奥穂高・北穂高/紅葉始めの涸沢のんびり4日間
- GPS
- 79:56
- 距離
- 37.8km
- 登り
- 3,036m
- 下り
- 3,032m
コースタイム
- 山行
- 5:53
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 6:20
- 山行
- 6:44
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 7:47
- 山行
- 5:49
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 7:04
- 山行
- 5:47
- 休憩
- 1:18
- 合計
- 7:05
9/21 +902m -935m 4.71km
9/22 +859m -849m 3.83km
9/23 +446m -1228m 13.4km
天候 | 9/20 晴れ時々曇り 9/21 晴れ時々曇り 9/22 晴れ時々曇り 9/23 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
沢渡 市営第2駐車場 1日600円 ■タクシー ジャンボタクシー 9人乗り 一人900円 ■バス 上高地BT-沢渡BT 1250円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■コース状況/上高地〜涸沢 危険箇所は特になし。 本谷橋からは本格的な登りになるので、上高地〜横尾ペースで突っ込むとばてます。 ■コース状況/涸沢〜奥穂高 ザイテングラードは岩場の急登ですがそれほど難しくはありません。 奥穂高小屋からの取り付き部分の梯子と鎖は高度感があるので落ち着いて行動しましょう。混みやすい場所ですが無理にすれ違いしようとすると危険。 一番の危険は、梯子と鎖を過ぎた部分での落石でしょう。 ■コース状況/涸沢〜北穂高 ずっと急登です。 一番の難所は南稜へとトラバースする箇所のスラブの鎖と梯子ですが、スラブには足場が彫ってあったりボルトがあったりするので落ち着いていけば問題ないです。 やはり一番の危険は落石でしょう。コース全般で危険です。 ■コース状況/パノラマルート 涸沢〜コルが足場のあまり良くないトラバースが多くやや危険。雨の日などは避けたい。整備状況もある程度山慣れた人向け、という感じ。 コル〜屏風の耳への1/3は急登で足場が脆く大きな浮石もあるので落石に要注意。急登自体は這松も生えているので何とかなる。その先は行ってないのでわからない。 コル〜徳沢は急坂でロープのある箇所もあるがそんなにいやらしい部分は無い。 |
その他周辺情報 | ■登山後の温泉 沢渡市営第2駐車場の目の前にある酒屋さんの温泉(!?) 温泉の旗も出ているので、酒屋さんに「温泉入りたいです」といって300円支払うと、店の横の建物に案内してもらえる。建物の中は男湯と女湯が仕切られていて、脱衣所は温泉と仕切られていない。シャワーは上がり用のみで洗い場なし。という簡素な作り。お湯はしっかり温泉です。 |
装備
個人装備 |
ヘッドランプ 2
予備電池 2
1/25,000地形図
ガイド地図 1
コンパス 1
笛 1
筆記具
保険証 1
飲料 1.8L
ティッシュ 1
三角巾 1
バンドエイド 5 靴ずれ用
タオル 1
携帯電話 1
計画書 1
雨具 1
防寒着 1
ストック 1
水筒 1
時計 1
非常食 3 行動食、おやつ
カメラ 1
虫よけ 1
日焼け止め 1
ガスバーナー 1
クッカー 1
折り畳み椅子
ナイフ(十徳) 1
食事 8
寝袋 1
枕 1
トイレットペーパー 1
|
---|---|
共同装備 |
サバイバルシート
ファーストエイドキット 1
医薬品
車 1
GPS 1
テント 1
マット 1
テントマット 1
ランタン 1
|
感想
今回のテーマは紅葉の涸沢にテント泊、です。
せっかくの5連休なので、涸沢をベースキャンプにした奥穂、北穂への登山を入れて3泊4日の山旅にしました。
-感想まとめ-
涸沢上部の紅葉は丁度ピークで綺麗でした。超混雑を覚悟して来た甲斐がありました(テントだけど)。もう少しすると涸沢までの道のりも綺麗に紅葉するのでしょうね。
奥穂高、北穂高への登山は岩登りが適度に難しくて楽しかった。(と帰る頃には思えるようになった)
帰りのパノラマコースは耳までは行けませんでしたが、想像以上の眺望の良さでした。難路表示ではありますが、コンディションの良い日であれば北穂を一人で往復できる人には問題ないレベルと思います。今度は耳まで登ってみたいと思います。
-日記-
■前日
前夜移動で日の変わる頃に沢渡に到着。バスターミナルに近い第3駐車場は満車になったようだ。第2駐車場に駐車。真夜中でも誘導員が居るし、空き情報の表示もあるのでそれらに従えば問題ない。車内で3時間ほど仮眠。
■1日目 涸沢へ
4時40分ごろ出発。朝5時10分のバスを目指していたが、近くにあったタクシーの列に並んでしまった。なかなかタクシーが回ってこないが暫くすると朝一で上高地へ行ってきたと思われるタクシーが沢山戻ってきて乗れた。9人乗りのジャンボタクシーに9人乗車で1人900円だった。
朝6時前の上高地は既に登山者で一杯だった。
それにしても皆歩きが速い。大体5人に抜かれて1人追い越すペースで歩いていたのですが、それでも昭文社標準CTよりはだいぶ速かったのに。朝一だし穂高岳山荘や槍ヶ岳山荘を目指している人が多いのでしょうか?
横尾を過ぎて左手に見える屏風岩の大きさは圧巻だった。本谷橋手前に来ると北穂高も見えて山岳ムードがはね上がる。
本谷橋を過ぎると登りも本格的になってくる。登り2時間、下り1時間10分というCTからすると思った以上に急登なのだろう。途中涸沢が見えて来て近そうに思うが一向に到着しない。次第に登山道の脇はナナカマドだらけになってきて、これは紅葉の時期は壮観だろうな、と思った。
涸沢ヒュッテには丁度12時に到着。テントの受付をして場所を探したが良い場所は埋まっていて、岩の上だが比較的平ら、という箇所を見つけて底にテントを張った。マット上の居心地は悪くない。
テント場からは涸沢のカールが目の前だ。すり鉢状の岩礫の斜面が広がりその終端は前穂・奥穂の岩壁に突き当たり、威圧感を感じる。前穂からは北尾根・屏風の頭、奥穂からは涸沢岳・北穂と連なっていて完全に山に囲まれている。
テント場から見ると涸沢小屋の左に紅葉で色付いた森があって、涸沢岳・涸沢槍と併せて絵になる景色だ。北穂東稜の末端や前穂北稜も紅葉が進んでいる。
売店に生ビールを買いに行くと、テント場の受付に50人位が並んでいた…張る場所あるのだろうか?
■2日目 奥穂高に登る
朝は夜明け前の4時半に起床し、奥穂高岳のモルゲンロートを見ながら朝ごはんを食べて出発の準備をする。
今日は奥穂に登る予定。縦走と違ってテントは張りっ放しで良いし、途中に小屋もあるのでバーナー・クッカーを置いていったりしてかなり身軽になれる。
テント場から穂高岳山荘が見えるので近く感じたが、やっぱりそれなりの時間が掛かった。ザイテングラードに取り付いてからは結構な岩場混じりの急登になる。
厳しい岩場をこなして穂高岳山荘に着いた…ように思っていたと思うのだけど、今感想を書いていてちょっと忘れてしまっている。というのもこれ以降岩場だらけだったのでどうも印象に残っていない。
穂高岳山荘からはいきなり急な梯子と鎖場が待ち構えている。といっても最近登山慣れしてきてしまったせいかこういった整備された難所は恐怖を感じなくなってきてしまった。それよりもここを登りきった後のガレた岩場を歩く際に落石しないように神経を使った。連休で人も多いからかなりの危険度だと思った。
穂高岳山荘を出発した時は青空が広がっていた筈なのだけど、いつの間にか雲が沸いて来ていた。涸沢岳と北穂の間に槍が見えたときには既に槍は雲に飲み込まれる寸前だった。ギリギリ写真が撮れたが、そのすぐ後には雲に飲み込まれてしまった。ジャンダルムも見えてきたがその背後には雲が迫ってきている。
山頂に着いたときにはガスに包まれて眺望はほとんど真っ白になってしまっていた。360度パノラマを撮影しようと機材を背負ってきたのに残念だ。少し休憩して下り始める。
例の梯子と鎖場のところで渋滞が発生していた。登りは20人程度、下りは40人程度詰まっているようだ。両方の先頭が何とか声を掛け合って何人かずつ登降させていく。
穂高岳山荘でカレーライスを食べた後はのんびりと涸沢へ降った。
ザイテングラードを降っているときに「カメラ使っていただいてありがとうございます」と声を掛けられた。メーカーの方ですか?と聞くと、はいそうですとのこと。ソニーのサイバーショットをショルダーベルトに着けているのを見て声を掛けてもらったようだ。わざわざ声を掛けるくらいだから開発の人だったのだろうか。もう少し話を聞いてみたかった。
■3日目 北穂高へ登る
テント場から見る北穂高の南稜は絶壁のように見え、そこに九十九折になった登山道があるのが見える。いやあ、とても登れるようには見えないなあ。今日は下山してしまおうか。つい弱気になってしまう。
折角天気も良いのだし、ということで出発。
登れないほどではないにしろ、このルートはやっぱり急だった。
緩い所は…山頂の手前くらい?で後はずーっと急坂。特に南稜を登る部分は急だった。
一番の難所は、南稜へとトラバースする部分の鎖場と梯子ですが、例の如く落ち着いて鎖と梯子を使えば足場も用意してあって問題ない。登りでは鎖場が渋滞していたので脇の岩場から登っていったが、浮石があるので落石の危険が高くお勧めできない。
この急坂を降る事を考えると憂鬱になりかけるが、岩場を攀じ登ってどんどんと高度を上げて行く。次第に見晴らしが良くなっていき、北穂のテント場が現れる。稜線の吹きさらしで飛ばされないのだろうか?小屋までは20分ほど岩場を登山しないと行けないが、トイレとか水とか大変ではないのだろうか?と色々疑問が沸いて来るテント場だ。そのうち泊まりに来て見よう。
テント場を過ぎると縦走コースにぶつかり、北穂の山頂はそこから200mと近い。
北穂の山頂では昨日の奥穂から一転して天気が良く、最高の眺めだった。
槍ヶ岳から南岳へかけての山体や笠ヶ岳が大きく見えて良い気分だ。でもお勧めのビュースポットは北穂高小屋から大キレットへの入り口の脇にある小さなテラス状の場所で、そこからは北側と西側の足元がスパッと何百メートルか切れ落ちていて、滝谷の底やキレットの稜線が見下ろせる。久しぶりに足が震えるほどのスリルを味わう。元々は高いところは苦手だ。
北穂高小屋でカルビ丼を食べて下山。下山は思ったほど大変でもなく、岩場慣れしてきたのだろうか?
テント場に戻ると、テントがかなり減っていて、辺境部にある自分のテントの周りはほとんど引き払われていた。
今まで賑やかだったので寂しさを感じる(今までと比較して)静かな夜になった。
■4日目 パノラマコースで下山
夜明け前、見上げると見たことの無いくらいの星が瞬いていた。都市からも遠く山に囲まれた涸沢は星を見るのに最適かもしれない。
今日はパノラマコースで下山、の積もりなのだが、この山域の昭文社破線ルート(難路)はどんなものかと不安。奥武蔵なら破線コースでも何とかなりそうな気がするが、穂高エリアだと大キレットも一般ルートだしそれ以上の難易度と言うことだろうか?昨日滝谷の底を見下ろした時の恐怖が思い浮かぶが…。
天気も良いし、それ程困難でもないとの情報もあるので、レッツゴー…
コース入り口で「滑落者多数。通行は岩稜経験者に限る。」との立て札があり再び悩んでしまう。伊豆ヶ岳の男坂は岩稜に入るのだろうか…?それとも槍穂縦走くらい経験しないと駄目なのだろうか…。
パノラマルートの屏風のコルまでは、地形から予想されるとおりのトラバース主体のルートで、若干足場が頼りなかったり、岩場のトラバースでは若干緊張する箇所があったりと、やはりある程度経験者を想定した整備状況という感じだった。険しい地形を通ることから想像されるとおり、結構アップダウンが激しく、テントを担いでだと私の体力だと中々に厳しい。CTを若干オーバーして屏風のコルに到着。
コルに辿りついて気が抜けてしまったのか、荷物をデポする地点を間違えてしまう。これで往復20分程余計に歩かなければならない。テントを背負って難路を歩いたことがそれ程無いので体力的にも心配だ。
屏風の耳を目指すが、分岐から結構な急登で更に気が削がれる。一般ルートと違って整備状況が若干心許ないのも心配になり、賽の河原手前でこれ以上登る気がしなくなって撤退する。
今から考えると、コルから徳沢のルートは涸沢側よりは全然楽だったし、耳へ向けてもピークのところが厳しそうなだけで賽の河原付近はなだらかなのは分かっていたのだから多分行っても問題なかった。まあ今回はそういった状況が分かっただけでも良いか。
それでもパノラマコースからは、名前の通り槍ヶ岳や穂高連峰の素晴らしい眺めを見ることが出来た。…耳まで行けばぐるっと360度見えたのでしょうね。
徳沢への下山は、やはり一般ルートよりは急だし歩き難いが特に問題なかった。
途中猿の群れに囲まれたりしたが、無事新村橋を渡って一般ルートに合流。ここからバスターミナルまで更に2時間か…。
結局心配したほど遅くならずにバスターミナルに到着。チケットを買って列に並んで30分足らずでバスに乗ることが出来た。
後で温泉で一緒だった人に聞いたところ、昨日はバス待ちの列が河童橋まで伸びて3時間待ちだったらしい。昨年行った木曽駒ロープウェーといい人気観光地の混雑振りは恐ろしい…
Karasawa Cirque with Autumn Leaves
Mt.Kitahotakadake
Karasawa Cirque
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