槍ヶ岳北鎌尾根(山岳会山行)
- GPS
- 26:08
- 距離
- 38.0km
- 登り
- 2,317m
- 下り
- 2,099m
コースタイム
- 山行
- 7:41
- 休憩
- 1:42
- 合計
- 9:23
- 山行
- 8:36
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 9:32
- 山行
- 5:32
- 休憩
- 1:52
- 合計
- 7:24
・コースタイムはヤマパン基準です。
・Tさんのペースが遅く所々で小休止を取っているので休憩時間はもっとあります。
天候 | 9/16 雲もあるが概ね晴れ。夕方にわか雨あり 9/17 雲もあるが概ね晴れ。陽射しが暑い。 9/18 晴れ→槍の穂先から下山後稜線上はガス→お昼ぐらいから雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー 自家用車
・七倉山荘から高瀬ダムへはタクシーで移動。 ・最終日の槍から燕まで縦走は諸事情により取りやめて上高地に下山したので、上高地BT〜新島々駅はバス、新島々駅〜松本駅は電車を利用しました。松本駅から中房温泉の駐車場までは松本市内住みの親族から車で送ってもらい、中房温泉の駐車場に駐車していた車で七倉山荘に駐車していた車を回収しました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
▶ルート状況(2023年9/18現在のものです。) 【高瀬ダム〜水俣川入渓地点】 ・ほぼ平坦な一般登山道です。 【水俣川入渓地点〜天上沢〜北鎌尾根P2取付】 ・沢靴が有効というかベスト。軽量化のために沢靴を利用しないで下手な小細工をすると沢をさくさく歩けないで時間がかかると思います。 ・水俣川は河原の水流を右に左と何回も横断しながら先に進みますが、今回は水量は少なかったのか腰まで浸かることはありませんでした。また、水流は場所によっては流されそうになるほど勢いのある場所もありましたが基本問題なかったです。 ・水俣川は高巻くような滝はありませんでした。 ・天上沢に入ると水量は多くなり水流も強くなる印象です。小滝も出てきて右岸を高巻く箇所が数か所あります。 ・北鎌尾根P2取付にはケルン、ピンクテープあり。見落とし注意!! ・稜線上には水場が無いので北鎌尾根P2取付で必要な水分を沢水で補充して歩荷していきます。 【北鎌尾根P2取付〜北鎌のコル】 ・取付からP2までの尾根は薄い踏み跡のある急登。所々で岩混じりの登攀の箇所もありますがしっかりした灌木等があるのでそれらを使って問題なく登っていけます。 ・尾根上は薄いですが踏み跡があります。ただしほぼ藪漕ぎです。灌木を使ってガシガシ登る箇所もあります。ここも数か所で岩混じりの登攀の箇所もありますがしっかりした灌木等があるのでそれらを使って問題なく登っていけます。 ・P4がビバーク適地(今回宿泊)で、その前後にも小さいスペースですがビバーク適地はあります。(P2付近にもビバーク適地ありますが翌日以降の日程を考えるとP4付近まで進んだ方が良いと思います。) ・P5出だしの傾斜の立った草付岩部分は岩が脆く草付は滑るし良い灌木も無いしザックは重いし万が一でも落ちたアウトなのでフォローの2人にはロープを出しました。(ヤマパンがフリーで登ってみてロープを出す判断をしました。) ・P6にあるザレている箇所は問題なく登れました。 【北鎌のコル〜北鎌平】 ・北鎌のコルからは人が多く入っているせいか踏み跡もより明瞭になり藪漕ぎもありません。 ・独標は右からの巻道を選択しました。(直上ル−ト予定でしたが諸事情により変更。) ・それ以外の峰は基本尾根上を歩きました。(北鎌平一つ手前の峰は右からの巻き道が明瞭すぎてそこを辿って歩いていたら気が付いた時には峰に復帰せずに北鎌平の下部まで来てました。) ・北鎌のコル〜北鎌平の間には何箇所かビバーク適地があります。(今回は北鎌平でビビバーク。) 【北鎌平〜槍の穂先】 ・北鎌平からは槍の穂先下部の左端に見えるカニのハサミを目指してガレた岩場を登っていきます。 ・カニのハサミから一段上がると正面に壁が立ちはだかるのでその壁は階段状になっている右上ラインを登ります。登り終えるとまた正面に壁が立ちはだかるのでその壁は左から回り込み正面クラックの右のガバの多いフェースを登ります。左にトラバースできるところまでフェース登ったら(ここまで登ってくると山頂に人がいた場合は人が見えます。)左にトラバースして直上すると山頂の祠右に出ます。 【槍の穂先〜上高地バスターミナル】 ・良く整備された一般登山道でルート上に小屋もたくさんあります。 |
写真
装備
個人装備 |
沢靴
沢用靴下
登山靴
靴下
着替え等
その他テント泊登山装備1式
ヘルメット
ハーネス
確保器
スリング
ロックカラビナ×2
カラビナ×3
マイクロトラクション又はタイブロック
|
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共同装備 |
4人用テント
30mロープ
アルパイン用クイックドロー×3
支点構築用スリング×2
捨て縄×5m
ロープ用ナイフ
|
感想
9/16(土)〜18(月)は山岳会山行で高瀬ダムから槍ヶ岳北鎌尾根に行ってきました。年始総会の計画ではこの3連休は北岳バットレスでしたが当会では長いアプローチのアルパイン人気が無く参加メンバーがなかなか集まらず、テント予約問題もあり、今回はグレードをかなり下げて北鎌尾根に変更してメンバー募集したところTさんとYさんが参加してくれました。北鎌尾根は2度目ですが高瀬ダムからのアプローチは初めてなのでドキドキ。下山も普通に新穂高温泉や上高地に下山するのではつまらないので燕山荘まで縦走して合戦尾根を下って中房温泉へ下山する計画を立てました!
Climbing
ヾ響
・七倉山荘のタクシー待ちの列でひらさんに会いました!山で会うのは何回目?(笑)
・心配していた湯俣〜北鎌P2取付までの沢区間ですが問題なく歩けました。
・北鎌P2取付から尾根に出るまでは薄いですが踏み跡もあり藪漕ぎと言う感じではなく急登ですが快適。尾根上も引き続き薄い踏み跡がありますが藪漕ぎが大変でうんざりしました。
・北鎌のコルからは皆さんが良く感想にあげている通り快適な登山道でした!(そこまでの道のりと比べて快適であって普通の登山道よりは悪いですよw)
・Tさんの体調が万全ではなくかなりバテバテでペースも上がらずだったので、北鎌のコルで敗退するかどうか考えましたがTさんが『大丈夫です。行けます!』と言ったので先に進みました。(北鎌のコルからTさんの荷物のバーナー&コッヘル類は私がストックと共装のテントフライはYさんが持って登りました。)
・北鎌のコルでは藪漕ぎ中に水筒を落としたTさんに横浜山の会さんから貴重なお水を分けて頂きありがとうございました。(分けて頂いた水は私が歩荷して北鎌平でTさんへ全部渡しました。)そのおかげでバテバテのTさんもなんとか最後まで頑張れて結果メンバー全員無事に北鎌を完登することができました!本当にありがとうございました。また何処かでお会いした時はよろしくお願いします。
・バリエーションルート初チャレンジのYさんにいろいろ勉強してもらおうと何箇所かで先頭でルーファイしながら歩いてもらいました。一本道みたいなところは問題なく行けてましたが直登?右巻き?左巻き?みたいなところではたまに判断ミスとまでは言えませんがより簡単に通れるラインを見逃したりしてたので今後たくさん経験を積んでより良い条件のルートを選べるようになって欲しいです。(本人も、『あーそっちでしたかー』と後で分かっていたし、ルーファイのコツもしっかり教えたのですぐにルーファイも上手くなるでしょう。)
・前回右往左往した槍の穂先の登攀ですが今回は問題なくすんなり登れました。(下部はカニのハサミを目印にして登っていき、最後は右から左へトラバースして最後は直上ぐらいしか覚えてませんでしたがルーファイ上手くいきました。前回もカニのハサミから登りましたが中間部で迷って凹角を無理やり直上して最後の直上に繋げてました。今回のルート取りの方が簡単でした。)
・体調が万全ではないTさんを考慮して皆で協議して予定していた独標直登は止めて巻道を使用。最終日の燕山荘までの縦走も取り止めて上高地へ下りました。上高地までの長い道のちは退屈でした。(高山病かも?と言っていたTさんは殺生ヒュッテのあたりでもう元気になってましたが・・・w)
・夜は寒くなくダウン上下とも必要なかったです。(3シーズン用シュラフも暑くて夜が更けて気温が下がるまでシュラフに入らず布団代わりにしてました。)最終日の明神館以降で雨に降られましたがレイン下も未使用でした。もう少し荷物を減らせることができるかなーと思いました。
・9/17に槍の穂先で滑落事故がありましたが最悪の結果にはならなかったことは幸いでした。(要救助者は滑落から2時間後ぐらい?に長野県警のヘリでピックアップされていきました。)私は縦走中で落石音と女性の悲鳴で槍の穂先で落石があったことを認識しました。その後、右から左へ動く白服の人影を確認できたので落石のみで滑落者はいないと思ってましたが歩いていくうちに『〇〇さん、がんばれー!ヘリを呼んだよー』の声で滑落者がいたことに気付き良く見ると白服の人影よりだいぶ下の方で赤服の人影を確認できました。大丈夫かなー、と思いつつも私がすぐそこまで行って何かできるわけでもないのでそのまま北鎌平を目指して歩いているとヘリが来る前に北鎌平に到着してしまいました。予定通りテントを張り終えるとようやくヘリが来ました。ヘリが来るまでの約2時間(私が見た過去事例から長野も岐阜もヘリ要請してから2時間ぐらいはかかると見積もってたほうがみていいと思います。富山は1時間ぐらい?)私ならどうしていただろうか?と考えながらメンバーと事故後の対応について話し合いました。
反省
・今回朝食と夕食はお湯を沸かして作るものを持っていきましたが稜線上に水場は無く歩荷する量も限度があるので飲み水は加減しながら飲みました。最初からお湯を使わないものでの朝食と夕食を持ってきていれば水の量を気にせずに水を飲めたのになー。と反省しました。次に水問題のある尾根を歩く時はあまり好きではない菓子パンも食事の選択肢に入れようと思いました。
湯俣で別れたので竹村新道かと思ってました。
まさかあそこからの北鎌尾根とは初心者のボクには想像できませんでした。素晴らしい!
ボクらも間違って高瀬川飛び石渡渉してから道間違いに気づいた口です(笑)
当初の予定通りではなかったようですが無事下山して何よりです。
またどこかで会えたらいいですね(^_^)
ひらさんも長い距離あるかれたようで・・・お疲れさまでした。また何処かで!
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