金城山−巻機山
- GPS
- 66:12
- 距離
- 24.6km
- 登り
- 2,498m
- 下り
- 2,112m
コースタイム
15:05 駐車場−16:40 観音山コース五合目−17:55 水場−18:40 山頂広場−19:05 金城山避難小屋
9/21(土)
5:05 金城山避難小屋−7:15 イワキ頭−9:45 高棚ノ頭−9:55 1475M峰−10:05 高棚ノ頭−14:20 北入ノ頭−14:55 露営地(1370M付近)
9/22(日)
6:20 露営地−9:15 1590M付近−11:30 南入ノ頭付近−13:10 1850M峰−13:35 1880M峰(巻機大権現石柱)−14:00 割引岳−14:25 御機屋−14:48 牛ヶ岳−14:52 慰霊碑−15:04 牛ヶ岳−15:25 御機屋−15:45 巻機山避難小屋
9/23(月)
5:53 巻機山避難小屋−7:50 井戸尾根コース五合目−8:30 桜坂駐車場−9:00 清水バス停
天候 | 9/20(金) 晴れ 9/21(土) 高曇り 9/22(日) 曇り一時ガス 9/23(月) ガスのち晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
道路の待避所のような広いスペースに駐車。 下山予定地の清水バス停付近にあらかじめ自転車をデポ。 金城山登山口までの10kmをほとんどこがずに下ることができる。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
〈登山ポスト〉 金城山観音山コース登山口のポストには用紙がなかった。 〈道の状況〉 金城山から割引岳までは、登山道のないヤブこぎの尾根。 私の場合、GPSのおかげで迷わずに歩くことができた。 金城山山頂部や広めの尾根では、まちがって沢や斜面を下ることのないように注意する必要がある。 やせた尾根では、ヤブを回避しようとして急斜面に落ちることのないように注意しなければならない。 古峰山(こがらさん)から南入ノ頭をへて割引岳にいたる尾根には、かつて登山道があった。 井戸尾根コースが整備されてから廃れてしまったが、そのコースは巻機権現の主要な登拝路のひとつだったらしい。 今日ほとんど訪れる人のいない1880M峰に据えられた巻機大権現の石柱は、当時の名残をとどめている。 〈水場〉 高棚コース分岐手前の水場で、容器を満タンにした。 その先は巻機山避難小屋まで水場がない。 4.5Lの水(スポーツ飲料込み)を消費し、2Lほど残した状態で巻機山避難小屋に到着した。 〈避難小屋〉 南魚沼市内の避難小屋は、緊急避難以外の宿泊にも利用できる(南魚沼市産業振興部商工観光課)。 ○金城山避難小屋 10人収容可能。 余裕をもって泊まれるのは5人程度。 天水タンクが今年は設置されていないため、水はない。 トイレあり。 ドアに雪囲いの板がはまっていたので、板を外して入った。 ほかの利用者はいなかった。 ○巻機山避難小屋 2階建てで、30人収容可能。 小屋から5分ほどの沢で水が補給できる。 小屋の内外にトイレあり。 トイレ利用の協力金100円。 同宿したのは全部で10人あまり、2階に2つのパーティ、2階より狭い1階には単独行者が3人だった。 〈ヤブ〉 ○金城山避難小屋−イワキ頭 振り返ってみると、この区間が一番歩きやすかった。 ここを歩くのはこれで3回目なので、勝手がわかってきたという面もある。 この区間のどこかに落とした大事なトレッキングポールが今回も見つけられなかった。 ○イワキ頭−高棚ノ頭 ヤブはややきつくなるが、高棚ノ頭の登りで踏み跡があらわれ、ピッチがあがる。 1475M峰は寄り道になるが、ヤブはきわめて浅く、高棚ノ頭から短時間で往復できる。 ○高棚ノ頭−最低鞍部−北入ノ頭 よく覚えていないが、楽ではなかった。 ○北入ノ頭−1590M付近 1370M付近の露営地を出発してまもなく、踏み跡があらわれた。 踏み跡は、だいたいにおいて、広めの尾根の東寄りを通っているようだ。 ときどき踏み跡がなくなり、針葉樹の大きな根っこなどに苦しめられる。 どうにかしてそこを通過すると、またしばらくは踏み跡をたどることができるという具合だった。 ○1590M付近−南入ノ頭 尾根の合流する1590M付近でいったん眺望が開け、これで多少は楽になるのかと思ったら、全然そうではなかった、 地形図からは想像のつかない迂回のしようのないやせた尾根に、ブナのような低木が密生していたりする。 ○南入ノ頭−1850M峰 南入ノ頭付近の稜線のヤブは浅い。 1781M峰は、南側を巻くことができた。 1781M峰と1850M峰の鞍部は非常にやせていて緊張した。 鞍部からほぼそのまま1850M峰に取りついた。 しばらくネマガリダケを分けて登ると、ヒノキのような針葉樹の低木とシャクナゲの密生地帯にぶつかる。 それを突破するのが今回のヤブの最大の難関だった。 地形図をみると、古峰山からの廃道の破線は1850M峰の南側を巻いている。 植生をもっとよく観察して、南側から巻くようにルートをとればよかったかもしれない。 1850M峰を登りきるとヤブを抜ける。 〈ヤブの虫や動物〉 イワキ頭あたりの浅いヤブでは、羽虫のほか、スズメバチも寄ってきた。 深いヤブを進んでいるときには、虫はほとんど寄ってこない。 露営するときには、ハエや羽アリ、ブヨが寄ってきた。 そうした虫は、暗くなると姿を消す。 蚊がいなかったので、防虫ネットをかぶらずに寝ることができた。 地面を這う虫やヘビは見かけなかった。 クモの巣はほとんどなかった。 クマの糞は見かけなかったが、何度か香しい匂いをかいだ。 最低鞍部などにはクマがいてもおかしくない。 夜中にシェルターの近くまで小動物が寄ってきた。 〈いくつかの地名の位置について〉 北入ノ頭、南入ノ頭、神字山といった主要な通過ポイントの位置は、十分に確定していない。 この記録では、北入ノ頭(1340M)、南入ノ頭(1730M)、神字山(不明)とした。 1475M峰の西隣の1460M峰は、北入ノ頭とされることもあるが、『越後の山旅』および「百山百色」サイトの記述にしたがい、高棚ノ頭(1460M)とした。 参考: 越後三山岳友会「山と高原地図15 越後三山 平ヶ岳 巻機山 2011年版』(昭文社) 藤島玄『越後の山旅 下巻』(1979年 富士波出版社) 武内正『日本山名総覧』(1999年 白山書房) 百山百色(新潟県の山) http://www2.plala.or.jp/ja0cno/z 〈下山後の温泉〉 さくり温泉健康舘 入浴料370円。10時〜21時。年中無休。 http://www.moegien.jp/Sakuri.html |
ファイル |
(更新時刻:2013/09/26 09:17)
(更新時刻:2013/09/26 09:17)
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写真
装備
個人装備 |
つば広帽子 あごひも付き
腕時計 SUUNTO vector
GPS GARMIN etrex20
カメラ NIKON coolpix AW100
トレッキングポール 1
山と高原地図 2011年版
電子国土地形図
コンパス
天気図用紙
55Lザック ザックカバー
水 5L
スポーツ飲料 1.5L
行動食 飴など
食糧 おにぎり・餅・パン・カロリーメイト・ゼリー飲料など 約2.3kg
レインウェア ゴアテックス スパッツ込み 1kg
シェルター HERITAGE エマージェンシーソロシェルター 200g
シート 85×170cm 140g
銀マット 100×200cm 240g
エアマット 50×90cm 340g
シュラフカバー ミクロテックス 260g
ウォームアップシーツ 230g
フットウォーマー 200g
防寒着・替靴下 500g
アルコールバーナー・コッヘルセット 600g
ラジオ 100g
ナイフ 40g
細引き 5M
ペグ 5 80g
防虫ネット
熊よけ鈴 100g
熊スプレー 40g
ホイッスル
補助ロープ 8mm×20M 1200g
ハーネスセット ハーネス・カラビナ×2・スリング・ATC 800g
救急用品 コムレケアなど
サブザック 500g
ヘッドランプ 予備電池込み 330g
軍手
貴重品
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感想
2回目か3回目くらいに割引岳に登ったときのこと。
山頂からほんの少し北に下ると、秋の黄色い尾根の景色が広がった。
あそこを歩けたらさぞ気持ちがいいだろうと思ったのは、南入ノ頭への稜線だった。
その後、インターネットでたまたま東京大学ワンダーフォーゲル部の山行記録をみつける。
それが金城山から巻機山へのヤブこぎだった。
雪山や沢登りなどとはちがって、ヤブこぎなら自分にもできそうな気がした。
危険は比較的に少ないのではないかと思った。
ヤブこぎをいとわなければ、ルートの選択肢が飛躍的に広がる。
今年の8月、本谷山から丹後山をめざしてヤブをこいだ。
その途中、平ヶ岳から巻機山に縦走する東大ワンゲル部に遭遇した。
向こうはヤブの中で人間に会ってびっくりしたようだが、こちらは相手が東大ワンゲル部だったことに驚き喜んだ。
そしてついに、念願のルートを歩くことができた。
金城山避難小屋に行方不明者の写真があってちょっとこわかったのだが、高棚ノ頭あたりから金城山を振り返ったときには、遭難して亡くなったであろうその人にたいして親しい気持ちをいだくことができた。
巻機山避難小屋で同宿したひとりは、いつか妙高山とともに登ってみたいと思っている火打山での話を、向こうの方からしてくれた。もうひとりは、残雪期に尾瀬から巻機山まで縦走したことのある人だった。米子沢を登りたいといったら、沢登りにはパートナーが必要だと忠告してくれた。下山した清水バス停で出会った人は、かつて毎年の暮れになると同じルートで槍ヶ岳(だったかな)に登っていたという話をしてくれた。それはまるで、単独行者たちがそれぞれに私を歓迎してくれているみたいだった。
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