【鳳凰小屋泊2days】【100, 300】お泊り解禁!? 鳳凰三山と高嶺、アサヨ峰、栗沢山(夜叉神峠〜鳳凰小屋〜北沢峠。早川尾根縦走)
- GPS
- 32:43
- 距離
- 22.6km
- 登り
- 2,967m
- 下り
- 2,315m
コースタイム
6:44 夜叉神峠登山口(1380m)
7:47-53 夜叉神峠小屋(1790m)
9:06-12 杖立峠(2180m)
10:10-18 小休止(2350m付近)
10:47 苺平(2515m)
11:15-42 南御室小屋(2435m)(昼食休憩と水の補給)
12:47 砂払岳(2730m)
12:52 薬師ヶ岳小屋(2710m)
13:03-19 薬師ヶ岳(2770m)
13:53-14:02 観音ヶ岳(2840m)
14:24 鳳凰小屋分岐(2695m)
15:00 鳳凰小屋(2382m)
(2日目)
4:57 鳳凰小屋(2382m)
5:52-6:17 地蔵岳の肩(2720m)(朝食休憩)
6:17-35 地蔵岳のオベリスク登山(2755mぐらいまで)
6:46-52 赤抜沢ノ頭(2750m)
7:29-35 高嶺(2779m)
8:12 白鳳峠(2455m)
8:32-34 赤薙沢ノ頭(2553m)
9:02-07 広河原峠(2344m)
9:33-55 早川尾根小屋(2425m)(軽食休憩と水の補給)
10:47 第1ピーク(2600m)
10:55 コル(2545m)
11:26-33 第2ピーク(2700m)
12:20-42 アサヨ峰(2799m)(軽食休憩)
13:36-47 栗沢山(2714m)
14:37 尾根の平坦部 (2306m)
15:12-17 長衛小屋(1985m)(ザックカバー装着)
15:27 北沢峠(2035m)
■所要時間:1日目 8時間16分、2日目10時間30分、合計18時間46分
■歩行時間(小休止含む、昼食・朝食・軽食休憩除く):
1日目469分、2日目561分、合計1030分
■距離:1日目12.5km、2日目12km、合計24.5km
■累積標高差:1日目+1670m,-670m、2日目+1330m,-1680m、合計+3000m,-2350m
■行程量(P):1日目:12.5/0.5+1670/50+670/100=65.1P(★★★)EK32.55
2日目:12/0.5+1330/50+1680/100=67.4P(★★★)EK33.7
合計 :132.5P(★★★★★)EK66.25
■ラップタイム:1日目7.20分/P、2日目8.32分/P、2日間平均7.77分/P
(マイペース登高能力:+290m/h、ランク検
■エネルギー定数:1日目:469*0.03+1670*0.01+670*0.001*0.6+12.5*0.3=34.922
2日目:561*0.03+1330*0.01+1680*0.001*0.6+12*0.3=34.738
合計:69.66
■山のグレーデイング:1日目4B、2日目4C、合計7C
■消費カロリー:1日目:34.922*(77.0+(12.6+10.1)/2)=3,086kcal
2日目:34.738*(77.0+(12.0+9.0)/2)=3,040kcal
※各指標の説明を、プロフィールの欄に書いています。
天候 | 7/20 晴れ 7/21 晴れのち曇り、14時前から小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
(1日目) 自宅3:53発⇒高尾山IC4:51⇒甲府昭和IC5:39⇒夜叉神峠登山口駐車場6:17 (帰り) (2日目) 北沢峠16:00発⇒16:25広河原16:40⇒夜叉神峠登山口17:16(5分早着) 夜叉神峠17:21⇒芦安P白峰会館17:35(入浴)18:20⇒(途中で食事)⇒甲府昭和IC19:21 ⇒高尾山IC21:01⇒自宅22:08 |
コース状況/ 危険箇所等 |
***************************************** (追記) 2013年9月27日の台風18号による山崩れの影響で、白鳳峠と広河原峠の間で登山道が通行止めになり、早川尾根の縦走路が分断されています。 詳細はこちら、 https://www.env.go.jp/park/minamialps/topics/130927a.html (追記2) その後、上記のトピックは環境省のHPから消されています。復旧したのかどうか情報をつかんでいません。 (追記3) 早川尾根ルートは復旧されました。通行止めの影響で客足が途絶えて2015年に閉鎖された早川尾根小屋も、2020年より復活しています。 ***************************************** ■高山帯ではペースが上がりませんでした。2日間連続で★★★を歩くのは結構しんどいです。エネルギー定数(ルート定数)も1日30を超えるとしんどいです。 ■ザレ場、ガレ場、ゴーロ帯、木の根道、這松かき分け道など、何でもありの世界でした。総じて1日目よりも2日目の方が悪場が多かったです。特に2日目の道はピンクテープや赤ペンキを頼りに進む区間が多くありました。 ■水場は、夜叉神峠登山口、南御室小屋、鳳凰小屋、早川尾根小屋にあります。1日目で3.5L、2日目で4.0Lの水を消費したので、コース途中の水場で補給ができたのはありがたかったです。 ■水は確保できますが、お湯は自分で沸かさないと確保できませんでした。3日間の余裕があって早くテント場に着いて場所を確保できれば、小屋泊よりもテント泊の方がコストパフォーマンスが高いルートです。 ■テント泊の人は山小屋に早めに着けるように計画する必要があります。そうでないとテント場が満杯になり、山小屋に素泊まりすることになります。 ■auのスマホの携帯は、最初の夜叉神峠登山口からずっと圏外でした。 ■下山後の温泉は、夜叉神峠登山口の「夜叉神の森」が17時まで、芦安駐車場向かいの「白峰会館」が18時30分までの営業でした。 ******ヒヤリ・ハット事案****** ■ 概要:朝の起床時に眼鏡が見つからず。小屋は暗闇の中で、探しても見つからず。結局、替え眼鏡をして小屋を出発。地蔵岳で朝食の休憩中に、ポシェットの中から眼鏡を発見。 ■ 登山ジャンル・場所:小屋泊縦走登山・鳳凰小屋 ■ 時刻:7月21日午前4:00頃 ■ 事故(ヒヤリ・ハット)のきっかけ:眼鏡を入れた場所を忘れてしまったこと。暗闇で探せなかったこと。 ■ 事故分類(結果):紛失未遂 ■ 傷病の程度:なし。時間を約30分ロス。 ■ 対策:就寝時に、眼鏡の保管場所を決めて、暗闇でもすぐに手に取れるように枕元に置いておく。 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
(7月20日)
朝の4時前に自宅を出発、6時過ぎには芦安の駐車場の前に着きました。警備員の方から「夜叉神峠の駐車場に行ってみたらどうか」と言われたので、さらに車を走らせ、運良く夜叉神峠登山口に車を停めることができました。
最悪、夜叉神の駐車場が満車だった場合には、芦安に戻って車を停めてから路線バスで夜叉神峠登山口に行くことも考えていたので、それに比べれば1時間半早く行動開始できました。この時の貯金が後で利いてきました。
夜叉神峠までは登りやすい道が続いていました。最初のウォーミングアップで1時間かけて登りました。峠の小屋の前から北岳や間ノ岳が眺められ、南アルプスに来れたなあと感慨深い気分にさせてくれました。
この後、杖立峠、苺平を経て南御室小屋に向かいましたが、高山で空気が薄くなってきたからか、そんなに急な坂道もないのに、ペースが上がらず時間がかかりました。丹沢の大倉のバカ尾根を1200m登るのとは随分と違いました。
南御室小屋の前で昼食休憩をとりました。水場があり、おししい水を汲むことができました。水の消費だけはかなり進んでいたので、コースの途中で無料で水を補給できるのは大変ありがたいことでした。
砂払岳の手前で樹林帯を抜け、白砂と岩だらけの世界になりました。晴れの天気で周りの景色を堪能できました。薬師ヶ岳から観音ヶ岳と稜線を歩くのは気持ち良かったです。
観音ヶ岳に到着したのは14時前でした。地蔵岳のオベリスクはガスがかかって見えませんでした。時間も遅くなっているので、賽ノ河原方面には行かずに、今日の宿泊地となっている鳳凰小屋に直接に向かいました。
15時きっかりに鳳凰小屋に到着。受付で、明日の朝食は5時半からだけれど、ご来光を見る人もいるのでお弁当にすることもできると言われ、お弁当を選択しました。小屋の泊まり客は多かったですが、別棟の最後に残っていたスペースをマット一畳分なんとか確保してもらいました。なお、テント場は、私が到着した頃には満杯でしたので、小屋の素泊まりに切り替えた人もいたかもしれません。
この日は、カレーの夕食の後、朝食のお弁当をもらって、早速寝場所にもぐりこみました。
(7月21日)
前日に時間がかかったことや朝食のお弁当をもらったことで、朝の出発を当初の予定よりも1時間早めて5時にしました。ご来光を見るために3時台の暗いうちから多くの人が出発していきましたが、私はまだ寝ていたかったのと、眼鏡の紛失トラブルで、明るくなってから出発しました。お弁当は、地蔵岳の肩で食べることにしました。
鳳凰小屋から地蔵岳の肩までの道は、前半は樹林帯の急登ですが、ゆっくり行けば大丈夫でした。後半は砂礫道となり、斜度があってグリップが利かずにずり落ちました。小屋から手ぶらで往復する人がスイスイ登って行かれましたが、荷物があるとなかなかそうはいきません。
肩の広場でお弁当のおにぎりを食べた後、オベリスクの頂上の岩の下まで登りました。1時間早く出発した分の余裕がこの時はまだありました。朝からよく晴れて、地蔵岳の上からは、甲斐駒ヶ岳やこれから行く早川尾根とアサヨ峰、その横に仙丈ヶ岳、赤抜沢ノ頭越しに白峰三山、さらには観音岳や雲海上の富士山も見えていました。
地蔵岳を出発し、賽ノ河原に降りてお地蔵さんを拝んだ後、赤抜沢ノ頭に登り、早川尾根に合流しました。赤抜沢ノ頭から高嶺までは一旦下って登り返しになりました。稜線の西側斜面が荒々しく切れ落ちていました。高嶺の頂上も正面の北岳をはじめ眺望が良く、反対側の八ヶ岳連峰まではっきりと見えました。高嶺からは、これからたどる尾根を見ながら、すばらしい眺望の中を白鳳峠まで急下降しました。下降中に、広河原を朝の5時に出発して登って来た人とすれ違い、立ち話をしました。広河原にテントを張って周辺の山々に登られていました。前日にアサヨ峰にも登ったとのことでした。
白鳳峠から先、赤薙沢ノ頭まで標高で約100m登り、広河原峠まで約200m下りました。赤薙沢ノ頭に登る途中で御夫婦連れとすれ違いました。広河原峠から早川尾根小屋までは登り出しは急坂でしたが、すぐに尾根の平坦な道になりました。
早川尾根小屋前のベンチで朝食のおにぎりの残りを食べたり、水の補給をしたりして休憩の後、今日のハイライトとなるアサヨ峰への登りに向かいました。早川尾根小屋(標高2425m)から第1のピーク(2600m)に登り、一旦鞍部(2545m)に下ってから第2のピーク(2700m)に向けて急登しました。さらに小さなピーク(2720m)の少し左を巻いて下って、ようやくアサヨ峰(2799m)への登りとなります。他の人の記録をみてもアップダウンが激しかったことが書かれています。アサヨ峰までのこの区間は私の足では2時間半ぐらいかかることを予想していましたが実際にそんなものでした。ハイ松を掃いのけたり、岩を登ったりする区間もあり時間がかかりました。
やっとのことで12:20にアサヨ峰に到着しました。鳳凰小屋を出発してから7時間以上かかりました。なかなか来る機会のない300名山をゲットできたのはうれしいことです。
ここまで来れば先が見えてきましたが、北沢峠から広河原への最終バスが土日16:00(平日は15:30)で、この後の栗沢山までの稜線もゴ―ロ帯で通過に時間がかかることを考えると、頂上であまりのんびりもしていられませんでした。頂上では早川尾根小屋前でテント泊をする方と会いました。
軽食をとっただけでアサヨ峰を出発し、栗沢山への稜線に突入しました。途中、1か所だけ、後ろ向きに3点確保で下った岩場がありました。稜線ではライチョウのペアを見ることができ、ここまで歩いてきた甲斐がありました。
栗沢山の頂上からは本来なら甲斐駒ヶ岳が正面にドカーンと見えるはずでしたが、お昼になって雲がかかってしまいました。歩いてきた甲斐がありません。頂上で休憩中にぽつぽつと小雨が降り出したので、休憩を切り上げて下山を開始しました。最終バスの時刻まで2時間以上あったので、あわてずにゆっくりと下りました。なお、仙水峠を経由すると下りが急で遠回りになるので、直接に長衛小屋に下る尾根ルートをとりました。
長衛小屋まで1時間25分かかって下り、そこで小休止をとってから10分歩いて最終ゴールの北沢峠に到着しました。16:00のバスには十分間に合いましたが、平日だったら最終バスが15:30で、ぎりぎりのところでした。
(総括)
2日間ともに、余裕時間を全部使い果たして、何とか時間内に踏破できたという感じです。過去に同じルートを歩かれていた他の山レコの記録者の方々は改めてすごい体力あるなあと感じました。
後からわかったことですが、21日には山梨県で雷注意報が発令されていたようで、小雨に降られはしたものの、雷に遭わずに済んで良かったと思います。
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