20030906-08地蔵尾根→仙丈岳→丹渓新道→赤河原→北沢峠→甲斐駒ヶ岳→黒戸尾根、小屋+テント泊
- GPS
- 56:00
- 距離
- 40.2km
- 登り
- 4,284m
- 下り
- 4,748m
コースタイム
- 山行
- 8:07
- 休憩
- 2:24
- 合計
- 10:31
- 山行
- 9:06
- 休憩
- 3:39
- 合計
- 12:45
天候 | 3日とも晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2003年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
大阪2146−ちくま−400塩尻413=タクシー=435辰野452−521伊那市540=タクシー\7290=614柏木・林道ゲート 20030908(月) 名水公園1635=タクシー\3120=1652長坂1707−1715小淵沢1725−1814塩尻1850−ワイドビューシナノ30−20??名古屋20??−ヒカリ171−21??新大阪 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
2003年の9月第一週の週末、単独で南アルプスの名峰、仙丈岳と甲斐駒ヶ岳を歩いてきました。
これらの二つの山は北沢峠から往復か周回するのが一般的ですが、今回はあえてメインコースを避けて地蔵尾根、丹渓新道、黒戸尾根と歩いてみました。七丈滝尾根を登るつもりが廃道状態でルートは不明瞭であり、あっさり断念してしまいましたです!
結構アップダウンが大きいですが、思ったとおり山頂付近以外は静かな夏山を楽しむことができました(^_^)。
9月5日(金)、6日(土)
大阪−市ノ瀬
新大阪からけっこう空いているちくまに乗り込み塩尻着。タクシーを電話で呼んで辰野まで行き(\7480)、始発の飯田線に乗る。何人かの登山者が辰野駅で待っていた。伊那市駅で降り、小型タクシーに乗って市ノ瀬方面に行く(\7290)。タクシーの運転手も地蔵尾根の方に来るのは初めてとのことだった。柏木集落の上の林道のゲートの所で下車した。
市ノ瀬−孝行猿の碑−林道終点
記念写真を撮ってもらい、簡単に身繕いをして出発。久々の重荷にペースは非常に遅い。しばらくは林道歩き。林道三叉路を左に行くと道標のある登山口。登山道も登ってきていた。登山道に入るとすぐに孝行猿の碑。その先、林道に出るまでは倒木がうっとしかった。しかし、その先はそんなにうっとしく感じることは無かった。林道に出る手前に小さな沢があり、水の補給が可能だった。
林道に出た所に南京錠のかかったプレハブ小屋あり。その先しばらくは古い林道を辿る。伐採地で道が無くなり、分岐を通り過ごしたと思い、さっきの小屋まで戻るが発見できず・・・また林道が消えるところまで進みその先のちょっとした尾根まで道なき道を進むと赤テープの目印がポツンポツンとあり、上の方に登っていくと左から正規の道が登ってきた。プレートが地面においてあり、木に赤ペンキで矢印がついている。その先で道は右折し(ここにもペンキ印あり)、不明瞭な踏み跡をジグザグに辿るとまた林道に出た。
ここからしばらく林道。一度左へのヘアピンカーブで林道をはずれ、又戻った。途中、小さな沢を横切り、その先で道端にパイプから水が出ている所があった。結局ここが最終の水場だった。
道標のある所から左上に林道を外れ、わずかの登りで林道終点の登山口に到着。ワンボックスカーが1台置いてあった。ここまで2時間半、かなり遅いペース(^_^;)まだまだ先は長く、後が思いやられる・・・
林道終点−松峰ヒュッテ
林道終点の登山口からは道ははっきりするが、いかにも歩く人が少ないという感じ。倒木や藪も無く、深い樹林の中の道をひたすらユックリユックリ歩いて行く。いかにも南アルプス的山歩きというのはこんなのを言うのだろう!
アルペンガイドにある雨量計はよくわからず通過。1983mPは南側を巻いていたような気がするが・・・松峰北方の鞍部からは松峰の巻き道となる。巻き終わった鞍部でrest。
樹林の中の2087mPを越えて下りきった鞍部が松峰小屋への分岐。道標があり間違うことは無い。荷物を置いて小屋まで空荷で往復してみた。小屋は隙間風はありそうだが、泊まるには支障ない。トイレは無い。また、小屋のすぐ下は沢状だが水は流れていない。もっと下れば水が出てるのかもしれないがそこまでは確認せず分岐に戻った。
松峰ヒュッテ−仙丈岳・仙丈小屋
再び針葉樹の深い森の中をひたすら登る。途中から地蔵岳の北斜面の巻き道となり、登りきった所が地蔵岳への分岐。地蔵岳まで空荷で往復してみた。やや不明瞭だが踏み跡があり、所々テープもある。登りきったピークから右折し一番左奥が地蔵岳頂上。何と三角点と小さな山名板があった!
記念写真後、分岐に戻り、先に進む。
鞍部から上りついた所はアルペンガイドの「展望台」、露岩で樹林が切れ展望が開ける、はずだが今は既にガスが上がってきていて、展望は×・・・トリカブトと名前はわからないが白い花が多い。ここでは携帯電話のアンテナが何とか3本立ち、メールを送ることができた。
その先で林道終点に車を置いて地蔵尾根の日帰り往復の男性単独行者とすれ違った!やはりいる所にはマニアックな人がいるものである!!!
次の約2470mP=アルペンガイドの丸山谷ノ頭は北斜面を巻き、急登の手前の鞍部が三峰川源頭の鞍部。雲行きが怪しければここでテントを張ろうと考えていたが、何とか天気は持ちそうであり、仙丈岳まで頑張ることとした。
ここまではダラダラとしたアップダウンと巻き道の繰り返しだったが、ここからは急登となる。最初は針葉樹だったが、そのうちダケカンバが混じってきて枝が登山道に張り出しうっとしい。
木が疎らになり明るくなってくると森林限界が近いことが感じられる。ハイマツの枝を漕いで岩を反時計回りに回り込んで登るとそこは森林限界、がガスで展望は無し(;_;)。小さいテントを張ろうと思えば何とか張れそうに見えた
ここからしばらくは道ははっきりしてるのだが、ハイマツの枝が道を覆い、歩きにくい。時々がガスが切れて前方が見える時がある。稜線の手前20-30分の所まで来ると道が刈り払われており、以後は歩きやすくなった(^_^)。
一度ガスが切れて仙丈岳方面を見渡せたが、藪沢カール壁は結構高く見える!歩きやすい道を辿り、トラロープが出てきたなと思ったら「キャンプ禁止」の小さな看板、そしてようやく稜線分岐!
ガスと風の中、雨具の上を着て空荷で頂上まで往復。18年振りの仙丈岳頂上もガスの中で展望はほとんど無し(-_-)。記念写真を撮ってそそくさと下る。
分岐から少し下るとカール底の真新しい仙丈小屋を見下ろせた。小屋には団体客が来ているみたいで結構人が多かった。寝具無し素泊まりで\3000。受付しようとしたら誰かに声を掛けられる。何と8月の北アの笠ヶ岳山荘でも偶然一緒になったラン友さん!!!偶然が2度重なりお互いビックリ!!!夕食からしばらくはミニオフ会(^_^)今日の寝床は私は2階で人が多く見えた割にはガラガラでゆったり眠ることができた(-_-)zzz
地蔵尾根の印象
孝行猿の碑から最初の林道まで倒木がうっとしい
最初の林道から古い林道の道。伐採地で林道が消える所から2度目の林道まで道が不明瞭
森林限界に出てしばらくはハイ松の枝の刈り払いがまだでハイ松の枝がうっとしい!
9月7日(日)
仙丈小屋・仙丈岳−赤河原
3時半頃起きると、満天の星空(^o^)朝食後、ラン友さんと一緒に再び仙丈岳頂上に向かう。東の空は雲が多く御来光はイマイチも、すこぶる好天!!!まさに360°のパノラマ!写真をパチパチ(^_^)風は冷たいが、富士山と北岳の背比べ等展望を十分に楽しむ。後ろ髪引かれながらもたかしさんと別れて仙丈小屋に戻る。
身繕いしてしばらく休憩し、丹渓新道を下り始める。すぐに水場、振り返ると仙丈が美しい!馬の背ヒュッテへの分岐を過ぎると馬ノ背、ハイマツが切れた砂礫の丘といった感じですこぶる展望が良い!ツアー登山者がたくさん展望を楽しんでいた!
潅木の中の道を進むと馬の背三角点、その先に馬の背コースの八合目の看板。マルバダケブキのお花畑もあった。露岩を過ぎると深い原生林の下り、ひたすら下る。途中1回休憩、グイグイ下るとコンクリートの斜面に付けられた道を下って、南アルプス林道に降り立った。
対岸の鋸岳や双児山から甲斐駒の展望が素晴らしい!ここから尚も樹林帯を下る。テープの目印はあるがやや道が不明瞭。
藪沢に出た所にケルンがあり、そこで渡渉。飛び石伝いに渡りたかったが、適当な所を見つけられず靴を脱いで水に入って渡渉した。対岸に渡って流れに沿って少し下ると又ケルンがあった。ここで双児沢を対岸に渡ればすぐに六合目コースだったのだがそのまま下ってしまいしばらく道迷い。右方に行くと道に出たがここは上り返さないといけないところを下ってしまい、更にタイムロス。
登り返していると角兵衛沢から鋸岳を往復するという夫婦連れとすれ違った!ようやく樹林の中の六合目コース分岐に到着。廃業となった丹渓山荘が高台に見えた。分岐のすぐ近くにトイレあり。
ここからのコースは踏み跡不明瞭。左岸の樹林の中を行くが途中から河原に出た。河原を行けなくなると又左岸の樹林帯に入った。行き詰ると河原にケルンが見え対岸に渡り、しばらく又河原を登る。行き詰ると右岸の樹林帯の中に巻き道あり、登っていく。途中道が崩れていた。時間的に見て今日中に六合目コースを登るのは無理、ここから引き返すことにして、ザックを置いて取り付きを偵察に行くことにした。
崩壊地は簡単に越えられ、すぐに石碑があった。エアリアマップの威力不動か?その先でまた沢筋に降りつき、沢沿いに登るとガラガラの七丈ヶ滝沢出合。その先で岩に赤ペンキで六合石室と書いてありケルンのある所があり、この辺りが七丈ヶ滝尾根の取り付きと思い道を探すがよくわからん・・・更に沢沿いに行き詰る所(五丈ヶ滝)まで登ったが結局取り付きがわからず、七丈ヶ滝尾根は断念することとした(;_;)
赤河原付近−仙水小屋
ザックの所まで戻り、右岸の樹林の中の踏み跡を辿り下流上方に崩壊地のあるピークが近くに見える所付近で左岸に渡り、左岸の樹林の中の踏み跡を辿ると六合目コース分岐。
ここから明瞭な道を北沢峠まで登り返すことにした。双児沢を木橋で渡り、八丁坂をジグザグに上る。3回林道を横切る。2回目に林道に出た所から振り返ると鋸岳、左方向には甲斐駒が望めた。
4回目に林道に出た所が大平山荘。そこから一登りで北沢峠のすぐ手前の南アルプス林道。
長衛荘は素通りし、北沢への道を行くと北沢長衛小屋、広いテント場にテントがいくつか張られている。今日中にできるだけ進んでおきたいので、仙水小屋まで行って幕営した。\400。テントは私の以外には一張りだけだった。
仙水小屋の親父によると七丈滝尾根は針金や木道は腐り、道は消え、一般登山道ではない状況との事、引き返して正解だったようである!
9月8日(月)
仙水小屋−甲斐駒ヶ岳
できれば午前中に下山しようと思い、今日も暗い内に起き出してみたら満天の星空!仙水峠までは以外に遠く感じた。降るような星空だが山々にはガスがかかっているようである。しかし、疲労のためペースは上がらず・・・
駒津峰に着く頃に周囲が明るくなり出した。六方石まで行き、鞍部から少し登った分岐から、直登コースで甲斐駒に向かう。頂上の手前でガスが晴れ展望が広がる、が近くの山にはまだガスがかかっており、展望はイマイチ・・・
甲斐駒ヶ岳−七丈小屋
疲労でペースがかなり落ちた頃、ようやく山頂に到着!風が強く祠で風除けして休憩。やはり晴れてはいるが雲が多く展望はスッキリしない。そうこうする内に単独行ばかり4人位登ってきた。そのうちの一人は外国人だが、何と素足にサンダル履き!いろんな人がいるもんだ!
約1時間山頂に滞在、名残惜しいが下山開始。しかし、なぜか履き慣れたハイキングシューズなのに右足の小指の外側に靴擦れができて痛みのため大きくペースダウン(;_;)
八合目は鳥居は壊れてなくなっていた。テント場、第二七丈小屋を過ぎると七丈小屋到着。
七丈小屋−竹宇駒ヶ岳神社・名水公園
第二七丈小屋は鍵がかかっていて無断では使えないようになっている。七丈小屋は小屋の前に水が引いてあるが、テント場からはかなり遠い。廃業した五合目小屋はまだしばらくは何とか使えそう。刀利天狗でもしばし休憩。以後、登りの何パーティかとすれ違った。
登山道崩壊のため横手分岐は移動しており、新たな分岐で大休止。もうすぐ下界というところでも痛みのあまり休憩(T_T)。男性単独行者が抜かして行った。尾白渓谷への分岐が2ヶ所あり、そのすぐ先の吊橋を渡ると焼失した竹宇駒ヶ岳神社到着。更に尾白渓谷の駐車場まで10分余歩き、タクシーを呼ぼうかと思ったが、先程の男性単独行者は歩いて20分程先の名水公園内にある風呂まで行くとの事。私もしばらく休憩してから、痛む足を引きずって22分かかって名水公園到着。
名水公園−大阪
入園料\200、入浴料\300。ここは温泉ではないとのことであるが、新しくて綺麗!でも、風呂は狭い!!!
ここからタクシーを呼んで長坂駅に出た、\3120、15分。ここからは小淵沢、塩尻、名古屋で乗り換えて新大阪に帰り着いた。
地蔵尾根→丹渓新道→黒戸尾根と静寂コースをつないでの仙丈&甲斐駒、予想通り仙丈岳頂上付近と北沢峠〜甲斐駒ヶ岳以外は静かな山歩きを楽しむことができました(^_^)まぁこんなコースを歩く物好きはあんまりいないでしょう(^_^;)
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