焼岳から西穂・ジャンダルムを超えて奥穂高岳まで
- GPS
- 56:00
- 距離
- 40.5km
- 登り
- 3,503m
- 下り
- 3,503m
コースタイム
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 9:10
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 7:20
- 山行
- 7:50
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 8:20
天候 | 9/27 曇りのち晴れ 9/28 快晴 9/29 快晴(稜線は風強し) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
下山後は、上高地から中の湯までバス(770円)、そこから駐車場まで徒歩 |
写真
感想
シルバーウィークの山行から、中4日
まだ少し、疲れは残っているけど、今年の大一番の日が迫ってきました。
いくぞ、西穂ー奥穂間!
もちろん初めてのルートです。しかもソロ(^^)
2泊3日が確保できたので、焼岳からのぼって、奥穂に抜けて、涸沢まわりで帰ってくるルートで計画しました。
千葉を23時に出るつもりが、寝坊してしまって、1時頃出発。
新中の湯の駐車場には、5時過ぎには着いたかと思います。
駐車スペースの最後の一台のところに駐めることが出来ました。
ここ、トイレもなにもないので、事前に済ませておくことが重要です。
まずは、焼岳にのぼって、気持ちと体調を整えます。
実は、前日土曜日には、少し喉が痛くて熱っぽかったんだけど、トローチなめて安静気味にしてたら、なおったんだけど、ちょっと不調気味。
でも、登山口に経つと一気にシャンとしました。
ここは、最初っからいきなりの急登
ガツガツのぼります。
汗がドバーッと出て爽快です。
しばらくはずっと樹林帯なんだけど、後半は大きな岩が見えてるところを、歩いて行く感じ。
緑も紅葉もきれいで、しかも時折ガスが晴れてくれて、周りの景色も見えてきた〜(^^)
気づいたら、足元が火山帯らしい土になってきて、硫黄の匂いもキツくなってきた。
上見たら、鞍部が見えて、あそこが、南峰と北峰の鞍部やねんなって思わせる場所でした。
見えてからなかなかつかんかったけど、着いてあがってみると、反対側には火口の湖が見えた〜
エメラルド色でめっちゃきれい。
南峰にはのぼれないので、北峰に行ってみると、ここには大勢の人が休憩してました。
ここは、360度の展望
いまから向かう西穂の方もきれいに見えてます。
結構ガツンと降りて、ず〜っとのぼってくなあ〜
ひと休憩したら、さあ焼岳小山で降りるぞ~
降りるのは苦手だけど、サクサクとぼとぼと降りて行くと、焼岳小屋に着きました。
ここで、座らせてもらって、パンを食べます。
上高地から登ってきた人たちが楽しそうに話してました。
さて、ここから、なが〜いのぼりだあ。
多分ひとも少ないし展望もなさ気な感じやけど頑張るんべ(^^)v
この道、ぬかるんでるという前情報があったので予測はしてたけど、きっちりぬかるんでました。
あと、結構急なとこも多く、稜線より少し下がったところのつけられているので、道も狭く、つねにトラバース状態。
この日はガスも出てたので、めっちゃ寂しかった。
おもわず、熊鈴をフリフリしながら、歩いてました。
まんなかあたりで、
「だれもいないなあ、さみしいなあ」って思いながら歩いていたら、急に人が現れて、びっくり(^^)
同じ方向に向かってるおじさんにようやく会えました。
最初の一言は、びっくりしたなあって言っちゃったけど・・すみません。
励まし合って、俺は先に行かせてもらって、歩きます。
池も静かできれいでしたよ〜
槍見台はガスで上高地しか見えず。
その先で、反対側から降りてきたお兄さんと話をして、ここで会ったの二人だあと思ってたら、上高地からの分岐に着きました。
ここからはメジャーコースや(^^)
しかも、もうすぐで西穂小屋やって、安心したなあ。
ひとのぼりで、西穂小屋についた〜
小屋前は休憩している人でいっぱいでした。
西穂小屋は、GWの雪のある時期にしか来たことがなかったので、ずいぶん印象が違ったなあ。なんか、小屋前の広がりとか、丸山方面の道とかもイメージが違ってて、頭のなかで整理するのに時間がかかりました。
12時過ぎについたので、早いけどチェックインしようかと思ったけど、チェックインは13時からとかいてあったので断念。
そう、今回は小屋泊なのです。
普段はテント泊なんだけど、今回は、ジャンダルムという一大事が待ってるので、荷物を軽くできる小屋泊にしちゃいました。
しかも、カメラもいつもの一眼はかさばるからということで、コンデジに!
これは、ちょっと失敗だったかなあと思いました。
スーパームーンなんて見れるとは思わんかったもんなあ。
暑さでちょっとのぼせてる感じだったので、外でボケっと休憩して、落ち着いたので、有名な西穂ラーメンをいただくことに。
味噌を食べてみましたが、うまかったです〜
食べたらやっぱり元気が出てきて、こりゃ暇だぞ!
ということで、独標まで行ってみることに(^^)
さすがにこの時間になると、のぼっていく人はいない。
降りてくる人に道を譲っていただき、のんびりとのぼっていく。
あ、めんどくさいので、デポせず全部背負ってました。
丸山まではあっという間。
独標まではどうしようなかと思ったけど、やっぱりいくことに(^^)
のぼりでは、途中でヘロヘロになって、前のめりにこけちゃいました。
足がちゃんとあがってないみたい。
あかんね。明日こんなことしたら、滑落するで!
と、戒めながらのぼってました。
独標では、山頂独り占め
青空も見えてのんびりしてました。
西穂方面から降りてくる人のルートをみながら、明日への思いを強くする。
ほんとに行けるのかなあ、俺。
こわいなあ。
ま、明日考えようということで、山荘に戻りました。
今回は、小屋泊ではあるけど、節約のため自炊作戦。
バーナーと鍋があるので、お湯を沸かして、この日はレトルトカレーを食べました。小屋泊だと、売店の中の机を使わせてもらえるのがいいですよね。(テン泊だと外とのこと)
ご飯の前も、ご飯のあとも、一人なので、だれとも話すことができず、ボケっとテラスで風景を眺めてました。
きれいでダイナミックな夕焼けが終わると、東の空にはぽかんとまんまるお月様が!
満月直前だったみたいだけど、すごく明るくてきれいでした。
月を見て、しばらくベンチでボケっとしたあとは、布団に入って就寝
あ、そうそう、今回の部屋は、9人部屋で7人が寝てる感じでした。
みなさん、俺よりは先輩だと思いますが、その6人全員がイビキかいてた。
いやー、これはたまらんかったね〜
寝付きの悪くない俺でも、ちょっとねむれんかったもん。
(でも、ちゃんと寝てましたが・・)
途中で起きたりしても、イビキは続く・・・
こりゃ大変だね
で、5時に出発すればいいかなと思ってたんだけど、緊張からか、3時半ころに起きてしまったので、朝ごはんを食べるために、売店のとこに。
お湯を沸かして、雑炊を食べました。
ココアもしっかり飲んで、じっくり準備してたら、どんどん、出発していく。
皆さん早いのね。俺は、結構焦りましたよ〜
でも、結局、出れたのは5時前でした。
この日の天気予報は、天気はいいものの強風予報
今回のルートでは強風でも怖いことになりそうやなと、心配してました。
とりあえず、西穂高岳までは、問題なく行けるやろうから、そこで、風が心配だったら、戻ってこよう。とか、体調が不調だったらもどってこようとか。いけない理由を自分の中で作りながらの出発です。(よわよわやなあ)
もちろん真っ暗。ヘッデン必要。
歩き出して上を見ると、多くのヘッデンが光ってる。
これには勇気もらいました。この時間に出発するってことは、みんな奥穂までいくんだよなって思うと、うれしくなった。
独標までの間に、ソロの人二人と、3人組、4人組を追い抜いて、独標到着。ここまでは順調です。
ここから、西穂までは一つ緊張感のギアを上げて進みます。
この辺りは、高度感はあるものの、道もきちんと安定してて、楽しかった。
どんどんガスが抜けてきて、展望も開けてきて、テンションも上がっていく。
11峰から、数字が減っていくのも楽しいよね。
で、西穂高岳に到着〜(実は初登頂)
ここで、若者1名と3人の同輩においつきました。
若者一名は、先に出発して、どんどん見えなくなってしまったのですが、
同輩3名とは、この先ずっと近くを歩くことになりました。
この時点でおれは、この3名はお仲間だと思っていて、邪魔してはダメだなと思ってました。
なので、ここからは、俺が先行!
あとから、3名が歩いてくるという感じになりました。
(あ、風のことも体調不良のことも、この時点ではすっかり忘れてまして、なんの迷いもなく前に向いてました。)
西穂からは、緊張感のギアをさらに上げていく。
目の前に現れる課題を一つ一つクリアしていく感じ
コルとか、広いピークとかに着くと、自然とほぉーっていう長い息が出る感じでした。こういうところで、3人が追い付いてきて、少し会話してまた俺が先行する感じだったかな。
怖いところもあったけど、めっちゃたのしい。
きつい登りもあったけど、普段の山道とはちがって、全然キツくなくて、めっちゃ集中してる感じでした。
天狗の頭の標識を過ぎてすぐあたりの、両端がスパット切れ落ちた岩稜の上を歩いて行くとことが、一番怖かったかあ
あそこで強風だと歩けないと思いました。
で、天狗のコルで一息。
ここからが登り基調でガツンとあがるところ。
気持ちを引き締めてのぼります。
畳岩の頭のさきで、あれ、どこのぼるんやろとなって、皆さんと少し協議
すぐに見つけられました。
そこを越えて行くと、コブの頭について、目の前にジャンの姿が(^^)v
テンションあがったなあ、
ここまで来たぞ~って感じ(^^)
勢いのままに、そのままジャンに取り付く。
で、ジャンダルム登頂!!!!!
うれしかったなあ、
遠くに見える奥穂の人たちもくっきり見えるし、富士山とか、穂高の山々や、雲ノ平方面の山、八ヶ岳、御嶽山とか中央アルプスも全部見えてました。
この頂きに、このコンディションで登れたことに感謝です。
いやはやうれしかった(^^)
まじめに登ろうと思ってから3年かかったもんなあ。
3年かけて積み上げてきたのも楽しいことばかりでした(^^)
ジャンダルムの山頂では、先に来ていた方と俺たち4人で喜びをわかち合って、話を詳しく聞いいてみると、俺の後に来ていた3人組は俺が勝手に3人組だと思っていただけで、ソロの人たちが自然にいっしょになっていたとのこと。
あ、そうなんですね〜
じゃあ、ソロ4人組みたいなもんですね〜となりました。
で、ここで、後方から、ソロの女性が追い付いてきた。
なんと、西穂山荘を6時に出てきたそう。
うーん、早い。すごいね。
ということで、おじさん5人で、一緒に奥穂高岳を目指して歩きます。
俺が、今回一番心配していた馬の背が目の前にそびえ立ってます。
手前のピークで、さっきの女性が追いつき、先に行ったので、そのあとに馬の背の鞍部に到着。
間近で見ても、どこを歩くのかがいまいちわからん。
きれいに切れ落ちてるところを、なんとか歩いて行く感じ。
気合を一発入れて、取り付きました。
つかむところは、ちゃんとありました。
足置くところも、ギリギリだけどある。
さくさくとのぼって、途中で、一回息を吐いたら、急に恐怖心が襲ってきたけど、再度気合を入れなおして、それを払拭して、あとは、一気にのぼりました。
あ〜〜〜〜〜〜、こわかった(>_<)
上まで来たら、もうこっちのモン
とはいっても、危ないところではあるので、あくまでも慎重に(^^)
馬の背超えて、降りた時はほんとにホッとしたなあ〜
良かった無事で(^^)
あとは、奥穂高岳まで平和な道をのぼるだけ。いやー最高。
奥穂で、皆さんを写真を撮っていただき、みんなして、穂高岳山荘に降りました。あ、大分の方は、ひと休憩したら、涸沢に降りて行きました。
ここで、乾杯(^^)
久しぶりのビールはうまかった。
小屋の中のテーブルで、わいわい話して、晩ご飯の時間までまったりのんびり。
その後、夕日を小屋の裏から見たり、小屋の裏から見える夕日はジャンも一緒に見ることができるのでお勧めです。
ここから見てた時は、
「あ〜、去年の今頃もここから、夕日見てたけど、ジャンをみながら、あそこ歩いてみたいなあって思ってなあ。」
「でも、今年は、歩いた後に、見てるんやなあ。ニヒヒ」
って思ったりしてました。
夕日が終わったあとは、でっかい満月がドーンと現れました。
小屋の中の人も結構大騒ぎ
「スーパームーン」らしい。
確かにデカくて明るくて、めっちゃきれいでした。
普段見ている場所より3000mくらい近いしね(^^)
あ、この日の穂高岳山荘は、俺の部屋は、ひとつの布団に一人でぴったり入ってたと思います。
でも、イビキ合戦はなかった模様(^^)
なので、ゆっくり寝れるかとおもいきや、意外と寝れなかったなあ。
西奥稜線の興奮というか緊張感がまだ残っていたのかも
しばらく、ぼけっと目つぶりながら、回想にふけったりしているうちに寝ちゃったけどね。
いやはや、それにしても無事でよかった(^^)
次の日は、涸沢経由で降りるだけ〜
なので、朝はゆっくりでいいんだけど、なんか早く起きちゃった。
起きてもすること無いからとゴロゴロしてたけど、それもつまんないので、朝ごはんセットをもって、自炊スペースに(^^)
お湯沸かして、温かいもの飲んでたら、昨日一緒に歩いた人も起きてきて、一緒に朝ごはん食べて、この日の山行の話をしたりしてた。
そしたら、先に出た人が戻ってきて、奥穂の方にのぼったんだけど、風が強すぎて身体が持って行かれそうだから一回戻ってきたって!!
お〜、今日はかなりの強風だ〜
昨日歩いておいてよかった。
でも、今日も歩く人いるから心配だね〜ムリしないで気をつけてね〜
この後、それぞれの方向に歩く人達と、山行の無事と再会を祈念してお別れし、俺は、一人で涸沢へ降りました。
降りて行くと涸沢の紅葉がどんどん見事になってく。
こりゃきれいだわ
こりゃ、混むわな
昨日もひとつの布団に3人だったそうだ
とか思いながら降りました。ほんとに見事な紅葉やったなあ。
涸沢ヒュッテからは、パノラマコースに!
初めてのパノラマコースは、大正解でした。
涸沢からまたのぼらないといけないんだけど、ひたすら降りる横尾までのコースは、おれは単調で苦手なので、更に良かった。
しかも、紅葉がめっちゃきれい。
途中の分岐から寄り道した
屏風の耳も大展望で最高でした〜
寄ってよかった(^^)
屏風のコルに戻ってからは、あとはほんとに下るだけ
天気は良くて最高だったけど、やっぱりちょっとさみしかったなあ
登山道を降りきったら、あとは林道歩き
新村橋からは大勢の人とすれ違い、だんだんと日常に帰ってく感じ
さみしいけど、仕事とかもがんばらなきゃなって、思い出す感じでした。
河童橋からは、平日並みの混み具合ではあったけど、もう下界に降りてきたって感じやったなあ。
バスターミナルから、中の湯までバスに乗って、そこから、くねくねの舗装路をのぼってあがる。
思っていたよりしんどくはなかったけどね
自分の車についた時はうれしかった〜
温泉は、中の湯温泉
ここ、めっちゃ良かった。また着たいと思う温泉でした。
さっぱりしたあとは、セブンで無性に食べたくなった、ナポリタンを一気食い。
あとは、渋滞のほぼない中央道を快適に帰りました。
今回、長年の目標であった、ルートを無事歩くことができました。
思っていたよりビビらなかったし、楽しめたのが、すごくうれしかったです。ソロで行ったけど、同じような仲間ともご一緒できたし、天気も最高でほんとに気持ちよかったです。
また行きたいな
やま最高!!!!!!!
僕にとっては完全におとぎの国ですよ。
正規ルート最難関にしていつか確実に通れなくなる場所、ジャンダルムかあ。
一応これでも来年穂高に登ろう、を目標にしてますので叶えば目にすることは出来るかも知れません。
穂高ってここでは奥穂高岳のことです。でも稜線歩き、してみたい。
ジャンダルムは無理でも。。
俺も三年前はおとぎの国だったんだけどね〜〜
奥穂高に行ったら見てみてください、ジャンダルム
神々しいよ〜〜
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