双六岳・槍ヶ岳(新穂高〜双六岳〜西鎌尾根〜槍ヶ岳〜新穂高);2日目強行下山
- GPS
- 25:02
- 距離
- 42.1km
- 登り
- 3,325m
- 下り
- 3,317m
コースタイム
- 山行
- 8:40
- 休憩
- 1:39
- 合計
- 10:19
- 山行
- 12:34
- 休憩
- 2:04
- 合計
- 14:38
天候 | 晴れのち曇り時々雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2022年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
https://shinzansou.rsvsys.jp/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
【新穂高→双六小屋】 とても良く整備された登山道 【双六小屋→双六岳】 最初は急登。特に危険な箇所は無いが転倒には注意 【双六小屋→左俣乗越】 アップダウンを繰り返すが危険な箇所は特に無い。転倒には注意 【左俣乗越→千丈乗越】 西鎌尾根の核心部。滑落したらヤバそうな岩尾根。クサリは安心感。 一部手も使う感じ。時折風に煽られる 【千丈乗越→槍ヶ岳山荘】 怖い尾根は終わり、ひたすら急登。45°くらいの斜面を高低差360m登る 【槍ヶ岳山荘→槍ヶ岳】 常に両手を使う。三点支持を忠実に。 人が少なく渋滞が無いのは良かったが、前を行く人を参考にできず、ホールド探しに少し苦心。 太ももを胸に付けるくらいまで足を持ち上げて次の足場に置くような動作もあった。 ハシゴは岩で足を乗せるスペースが狭い場所が怖かった。 【槍ヶ岳山荘→飛騨沢千丈乗越分岐】 ザレたつづら折り。転倒に注意。 飛騨沢千丈乗越分岐の所に、救急箱がある(槍平小屋さんが設置してくれている) 【飛騨沢千丈乗越分岐→白出沢出合】 コースタイムがかなり速い設定になっているので注意。トレランナー的な速さがコースタイムになっていると思う。 大小の岩が土の上にたくさん乗っている登山道が続く。 徐々に斜度が減るが、歩きにくさは変わらない感じ。 槍平小屋から白出沢出合までに、何箇所か大きな沢(涸れ沢含む)を渡る。どの沢も大きな岩だらけで、結構幅が広い。この沢が増水したら確かに渡れなくなるなあと思いながら。 基本、橋は無いが、滝谷出合だけは、靴2つ分くらいの幅の棒が渡してあり、そこをバランス取って歩いて渡る。滝谷ライブカメラはここが映ってる。https://twitter.com/yaridairano3 最後の白出沢が最も幅が広く、大きな砂防ダムを渡る。凹みが深くて通るのは無理だよなーと思いながら近づくと、ダムの下流側に下りてゆく道があって、下面の岩を歩いて渡る。水があったら渡れないと思う。 【白出沢出合→新穂高】 白出沢を渡ると林道。石のベンチがあって一休み。ここからは2時間の林道歩き。 白出沢出合の15分前くらいからヘッドランプを付けて、つらい歩きだったが、林道は歩きやすさは格段に違う。が、疲労困憊で2時間がしんどかった。 途中何度も休憩したいと思ったが、穂高平小屋(避難小屋)の所まで座れる場所は無かった。穂高平小屋は大きくてびっくり。 数人ヘッドランプの人と会った。登ってくる方とも会ってびっくり。 最後ロープウェイ乗り場に下りてくるつもりが、間違えて川の反対側に出てしまった。地図には橋がないが、道が少し異なっていて、道なりにゆくと橋を渡ってしまう。 |
その他周辺情報 | 何件か温泉旅館に相談し、野の花山荘が泊めてくれた。素晴らしいホスピタリティだった。感謝感激。温泉も雰囲気も素晴らしい温泉宿でした https://nono87.jp/ |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
装備
備考 | 槍ヶ岳山荘に泊まって、翌朝早朝に下山すれば台風に合わずに済むかなと思ったが、槍ヶ岳山荘の方にも、電話した槍平小屋の方にも、下山する体力が残っているなら今日のうちに下山したほうが良いと言われて、強行下山したが、 途中で怪我などをしたら、電波も入らないし、転倒しないことに注意して、でも日没までになるべく林道まで行くべく急いで、歩いた。 普段コースタイムの0.7~0.9倍くらいのペースなので、到着予想時刻が段々早まるのだが、飛騨沢千丈乗越分岐→白出沢出合のコースタイムの設定がかなり速い設定になっていて、到着予想時刻がどんどん遅くなり(18時台の予想が21時台まで行った)、焦ると良くないが少し焦った。 ヘッドランプは(もちろんだが)持って行って良かった。電池も確認しておくべし。 長丁場で足の指にマメができそうな感じだったので、途中でテーピングを巻いた。 ヘルメットは下山中もつけっぱなしでも良かったかも。 |
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感想
後でじっくり感想を書こうと思うけど、とりあえず。
1日目:小池新道経由で双六小屋。双六岳往復。双六小屋泊
2日目:西鎌尾根経由で槍ヶ岳。槍ヶ岳山荘宿泊をキャンセルして下山を強行。20時に新穂高
以下、「後でじっくり感想」:
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新穂高→双六小屋→槍ヶ岳→新穂高 という、
1ヶ月前に計画して、悪天候で槍ヶ岳に行かずに途中で撤退したプラン
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4590726.html
に、同じ2泊3日計画で再挑戦。
今回も、台風が来てて怪しかったが、途中途中で状況を見て判断することとして、双六小屋までは行こうということになった。
ちょっと遅めの 7:35 に登山開始。水が重いので2.5Lくらいにして、最後の水場・秩父沢出合で、そこまでに消費した1Lを全部補充した。結構早くから槍ヶ岳が見えて、鏡池でも逆さ槍の撮影ができて、大満足。鏡平山荘でラーメンを食べて、双六小屋には15時過ぎに到着。
双六小屋に荷物を置いて双六岳へ。標高差310mコースタイム1時間15分。前半は急登で、後半は緩やかな長い登り(例の有名な滑走路)で、振り返れば槍ヶ岳の山頂が見え、素晴らしい眺めだった。鷲羽岳・水晶岳・三俣蓮華岳も近かった。槍穂稜線は見えたり雲に隠れたり。笠ヶ岳が尖った感じに見えて新鮮。日本海側は、幾重にも山が連なり、その向こうにそろそろ夕焼けという感じで、良い雰囲気だった。
双六小屋に戻り夕食。天ぷらが美味しい。前回買った双六小屋のTシャツを来て生ビールを買いに行ったら、「7月か8月にもいらしたんですか?」と声をかけていただき、嬉しくなって前回の撤退の話などを語ってしまった。
各種天気情報を吟味し、西鎌尾根を通過して槍ヶ岳山荘までは行けそう、3日目も早朝に下山開始すればなんとかなるか、という結論で、20時には爆睡。
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2日目。4時に起床し、4時半に小屋の弁当とカップスープで朝食@小屋前のテーブル。美しい朝焼けと雲海をしばし堪能し、5時過ぎに東へ向かって登山開始。樅沢岳山頂からは、鷲羽岳と水晶岳や薬師岳などが綺麗に見えた。
槍ヶ岳までの尾根は長く、アップダウンはさほど大きくなく、なかなか楽しい稜線歩きだった。西鎌尾根の核心部(最も危険を感じる所)は、千丈乗越よりは手前だった。左俣乗越くらいからヘルメットした。千丈乗越から槍ヶ岳山荘までは、標高差数百メートルを45°くらいの斜面でひたすら登る、体力勝負な道だった。(自分は最後バテてペースが落ちた)
ついに槍ヶ岳山荘に着いて、尾西のご飯を作って食べて、槍の穂先に行く準備をした。槍ヶ岳山頂は雲に隠れて見えず、時折雲が流れて見えると、登っている人が見えて、おーという感じ。
槍ヶ岳山荘にチェックインするときに「台風どうですかねえ?」と聞いてみたところ、下山できるなら今日下山することを勧めます、とのこと。翌朝でも下山できそうと思っていた我々は、一気に「どーする?」モードに。。ヤマレコでコースタイムを調べると、13時に槍ヶ岳山荘を出れば18時過ぎには新穂高に着けそうとのことで、槍ヶ岳山荘をキャンセルして下山することに。
槍の穂先を踏まずには帰れないので、アタックザックで槍ヶ岳山頂に向かう。前を行く人はおらず、足場を考えながら登る。時には太ももを胸に付けるくらい上げて次の足場を確保する必要があるくらい急な岩登り。三点支持を忠実に守っても、滑落すると死にうると思う高所恐怖症を抑えて慎重に慎重に登った。
時間をかけて最後のハシゴを登ると、山頂には誰もおらず、貴重な自分だけが山頂にいる動画を撮り、後からハシゴを登り終えた相方とその後ろの方とともに、山頂を満喫(というか立っているだけで怖い)。
祠で記念写真を撮り終わった頃に、北鎌尾根から登って来た方が突如、祠の裏から現れてびっくり。そして、後でtwitterで知るが、僕らが西鎌から見た北鎌を登る人のパーティの先頭の方が、ちょうど山頂に現れた方でした。
槍ヶ岳山頂からは下りの方が怖くない感じで、特にお尻を上の岩に付けて(つまり座って)、足を延ばしてついた所に立つというやり方で、かなり恐怖を感じずに下りれた。すれ違う登りのお兄さんが怖がっていて、さっき経験したばかりの我々の経験を語る。山で出会った人とのコミュニケーションはいつも楽しい。
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本来泊まるはずだった槍ヶ岳山荘をキャンセルし、13時下山開始。
コースタイムだと18時くらいには新穂高に着くはずが、かなり速く下りてもコースタイムより遅く、普段は到着予想時刻がだんだん早くなる所が、初めて到着予想時刻がどんどん遅くなる。林道に着く前に日が暮れてヘッドランプになる。途中、槍平小屋に泊まろうかと電話したが、体力的に下りれるなら下山することを強く勧めます、と言われ、頑張って下山。
結局、新穂高に着いたのは20時過ぎ。
朝5時過ぎから15時間歩いて、もう帰宅する元気はもちろん無いので、新穂高周辺の温泉に当たり、3つ目の野の花山荘が満室ながら予備の部屋に泊めてくれるとのこと。ありがたすぎて涙が出る。すでに夕食時間も終わっているながら、生ビールなどを注文受け付けていただき、感謝感激。山小屋に泊まるつもりが強行下山した経緯も理解してくださり、素晴らしいホスピタリティで色々してくださった野の花山荘。超お勧めです。皆さん是非ご利用ください。
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以上、感想と言うには長すぎる文章ですが、語りたいことがたくさんで、全部書かせていただきました。
こちらが槍ヶ岳山荘に着いた1分後にそちらが穂先に向けて出発というタイミングですね。
私の写真の38枚目が、18日の11:09撮影なので、きっと写ってらっしゃいますね?
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/photodetail.php?did=4697326&pid=3b40745016bbf1fbd3cb4cc393c57ac2
翌日19日の風などはいかがでしたか?下り道に入れば収まる感じでしょうか。
我々も泊まって上高地に下山も考えたのですが、車を新穂高に停めてあったので・・
槍平小屋に泊まることも考えて、電話して相談したのですが、沢を渡渉できなくなるかも、と言われ・・
1年前のレポートをよく見つけて拍手いただいてありがとうございます!
同じような行程で双六〜槍を廻られていてびっくりしました。
初日は雨とガスで双六岳はスルーしたのが残念でした。私も1番の思い出は槍からの下山で遭難するかと思いました笑
19時ぐらいに下山して深山荘の駐車場で着替えて自宅に着いたのは深夜2時で翌日は仕事でした(泣)
これを機会に登山計画を無理なくと思うのですが、相変わらずです。
お気に入りにされてた方のお気に入りリストから見つけて、ああ、同じだーと拍手させていただきました。
下山は長くてしんどかったですねー。我々は元々槍ヶ岳山荘泊の予定だったので新穂高で後泊は問題無かったですが、そのまま帰宅して翌日仕事はキツイですね。。
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