TJAR見学@南アルプス
- GPS
- 34:05
- 距離
- 119km
- 登り
- 9,892m
- 下り
- 9,706m
コースタイム
- 山行
- 12:11
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 12:57
- 山行
- 9:49
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 10:07
- 山行
- 10:36
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 11:01
天候 | 3日とも午前晴れ午後雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ズボン
靴下
靴
行動食
飲料
日焼け止め
携帯
ヘッデン
予備バッテリー
|
---|
感想
オリンピックが終わって今度はTJARが始まった。オリンピックは見に行こうにもパリまで行くのは大変だがTJARは頑張れば見に行ける。どこで見るか悩んだが、土日の北アルプスは混んでそうなので週の半ばに南アルプスで見学することにした。
実は2年前にも荒川小屋でトップの土井選手が通過するのを見れたので今回も荒川小屋に泊まることにした。ただ、今回は前回より前半のペースが速く、通過時刻が読めないので無難にTJARルートを小屋に泊まりながらトレースして、選手が小屋を通過するタイミングで起きてたら応援するというスタンスで行くことにした。なので選手より少し早く入山したい。
0日目
新宿20:30頃の駒ヶ根行きのバスで現地を目指す。TJAR2日目が終わろうとしていて、すでにトップ選手はその日のうちに駒ヶ根に着きそうな勢い。このバスが駒ヶ根につくのは0時過ぎだ。いきなり計画が崩れそうだったがなんとかこちらが先に駒ヶ根到着。おそらくトップ選手も流石に中央アルプス下山後に仮眠を取っているようだ。
1日目
0時過ぎに駒ヶ根に着いてそのまま市野瀬を目指す。今までなら前泊して朝4時くらいに宿を出るようにしていたが、今回は4時発だと少し遅い。出発をさらに早めるならいっそのこと終バスで行ってそのまま出発でよいのではと思い至り、バスでの移動で4時間寝られるのでもうそれでよいと判断した。とはいえ夜行は山行はもとより人気のない峠道も不安だ。TJARの存在を知らなかったら踏み出せなかった世界だ。
市野瀬までの道は去年走っている。正確には途中に通行止め区間があり、一旦戻って戸倉山を経由して市野瀬に下りている。今回は通行止めが解消されていて通常のルートで市野瀬に行ける。真っ暗な中を走ること2時間半、市野瀬到着。TJARのチェックポイントはまだ設営されていないようだった。
3時過ぎに柏木登山口を出発。流石にこの時間だと人の気配はない。途中で鹿がこっちを見てたのと中間水場で猿だか猪だかが唸っていた以外は野生動物には会わずに済んだ。野生動物と遭遇するリスクがなければ夜行も自分にとっては苦にならないという発見があった。
途中の小屋のあたりで朝が来た。夜行は集中力が高まるがやっぱり明るいほうが気分は良い。仙丈に着いて絶景を見ながら朝食を取る。ここから熊ノ平までの道は去年通っているので特に新しい発見はなかったが、伊那荒倉岳の先の水場は初めて寄った。登山道から結構下ったところにあり、水量は少なかった。途中からぽつぽつと雨が降り出し、最後に三峰岳に着いたあたりでザーザー降りになって熊ノ平小屋に着いたときはずぶ濡れ。計画段階では時間的に余裕があるのでこの日のうちにもう少し先まで行くことも考えていたが熊ノ平泊にしておいて命拾いした。小屋で着替えたりストーブで服を乾かしたりして一眠り。自分にはテント泊はまだ早い。
熊ノ平小屋は食事は出ないので持ってきた食料を適当につまむ。今回は行動食以外はできるだけリアルフードにしたかったので少し嵩張るが石窯フランスパン、カルパス、ナッツ、ドライフルーツを持ってきた。バーナーとかコッヘルで温かい食べ物を作るのにも憧れるが重量増えるので気が進まない。なお、今回はベースウェイト3kg, 食料1kg, 水~1kgという感じ。行動食はカロリーメイトと柿ピー、ハンガーノック時の緊急用にウィダーインゼリー。
2日目
この日も昼から雨予報なので昼に荒川小屋に着くべく2時半起床、3時過ぎ出発。夜のうちにトップ選手が熊ノ平を通過しているのではないかと心配だったがすれ違った人の情報ではまだ会っていないようで一安心。塩見岳には双眼鏡で見張ってる人と三脚構えてるガチ勢がいた。
塩見岳までで計画より1時間かかっている。どうもヤマレコマップの南アルプスエリアはコースタイム設定がガバガバな気がする。明らかに他の山域より厳しい。感覚的に2~3割短く設定されている。現にヤマレコでコースタイム40分となっているところが現地の標識では60分となっていたりしていてあまり参考にならない。山域によって標準ペースの設定が違っては意味がない。
三伏峠の給水で30分ほどタイムロス発生。一旦水場に下りたが水が出ておらず、小屋で聞いたら水が出るのは9時からとのこと。水場結構遠いので営業時間くらい書いて欲しかった。この辺りでトップ選手が塩見岳を越えたとの知らせが入る。ここで待ってもよいが、そうすると荒川小屋に着く前に雨が降りそうなので荒川小屋まで逃げ切るのを目標に出発。
その先は順調に進み、荒川岳の前岳の急登もほぼ想定ペースで突破。前岳のあたりは去年までは崩落が進んだヤセ尾根を無理やり通るスリル満点なルートだったが今年からそっちは立入禁止になり、別の歩きやすいルートが整備されていた。そこを通過して荒川小屋に着くあたりでパラパラと小雨が降ってきたが大して濡れることなく到着。TJAR戦士からも逃げ切れた。
夕食のカレーを食べてしばらくすると土井選手が到着。靴擦れ対策のワセリンが見当たらないらしく、代わりに日焼け止めを塗っていた。足裏という最も日焼けと無縁な場所に日焼け止めを塗っている人初めて見た。
3日目
この日は14:40に白樺荘をバスで出る。そうすると温泉入って食事することを考えると13時くらいに白樺荘に着きたい。
ヤマレコのコースタイム設定だと18h。2割補正して21~22h。倍速で行くとして11h。1時半起床、2時出発だ。
序盤の夜行はやはりペースが上がらない。赤石岳まででいきなり予定より20分遅れ。初日にブユに刺されたっぽい場所が5cmくらいに渡って少し腫れているのも気になる。
百間洞を通過したところで夜が明け、最初のピーク(中盛丸山)で朝食。小兎、兎あたりまでは晴れ、聖、小聖はガスの中を通過して聖平で給水。その先の上河内は小雨。このレインウェアもそろそろ寿命っぽい。そこを抜けた茶臼小屋は晴れていた。そこから一気に下って畑薙大吊橋。本当に大きい。時刻は12:20。白樺荘に13時半着だと風呂だけ、13時着ならメシも食える。ラストひと頑張りだ。
吊橋渡って久々のロード。地面反力が懐かしい。やっぱり自分はロードランナーなんだなと感じながら走っていたら沼平ゲートを通過。5,6人の集団がゲートのところにいてふと見たらなんと土井選手。明らかに辛そうだったがちょうど走り出すところだった。
応援したかったがこっちはメシがかかっている。風呂をカラス並みの速度で上がって白樺荘を通過する土井選手を応援しようと思ったが風呂も久々だったのでつい温冷浴したりして遅くなり、機を逃してしまった。登山後の山女魚おろしそばは疲れた身体に染み渡る美味しさだった。1時半に起きてでも食べる価値がある。
土井選手の応援のラストチャンスはバスから追い越しざまに応援すること。白樺荘から静岡駅までの移動はほぼTJARルートで運行するバスなのでどこかで見れるはず。車窓をずっとガン見していたらついにその時が来た。日本海から北アルプス、中央アルプス、南アルプスを越えてボロボロのはずなのにかなりしっかり走っていて、その姿を見て感じるものは大きかった。今回は特に後半の疲労が溜まっているであろう南アルプスエリアで天候に恵まれず、苦しい戦いだったはずなのに最後まで走っている勇姿が見れたので見学に来て良かった。できれば他の選手も見たかったがそれは次回のお楽しみ。GPSトラッキングやSNSなどで活躍を見ているので今回はそれで我慢。TJAR戦士の皆様、感動をありがとうございました。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する