北岳 〜夜叉神ピストン、テント泊〜
- GPS
- 22:08
- 距離
- 35.4km
- 登り
- 3,877m
- 下り
- 3,903m
コースタイム
- 山行
- 7:07
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 7:33
- 山行
- 15:18
- 休憩
- 1:07
- 合計
- 16:25
天候 | 27日 快晴 28日 快晴のち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ノーマルタイヤでも行けると思うがスタッドレスの方が無難 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■夜叉神ゲート ・オフィシャル的にOKなゲートと思っていたが、基本歩行者NGだった(もちろん通してもらったが) ・ザック通すのは工夫が必要。自分の場合行きはゲート開いていた、帰りは持ち上げて通過 ■南アルプス街道〜鷲ノ住山〜あるき沢橋 ・長いトンネル複数あり、スタート時からヘッデンセットしておいた方が良い ・上の林道は工事車両が通っていた ・鷲ノ住山の登山道は野呂川へ下るあたりから不明瞭箇所多い ・発電所まで下りたあと林道へ登り返す部分の道は結構危険 ・下の南アルプス街道は路面凍結箇所多い ■あるき沢〜池山(義盛新道)〜城峰〜幕営地(約2450m地点) ・義盛新道は急登、下山時は特に注意必要 ・池山御池小屋は利用可能 ・幕営地は城峰から先に数ヶ所ある。自分は城峰から30分ほど進んだ標高2450m地点に設営(携帯電波あり)、2650m地点が最上部だと思われる。 それより上は森林限界を超えるのでおススメ出来ない ■2450m地点〜ボーコン沢の頭〜八本歯〜北岳 ・八本歯の核心部は殆ど雪が付いてなかった、自分はダブルウィペットだが使用せず。ピッケルの場合もフリーハンドの方が下降しやすいと思う ・吊尾根分岐から先も夏道通り歩行。1箇所雪渓トラバース部分あるが傾斜は緩め、当日はアイゼン蹴りこめば安心して通過出来るレベルだった ・全体を通して例年の今時期より明らかに雪が少ない(残念) ◆装備 ・初日は幕営地までツボ足、2日目は12本アイゼン(帰り途中からチェーンアイゼン) ・手元はダブルウィペット |
写真
感想
厳冬期の北岳登頂は白山登頂と同じくらい長年の目標(ちなみに白山は未だ登頂できず)。そう思い続けて5、6年経った。
冬期に鳳凰三山や仙丈ケ岳など行ってある程度下地というか予行練習的な山行はこなせたのでいよいよ北岳!、という時期あったが天候や日程の壁を越えられず3、4年が過ぎてしまった。時期を逃したせいかここ1〜2年は行こうとすら思わなくなっていた。
しかし今年は27日から正月休みが貰えたし例年より脚の調子も良い。たぶん今回を逃がしたら一生行かないだろうとすら思ったので1週間ほど前から迷いなしの1択だった。
前日の仕事終わりが21時、山梨まで車移動して八ヶ岳PAで2時間ほど仮眠。夜叉神峠スタートは予定より30分ほど遅れて7時半頃となった。しかし日程3日間確保していたので問題なし、今日は池山御池小屋まで行ってあとは時間みながら幕営地探す作戦。
最初チョッとしたビックリがあった。夜叉神ゲートは奈良田ゲートと違って歩行者はオフィシャル的にもOKだと思っていら工事関係者さんに思いっきり止められた。
「ダメだよ、ほらここにも歩行禁止って書いてあるでしょ」的に言われ少し焦る。予めNGゲートと知っていたらビックリもしないが勘違いしていたようだ。
何が何でも通る意志を伝えるとそのおっちゃんは後ろ向きになりボソッと「気をつけて」と言ってくれた。本音と建前が垣間見えた分その言葉が心にしみて気分よくスタート出来た。…と同時にこの方達に迷惑は絶対かけられない!と思った。
初日は快晴、少し歩いたら遠くに北岳、間ノ岳が見える。「今日がアタック日だったらな〜」と思いながら歩いていたが翌日も朝方は文句なしの快晴だった。
脚の調子も良く13時過ぎには池山小屋に到着、中を覗くと2名分の装備がデポされてた、たぶん本日アタックしている方のだろう。よって小屋から先もバッチリトレースがあり安堵、年末休みには早いのでもしかしたらラッセルあるかも?とワカンは持ってきたが結果的には只の重りだった。
城峰を越えた2450m地点あたりに良い場所があったのでそこで幕営。もう雪上テント泊はしないつもりだったが流石に北岳でイグルーは無理、実際造れるほどの雪がある場所も無かった。この日は結局誰とも会わず、小屋の2名が少し気になったが夕食を済ませ就寝しようとした19時くらいに人の声が聞こえたのでこの方達だったのかな?。もちろん辺りは真っ暗だったので少し驚いた。
翌日は1時起床、でも実際は前日の23時ごろに目覚めていて殆ど寝れなかった。防寒装備はバッチリだったので寒かった訳では無かったが「登頂できるだろうか?」とか「もう1日あるのだから明るくなってから出ようか」とか考えだしてしまい寝れなかった。
前日は全く聞こえなかった風の音もビュービュー聞こえ更に迷いが生じる。ボーコン沢の頭に出たら粘れる場所は恐らくないだろう。早出の必要あるのか?、しかし夜から朝になる瞬間稜線に居ないのは自分的にはあり得ない、天気も良い予報。
安全か景色か?、
チョッとの差で景色が勝り3時半ごろ出発。1時間半ほどでボーコン沢の頭に出たが思ったほどの強風ではなく安堵、振り返るとブルーアワーに富士山が浮かんで見えた。只々感動、危うく絶景見逃すところだった。
日の出は7時なのでまだ2時間近くあったが、流石に真っ暗で八本歯通過はヤバいと思いゆっくりゆっくり歩いて八本歯の頭で御来光鑑賞。染まるバットレスと白峰三山の東斜面は美しかった。…が贅沢を言えばもうチョイ雪欲しかった!
事前調査で今時期のレコは何本も見てきたが明らかに例年より雪が少なかった。しかし私にはどうする事も出来ないので仕方ない。そのお陰で八本歯の核心部も拍子抜け、私はウィペットだが差すほどの雪すら無かった。
吊尾根分岐から先は風も強くなったが夏道通り歩いて無事登頂、貸切で本日1番乗り。三脚も余裕で立てられ記念撮影しながら絶景楽しんで下山。
ボーコン沢の頭あたりで今回初めて人と会った、ザックが大きかったので伺ったら白峰三山縦走の方だった、羨ましい&凄い。
テント場に戻ったのは11時過ぎくらい、疲れと睡眠不足でどうしようか迷ったが、30分ほど横になったあと昼食でうどん食べたら元気出たので下山を決めた。ヘッデン下山になるのは分かってたが最後は林道歩きと鷲ノ住山への登りなので怪我のリスクは少ないだろうと判断した。
下山中は更に3組ほどとスライド、山慣れしたベテランさんばかりだった。あるき沢まで出て林道歩いて鷲ノ住山へ400mも登り返す。これが嫌だったので奈良田から入りたかったのだがゲートの通り方知らないのでどうにもならず(>_<)
最後は長い長い夜叉神トンネル歩いて夢の世界から現実の世界に戻った。
例年より雪も少なかったし山頂までトレースあり比較的すんなり。身の程知らずを承知で言えば思っていたより簡単だった。なので今回の登頂に決まり手を付けるなら間違いなく「恵まれ」。しかも細かく言えば厳冬期(1〜2月)では無い。
でもやっと冬期の北岳に登頂出来たし今年最初で最後の南アにも登れたので満足です♪
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
またもや楽しそうなことされてますね(笑)。
kiyaさんならでは・・・ですね。
楽しいレコ、ありがとうございましたm(__)m。
私ならではとは行先の意味ですかね?
冬の北岳は数年来の目標でした、雪少なかったのは残念でしたが楽しかったですよ(^。^)
今日は平湯みたいですね、天気ダメでしょうけど雪沢山あるので羨ましいです。
この時期に北岳、テント泊は普通やりません(笑)。
ちなみに今日は家ですよ。お嫁様から許されませんので(^_^;)。
まあ確かに絶対数は少ないですが、トレース確実にある時期なのでド変態様が集います。太平洋側なので天気安定してますしね。
残念ながら私は節度ある家族生活しているまっとうな人間なので。
羨ましさからくる負け惜しみですが(笑)
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する