北アルプスロングトレイル(後半)
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
- GPS
- 102:38
- 距離
- 71.5km
- 登り
- 6,117m
- 下り
- 8,648m
コースタイム
- 山行
- 9:54
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 10:04
- 山行
- 7:50
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 8:58
- 山行
- 8:03
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 9:05
- 山行
- 5:18
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 6:13
天候 | 8/1:晴れ時々曇り、8/2:晴れ時々曇り、8/3:曇り時々晴れ、8/4:晴れ、8/5:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
親不知観光ホテルの送迎車で「親不知」駅へ ⇒えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン「親不知」駅 ⇒北陸新幹線「糸魚川」駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ルート上の小屋: <小屋/テント場(〇が本山行で利用した施設)> 北アルプスのすべての小屋に当てはまるが、小屋泊の場合は原則事前予約が必要。 小屋や周辺登山道の最新情報は各小屋のHPを参照した方がいい。 ・新越山荘/なし、水有料 ・種池山荘/20張、水有料 ・冷池山荘/40張、水有料 https://www.kasimayari.jp/annai.htm 〇キレット小屋/なし、水有料 ・五竜山荘/30張、水有料 ・白馬山荘/なし、水無料 https://www.hakuba-sanso.co.jp/ ・唐松岳頂上山荘/25張、水有料 http://karamatsu.jp/index.html 〇天狗山荘/50張、水有料 ・白馬岳頂上宿舎/200張、水場有 https://yamagoya.hakubakousha.com/ ・雪倉岳避難小屋(緊急時以外は使用不可) 〇朝日小屋/50張、水場有 https://www.asahigoya.net/ 〇栂海山荘(無人)/10張、水場なし ・白鳥小屋(無人)/5張、水場なし https://tsugami.info/ ・下山口の宿泊地: 親不知観光ホテル (日帰り入浴者向けに親不知駅まで送迎あり(入浴は15時まで):1500円) https://oyasirazu.net/ 水場: 以下は栂海新道の区間。 々岩平の水場 ∨緬鵑凌緇 2蓮の水場 で鯆擦凌緇譟焚鴇譴聾呂譴襪海箸多い) ゥ轡割の水場(夏場は枯れることが多い) 危険箇所: 北アルプスは人気エリアのため危険区間でも登山者が多い。万が一の貰い事故を防ぐためにもヘルメットの持参推奨。 <鹿島槍ヶ岳〜五竜岳> 八峰キレット、垂直の梯子、ガレ場など滑落危険箇所が続く <唐松岳〜天狗ノ頭> 不帰キレットまでは垂直の梯子、ガレ場など滑落危険箇所が続く <栂海新道> 最新の登山道情報は下記HP参照 https://tsugami.info/ |
写真
ここまでの行程を話したところ、なんとその頑張りにエビスビールをプレゼントしていただいた。朝日小屋のお寿司と合わせて味わった。もうそれはそれは至福の食事だった
感想
今年GWの薬師岳BCで雪の黒部源流や北アルプスの景色を見て、飛びっきり長い気持ちの良い北アルプスを歩きたい、と思っていた。
立山と奥穂、残雪の薬師と白馬以外の北アルプスの山を登ったことがなかったため、この際日本海まで北アルプスを歩こうと意気込んだことがきっかけだった。
地図を追っていくと一気に歩けることがわかったため、早速計画を立て行きのバスを予約した。あとは山行期間中の天候に合わせて、無理をせず臨機応変に対処していくしかない。
この夏は酷暑という言葉が流行るほどの極暑の夏だった。北アルプスでもその影響は大きく、アルプスらしい涼しさを感じることはなかった。
酷暑に加え午後の雷雨を避けるため、日の出前に行動を始め15時前には宿泊地に着いているというルーティンで計画した。
<前半の記録>
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2840585.html
<8/1>
台風一過で連日晴れの日が続き、気温がグングン上がっていた。8時前には汗で体がびっしょりだった。しかし、この日は雲がほど良く多く、体感温度は少しマシになった。針ノ木から爺の区間は歩く人が少なく快適だった。反面、ライチョウやサルを見かけることが多く、自然豊かな区間。彼らとの距離感を大切にしよう。ガスで残念ながら黒部湖は見えなかったが、時々立山劔が隣に見えることがあり、モチベーションは保てた。鹿島槍から八峰キレットの区間はヘルメットを着用し、セーフティファーストで岩稜帯をこなした。ガスがあるおかげで、谷底が見えなかったことはよかったのかもしれない。
この区間は基本的に東側が切れ落ちており、崖近に小屋が建っていることに驚きを隠せなかった。
そして、キレット小屋から見た北方稜線に落ちる夕陽は忘れられない。
<8/2>
日の出と共に行動開始。五龍までの区間は難所といわれていたが、気をつけていれば何てことになかった。それよりも左側に常に北方稜線の絶景、右側に東日本の名峰たちの絶景が見える方が気を取られて危険だと感じた。五龍山頂まですこぶる景色がいい、マジで。ビッグマウンテン五龍に背中を押されながら唐松に着くと、不帰キレットまでまた難所。アスレチックみたいな区間が核心だが、よく整備されていたおかげで楽しむ余裕があった。キレットで出会った大学生は登山歴数年。山の世界は広いため、やめずに自分のペースで楽しんで続けてほしい。
天狗の大下りを登り返し程なくして天狗山荘。今年はテント泊のみ開放。水場は十分ありしっかり給水。
<8/3>
夜中から続く稜線を越えて吹く西風に、テントが揺れる揺れる。日の出の時間になっても勢いは変わらず、仕方なく出発した。冷たい西風だが、寒さ対策の衣服を持ってきていたため、特に問題なく進めた。白馬三山を踏み、BCで遊んだ懐かしの柳又谷源頭の広大な風景を横目に雪倉を目指した。ウルップソウの旬は過ぎていたが、辛うじて残っていた株があり見れてよかった。
雪倉を越えると標高は下がり、西風の影響もなくなり朝日山荘まで快適なハイキングを楽しめた。朝日山荘は水場も豊富で海も白馬も見えハイカーにとっては楽園のような場所だった。リピート希望したい。
<8/4>
朝日岳で朝日を見るというありがちな朝を迎えた。その朝のなんと素晴らしいことか、この旅最後の朝に相応しい。吹上のコルに着くと、眼下に黒部川扇状地と日本海が広がる。ここから栂海新道だ。豊富な残雪にいくつかの湿原の中を歩き、朝の散歩には堪らないコースだった。犬ヶ岳までは、朝日岳や剱岳も見える素晴らしい稜線。未踏の人はぜひ天候がいい日に訪れてほしい。
しかし、標高が徐々に下がり夏場の快晴のため途中から殺人的な暑さに晒された。北又の水場で十分に水は汲んだが、それでも命の危険を感じたためこの日は栂海山荘
に泊まることにした。山荘には管理人さんが来ており、話を聞くとNHKの番組収録でそのグループが山荘で泊まる日だったらしい。彼らは15時過ぎに到着した。出演者の小林千穂さんにお会いするのは初めてだった。この旅最後にこんなサプライズイベントがあるとは思いもよらなかった。白馬岳までの道中お気をつけて。
番組詳細は以下。
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2018092949SA000/
<8/5>
最終日もグングン気温は上がり、標高もゼロまで下がるため早出。菊石、下駒、白鳥と意外と大きなアップダウンが続き、途中で日の出を迎えた。白鳥からはもう日本海は目の前だ。夏も冬も展望が本当に素晴らしい山だ。
白鳥から坂田峠、二本松峠を越え、親不知へと一気に下る。気温もグンと上がり汗が止まらないが足は止められない、海が待っているのだから。
親不知に近づくと車の音が聞こえた、1週間以上ぶりの下界だ。9時過ぎに登山口の親不知に着き、日本アルプスの命名者・ウォルター・ウェストンに挨拶に行った。この人なくして、日本アルプスが世界に知られることはなかっただろう。
そして、日本海へ。これほどまでに青く感動的な海にゴールできた幸せと達成感を嚙み締めることができた。海水浴はしたが連日の高温でぬくい海だった。それもいい思い出。
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