仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルート(1泊2日)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 25.8km
- 登り
- 2,419m
- 下り
- 2,401m
コースタイム
- 山行
- 11:02
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 11:29
天候 | 10/30(月)→はれ 10/31(火)→はれ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
■交通→中央道・伊那IC〜約60分。 ■駐車台数→10台 ■トイレ→あり。 ■水場→あり。 ■登山ポスト→あり(用紙・ペンあり) |
コース状況/ 危険箇所等 |
■柏木登山口駐車場(1,155m) 柏木登山口駐車場は道路を挟んで4つに分かれていて、駐車台数10台と小さい駐車場です。 登山者が少ない地蔵尾根の駐車場ですが、私有地を提供してくれて水場・仮設トイレ・登山ポストが設置してあります。 駐車場の上部に上水道施設があり頻繁に保守・点検に来るので、上水道施設の入口は駐車禁止です。 車中泊する場合は道の駅南アルプスむら長谷がおすすめです(トイレ・フリーWi-Fiあり) 道の駅から柏木登山口駐車場まで11.7km・車で20分掛かります。 ※別称→地蔵尾根駐車場・市野瀬駐車場と呼ばれます。 ■柏木登山口(1,167m) 柏木登山口駐車場から約10分で柏木登山口に到着です。 柏木登山口駐車場から柏木上水道施設へ登ると2股の分岐になり左折→柏木登山口へ、右折→財産区エリアで立入禁止です。2年前に孝行猿の遺跡から登山道を通過せず林道で下山して、柏木上水道施設に戻りました。 柏木登山口には朽ち果てた道標があり、暗闇では見落としやすいので注意が必要です(目印→蜂箱) ■孝行猿の遺跡(1,309m) 柏木登山口から約25分で孝行猿の遺跡に到着です。 地蔵尾根は樹林帯が長く、標高2,700m(距離12km地点)まで展望がありません。 標高2,000mまで標高が稼げない長いトラバース路を通過して、地蔵尾根の中間点の林道終点(距離7.2km地点)までが正念場です。 ■中間水場(1,790m) 孝行猿の遺跡から約120分で中間水場に到着です。 2年前の同時期はギリギリ取水できましたが、通年期待できない水場です。 実質、地蔵尾根ルートの最終水場です(松峰小屋・仙丈小屋の水場は未確認) 中間水場から林道終点まで登山道と林道が何度も交錯しますが、登山道と林道が50m以上離れた場合は復帰するのが大変なので早めに登山道に戻る必要があります。 ※別称→地蔵尾根中間水場と呼ばれます。 ■林道終点(1,984m) 中間水場から約120分で林道終点に到着です。 標高が稼げない長いトラバース路が続き、カラマツの樹林帯で展望がなく苦痛な区間です。 地蔵尾根ルートの中間点になり、とても開けていて休憩適地になります。 ■松峰小屋入口(2,048m) 林道終点から約55分で松峰小屋入口に到着です。 長いトラバース路を終えて、ここから本格的に標高を稼げます。 当初は松峰小屋と水場を確認する予定でしたが、地蔵尾根ルートの長さに嫌気が差して立ち寄りませんでした。おそらく地蔵尾根が長いので松峰小屋・小仙丈ヶ岳・大仙丈ヶ岳の周回を断念する登山者が多いと考えられます。 ■丸山谷ノ頭(2,442m) 松峰小屋入口から約125分で丸山谷ノ頭に到着です。 厳密にはピークを踏まずにトラバースしますが、藪こぎをしてピークに登頂は可能です。 標高2,571m地点から雪が現れて、日陰では2cm〜3cmの雪が残り日向では雪がありません。 標高2,685mにある道標(仙丈ヶ岳のコースタイムにガムテープで修正)を通過して稜線に乗っ越すと、森林限界になり樹林帯を抜けて仙丈ヶ岳まで岩場・ガレ場の登山道になります。 長い地蔵尾根の樹林帯が終わり、標高2,700mから展望が開けて仙丈ヶ岳〜大仙丈ヶ岳の稜線が見えます。 標高2,700m地点からシャリバテと疲労で、大幅にタイムロスします。 ■地蔵尾根合流(2,926m) 丸山谷ノ頭から約165分で地蔵尾根合流に到着です。 標高2,714mの稜線から地蔵尾根合流の分岐点まで、大まかに3つの偽ピークを越えます。夏道は甲斐駒ヶ岳側にあり、積雪期は仙丈ヶ岳側の尾根を登ります。 地蔵尾根合流の分岐点から仙丈ヶ岳まで標高差107m・距離400mです。あとは仙丈小屋に下るだけなので、山頂で夕焼けを見る為だけに登ります。 ■仙丈ヶ岳(3,033m) 地蔵尾根合流から約25分で仙丈ヶ岳に到着です。 途中でザックをデポして、アプローチシューズでつぼ足で登ります。北西側にある薮沢カールは日陰になり積雪量3cm〜5cmです。 地蔵尾根ルートからは仙丈ヶ岳の山頂柱の裏側(中央アルプス側)から登頂して、正面には国内標高ベスト3の富士山・北岳・間ノ岳が見えます。 大仙丈ヶ岳の先には長大な仙塩尾根や南アルプスの深南部の山が見えます。 小仙丈ヶ岳は稜線の裏側になり見えず、ご来光も標高3,000m地点まで登らないと見えません。 薮沢カール内にある仙丈小屋からダイレクトに仙丈ヶ岳に登頂は可能で、無雪期や積雪期どちらも緩斜面で登頂は容易だと思われます。 積雪期に仙丈ヶ岳から薮沢カールへ滑落した場合は緩斜面(仙丈小屋まで標高差153m)なので死ぬ確率は低いですが、大仙丈ヶ岳側へ滑落した場合は急斜面を800m以上落ちるので助かる確率は低いです。 ■地蔵尾根合流(2,926m) 仙丈ヶ岳から約10分で地蔵尾根合流に到着です。 日没直後に地蔵尾根合流の分岐点を通過して、5分で仙丈ヶ岳に到着します(17時30分に薮沢カールは漆黒に包まれます) 地蔵尾根合流〜仙丈小屋は標高差46m・距離200mあり、登下降でどちらも5分掛かりました。 ■仙丈小屋(2,880m) 地蔵尾根合流から約5分で仙丈小屋に到着です。 冬期避難小屋の入口は2階(実質3階)、冬期トイレの入口は1階(実質2階)にあります。 仙丈小屋は3階建ての建造物ですが、1階は物置きになっていて居住スペースは2階と3階になります。 冬期避難小屋は手前の入口から6畳(玄関)・6畳(煙突あり)・8畳と広く、窓は封鎖されていて屋内は照明が必要です。 床は硬質プラスチックで冷たく、屋内は広くとても寒いです。夜間〜早朝にかけて屋外と屋内の気温差はなく、寝袋だけで寝るには厳しい時期になり厳冬期に向けて防寒対策が必要です。 また冬期避難小屋と冬期トイレに繋がる鉄階段には板が設置されていますが、屋根から落ちた水滴が凍結して危険です(写真添付) 今後は巨大な氷柱ができて階段に落下する危険があるので、最大の注意が必要です(屋根の庇が階段より短い為) 2023年営業→6月中旬〜10/16(月)、テント場なし、水場あり(未確認)、冬期避難小屋→雑魚寝30人・ソロテント10張り。 ※避難小屋の備品→下駄箱2つ、ほうき1本、消火器1本です。 ■地蔵尾根合流(2,926m) 仙丈小屋から約5分で地蔵尾根合流に到着です。 ザックをデポして山頂を目指しますが、深夜から風が強く風速10m〜15mあり、樹林帯の林道終点まで強風が吹いていました。 ■仙丈ヶ岳(3,033m) 地蔵尾根合流から約15分で仙丈ヶ岳に到着です。 標高3,000m地点でご来光を迎えて、前日に続いて2度目の登頂です。 登頂後に強風で伊那谷〜地蔵尾根ルートは滝雲(雲海)に包まれて、樹林帯に突入する前に稜線はガスに包まれました。風が強くて寒く、長い地蔵尾根ルートの下山があるので写真撮影だけして下山します。 ■地蔵尾根合流(2,926m) 仙丈小屋から約15分で地蔵尾根合流に到着です。 ザックを回収して、安全圏の樹林帯へ下降します。 ■丸山谷ノ頭(2,442m) 地蔵尾根合流から約85分で丸山谷ノ頭に到着です。 樹林帯に入り安心感から道に迷いGPSで確認しても復帰できないので、明確な尾根を歩いて地蔵岳を目指します。 地蔵岳〜丸山谷ノ頭のトラバース路は幅が狭く見通しが悪いので、道迷いに注意が必要です。 ■地蔵岳(2,371m) 丸山谷ノ頭から約60分で地蔵岳に到着です。 丸山谷ノ頭から明確な尾根を歩き、古い目印を辿りながら進むと展望がない山頂に到着です。 山頂には三角点と解読不明な山頂板があります。松峰小屋側へ下降して道迷いしてタイムロスをする可能性を避ける為、途中まで引き返して強引に登山道に復帰しました(藪こぎ・倒木あり) ■松峰小屋入口(2,048m) 地蔵岳から約60分で松峰小屋入口に到着です。 当初は松峰小屋と水場を確認する予定でしたが、長い地蔵尾根ルートに嫌気がさして立ち寄りませんでした。 ■林道終点(1,984m) 松峰小屋入口から約30分で林道終点に到着です。 地蔵尾根ルートの中間点になり、着替えと靴の交換を済ませながら休憩します。 柏木登山口駐車場まで7kmありますが、軽いアプローチシューズに交換した事で脚力が回復します。 ■中間水場(1,790m) 林道終点から約60分で中間水場に到着です。 ■孝行猿の遺跡(1,309m) 中間水場から約55分で孝行猿の遺跡に到着です。 ■柏木登山口(1,167m) 孝行猿の遺跡から約15分で柏木登山口に到着です。 柏木登山口には蜂箱が設置されているので、注意が必要です。 ■柏木登山口駐車場(1,155m) これで無事に山行が終了です。 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 ★その他の注意点 仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルートは距離28.0km・標高差1,878m・コースタイム16時間00分になり、十分に日帰りが可能です(無雪期の場合・山滑走を除く) 無雪期に日帰りで登頂するには雪質・積雪量・天候・体調・装備・気力・長距離を歩ける体力が必要です。 ★★通行止めについて 諏訪方面から国道152号線で高遠城址公園と美和湖を過ぎて大鹿村へ行けますが、11/28(火)に分杭峠を大鹿村側へ通過した古い橋の点検作業があり1日通行止めです。 迂回路は国道153号線〜国道22号線(小渋湖を経由)を利用して、道の駅歌舞伎の里・大鹿を通過して鳥倉林道ゲート第1駐車場へ向かいます。 ★狩猟解禁日について 長野県では11/15(水)の午前6時から狩猟が解禁されます。 2年前に敗退した当日が狩猟解禁日と知らず、何匹も猟犬が離されて鹿を追い回していて山が騒がしかったです。また狩猟解禁日は林野庁・長野県職員が車でパトロールや注意換気をします。2年前に伊那地方で猟師が散弾銃で猟師を射撃する事故が発生したので、明るい服装をして白いタオル(鹿の尻尾と勘違いされるのでNG)を避けるように指導されました。 またワナ猟が登山道から外れた山中に設置されているので、トイレや巻き道などで通過する場合は注意が必要です(ワナ猟の注意書きが設置されますがない場合もあり) 狩猟期間→2023年11/15(水)〜2024年02/15(木)まで、ワナ猟は03/15(金)まで延長です。 ★地蔵尾根ルートについて 表ルートの北沢峠→10kmに比べて、裏ルートの地蔵尾根→30kmと長いクラシックルートです。 標高が稼げない長いトラバース路の樹林帯が続き、展望がなく体力が削られて精神力が試されます。 地蔵尾根ルートは北アルプスのようなテクニカルな岩場や核心部がなく、地味で長大な樹林帯を歩きます。非常に登山者が少なく、冬期は山小屋が営業していないので事故には注意が必要です(簡単には救助が期待できない場所) ★積雪量について 日陰の登山道には雪が残っていましたが、当日はアプローチシューズで登頂でき、チェーンスパイク・ピッケル・アイゼンは使用しませんでした。 まだ降雪直後なのでアイゼン・ピッケル(チェーンスパイクはあれば安心)は不要だと思いますが、入山前にしっかりと情報収集をして防寒対策が必要です。 ★登山ポストについて 仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルートには、柏木登山口駐車場に登山ポストがあります(用紙・ペンあり) ★水場について 地図では、仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルートには水場が3つあります。 |羇嵜緇 ⊂省小屋の下部 仙丈小屋 ±舛譴討い董↓↓は未確認ですが地蔵尾根で利用できる水場はほぼありません。 △藁農から松峰小屋まで100m下るので、松峰小屋を利用しない場合は価値がありません。 は仙丈小屋(営業は終了)の周辺を探しましたが不明です。 今回は飲料水を3.5L担ぎあげて0.7L残りました。 ★駐車場について 仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルートには駐車場が1つあります。 ’靆敕仍蓋駐車場(10台) 柏木登山口駐車場は人気がないので、貴重品の管理と車上荒らしに注意が必要です。 ★山小屋の営業について 仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルートには山小屋が2つあります。 ‐省小屋 ∪臂羮屋 ,枠鯑饐屋(通年→無人)、△賄澳避難小屋です。 日帰りでも緊急時に備えてツェルトを必ず持参しましょう。 ★マーキングについて 仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルートには各所に道標・ピンクテープ・ペンキマークがあり、道迷いする場面が少ないです。 無雪期の登山道に雪はなく、落枝と共に落ちた古いピンクテープは回収済みです。 ★天候や服装について 仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルートの8割〜9割が樹林帯になり、朝露や降雨後は衣類が濡れるのでザックカバー・ゲイター・タオル・合羽・着替えがあると快適です。 当日は気温-1℃〜16℃あり、平均気温は1日目→6℃です(2日目→8℃) 悪天候では、装備や服装に気を配り防寒・防風対策が必要です。 ★幕営適地について 仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルートには10ヶ所の幕営適地があり、詳細は写真を添付します。 樹林帯から地蔵尾根合流(稜線含む)まで幕営適地がありますが、幕営する場合は携帯トイレを持参して必ずゴミを持ち帰りましょう。 ★熊の出没について 仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルートは熊の生息地になり、想像以上に身近に熊がいます。 登山者が多い北沢峠ルートより、登山者が少ない地蔵尾根ルートは長い樹林帯があるので熊に注意が必要です。 ★山バッジについて 冬山シーズンになり多くの山小屋が営業を終了しているので、山小屋が営業する春まで山バッジの購入が難しくなります。 道の駅南アルプスむら長谷では、仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳の山バッジが販売されています(各3種・550円) ★柏木登山口駐車場までの自動車の運転は、動物の飛び出しや落石が多いので注意が必要です。 また一般道・林道・登山道の崩落・土砂災害・台風による交通規制や様々な注意報(雷・大雨・大雪・雪崩)に注意が必要です。 ★仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルートでは、スマートフォンの電波が7割〜8割入りました(時期・天候・機種による) 林道終点〜松峰小屋入口は圏外ですが、扉を閉めた仙丈小屋の屋内は電波がありました。 暑さ・寒さ・高所の影響でバッテリーの消耗がとても早いので、予備のモバイルバッテリー(充電ケーブル含む)が必要です。 ★仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルートでは登山者のすれ違いは登り1日目→1名、2日目→0名です。 日照時間が短くなりましたが日帰りでは装備・服装・天候が重要です。 特に単独登山者はセルフレスキューとルートファインディング能力が必要になり、ツェルトと地図とヘッドランプの携帯が必須です。 ★ヘルメット・ストックを全行程で使用しました。 アプローチシューズは柏木登山口駐車場〜仙丈ヶ岳の登りと林道終点〜柏木登山口駐車場の下りで使用しました。 登山靴を仙丈小屋〜林道終点の下りで使用しました。 チェーンスパイクは携帯しましたが不使用です。 ★緊急時の連絡先 伊那警察署(長野県)→0265-72-0110 ★今回の山行の危険箇所 ”弦2,714m〜地蔵尾根合流→落石・滑落・雪崩。 ★柏木登山口駐車場→05時40分に気温8℃、仙丈ヶ岳(1日目)→16時25分に気温3℃、仙丈ヶ岳(2日目)→06時18分に気温-1℃、柏木登山口駐車場→13時05分に気温16℃です。 気温の温度差が大きく紫外線が強く、体調管理や服装選びが難しくなります。 当日の日の出→05時57分、日の入り→17時05分と活動時間は短くなり、日の出と日の入り1時間前にはヘッドランプが必要です(ルートは樹林帯が長く日陰が多いため) ★仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルートでは、標高2,714m〜地蔵尾根合流の区間で落石に注意が必要です。 単独行なので鳥の鳴き声・荒い呼吸・風の音・水の音しか聞こえません。 落石を発見した場合は、後続の登山者に恥ずかしがらず大声で「ラーク」と知らせてあげましょう。 ★仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルートにはトイレが2つあります。 ’靆敕仍蓋駐車場 ∪臂羮屋(どちらも無料) どちらもとてもきれいなトイレなので、汚したら掃除しましょう。 他にトイレが無いので、必ず紙おむつ・携帯トイレを持参しましょう。 ★登山ではスマートフォンなど電子機器に頼りすぎてはいけません。バッテリーのリチウムイオン電池は暑さや寒さに弱く、すぐに使えなくなります。 電池切れ・故障・紛失を想定してアナログ機器も併用して使えるようにしましょう。 地図・コンパス・ルート・分岐点など登山計画書の作成時点から覚えて緊急事態に備え、登山記録を残して次の登山に活かしましょう。 登山では技術・知識・経験が全く通用しない場面に直面します。 ★無雪期でも先行者の踏み跡があるからといって100%安心しないで下さい。その踏み跡が正解とは限りません。また登山道や踏み跡が草木で隠れて道迷いしやすい状況です。 ピンクテープ・道標・赤旗を目印にして、道に迷ったら分かる所まで戻るのが鉄則です。 ★標高・距離・気温・天候・風速・写真撮影・ルート工作・危険箇所の確認をしながら登るので、コースタイムより遅くなります。 登山ルート・距離・歩行時間は参考程度にして下さい。 ★登山の出発前に、車のルームライトや灯火類の消し忘れによるバッテリー上がりに注意が必要です。 また登山で車の鍵の紛失や落し物は致命傷になり、探し出すのは極めて困難です。こまめに落し物やジッパーの開閉を確認しましょう。 しっかり貴重品は管理して、荷物のデポなどで盗難の被害に注意が必要です。 ★登山では、食事(行動食)・水作り(水汲み)・トイレ・着替え・装備の着脱など季節を問わず面倒で後回しになりがちです。 これらは早めに済ませて落石・滑落・雪崩など危険回避に神経を使いましょう。 ★無雪期ですが強い紫外線を浴びて重度の日焼けや、紫外線の照り返しで視力低下による怪我や事故に注意が必要です。 日焼け止めクリーム・リップクリーム・サングラスがあると便利です。 ★今回の山行 2年前に敗退してから気掛かりがだった地蔵尾根ルートから仙丈ヶ岳を目指します。 バスを利用して表ルートの北沢峠から登れば往復10kmで登頂できますが、裏ルートの地蔵尾根は往復30kmあり地獄です。 地蔵尾根ルートは北アルプスのようなテクニカルな岩場や核心部がなく、ただただ長い樹林帯を歩くので楽しくありません。標高が稼げない長いトラバース路が続いて樹林帯で展望がなく、愚痴と文句しか出てきません。 今まで歩いたクラシックルートでは黒戸尾根ルート(甲斐駒ヶ岳)と桂小場ルート(木曽駒ヶ岳)で苦労しましたが、断トツで地蔵尾根ルートが1位に君臨しました。 今回は長い地蔵尾根ルートに嫌気がさして大仙丈ヶ岳・小仙丈ヶ岳・松峰小屋に立ち寄りませんでしたが、季節を問わず「2度と歩きたくない」ルートです。 3,000m峰の仙丈ヶ岳に登頂できた喜びより、長い下山路が憂鬱で感動がなく驚いた山行です。 そんな長大な地蔵尾根ルートに、ぜひ挑戦して下さい。 ★柏木登山口駐車場の10km圏内はガソリンスタンドやコンビニがなく、とても不便なエリアです。 場所によって車中泊の禁止・火気厳禁など禁止事項があるので注意が必要です。 長く細かい説明になりましたが『安全第一』で仙丈ヶ岳を楽しんでください。 |
その他周辺情報 | ■信州高遠温泉・さくらの湯 ■営業時間→12:00〜20:00 ■休館日→第2・第4火曜日 ■料金→大人600円 小人400円 |
写真
装備
個人装備 |
ヘルメット
ツェルト
ヘッドランプ
温度計
モバイルバッテリー10000mAh5個
ちり紙
携帯トイレ
地図
登山計画書(控)
腕時計
ザック60L
スマートフォン2台
ボールペン
マスク
ゴミ袋
現金
ココヘリGPS
ザックカバー
ストック
熊鈴
プラティパス(水1L)
帽子
合羽(下)
登山靴
インナーシャツ(半袖)2枚
靴下(冬用)2足
毛帽子
長ズボン
タイツ(冬用)
ミドルシェル(上)
ダウンジャケット
テントシューズ
手袋
ベースレイヤー(長袖)
テムレス
ゼリー飲料2個
粉末アミノ酸4本
ハンバーグ(100g)2個
ラーメン3個
チェーンスパイク
お汁粉(150g)2個
スープ(180g)2個
パン2個
おにぎり2個
ピッケル1本
アタックザック22L
ウエストバッグ
テントシート
寝袋
水2L(ペットボトル)
メスティン(大)
マッチ
ライター
割り箸
ガスコンロ
ガス缶
水0.5L
餅4個
アプローチシューズ
雑炊(25g)2個
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感想
■仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルート(1泊2日)
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■2023年10月30日(月) はれ
※仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルート(1泊2日) 登り
柏木登山口駐車場 05:40 1,155m 8℃
柏木登山口 05:49 1,167m 7℃
孝行猿の遺跡 06:17 1,309m 7℃
中間水場 08:16 1,790m 8℃
林道終点 10:15 1,984m 14℃
松峰小屋入口 11:09 2,048m 10℃
丸山谷ノ頭 13:14 2,442m 6℃
地蔵尾根合流 16:00 2,926m 3℃
仙丈ヶ岳 16:25〜52 3,033m 3℃
地蔵尾根合流 17:04 2,926m 1℃
仙丈小屋 17:09 2,880m -1℃
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小屋の掃除 17:09〜17:30 外-1℃ 内3℃
荷作り 17:30〜17:40 外-1℃ 内3℃
夕食 17:40〜18:45 外2℃ 内7℃
自由時間 18:45〜21:00 外2℃ 内2℃
消灯 21:00 外2℃ 内2℃
※外→屋外の気温、内→屋内の気温。
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■2023年10月31日(火) はれ
※仙丈ヶ岳・地蔵尾根ルート(1泊2日) 下り
起床 04:30 外1℃ 内1℃
朝食 04:30〜05:20 外0℃ 内1℃
荷作り 05:20〜06:00 外0℃ 内1℃
仙丈小屋 06:00 2,880m 0℃
地蔵尾根合流 06:05 2,926m 0℃
仙丈ヶ岳 06:18〜22 3,033m -1℃
地蔵尾根合流 06:37 2,926m 0℃
丸山谷ノ頭 08:02 2,442m 3℃
地蔵岳 09:06 2,371m 7℃
松峰小屋入口 10:04 2,048m 8℃
林道終点 10:32〜52 1,984m 14℃
中間水場 11:52 1,790m 13℃
孝行猿の遺跡 12:49 1,309m 13℃
柏木登山口 13:02 1,167m 16℃
柏木登山口駐車場 13:05 1,155m 16℃
着替え 13:05〜13:20
実家 13:20〜15:40 1,000m 14℃
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■2年前に敗退した地蔵尾根で仙丈ヶ岳を狙う。
狩猟解禁日で猟犬が走り回り山が騒がしく
熊に2度も遭遇して潔く敗退を受け入れた。
クラシックルートの地蔵尾根は往復30kmあり
北沢峠を選択すれば往復10kmで登頂できる。
仙丈ヶ岳は南アルプスの女王と呼ばれており
表ルートの北沢峠ルートはバスが使えて天国
裏ルートの地蔵尾根ルートは常に地獄である。
地蔵尾根は単調で樹林帯が長く展望がない。
全ピークを巻くのがつまらない最大の理由。
トラバース路が多く標高を稼げない区間が長く
本当に地蔵尾根は愚痴と文句しか出てこない。
誰もが「2度と歩きたくない」と思うルート。
クラシックルートでは黒戸尾根(甲斐駒ヶ岳)と
桂小場ルート(木曽駒ヶ岳)より苦労した。
大仙丈ヶ岳と小仙丈ヶ岳の周回と松峰小屋に
立ち寄らなかった登山者が多くいるだろう。
距離30km以上のダメージを受ける地蔵尾根。
ぜひ地蔵尾根に挑戦してもらいたい。
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■体重→61.0kg 荷物→14.45kg(水3.5L)
■日の出→05:57 日の入り→17:05
■距離→28.0km(合計)
1日目→13.8km 2日目→14.2km
■時間→17時間43分(合計)
1日目→11時間02分 2日目→06時41分
■休憩時間→00時間51分
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