霊峰白山縦走 お花畑の縦走路(石徹白~中宮温泉)


- GPS
- 28:28
- 距離
- 41.6km
- 登り
- 3,495m
- 下り
- 3,538m
コースタイム
- 山行
- 4:02
- 休憩
- 0:02
- 合計
- 4:04
- 山行
- 9:22
- 休憩
- 0:09
- 合計
- 9:31
- 山行
- 9:12
- 休憩
- 0:14
- 合計
- 9:26
天候 | 13:晴後雨、14:曇後雨、15:曇後雨、16:晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
大阪5:54-(JR在来線,3410円)-9:44美濃太田9:56-(長良川鉄道,1720円)-12:06北濃駅12:30-(バス・石徹白線,310円)-13:05上在所 ※石徹白(いとしろ)線オンデマンドバスは、平日、土曜運行。利用には要事前予約 (乗車の1時間前までに予約センター[0575-82-5311]に連絡) 復路: 中宮温泉13:15-(コミュニティバス,100円)-13:48瀬女13:53-(北陸鉄道バス,820円)-14:35鶴来14:58-(北陸鉄道,540円)-15:25新西金沢15:54-(IRいしかわ鉄道,480円)-16:23小松16:31-(北陸新幹線,4070円+指3880円)-17:17敦賀17:44-(サンダーバード)-19:07大阪 |
コース状況/ 危険箇所等 |
石徹白道(南縦走路): 歩く人も多く、よく整備されて歩き易い。下草は刈払い済。 中宮道: 歩く人まばらな静かな縦走路。刈払いは未だですが、概ねヒザ下くらいで歩き易い。ただし一部、日当たりのよい場所は夏草が生い茂り登山道を覆い隠している箇所が少しあります。ここの通過は要注意です。お花畑はお見事。 |
その他周辺情報 | 小屋: ・神鳩ノ宮避難小屋(収容:15名、水場:徒歩5分、携帯トイレブース有り) ・ゴマ平避難小屋 (収容:25名、水場:徒歩5分、トイレ有り) ※とっても清潔な小屋でした。避難小屋は使用時は、感謝の気持ちを込めて掃除のこと。来たときよりも美しく! テン場: ・南竜山荘(800円/泊、水道・水洗トイレ有り) 下山後の温泉: にしやま旅館 https://www.nishiyamaryokan.jp/blank-4 ・料金:大人700円 ・源泉掛け流し、露天風呂有り ・食事の提供は宿泊者のみ その他: ・GpsLogはiPhoneを省電力モードで動かしていると誤差が大きかったため使用せず(山行計画時のルートを流用) |
写真
感想
海の日の連休は雨の予報。ちょっと残念なお天気だけれど、霊峰白山の縦走路を目指します。
◆1日目 上在所~石徹白登山口~石徹白大杉~神鳩ノ宮避難小屋(避難小屋泊)
長良川鉄道に揺られて、白鳥に到着。「あっ、北濃からのオンデマンドバスの予約を忘れてた!」急いで電話すると、今からでも大丈夫とのこと。(本来は1時間前までに予約の所をうっかりしていたが助かった)
バスの乗客は私一人。運転手さんと話しながらバスは上在所へと進む。この辺りにはキツネが出るらしい。なんでもスキー客が食べ物を与えて以来、食べ物をもらえることを学習して車が通る時間に出没する様になったそう。もう野生に戻るのはむつかしいだろうな~、と思った。
上在所で白山中居神社にお詣りした後、歩き始める。今日は直射日光が無い分、まだ涼しい。ながーい林道歩き様に準備した日傘はザックの脇に指したまま、今日は出番がなかった。
石徹白登山口で、ちょうど下山してきたハイカーさんとお話させて頂く。福井から来られた方で三ノ峰までピストンしてきたとのこと。お花はばっちり咲いていたそうで期待も膨らみます。準備をしていると車が駐車場に入ってくる。お子様連れのファミリーでした。家族旅行中で石徹白の大杉を見に来た、とのこと。小学2年生の女の子は元気だ。どんどん登っていく。大杉の前でファミリーで記念撮影、そこでお別れ。お元気で、家族旅行を楽しんでくださいね。
オタケリ坂の急登を突破。無事、避難小屋まで到着して、小屋で大の字になる。少し休憩して水場に向かう。水を汲む途中で雨が降り始め、急いで小屋に戻る。予報より少し早めに天気は崩れ始めた。明日の天気はどうか?思案しながら、寝袋に潜り込んだ。
◆2日目 神鳩ノ宮避難小屋~三ノ峰~別山~南竜ヶ馬場(テント泊)
2時起床で3時に小屋を出発。夜降ったけれど、歩き始めには雨は止んでいた。ラッキー。ヘッデンの光を頼りに先へと進む。
さすがは花の百名山。縦走路脇には多くのお花が彩る。ナイトハイクでもササユリが咲いているのが分かる。スッゲー。明るくなって、ヘッデンをしまう。標高を上げるとニッコウキスゲも出てくる。三ノ峰避難小屋手前で雨も降り始め、すぐに本降りとなり小屋へと逃げ込む。
小屋には先客の女性2人が出発準備中。なんと前日、沢登りで登ってこられたとのこと。やるなー。沢のおいしい水をおすそ分け頂いた。今日はこれから市之瀬に降りるそうな。夏は沢が中心とお聞きしました。随分前に赤木沢にも行ったことがあるとのこと。私もいつか行ってみたいなぁ。
小屋でコーヒーを淹れてパンを食べていると、雨の中ソロハイカーさんが到着。なんと、石徹白登山口を朝四時に出てここまで来て別山をピストンするとのこと。こりゃすごい。(石徹白から別山往復はふつうの人には届かない、トレランではないけれどライト&ファーストスタイルでめっちゃ足が長ーい人でした)
小屋を出て進む。別山平からはザックからカメラを出して、雨の中、お花を撮影しながら進む。雨の中、デカザックをスクワットしながらの撮影はめちゃきついが、折角来たのに撮らずにはいられない。次々に現れる可愛いお花たちに癒やされながら進んだ。別山山頂で一休み。ガッスガスの山頂は、誰もいない貸し切り状態でした。更に先へ。
調子に乗って、写真を撮りまくっていたらカメラの調子がおかしい。とうとう電源が入らなくなった。マジですか?このカメラは防水が売りではなかったか?予期せぬハプニングに意気消沈しながらもカメラをザックに仕舞って先に進んだ。
南竜ケ馬場のテン場に到着。雨が降りまくっている。広ーいテン場はガラガラ。10張りくらいか?雨風が少しでも弱まることを期待してケビンとケビンの間にテントを設営。その日は雨がずーっと降り続いた。
カメラトラブルにすっかり意気消沈し、小屋に市之瀬からの帰りのバスの情報を聞きに行く。明日は出るとのこと。この時点では、朝雨ならエスケープして即下山しようと思っていた。雨の中、テントで食事を済ませて就寝。この日は夜中に強雨がテントの屋根を叩き続けた。
◆3日目 南竜ヶ馬場~室堂~大汝峰~ヒルバオ雪渓~お花松原~ゴマ平避難小屋(避難小屋泊)
夜中に目を覚ましたときには、大雨が降っていた。こりゃだめだな。と思って目覚ましのアラームを解除してふて寝。次に目を覚ましたときにはすっかり雨は止んでいた。えっ、マジですか。急いで飛び起きると起床予定の3時半でした。これなら先に進もう。
極力水はけの良い場所を選んだ。それでも一晩降り続いた強い雨で、テント内に水たまりができていた。フライとインナーがくっついて強い雨に降られるとテント内にも水が入り込んでしまうのは避けられない。何度もタオルを絞って水を外にかき出す。なかなかに手強い夜でした。(マットの上で寝ていたので、自身の水没は免れた)
準備を整え5時に出発。この時間だと周囲は明るい。鳶岩コースを登り室堂の小屋へ。まずは中宮道の状況を確認です。聞けば、すぐにWebも使って最新情報を集めてくれた。刈払いは未だだけれど道は問題なく通れるだろう。中宮温泉の湯宿クロユリのご主人、乾さん(白山北部全域の登山道の整備を一手に担うすごい方)は今スエーデンに行って居ないので、刈払いは未だされていない。例年秋頃の予定。ただ、ヒザ下くらいで慎重に歩けば問題ない。今はお花畑がちょうど見頃の良い時期。熊鈴は付けた方が良い等、アドバイスを頂いた。状況を教えてくれたおっちゃん、ありがとうね。
忠告に従って、熊鈴を取り出そうとするも、見当たらない。あちゃー、とんだ忘れ物だ。北海道のヒグマ対策に購入して常時いれていたはずなのに...。ただホイッスルはあった。でも熊鈴ないと厳しいな、と売店を覗くと、熊鈴あるやん。しかも白山ロゴ付き。小さいながらも音はよく響く。よしこれで進めるぞ。(この熊鈴、小さいけれど良い仕事をしてくれた。ありがとうね)
大汝峰に立ち寄るもガッスガス。まあ仕方がない。御前峰はパスして北部縦走路へ分け入る。今日も雲行きがあやしい。雨の降り始める前に少しでも先に進んでおきたい。
北部縦走路はひっそりとして誰も居ない。本当に良い縦走路なのだけれど、もったいないなぁと思った。(結局、この後、中宮温泉まで誰とも会わず)
でっかいヒルバオ雪渓を渡り、先に進むと次々とお花が出てくる。クロユリやキスゲ、イワカガミやキンバイなど種類も豊富で飽きることがない。ここはスマホで撮影。カメラが使えないのがもどかしい。でも、縦走路のお花畑は本当に見事でした。
地獄のぞきでランチ休憩。対岸の火ノ御子峰の景観が白山が火山であることを物語る。休憩時の歩き始めには、クマ対策のホイッスルを四方に吹き鳴らし、クマさんにご挨拶してから前へと進む。ゴマ平避難小屋まで歩いて、ホッと一息。急いで水を汲んで戻ってくると、すぐに雨が降り始める。なんか、今回は天気が上手いこと味方してくれている。ありがとう。
昨晩、ビショビショに濡れてしまった装備一式を、コンロの火などを利用して少しでも乾かした。日が暮れて夕食を食べて早めに就寝。
◆4日目 ゴマ平避難小屋~シナノキ平避難小屋~中宮温泉
小屋を5時に出発。7時頃シナノキ平避難小屋に到着。休憩しようとドアを開けようとするも開かない。仕方なく外で小休止の後、先へと進む。
なかなか標高が落ちないのがもどかしい。それでも標高1200mを下回るとどんどん急坂を下っていく。あともう少しで登山口という所でスリッピーなドロに足を取られ、登山道から脇に踏み外す。このときは肝を冷やした。無事、登山道に復帰して、ザックを下ろして一休み。山では最後まで油断禁物ですね。
無事、登山口に着地。登山靴を脱いでつっかけに履き替えて中宮温泉へ。今回は、にしやま旅館さんの秘湯のお風呂にドボン。折角なので、別の階にある露天風呂にもドボン。ここは泉源が豊かで、常時、源泉かけ流し。最高でした。
バス、電車を乗り継ぎ小松駅へ。更に北陸新幹線とサンダーバードを乗り継いで帰阪。雨天の中の縦走となりましたが、なんとか最後まで歩き通せて満足です。
今日も良い山でした。
(1日の消費量 水2L、アルファ米 9/10食)
美濃禅定道もそうだけど御前峰から北への加賀禅定道や今回の中宮道の縦走路、自分も一度歩いてみたかった。もう色んな意味で難しいだろうけどこうしたレコを見ることで満足しておこうと思います。
お天気はもう一つで展望は恵まれなかったようですが、沢山の可愛いお花たちのオンパレードには喝采です。ありがとうございました
梅雨前線が広く日本列島を覆い、連休は全国的に雨模様。そんな中、白山に呼ばれて縦走路を歩いてきました。ハイカーにとってへは厄介者扱いされる雨ですが、お花たちにとっては恵みの雨。山野草たちはとっても生き生きしていました。生憎のお天気ではありましたが、手をかえ品をかえ、どんどん出てくるお花たちに自然と気分が上がります。お花のおすそ分け、喜んでいただければ幸いです。今回は山頂では終始ガスに巻かれ、美しい池巡りの風景などは拝めませんでしたが、また今度の楽しみにとっておきましょう。
白山北部縦走路は行き交う人まばら。中宮温泉からのバスの運転手さんに聞いたら「年に何人か山から下りてくる人がバスを利用する」とのこと。中宮温泉の温泉宿の壁にはツキノワグマの毛皮がいっぱい飾られていました。熊の気配も濃厚です。人の手があまり入っていない状態が未だ残されていて好きな山域ですね。また歩こうと思います。
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