ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 7140549
全員に公開
トレイルラン
塩見・赤石・聖

TJAR見学@南アルプス

2024年08月13日(火) ~ 2024年08月15日(木)
 - 拍手
体力度
10
2~3泊以上が適当
GPS
34:05
距離
119km
登り
9,892m
下り
9,706m
歩くペース
とても速い
0.50.6
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
12:11
休憩
0:46
合計
12:57
距離 51.8km 登り 4,356m 下り 2,453m
0:17
4
スタート地点
0:21
0:22
107
2:09
2:11
18
3:16
3:22
9
3:31
3:33
49
5:06
19
5:25
44
6:09
6:10
13
6:23
6:26
8
6:34
23
6:57
7:01
28
7:29
17
7:46
8:00
17
8:17
8:18
59
9:17
12
9:29
4
9:33
9:44
19
10:03
22
10:25
11
10:36
112
12:28
12:29
27
12:56
18
2日目
山行
9:49
休憩
0:18
合計
10:07
距離 30.2km 登り 2,627m 下り 2,610m
3:19
17
宿泊地
3:36
3:37
23
4:00
4:01
10
4:11
36
4:47
4
5:05
8
5:35
26
6:01
6
6:07
6:11
29
6:40
50
7:30
26
7:56
6
8:06
20
8:31
25
8:56
24
9:20
23
9:43
9:45
40
10:25
4
10:29
18
10:47
3
10:50
25
11:15
11:16
15
11:31
11:33
77
12:50
12:51
9
13:26
3日目
山行
10:36
休憩
0:25
合計
11:01
距離 37.5km 登り 2,909m 下り 4,643m
2:09
19
2:28
2:29
27
2:56
9
3:05
10
3:26
3:28
1
4:22
27
4:49
4:54
31
5:42
5:43
23
6:06
6:09
22
6:31
6:32
4
6:36
6:37
18
6:55
6:56
39
7:35
23
7:58
19
8:17
9
8:26
4
8:30
8:32
4
8:36
50
9:26
19
9:45
42
10:27
10:30
37
11:07
11:08
26
11:34
11:37
31
12:08
13
12:21
17
12:46
9
12:55
14
13:09
13:10
0
13:10
ゴール地点
天候 3日とも午前晴れ午後雨
過去天気図(気象庁) 2024年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
畑薙から毎日アルペン号(東京)や大型バス(静岡)あり
3時過ぎ、登山開始!
入山禁止ってどういうこと??
2024年08月13日 03:22撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
8/13 3:22
3時過ぎ、登山開始!
入山禁止ってどういうこと??
朝が来た
2024年08月13日 05:52撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/13 5:52
朝が来た
絶景の朝食会場。こういう景色が見たかった。
2024年08月13日 07:38撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
2
8/13 7:38
絶景の朝食会場。こういう景色が見たかった。
ラピュタが見える
2024年08月15日 22:42撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/15 22:42
ラピュタが見える
雲海
2024年08月13日 08:17撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/13 8:17
雲海
ホシガラス。今回の山行でかなりの回数見かけた。適当に撮ったらなんかかっこいい写真になった。
2024年08月13日 08:22撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/13 8:22
ホシガラス。今回の山行でかなりの回数見かけた。適当に撮ったらなんかかっこいい写真になった。
これから行く道
2024年08月13日 08:27撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/13 8:27
これから行く道
伊那荒倉の水場。水量はこんな感じ。
2024年08月13日 09:36撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/13 9:36
伊那荒倉の水場。水量はこんな感じ。
絶望しかない天気。ここから雨が強まって吹きさらしの中を熊ノ平まで下った。
2024年08月13日 12:10撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/13 12:10
絶望しかない天気。ここから雨が強まって吹きさらしの中を熊ノ平まで下った。
霧の中の夜行は大変だったが、夜が明けると同時に霧も消えていった
2024年08月14日 05:27撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
8/14 5:27
霧の中の夜行は大変だったが、夜が明けると同時に霧も消えていった
今日の雲海は波が高い
2024年08月14日 05:35撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/14 5:35
今日の雲海は波が高い
富士山きれい
2024年08月14日 05:35撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/14 5:35
富士山きれい
これまで来た道
2024年08月14日 05:39撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/14 5:39
これまで来た道
これから行く道
2024年08月14日 05:40撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/14 5:40
これから行く道
霧がどんどん消えていく
2024年08月14日 05:55撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/14 5:55
霧がどんどん消えていく
しかし天気は悪くなりそう
2024年08月14日 05:57撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
8/14 5:57
しかし天気は悪くなりそう
三伏にチェックポイント登場
2024年08月14日 08:07撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/14 8:07
三伏にチェックポイント登場
三伏の水場は9時から。水場結構遠いのに無駄足だった。
2024年08月14日 08:16撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/14 8:16
三伏の水場は9時から。水場結構遠いのに無駄足だった。
烏帽子付近もかなり崩落してる。夜行では通りたくない。
2024年08月14日 09:02撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/14 9:02
烏帽子付近もかなり崩落してる。夜行では通りたくない。
まだ晴れてる
2024年08月14日 09:47撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
8/14 9:47
まだ晴れてる
去年まではこんな看板なくてここの崩落してる稜線が正規ルートだった
2024年08月14日 12:48撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/14 12:48
去年まではこんな看板なくてここの崩落してる稜線が正規ルートだった
今年できた道。歩きやすい。
2024年08月14日 12:48撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/14 12:48
今年できた道。歩きやすい。
雷止んでちょっと晴れきた
2024年08月14日 17:25撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/14 17:25
雷止んでちょっと晴れきた
土井選手「このレインウェアのパンツは靴を脱いだりしなくてもそのまま履けるから便利なんすよ」
(一旦履いて実演して、その後脱いで仕舞おうとする)
取材の人「え、履いていかないんですか?」
土井選手「あー、一応履いていきますか」
2024年08月14日 18:42撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/14 18:42
土井選手「このレインウェアのパンツは靴を脱いだりしなくてもそのまま履けるから便利なんすよ」
(一旦履いて実演して、その後脱いで仕舞おうとする)
取材の人「え、履いていかないんですか?」
土井選手「あー、一応履いていきますか」
通った時は真っ暗だったので気にしなかったのだが、前日の落雷で真っ二つに割れたらしい(赤石避難小屋のtwitterより)
2024年08月15日 03:26撮影
8/15 3:26
通った時は真っ暗だったので気にしなかったのだが、前日の落雷で真っ二つに割れたらしい(赤石避難小屋のtwitterより)
最終日、適当なピークでスマホのカメラで遊んでみた。だいたい肉眼でもこんな感じに見えていた。
2024年08月15日 04:10撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
3
8/15 4:10
最終日、適当なピークでスマホのカメラで遊んでみた。だいたい肉眼でもこんな感じに見えていた。
ちょっと角度変えて再撮影。赤石岳の山影。
2024年08月15日 04:10撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
2
8/15 4:10
ちょっと角度変えて再撮影。赤石岳の山影。
百間洞にもTJARテント
2024年08月15日 04:44撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/15 4:44
百間洞にもTJARテント
朝が来た。富士山見える。
2024年08月15日 05:08撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
1
8/15 5:08
朝が来た。富士山見える。
朝だ
2024年08月15日 05:25撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
2
8/15 5:25
朝だ
朝食会場。
2024年08月15日 05:35撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/15 5:35
朝食会場。
朝日を浴びた山が好き
2024年08月15日 05:47撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/15 5:47
朝日を浴びた山が好き
先は長い
2024年08月15日 05:47撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
1
8/15 5:47
先は長い
聖に向かう
2024年08月15日 06:42撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
2
8/15 6:42
聖に向かう
雲が湧くの早くない?まだ7時過ぎだ。
2024年08月15日 07:14撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
1
8/15 7:14
雲が湧くの早くない?まだ7時過ぎだ。
聖平もTJARテント。縦走路から少し外れるのでうっかりしてると素通りしそう。
2024年08月15日 08:33撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
4
8/15 8:33
聖平もTJARテント。縦走路から少し外れるのでうっかりしてると素通りしそう。
雨の区間を抜けたっぽい
2024年08月15日 10:01撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
8/15 10:01
雨の区間を抜けたっぽい
平和
2024年08月15日 10:01撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
8/15 10:01
平和
茶臼小屋。こっちもTJAR。
2024年08月15日 10:26撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/15 10:26
茶臼小屋。こっちもTJAR。
滝の迫力がすごい
2024年08月15日 11:36撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
8/15 11:36
滝の迫力がすごい
4号吊橋
2024年08月15日 11:53撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
8/15 11:53
4号吊橋
これが有名な畑薙大吊橋
2024年08月15日 12:20撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/15 12:20
これが有名な畑薙大吊橋
大井川、上流でもとんでもない広さ
2024年08月15日 12:21撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
8/15 12:21
大井川、上流でもとんでもない広さ
土井選手がちょうど出発しようとしてた
2024年08月15日 12:38撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/15 12:38
土井選手がちょうど出発しようとしてた
大井川何度見てもすごい色
2024年08月15日 12:52撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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8/15 12:52
大井川何度見てもすごい色
白樺荘。自分はここでゴール。
2024年08月15日 13:10撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
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白樺荘。自分はここでゴール。
山女魚おろしそば。美味かった!
2024年08月15日 14:04撮影 by  BLA-L29, HUAWEI
5
8/15 14:04
山女魚おろしそば。美味かった!
撮影機器:

装備

個人装備
Tシャツ ズボン 靴下 行動食 飲料 日焼け止め 携帯 ヘッデン 予備バッテリー

感想

オリンピックが終わって今度はTJARが始まった。オリンピックは見に行こうにもパリまで行くのは大変だがTJARは頑張れば見に行ける。どこで見るか悩んだが、土日の北アルプスは混んでそうなので週の半ばに南アルプスで見学することにした。

実は2年前にも荒川小屋でトップの土井選手が通過するのを見れたので今回も荒川小屋に泊まることにした。ただ、今回は前回より前半のペースが速く、通過時刻が読めないので無難にTJARルートを小屋に泊まりながらトレースして、選手が小屋を通過するタイミングで起きてたら応援するというスタンスで行くことにした。なので選手より少し早く入山したい。

0日目
新宿20:30頃の駒ヶ根行きのバスで現地を目指す。TJAR2日目が終わろうとしていて、すでにトップ選手はその日のうちに駒ヶ根に着きそうな勢い。このバスが駒ヶ根につくのは0時過ぎだ。いきなり計画が崩れそうだったがなんとかこちらが先に駒ヶ根到着。おそらくトップ選手も流石に中央アルプス下山後に仮眠を取っているようだ。

1日目
0時過ぎに駒ヶ根に着いてそのまま市野瀬を目指す。今までなら前泊して朝4時くらいに宿を出るようにしていたが、今回は4時発だと少し遅い。出発をさらに早めるならいっそのこと終バスで行ってそのまま出発でよいのではと思い至り、バスでの移動で4時間寝られるのでもうそれでよいと判断した。とはいえ夜行は山行はもとより人気のない峠道も不安だ。TJARの存在を知らなかったら踏み出せなかった世界だ。

市野瀬までの道は去年走っている。正確には途中に通行止め区間があり、一旦戻って戸倉山を経由して市野瀬に下りている。今回は通行止めが解消されていて通常のルートで市野瀬に行ける。真っ暗な中を走ること2時間半、市野瀬到着。TJARのチェックポイントはまだ設営されていないようだった。

3時過ぎに柏木登山口を出発。流石にこの時間だと人の気配はない。途中で鹿がこっちを見てたのと中間水場で猿だか猪だかが唸っていた以外は野生動物には会わずに済んだ。野生動物と遭遇するリスクがなければ夜行も自分にとっては苦にならないという発見があった。

途中の小屋のあたりで朝が来た。夜行は集中力が高まるがやっぱり明るいほうが気分は良い。仙丈に着いて絶景を見ながら朝食を取る。ここから熊ノ平までの道は去年通っているので特に新しい発見はなかったが、伊那荒倉岳の先の水場は初めて寄った。登山道から結構下ったところにあり、水量は少なかった。途中からぽつぽつと雨が降り出し、最後に三峰岳に着いたあたりでザーザー降りになって熊ノ平小屋に着いたときはずぶ濡れ。計画段階では時間的に余裕があるのでこの日のうちにもう少し先まで行くことも考えていたが熊ノ平泊にしておいて命拾いした。小屋で着替えたりストーブで服を乾かしたりして一眠り。自分にはテント泊はまだ早い。

熊ノ平小屋は食事は出ないので持ってきた食料を適当につまむ。今回は行動食以外はできるだけリアルフードにしたかったので少し嵩張るが石窯フランスパン、カルパス、ナッツ、ドライフルーツを持ってきた。バーナーとかコッヘルで温かい食べ物を作るのにも憧れるが重量増えるので気が進まない。なお、今回はベースウェイト3kg, 食料1kg, 水~1kgという感じ。行動食はカロリーメイトと柿ピー、ハンガーノック時の緊急用にウィダーインゼリー。

2日目
この日も昼から雨予報なので昼に荒川小屋に着くべく2時半起床、3時過ぎ出発。夜のうちにトップ選手が熊ノ平を通過しているのではないかと心配だったがすれ違った人の情報ではまだ会っていないようで一安心。塩見岳には双眼鏡で見張ってる人と三脚構えてるガチ勢がいた。

塩見岳までで計画より1時間かかっている。どうもヤマレコマップの南アルプスエリアはコースタイム設定がガバガバな気がする。明らかに他の山域より厳しい。感覚的に2~3割短く設定されている。現にヤマレコでコースタイム40分となっているところが現地の標識では60分となっていたりしていてあまり参考にならない。山域によって標準ペースの設定が違っては意味がない。

三伏峠の給水で30分ほどタイムロス発生。一旦水場に下りたが水が出ておらず、小屋で聞いたら水が出るのは9時からとのこと。水場結構遠いので営業時間くらい書いて欲しかった。この辺りでトップ選手が塩見岳を越えたとの知らせが入る。ここで待ってもよいが、そうすると荒川小屋に着く前に雨が降りそうなので荒川小屋まで逃げ切るのを目標に出発。

その先は順調に進み、荒川岳の前岳の急登もほぼ想定ペースで突破。前岳のあたりは去年までは崩落が進んだヤセ尾根を無理やり通るスリル満点なルートだったが今年からそっちは立入禁止になり、別の歩きやすいルートが整備されていた。そこを通過して荒川小屋に着くあたりでパラパラと小雨が降ってきたが大して濡れることなく到着。TJAR戦士からも逃げ切れた。

夕食のカレーを食べてしばらくすると土井選手が到着。靴擦れ対策のワセリンが見当たらないらしく、代わりに日焼け止めを塗っていた。足裏という最も日焼けと無縁な場所に日焼け止めを塗っている人初めて見た。

3日目
この日は14:40に白樺荘をバスで出る。そうすると温泉入って食事することを考えると13時くらいに白樺荘に着きたい。
ヤマレコのコースタイム設定だと18h。2割補正して21~22h。倍速で行くとして11h。1時半起床、2時出発だ。

序盤の夜行はやはりペースが上がらない。赤石岳まででいきなり予定より20分遅れ。初日にブユに刺されたっぽい場所が5cmくらいに渡って少し腫れているのも気になる。

百間洞を通過したところで夜が明け、最初のピーク(中盛丸山)で朝食。小兎、兎あたりまでは晴れ、聖、小聖はガスの中を通過して聖平で給水。その先の上河内は小雨。このレインウェアもそろそろ寿命っぽい。そこを抜けた茶臼小屋は晴れていた。そこから一気に下って畑薙大吊橋。本当に大きい。時刻は12:20。白樺荘に13時半着だと風呂だけ、13時着ならメシも食える。ラストひと頑張りだ。

吊橋渡って久々のロード。地面反力が懐かしい。やっぱり自分はロードランナーなんだなと感じながら走っていたら沼平ゲートを通過。5,6人の集団がゲートのところにいてふと見たらなんと土井選手。明らかに辛そうだったがちょうど走り出すところだった。

応援したかったがこっちはメシがかかっている。風呂をカラス並みの速度で上がって白樺荘を通過する土井選手を応援しようと思ったが風呂も久々だったのでつい温冷浴したりして遅くなり、機を逃してしまった。登山後の山女魚おろしそばは疲れた身体に染み渡る美味しさだった。1時半に起きてでも食べる価値がある。

土井選手の応援のラストチャンスはバスから追い越しざまに応援すること。白樺荘から静岡駅までの移動はほぼTJARルートで運行するバスなのでどこかで見れるはず。車窓をずっとガン見していたらついにその時が来た。日本海から北アルプス、中央アルプス、南アルプスを越えてボロボロのはずなのにかなりしっかり走っていて、その姿を見て感じるものは大きかった。今回は特に後半の疲労が溜まっているであろう南アルプスエリアで天候に恵まれず、苦しい戦いだったはずなのに最後まで走っている勇姿が見れたので見学に来て良かった。できれば他の選手も見たかったがそれは次回のお楽しみ。GPSトラッキングやSNSなどで活躍を見ているので今回はそれで我慢。TJAR戦士の皆様、感動をありがとうございました。

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体力レベル
5/5

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