展望にも欠けるので黙々と下るうちに、
わずか見上げる場所にチブリ尾根避難小屋が見えてきた。
予定通り小屋で食事にしようと中に入るが、せっかくなので展望の良い
外に場所を探して腰を下ろす。
小屋からの展望は評判のようだが、ままならないものだ。
あきらめていたら僅かの時間だがガスが切れ、その片鱗が垣間見えた。
空腹も癒えたし、残りの標高差1000m・3時間ほどの下りだが
頑張ろう。
笹とオオシラビソに覆われた尾根は単調に感じるが、ガスがなければ
どうだろう?
1400m辺りでしばらくはダラダラに変わり、下り続けの疲れから
解放されてありがたい。
再び単調な尾根下?を下り続けると右手にかすかな沢音が聞こえ出す。
しばらく沢音と共に下ると「水飲み場」の道標が現れる。
地図上では上段床に当たる場所だ。
早速ザックを放り投げ、まみれた汗を流し喉を潤す。
あー、生き返るな〜。
忘れずに水を補給した後、ゆっくり煙草をくゆらせ一息入れる。
コースも谷地形に変わり、数回流れを渡り右手にブナ林を透かして
舗装道路が見えると、空が開けた猿壁堰堤に出て長かったチブリ尾根の
下りもやっと終了だ。
休んで行けと言うように用意されたベンチの誘惑に負けて、
大休止を取った後、今日一日の余韻に浸りながらゆっくりと
市ノ瀬ビジターセンターまで戻り、今回の山行を締めくくる。
【三度目の正直で、やっと二日目も計画通り歩くことができた。
例年より雪融けが遅れたせいか、稜線も山頂も季節の花が百花繚乱。
おかげで「花の白山」を大満喫。
これで展望まで望むのは欲張りと言うものだろうか・・・。
山荘で相部屋になった埼玉のKさん、山登りを修行と捉える岐阜の
青年らとの語らいも含めて、大満足を与えてくれた二日間の山行
だった。】
onetotaniさん、今晩は
あの大行列のバス待ちの中にいらっしゃたんですね
我が家はonetotaniさんの後方、20m位に4:40前に並びだして3台目
バス待ちの時にトイレへ行きましたから前を通ってます
そして...84枚目に微かに我が家の頭が見えてます
今年のお盆、天気が不順でスカ〜ット晴れる日が無く
まずまずの天気は日・月のみ
お互いに目標も果たせ、お花も思う存分に楽しめましたね
追伸:5枚目はヨツバヒヨドリ、100枚目はカライトソウです
?は、お見立て通り合ってると思います
toshi0113さん 今晩は。
そうですか、知らぬ間にすれ違ったりテントの近くを
歩いたりしていたんですね。
以前も室堂平辺りですれ違ったようですし・・・。
当初は12日に入山するつもりでした。天気を考慮して一日ずらして
正解でしたが、バス待ちの列があっという間に延びて少し焦りました。
自宅からは少し遠距離ですが、歩くたびに日にちをかけて
味わいたくなる山ですね。もっともっと知りたい山になりました。
追伸:毎回お花の名前を教えていただきありがとうございます。
onetotaniさん、こんにちは。
開山1300年の記念の年、まずまず天候にも恵まれ、白山を満喫されましたね!
計画通りの行程、何よりです。
今夏のスッキリしない天候が続く中で、良い2日間になりましたね
それにしても多くの花に囲まれて、本当に白山の花は最高です
素晴らしいレコでした。
美しい花々と荘厳な白山の稜線、本当に素敵ですね
ハクサンコザクラやクロユリ、見に行く価値の高い、可憐な花たちにも出合えて良かったです
totokさん 今晩は。
当初の計画を一日遅らせたおかげで、初めて雨具を使わず白山を歩けました。
「開山1300年」PRが効いているのか、バス待ちの賑わいは
半端ないものでしたが、幸い観光新道も石徹白道も静かで、
落ち着いて花を楽しむ事ができました。
雪融けが遅れたせいでしょうか、遅いと思ったハクサンコザクラやクロユリが
見られて、改めて良いタイミングだったと思いました。
圧倒的に続くお花畑は、確かに疲れを癒してくれました。
初めて満足いく白山の二日間でした。
onetotaniさん
こんばんは
はるか籾糠山から眺める白山は雲の中。
しかしながら白山は良い天気。
ちょっと離れているだけでこの違いとは羨ましい限りです。
コザクラに始まりフウロやリンドウまでオールシーズンの花たちが咲きドンピシャのタイミングで楽しまれたようですね。
帰りの別山からのチブリ尾根
私には無理無理でしょうね。
kazu97さん 今晩は。
二日間かけて白山を楽しむ計画はこれで三度目ですが、初めて計画通り
歩けました。
稜線も山頂もどこもお花畑状態で、このタイミングで来られた事が
嬉しくてたまりませんでした。
石徹白道で別山に上がり、チブリ尾根を下る。
予ねてから歩きたかったコースは歩き応えも、見応えもたっぷりでした。
onetotaniさん こんばんは!
沢山歩きましたね。 お疲れさまでした。
特に2日目の南竜ヶ馬場から別山。そしてチブリ尾根で市ノ瀬へ下山。
onetotaniさんの念願のコースを踏破出来てよかったですね。
今回のこのコース、僕なら完全に2泊3日の行程です。
というか、別山までたどり着けるか???ですよ。
次回は石徹白から美濃禅定道で南竜ヶ馬場ですか。なんでも昔は「上り千人、下り千人」と言われるほど賑わった道らしいですよ。
それとも一里野温泉から加賀禅定道で大汝峰ですか?中宮道からお花松原かな?
白山の魅力はこういった古代の禅定道を辿ることかもしれませんね。
sugi-chanさん 今晩は。 そしてありがとうございます。
やっと石徹白道で別山へ、チブリ尾根で市ノ瀬へ下山というコースを
経験できました。濃いガスに展望を閉ざされていてもこの満足感。
晴れていたらどれほどの感激が得られたかわかりません。
石徹白から南竜ヶ馬場 なんて、三ノ峰・南竜泊まりの三泊四日コースですよ。
まだ歩いていないコースも有り、お池から北上もしてみたいし、
魅力が尽きません。
悲願の、晴天での白山登山、初日の前半の展望で
叶えられて、何よりです。別山も登頂されて
感慨深い登山になりましたね。
花も、2週間前とは、微妙に入れ替わってて
いいタイミングでしたね。
ハクサンコザクラとクロユリの
両定番以外にも、たくさん見られて
何よりです。15枚目は、クガイソウだと
思います。
白い虹、本当は、尾瀬でも見たかった
ところです。白山で見れるとは
ラッキーですね。
komakiさん 今晩は。
「花と展望の観光新道」に偽りはありませんでした。
雲海に白い虹、思いもよらぬ景色に出会うことができて幸運でした。
更に石徹白道がこれほど花に恵まれているとは思いませんでした。
いっぺんに虜になりました。
今回の山行で今までの宿題は一通り解決したので、今後はより深く白山を知る
山行にステップを上げていこうと思います。
こんにちはonetotaniさん
私も今年、憧れの山だった白山を初めて歩く事ができて嬉しかったです。
雰囲気も、花沢山なのも、想像したとおりの素晴らしい山でした。極めるなどど言う大それた事は考えませんが、まだ知らない白山を少しづつでも歩く事ができればと思います。
別山も大好きで、御前峰から眺めた姿は素晴らしかったです。昨年上小池から登頂しましたが、onetotaniさんと同じくガスで展望がなくちょっと残念でした。いつかまた行ってみたい山です。白山釈迦岳の稜線も歩けたらいいですね。
僭越ながら、
No70はコバイケイソウ No88はモミジカラマツだと思います。
teppan2013さん 今晩は。
富士山も白山と同じ日本三霊山ですね、 お疲れ様でした。
銚子ヶ峰に登ってこの山域が好きになり、毎年、白山・別山に
足が向くようになりました。
今回で別当出合からのルートは、お池めぐりも含めて全て歩いた事に
なりますが、いづれも甲乙つけがたい魅力があり、更に北側には
どんな景色が広がるのか気になります。
もう少しアクセスが良いと・・・。これだけが難点ですね。
追伸:毎度花の名前を教えていただきありがとうございます。
お疲れさまでした。
白山を満喫する最高の回り方ですね。
二日目が結構キツいように思いますが
今年は花の持ちが良くて登山者には本当にありがたいことですね。
onetotaniさんの写真からその場その場の感動が伝わってきます。
9月2日-3日、お天気が良ければ白山計画中。
大汝峰以北の静寂の白山を楽しんできます。
yoshikun1さん 今日は。
不安定な天候の中、良い日を捉えて御嶽に登られましたね。
人気の山でも、比較的静かなコースで白山、別山を楽しめました。
石徹白道とチブリ尾根は期待以上でした。ガスで展望は奪われましたが
晴れていれば極上の尾根歩きになったと思います。
四年かけて一通りのコースを経験できましたので、次は大汝峰以北の
白山に妄想が広がります。
追伸:南アルプス南部の山旅も是非、御安全に。
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