裏銀座→槍・穂高連峰縦走 (扇沢→上高地)

2017年08月15日(火) ~ 2017年08月20日(日)

• GPS: 70:28
• 距離: 67.6km
• 登り: 7,019m
• 下り: 6,889m

コースタイム

1日目

• 山行: 9:58
• 休憩: 0:49
• 合計: 10:47

距離 11.5km 登り 1,939m 下り 902m

5:08 扇沢駅
6:15 大沢小屋
8:59 9:20 針ノ木小屋
10:32 10:45 蓮華岳
13:33 13:34 北葛岳
15:31 15:45 七倉岳
15:55 船窪小屋

2日目

• 山行: 8:22
• 休憩: 0:58
• 合計: 9:20

距離 10.1km 登り 1,259m 下り 1,191m

6:25 船窪小屋
6:36 6:40 七倉岳
6:47 船窪天場
7:10 船窪乗越
7:19 7:22 船窪岳
9:01 9:03 船窪第2ピーク
11:26 不動岳
12:59 13:15 南沢岳
13:46 13:48 烏帽子田圃
14:17 14:18 烏帽子岳山頂分岐
14:32 15:02 烏帽子岳
15:13 烏帽子岳山頂分岐
15:45 烏帽子小屋

3日目

• 山行: 9:35
• 休憩: 0:34
• 合計: 10:09

距離 14.6km 登り 1,103m 下り 1,097m

6:03 烏帽子小屋
8:44 野口五郎小屋
8:56 野口五郎岳
9:29 真砂岳
9:34 真砂岳分岐
10:45 10:47 東沢乗越
11:44 水晶小屋
12:15 12:32 水晶岳
13:00 13:14 水晶小屋
14:00 ワリモ北分岐
14:16 14:17 ワリモ岳
14:51 鷲羽岳
16:12 三俣山荘

4日目

• 山行: 9:41
• 休憩: 0:44
• 合計: 10:25

距離 14.7km 登り 1,613m 下り 1,179m

5:58 三俣山荘
6:32 三俣峠
6:44 6:50 三俣蓮華岳
7:15 丸山
7:45 中道分岐
8:06 8:10 双六岳
8:42 双六岳中道分岐
8:44 8:45 双六岳巻道分岐
9:17 9:20 双六小屋
9:49 9:50 樅沢岳
12:42 12:46 千丈乗越
13:51 14:14 槍ヶ岳山荘
14:23 飛騨乗越
14:40 大喰岳
15:17 15:18 中岳
15:58 天狗原分岐
16:16 16:17 南岳
16:23 南岳小屋

5日目

• 山行: 6:07
• 休憩: 0:45
• 合計: 6:52

距離 3.2km 登り 651m 下り 637m

6:24 南岳小屋
7:58 8:01 長谷川ピーク
9:49 10:24 北穂高小屋
10:26 10:33 北穂高岳(北峰)
12:50 涸沢岳
13:16 穂高岳山荘

6日目

• 山行: 8:28
• 休憩: 0:44
• 合計: 9:12

距離 13.4km 登り 465m 下り 1,942m

5:39 穂高岳山荘
6:33 穂高岳
6:42 南稜の頭
7:57 紀美子平
8:35 8:41 前穂高岳
9:06 9:08 紀美子平
11:08 11:13 岳沢小屋
12:46 岳沢湿原・岳沢登山口
13:25 13:56 嘉門次小屋
14:04 明神館
14:47 河童橋
14:51 上高地バスターミナル

天候

8/15(火) × 曇り のち霧雨〜小雨。無風〜微風
8/16(水) × 雨 時々止む。無風。
8/17(木) ○ 晴れ 時々曇り
8/18(金) × 雨。風あり(煽られるほどではない)
8/19(土) △ 雨＆濃霧→曇り。午後、薄晴れ。
8/20(日) ○ 晴れ→薄曇り

アクセス

利用交通機関：

バス

[往] バス: まいたび 毎日あるぺん号 東京竹橋 22:30→扇沢 3:50頃
[復] バス: アルピコ さわやか信州号 上高地BT 16:15→新宿 21:55 (1h遅れ)

コース状況／危険箇所等

[針ノ木雪渓]　まだ雪面歩きます。軽アイゼンあった方が楽です。
[蓮華岳〜七倉岳]　割とアップダウンあり、疲れます。
[七倉岳〜四十八池]　左側が切れ落ちている細い尾根道。砂地っぽい尾根なので、怖いです。また、鎖で激しく登り下りするところもあります。(この区間、レベルは八峰や不帰キレットと同じくらいだと思います。)
[烏帽子小屋〜槍ヶ岳山荘]　危険箇所はないです。
[槍ヶ岳山荘〜南岳小屋]　アップダウン激しいです。ハシゴもあり。
[大キレット、〜涸沢岳]　危険箇所だらけです
[奥穂高岳〜岳沢]　きついです。紀美子平を出てすぐ、一枚岩の上を下りていくところがありますが、乾いてるのに滑ってびびりました。　

写真

8/15 7:00

【Day1】　扇沢駅から針ノ木雪渓を1時間半ほど歩くと雪面歩行に。去年は雪なかったのに...

8/15 8:00

20分ほど歩いた後は、雪無いです。

8/15 8:45

最後、木で補強された土の急斜面をジグザグに登ると、

8/15 8:58

針ノ木峠着。

8/15 9:15

これから進む稜線はもう雲が。

8/15 9:55

蓮華岳へなだらかな砂利道を登る。左右両側からガスが吹き上がって眺望はない。

8/15 9:57

8/15 10:03

コマクサ

8/15 10:27

ザレた地面一面に群生。

8/15 10:31

殺風景な蓮華岳山頂。四方真っ白。無音で少し不気味。霧雨に。

8/15 10:47

白・紫・ピンクの花がいっぱい。

8/15 10:53

高山植物いなくなり、ガレ場の大下りに

8/15 11:17

そして岩場

8/15 12:06

鎖の連続

8/15 13:30

特に何もない北葛岳山頂

8/15 14:10

樹木の相がいきなり変わった

8/15 14:59

道脇の岩に陣取るライチョウ。人を気にしないみたいなので、数m後ろをそっと通過させていただく。(ヒナはトコトコ歩き回ってたけど)

8/15 15:08

次から次へと霧の向こうから湧き出るピークと岩場

8/15 15:42

やっと七倉岳山頂

8/15 15:56

船窪小屋着。

8/15 17:03

夕食。手が込んでます。アザミなどの野草の天ぷら出てきました。

8/16 7:03

【Day 2】　結構、左が砂地で切れ落ちてる箇所をよく通る。よく下が見えないが、ガス晴れたら、かなり怖いのかも。

8/16 7:36

崩れ気味の切れ落ちた砂地の細尾根という、不気味な進路。

8/16 8:37

一瞬晴れ間が。(が、すぐ雨に戻った)

8/16 9:30

下りきったら、また新しいピークがうっすら見えてきた

8/16 9:40

いきなり黒部湖が右下に。(この日唯一の遠望）下界は晴れらしい。

8/16 11:20

不動岳。雨。

8/16 11:30

この辺、まだ砂地にはコマクサの群生が。

8/16 11:40

ガレの下り。歩きにくい。ただ、左右、花咲きまくりで慰められる

8/16 12:07

左は80度くらいの土斜面。こわ〜

8/16 12:58

南沢岳山頂。広いが四方何も見えない。だが、

8/16 13:00

ほんの1,2分だけガスが途切れて、目の前が明るくなった。

8/16 13:42

池 (池塘) のあるお花畑に

8/16 13:47

8/16 13:55

8/16 13:56

まあとにかく花だらけ

8/16 14:03

8/16 14:58

分岐から烏帽子岳山頂へ。山頂手前で鎖場。

8/16 14:48

烏帽子岳山頂。さらにこの隙間を抜けると、、

8/16 14:45

烏帽子岳山頂裏面。

8/16 17:05

烏帽子小屋の夕食。ボルシチ。

8/17 6:01

【Day 3】小屋前から見る薬師岳の稜線。3日目にしてやっと青空。(涙

8/17 6:08

雲海をバックに表銀座の稜線も。

8/17 6:09

やっと北アルプスに来た感じ

8/17 6:49

コマクサの群生を横目に、見通し良い稜線を意気揚々と登る

8/17 6:57

裏銀座のゴール・槍を視認！

8/17 7:08

昨日まで2日間の歩みを一望。背後には後立山連峰の山々、左には雲を被った立山も。

8/17 7:41

野口五郎岳までは、気持ちよくさくさく歩ける。

8/17 8:34

8/17 9:05

野口五郎岳山頂。雲が増えてきた。風も少し冷えてきた。

8/17 8:59

野口五郎岳よりこれから進む稜線が。右の水晶岳から左の裏銀座終点・槍ヶ岳まで。

8/17 9:42

ここからはガレたアップダウンの多い稜線。割と大変。左は切り立ってます。

8/17 11:05

ガレのアップダウンが終わると、水晶小屋が見え始める。
が、今度はこの赤土の急登を一気に登る

8/17 11:46

水晶小屋で少し休んで、水晶岳に向かう。前半はなだらかだが、

8/17 12:09

後半はかなりの岩場っぷりです

8/17 12:17

ガレ場の山頂・水晶岳。ガスがかかり始め、眺望は残念。

8/17 13:30

雲が増えてきてるので、急いで鷲羽岳へ。

8/17 13:59

ワリモ北分岐

8/17 14:16

登りきったと思ったら違うピークだった。下りて登り返すらしい。

8/17 14:52

鷲羽岳山頂。

8/17 15:18

池がある。

8/17 15:34

下に見えてる三俣山荘まですぐかと思ったら、急な下りをジグザグに下る、膝に優しくないハードな大下りだった。

8/17 16:59

三俣山荘の夕食。ジビエスープ(鹿肉)が美味でした。

8/18 5:13

【Day4】また雨。ただ、朝、ほんの一瞬、小屋前から槍が見えました。(これが今日、槍を見た最後でした...)

8/18 6:20

三俣蓮華への登り。前半は、登山路が川のようになってた。

8/18 6:47

真っ白な三俣蓮華山頂

8/18 7:20

のどかなで気持ちよさそうな稜線。晴れてれば。

8/18 8:05

双六岳山頂。真っ白で、もうさっきの三俣蓮華と何が違うのかわからん。

8/18 8:23

砂地の道をおりていくと

8/18 8:55

双六小屋。

8/18 10:22

硫黄乗越。こごまでガンガン下っていく

8/18 11:59

岩尾根に出た

8/18 12:31

千丈乗越。左側からの風が強かったが、ここで影に隠れて休憩。

8/18 13:25

上の方に雲の中から岩の城みたいなのが見え始める。山頂？

8/18 13:49

肩の小屋着。槍の穂先は全く見えず。登頂はパスしました。

8/18 15:00

南岳小屋まではスタスタ行けるのかと思ってたら、3000m峰3つ超えるアップダウンある道だった。

8/18 15:11

ハシゴも

8/18 15:16

中岳山頂

8/18 16:15

そしてやっとこさ南岳山頂。

8/18 16:23

雨強まる中、やっと小屋着。

8/19 6:48

【Day 5】晴れの予報だったのに濃霧＆雨の中、大キレット突入。

8/19 7:06

ホントは両側切れ落ちてて、怖いんだろうなー (が、見えない。)

8/19 7:54

長谷川ピーク。よじ登るのに苦労するが特に何もない...

8/19 8:00

岩が濡れてるので慎重に

8/19 8:16

休憩できそうなコル。その奥にも手強そうな岩山がぼんやり見える。

8/19 8:52

北穂かな？(→違いました)

8/19 9:19

8/19 9:24

"展望台" より滝谷。そそり立つ岩の谷の中、雲がゆっくりうず巻いてる。(キレット通過中、唯一の眺望)

8/19 9:29

ここからも最後の急登続きます。

8/19 10:25

北穂高小屋。

8/19 10:52

引き続き涸沢岳を目指す。

8/19 11:35

天気が良くなり始めた。

8/19 11:50

涸沢カールの中は割と見える。

8/19 12:06

おー、やっと青空が

8/19 13:13

穂高岳山荘に下りてきました。

8/20 5:41

【Day6】下山日になって初めてまともな夜明け... 穂高岳山荘前より涸沢カールを見下ろす

8/20 6:03

穂高岳山頂を目指します。

8/20 6:15

ジャンダルム山頂にも人たくさん

8/20 6:19

賑わう奥穂高山頂

8/20 6:26

南側も、富士山も南アルプスも見える

8/20 6:28

槍ヶ岳に至る稜線もしっかり見える

8/20 6:43

前穂高岳へ向かう。近づくと、結構アップダウンあるなー

8/20 7:43

基本、吊り尾根の右側の巻道を行く

8/20 7:57

紀美子平。デポされたザックがたくさん並んでる

8/20 8:30

30分ほど登ると前穂高山頂。ひろーい

8/20 8:38

先っちょまで行くと、涸沢カールが見下ろせる。ただ、もう稜線、雲がかかり始めた

8/20 9:35

重太郎新道をがりがり下りていく。

8/20 9:51

岳沢パノラマ。が雲が...

8/20 10:30

この先は緑が増えるが、なぜか地面が水でじめってて、コバエだらけ。

8/20 10:40

雲の下側に抜けたせいか、天気はよくなる。(薄晴れ) 岳沢小屋、上高地が見えてる

8/20 10:41

顔にまとわりつくくらいこのチョウが岩に止まって乱舞してる。

8/20 11:04

岳沢。これが上高地からきれいに見えてる沢ですね。

8/20 11:47

岳沢→上高地は、整備された樹林の登山道。

8/20 13:52

上高地手前で明神の嘉門次小屋に寄り道。ウォルター・ウェストンゆかりの小屋。名物の岩魚の焼魚定食、おいしかった。

撮影機器：

iPhone 6 Apple

iPhone Apple

装備

備考

[持って行ってよかったもの]　ヘルメット。大キレット〜涸沢岳間で、上方をよく見ず岩場をよじ登ろうとして、思わず頭上の岩に全力で頭突きを食らわすこと数回。ヘルメットがなかったら、頭から流血ダラダラだったことでしょう。(既に経験済)
[持っていけばよかったもの]　軽アイゼン。昨年8月上旬に針ノ木雪渓を下った時は雪上歩きが無かったので(→右へ左へ巻道の嵐) 油断したら、今年はしっかり雪残ってました。慎重に歩いてつぼ足で乗り切れましたが、軽アイゼンあった方がより安心できたと思います。

感想

ikerina

・夏休みを使って、普段は行けない裏銀座コースにトライ。さらに、去年やった後立山連峰の縦走(〜針ノ木峠)に繋げてみたくなって、扇沢から入ってみました。

・眺望満喫の縦走を期待してたんですが、お天気運にとことん恵まれず、行程の7割方は、雨や霧で左右真っ白な稜線を黙々と歩く、という残念な山行になってしまいました。

・槍ヶ岳まで到達したら下りてもいいや、と思ってたんですが、最初の4日でお天気的に1勝3敗、という惨状に、穂高までの縦走延長を決意。

・遠くの稜線が見えないだけでなく、自分が登頂した山がどんな形してるのかさえ分からない、というのは、かなり切ないです...(烏帽子小屋で写真を見て、みんなで「こんなきれいな形の山に登ったんですねー」と苦笑いしてました。)

・まあ、よかった(?)のは、キレットとかナイフリッジな通過点でも、周りがあまり見えないので「ホントはすごい光景なんだろうなぁ」と思いながら、恐怖もスリルも感じることなく、あっさり通過したりで、なんだかなぁ、という感じ。
(むしろ、濡れた岩面が滑らないだろうか？という不安の方が大...)

・というわけで、岩稜帯は "怖い" より "登りがきつい" 印象が強いです。
・とりわけ、北穂高〜涸沢岳間では「あれが涸沢岳か？」とピークを登りつめる度に、白雲の奥から次々と新たなピークが現れる。コルに立って真上を見上げても、空ではなく、そびえ立つ岩鱗のピークが目に入る。そして、そこに至るまでに付けられた白ペンキの目印はどれも ↑、↑、↑ と垂直あげあげモード。

・悪天中、単独でのキレット突入ならかなり不安だったと思うんですが、同じ小屋泊や途中出会ったソロ4人で集まって行動でき、とても心強く、また楽しかったです。感謝！

・高山植物がいっぱい。あまり興味なかったけれど、悪天時でも少しでも楽しめるので、勉強してみようかな？とちょっと思いました。
・悪天故に、ライチョウくんたちによく遭遇(3回ほど)。