【チャレンジ企画、アルペンルートに乗らずに立山へ登ろう】剱岳・大日岳


- GPS
- 35:03
- 距離
- 41.1km
- 登り
- 3,893m
- 下り
- 3,886m
コースタイム
- 山行
- 7:42
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 8:57
- 山行
- 11:26
- 休憩
- 2:26
- 合計
- 13:52
天候 | 28日 晴れ、稜線はガス 29日 晴れのちくもり、稜線はガス、麓でにわか雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
称名駐車場は無料、トイレとレストハウスあり |
コース状況/ 危険箇所等 |
【称名〜大日岳〜雷鳥沢】 大日岳登山道は牛ノ首までが最初の急登、ここまでで体力の消耗激しい。 大日平は木道が整備されていて歩きやすい、ワタスゲが美しい。 大日小屋までの最後の水場には岩に赤ペンキで「サイゴ」と書かれています。 大日岳、奥大日岳の稜線で雪庇上を歩くところもありますがアイゼンの必要性は感じませんでした。ガスが濃い時は雪庇をはずさないよう要注意ですね。 【雷鳥沢キャンプ場】 言わずと知れた超快適なテン場。トイレ水洗、水場無料(もちろん飲用可)、テント場はどこも平ら。アンカーの石も豊富にころがってます。 何よりうれしいのは周囲の宿泊施設の外来温泉。500円でしあわせーな気分になれます。雷鳥沢ヒュッテのお風呂は石鹸、シャンプー備え付けです。なによりお風呂からの展望が素晴らしい。 【室堂〜弥陀ヶ原〜弘法】 室堂の観光客だらけの喧騒をはなれて静かな山歩きができます。が、人が少なすぎて寂しいかも。天狗平〜弥陀ヶ原までは時間節約のため美松坂コースを歩きましたが、登山者はシーズン通しても極めて少ないのではと思いました。 追分〜弘法までも木道がしっかり整備されていますが、人通りは皆無に等しく熊笹で覆われた木道は歩きにくい箇所もあります。 【八郎坂】 立山登山の旧道で、超急登。天気が良ければ称名滝を間近に見ることができますが、この日はあいにくのガス。おまけに最後の30分でにわか雨に遭遇し、びしょぬれになってしまいました。雨で濡れるともちろんですが、登山道の岩が苔むしていて滑りやすいです。私はここを降りましたが、登った方が安全です(苦しいけど)。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
梅雨明けしたというのに、先週は梅雨が戻ったかのような雨。その分、この土日は人出が多かったようですね。
夏山も今が最盛期で、どこに行っても人だらけ、駐車場も乗り物も....で考えたのが、自分の足で歩けるだけ歩こう!ってやつ
といっても車道を歩いてみたってつまならい。昔の人は立山に登るのに仲語といわれるガイドを伴って歩いて登ったという。そうだ、アルペンルートをまったく使わずに自分の足だけで登り降りしてみましょう。
ということで今回のチャレンジ企画「立山を昔の人みたいに下から歩いて登ろう」。初めに考えたのは称名から大日岳に登って奥大日から雷鳥沢でまったりテント泊。翌日もゆっくりテント撤収して下山というもの。
でもなー、これじゃ立山登ってないしダメやん。ということで立山三山くらいは縦走するかと計画変更。そこへわが山友からさらなる要求が...「剣のほうが登り応えあっていいんちゃいます?」
おいおい登るのは私だよ。だんだんハードル上がってるやん、剣なんてアルペンルートで行っても一日がかりやがな、しかもテントで行くって宣言しちゃったし....
えーいもうなんとかなるか、もう歩けないってなったら途中に小屋もあるし、行くだけ行ってみよう!
このコースで注意が必要なのは、自分の足でいくにもかかわらずタイム制限があるってこと。称名道路の通行可能時間が6:00〜19:00。これに間に合うように帰ってこなきゃいけないし、朝も暗いうちから登れない。
なので出だしの急坂は、陽もすでに上がっててもう汗だく。久しぶりのテントは重たい。ここで反省、このところLight&Fastな日帰り山行中心だったので、筋肉がなまってしまってる。軽量化のために食料も最小限で、大嫌いなアルファ米にしたというのに、トホホ....
それでも大日平までくれば道はフラットに近く、木道には名も知らぬ蝶が足元にまとわりつき、見渡せばワタスゲが一面に咲き乱れるこの世の楽園。
だから山ははまったら止められないんですよね、苦しいのぼりも報われるってもんです。しかし、こののぼりはきつすぎるぞって、またフラフラになった頃に大日小屋が見えてきた。
ここから見る剱岳楽しみにしてたんだけど残念ながらガスの中。朝の早いうちは良かったらしいんですけどねー、ガスに包まれた剱岳を横目にみながら奥大日岳へと縦走。右手には弥陀ヶ原を走る高原バスが蛇行するアルペンルートを走ってる。
あー、バスに乗ればどんなにか楽なんだろうなー、ってそんなこと考えながら歩いていると雷鳥沢のテント場がだんだんと大きく近づいてくる。あそこに行けばビールだ温泉だっ、早く行かないと売切れるぞーって、んなことないんですけどね、自然と早足になります。
雷鳥沢は混んではいましたが張れないほどではない、適度に賑やかでいい雰囲気。お隣さんにも挨拶して早速設営。設営完了と同時に温泉へダッシュ。雷鳥沢ヒュッテの温泉は最高。窓から眺める立山連峰の景色の雄大なこと。こんなのここだけですよね。湯上りでさっぱりした後のビール。
プシッ、ゴキュゴキュ、ブッハーって美味くないわけないですよね、ビール飲んでえへへーってなったままテント場に戻ると、あちこちから夕餉のいいにおい。その点ソロテントはちょとさみしい。夕食もアルファ米にフリーズドライのカレーだし、なんか餌って感じだし...食材も今度から少しづつステップアップしよ
夕飯食べながら、見上げれば陽に照らされた立山が屏風のように立ちはだかってる。今日は疲れたし、明日はゆっくり目に起きてあの辺を縦走しようかなと思いながらシュラフにもぐりこむ。
山に来るといつもそうだけど、1時間おきくらいに目が覚める。午前2時くらいに起きた時、雷鳥坂を見上げると、ヘッデンが2つくらいゆらゆらと揺れている。
おー、この時間からあそこを登ってるということは剱岳に向かってるんだー、って考えたら、よし俺もいっちょ行ってみるかと、朝飯作って準備していると、テントの外から「すいませーん」って声、え?「なんでしょうか?」
「剱岳行かれるんですか?もう出発されますか?」
私:「はい、そろそろ出ようと思ってます」
「暗いですけど道わかりますかね」
私:「浄土川を渡って剣御前と大日岳の分岐に注意すれば、後は別山乗越まで一本道ですよ」
「そうですか、わかりました」
その時はそれだけの会話だったけど、後から考えたら「一緒に行きませんか」ってことだったのかなって、お誘いすればよかった、そして一緒に登れば楽しかっただろうなって今さらなんですけどね。こういう一期一会は大切にしなくてはいけませんね。
3時半にはテン場を後にし、雷鳥坂を登り詰める。明るくなりかけたころに別山乗越に到着。剣山荘へ向かう登山道は雪渓を何箇所かトラバースするためアイゼン必要との看板がある。アイゼンないので剣沢経由で向かうが、ここの雪渓も早朝はツルツルのところがあるので要注意。
別山尾根は4年ぶり2度目。あの時は快晴だったけど、今回はガスガス。なので頂上滞在時間およそ2分(笑)頂上は祠の前の記念写真で大混雑。ソロの私はさっさと下山開始。ずっとガスってたのであまり写真を撮る機会も無く、サクサク下山しました。
剣山荘で別山乗越までの道の状況尋ねると、「アイゼン?いりませんよ」とのこと。確かに履かなくても登れましたが、それは陽も高くなってからのこと、朝のうちはわかりません。あれば安心ということだと思います。
別山乗越から雷鳥沢へ急降下。この辺りから足が相当くたびれてきた。なんでもないところでズルッと滑ったりする。あー、踏ん張り効かなくなってるなと自分でもわかる。
それでもなんとか初志貫徹するぞ!とテントを撤収して室堂へ登り返す。これがわずかの登りなんですが、剣岳が空身に近かったので実に辛い。ヘロヘロになりながら室堂ターミナルに到着すれば、そこは観光地。でかいザック背負った自分がなんか違和感。
こんな人ごみには長くいられないなと弥陀ヶ原へと歩を進める。ここからはぐっと観光客も少なくなり、天狗平から先は登山者もいなくなる。これだけの登山道を整備してあるのに年間にここを歩く登山者数はいったい何人いるだろうか。この時期は池糖にワタスゲがゆれてニッコウキスゲが咲き乱れるいいところでした。
長かったトレイルも八郎坂でフィナーレ。しかし最後の八郎坂が噂に違わぬ地獄の急坂。ズルズル滑る苔むした岩に足の置き場に気を遣いながら、フラフラになって下山。しかも最後の30分でにわか雨に降られてしまって、ずぶ濡れで駐車場に到着。
最後に雨に降られてしまって、下山後の温泉ではいつもよりまったりと湯につかって疲れを癒しました。
いやー、GPSのログ見ると総距離は41km、我ながら良く歩いたと思う。しかしアルペンルートを作った人は偉大です。あの長い道のりを一気に運び上げるんですからね。賛否両論あるんでしょうけどね。自然保護と観光産業の両立...大事なことです。柄にも無く難しいこと言ってしまった(笑)
てっきり、帰りはバスかと思ってました。(^^;)
やはり雷鳥沢のテント場着はそんな時間になりましたかぁ。
長いですねぇ。
私だったらもう1時間かかりそうです。
剱はガスガスで残念でしたね。
sakuraさん おはようございます
41Kmって、1泊2日のコース取りじゃないですねぇ
でも雷鳥平をBCに剱に行くのは良いですよね
立山エリアには9月に行こうと思っています。
室堂〜真砂沢(泊)〜阿曽原温泉(泊)〜欅平に抜けようかな
coral_reefさん
帰りバスに乗ってしまうとこのコース取りのコンセプトが魂抜けちゃうんですよ〜
でも降りで弥陀ヶ原歩いてる時、バスの乗客からはかなり変な顔で見られましたよ、「何でこんなとこ歩いてるんじゃ、こいつは?」的な感じで (笑)
雷鳥沢行く時は食材色々もって行きましょう
ButaModernさん
この変なとこがいいんですよー、ロングトレイル好きのBMさんならわかってくれますよね
雷鳥沢BCの剱岳はお勧めです。自分でも剣沢BCっていう固定観念があったんですが、時間的には十分ですしなんといってもBCに温泉
仙人池いいなぁ、ご一緒したいですね
sakura0725さん、こんにちは
こちらから出向く時は、どうしても扇沢を起点にせざるを得ませんが、そちらからだと馬場島やこの様なルートで節約プランが出来るのですね
でもここから歩く発想は
去年のお盆は体調不良で剱岳を失敗してるので、今年はリベンジと丁度考えていたところですよ
今回も参考にさせて貰いますね
ところで、みなさんあまり通らない様ですが、剱御前の稜線コースはどんなんですかね?
やはり意外と険しいからですかね?
〜〜〜追伸〜〜〜
ありがとう御座いました^^
崩落で廃道なんですね
でも、記事を読んだら昔からの面影が色濃く残る剱岳の雄姿をそこから眺めたくなってしまいました
sanpo69さん こんにちは
アルペンルートの乗り物代って高いんですよね。でも今回歩いてみて、あの値段にも妙に納得してしまいました。
あそこって破線コースですよね、私も御前山(剣御前小舎の向かいの小高い丘)までしか行ったことがないのでわからないんです。御前山から剣御前まででも険しいなぁって感じだったので...剣御前から先のクロユリのコルまでは通行止めともいわれてますよね。
参考になるサイトありましたよ、っていっても剣御前小舎のHPですけど。やっぱり廃道のようです
http://tsurugigozen.com/ZokuTeteyamaYonabe.html
「十六, 剱御前山の老夫婦」にこのルートのことが書かれてます
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