縦走3泊4日 大雪山旭岳・小泉岳・忠別岳・トムラウシ山・オプタテシケ山・美瑛岳・十勝岳・上ホロカメットク山・富良野岳
- GPS
- 41:47
- 距離
- 68.9km
- 登り
- 4,800m
- 下り
- 5,109m
コースタイム
- 山行
- 5:35
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 6:22
- 山行
- 9:26
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 10:43
- 山行
- 11:41
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 12:05
- 山行
- 9:57
- 休憩
- 2:04
- 合計
- 12:01
天候 | 1日目:晴れのち曇り、2〜4日目:快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 飛行機
《往路》 AIRDO(ADO81)[旭川空港行] ▽06:45発【羽田空港】 | ▼08:20着【旭川空港】 *バスのチケットは券売機で購入しておく。 *バス待ちの間、空港で水を入手。 *ガス缶は1F到着ロビー総合案内カウンターで購入。 プリムス250Tが650円。EPIもあり。 (プリムスはロープウェイ山麓駅売店でも販売しているが756円と少々お高い) *旭川空港の売店(2F出発ロビー)はお土産中心。 旭川電気軌道バス 66番いで湯号 1便[旭岳行]1,000円 ▽10:05発【旭川空港】 | ▼10:56着【旭岳】 http://www.asahikawa-denkikidou.jp/ 0鯵戰蹇璽廛ΕДぁ.肇奪廛掘璽坤麒卞1,800円 ▽11:15発【山麓駅】 | ▼11:25着【姿見駅】 http://www.wakasaresort.com/asahidakeropeway/ 《復路》 ‐緝拯斌酊営バス十勝岳線 500円 ▽10:01発【白銀荘】 | ▼10:30着【駅前】 http://www.town.kamifurano.hokkaido.jp/index.php?id=1522 △佞蕕離丱 ラベンダー号[旭川空港行]680円 ▽11:24発【上富良野BS】 | ▼12:00着【旭川空港】 http://www.furanobus.jp/lavender/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
▼登山ポスト 旭岳ロープウェイ姿見駅にありますが、今回は到着後すぐに歩き始めたかったので予めコンパスから提出しておきました。 http://www.mt-compass.com/ *コンパスは下山後、ネットでアクセスして下山届を出して終了です。予定下山時間を7時間過ぎると緊急連絡先へ問合せメールが行くので、うっかり忘れないように。下山口の電波状況が悪い場合なども注意が必要です。 ▼テン場・水場(気付いたところだけ) *裏旭キャンプ指定地:まだ雪多いが土も出ている・雪解け水出ている・トイレなし *白雲岳キャンプ指定地:まだ雪多く土の上は6張ほど・水量豊富・バイオトイレ *南沼キャンプ指定地:土は出ている・水量豊富・携帯トイレブース *美瑛富士避難小屋:小屋内は10名ほど。土は出ている・一番近い水場はもう数日で枯れそう・携帯トイレブース ▼携帯トイレの回収ボックス 十勝岳温泉登山口の国立公園案内板のところ。 鍵No.は予め確認しておくか凌雲閣に聞く。 「山のトイレを考える会」 http://www.yamatoilet.jp/mtclean/toilet10.htm ▼電波状況(ソフトバンク:気付いたところだけ) *旭岳:SBのマップでは入るはずだが圏外 *白雲岳キャンプ指定地:圏外 *高根ヶ原:部分的に4G *忠別岳:4G *化雲岳:圏外 *トムラウシ山:4G *南沼キャンプ指定地:圏外 *オプタテシケ山:不安定な4G〜圏外 *美瑛富士避難小屋:圏外 *美瑛富士:4G *美瑛岳:4G *十勝岳:不安定な4G〜圏外 *富良野岳:不安定な4G〜圏外 *十勝岳温泉凌雲閣:wi-fi *吹上温泉白銀荘:不安定な3G〜圏外 |
その他周辺情報 | ▼登山後の温泉 十勝岳温泉凌雲閣 TEL:0167-39-4111 営業時間:08:00〜20:00 入浴料:大人800円 http://www.ryounkaku.com/ 吹上温泉保養センター 白銀荘 TEL:0167-45-4126 営業時間:10:00〜22:00(最終入館21:00) 入浴のみ:大人600円 宿泊込み:大人素泊まり2,600円(入湯税含む)自炊設備完備 http://kamifurano-hokkaido.com/ ▼登山後の朝食 十勝岳温泉カミホロ荘 TEL:0167-45-2970 朝食バイキングサービス時間:07:00〜09:00(最終受付08:30) 朝食のみ :大人1,500円 入浴セット:大人1,800円 http://tokachidake.com/kamihoro ▼登山後のラーメン 蝦夷 TEL:0166-82-2232 営業時間:11:00〜15:00、17:00〜20:00 定休日:水曜日 蝦夷みそラーメン:880円 |
写真
感想
念願の大雪・十勝ソロ縦走です。
マイルがたまったので2ヶ月前にフライト予約を入れましたが、出発まで天気が晴れるかヤキモキしました。結果4日間とも晴れ。天候が崩れでもしたら予定通り歩けなかったかもしれないので大成功でした。
初日は11時半から登山開始。晴天が何日続くか判らないので、一気に白雲岳避難小屋まで歩きました。こんな時間から縦走ザックを担いでいる人はそうそうおらず、大勢いた観光客も旭岳を越えると一気に減りました。何人か前に歩いていた人たちも裏旭止まりで、北海岳まではガスの中、寂しいひとり歩きでした。
黒岳方面から来て北海岳のベンチで休んでいたKさんとしばらく話した後、花の話が弾んで一緒に歩くことに。「小泉岳の先のお花畑でチョウノスケソウを見ないか?」と誘われ、寄り道することに。小泉岳で見たエゾユキウサギがカンガルーの子供ほど大きかったのにはびっくりしましたが、お花畑に咲き乱れるチョウノスケソウやホソバウルップソウにも感動しました。大雪山のお花畑は遠く一面広がっているのが壮大でいいですね。
そんなこんなで白雲岳避難小屋到着は18時前。Kさんは避難小屋の通路に潜り込んだのですが私は個人スペースがしっかり欲しかったので幕営。土のところは既に6張りほど先客がおり、残りのスペースは雪解け水でドロドロなので私は雪上へ。こんな状況なので幕営料は無料です。銀マットとサーマレスト、シュラフはモンベル#3。ダウンJK、ダウンパンツ、ダウンシューズを持参していたので、雪の上でもなんとか底冷えに耐えることが出来ました。もう1人、常連さんが雪上に幕営していて「晴れたらあそこからトムラウシが見える」などと親切に教えてもらいました。
2日目。常連さんの言う通り、テン場からトムラウシがスッキリと見えていて幸先のいい感じです。高根ヶ原のお花畑はウルップソウの群生が素晴らしく、ついつい足を止めて何度も写真を撮りました。この辺りアップダウンもなくなだらかで気持ちよく歩けます。ずっと前方に王冠のようなトムラウシが見えているのもいい気分。
忠別岳で同じく幕営していたYさんに写真を撮ってもらう。ここでは電波が入り「3日目の天気はもちそう」だと教えてもらった。私もネットへ繋いでみたがソフトバンクは3Gで切れ切れなので、取りあえず自宅へ無事メッセージを入れておいた。
下って登って五色岳。この登りは甘く見ていたが結構キツかった。山頂でハアハアw 「こんなので富良野岳まで行けるかなぁ」と大きな独り言を漏らした。するとUさんが「僕も富良野まで行きますヨ、よかったら一緒に行きましょう」とうれしい一言。
こうして最終日まで行動を共にするソロ3メンバーがな〜んとなく揃ったのだった。
化雲岳、ヒサゴ沼までは重装備でも何とかいつも通り歩けていたのだが、日本庭園、ロックガーデンあたりになると結構大変だった。足さばきにはさほど問題ないのだけれど、マーキングを見落としやすいので精神的な負担も大きいように思える。身体より頭を使わされる登山道だった。
苦労しただけにトムラウシ山へ到着した時は感慨も一入…が温泉側から来ているツアー客で山頂が混雑していたのには驚いた。行程は丁度半分。明日からの後半戦のルートをグッと見据えた。後半も晴天続きらしいということでここでネット接続。下山翌日にあたる3日後から北海道最終日までのレンタカー予約を入れた。予定通り山行を終えたら、下山後は雨の心配いらずの車中泊だw。
南沼のキャンプ指定地は夜になると風が強くなった。雑に設営した私のテントは夕暮れ前に一度風に煽られた。その時しっかり石で固定し直したので一晩問題なかったが、慣れないツアー客のお婆さんたちは揺れるテントと強風に怖がって、深夜もしゃべらずにはいられなかったようだ。とてもうるさかった。
3日目。富良野岳行きソロ隊。Yさん、Uさん、68さん、私の4名で臨時パーティーを作って出発。最初はアップダウンも少なく快調に飛ばした。初日にKさんからこっそり聞いた秘密のお花畑は、探したけれど見つけられず残念。登りが多くなってくると68さんが少し遅れ気味になってきて、コスマヌプリの肩では結構待ったが結局先に出発することに。何せソロですから。
現地に行って初めて実感したが、アップダウンが非常に大きい。核心部はオプタテシケの雪渓と急登ぐらいだと思っていたが、それ以外でも結構体力を奪われた。それに双子池手前の薮が厄介だった。うっかり集中力が途切れるとどこを歩いているのか判らなくなりそうだ。そしてヤツの痕跡も…。深い薮を漕いで漕いで、やっと雪渓前の沢に出たところでホッとした。
雪渓は急登だが、雪は柔らかくキックステップでしっかり踏めるのでアイゼンはいらなかった。このルート経験者のUさんが直登のルートを作ってくれ、うまく右上部の岩稜帯に取り付けた。前後に誰もいなかったら夏道との接続がどこか判らず、きっと苦労しただろう。
よく見えなかったがどうやら68さんが双子池の水場あたりに辿り着いているよう。遅くなったのでこの日は雪渓を登らない判断のようだ。ここまでケガなく辿り着けていてよかった。雪渓の後も急登続きで美瑛富士までまだ随分あるから正解だろう。実際私もかなり体力を消耗し、登るスピードがかなり遅くなった。
オプタテシケ山は大きくて辛かった。やっと到着して避難小屋まであとピークを2つ越える。ここから南は足元が砂礫になり、ズルズル滑って歩きにくかった。17時ジャスト美瑛富士避難小屋へ到着。小屋内はスペイン人夫妻とフランス人ソロの3人だったので小屋泊にした。疲れて幕営作業などしたくなかったし。20時頃にマレーシア人がひとり加わって、この日の小屋は7名。国際色豊かだった。深夜1時半頃、窓から夜空を眺めると星空がとてもきれいで天の川や流れ星が見えた。
4日目。最終日。私のリクエストで美瑛富士も踏むことに。ソロだから別に1人で登りに行けばいい話なのだが、何となくチームとして出来上がってしまている。ピークからは芦別岳や羊蹄山も見えていた。次に美瑛岳に取り付いていると外人部隊がズンズンとやってきた。さすがにスペイン人女性は疲れを見せていたが、フランス人は口笛吹きながら登ってる。美瑛岳分岐でついに一緒になり3国6名で美瑛岳へ。山頂からは雄大な十勝岳が目の前だった。もうここは十勝連峰ど真ん中なのだと改めて思った。
十勝岳へのルートはスライドも多くなった。さすがはメインルート。昨日までのマイナールートとは違う。十勝岳新得側のアリ地獄のような砂礫を強風に耐えながら登りきり、3年前にはガスで何も見えなかった山頂へ再び辿り着いた。2度目だけれど初めて見る景色。今も活動を続ける火山が勇壮な景観を作り出していた。
上ホロ小屋でもう一泊のんびりして下山という提案もあったが、私のレンタカー予約がネックになり、やはり今日下山することに。急いで富良野岳をやっつけに行く。上ホロカメットク山、かみふらの岳、三峰山。相変わらずのアップダウンだ。トイレ事情のお陰で毎日ちっとも軽くならないザックの重量が堪える。富良野岳分岐でザックをデポできたときは急に身軽になり、身体に羽が生えたようだった。
富良野岳周辺はさすが花の百名山、とたんに花が多くなった。山頂では4日間歩いてきた山々が見渡せて感慨深かった。よくぞこれだけの距離を歩いてきたもんだ。頑張った私たちへのご褒美に、大快晴を用意して待っていてくれたかのようだった。
さて本当に下山。Uさんが車の回送サービスを依頼していたお陰で、最終バスの時刻をあまり気にせず下りることができた。ホッとしたのか疲れが出たのか、下山は思いのほか身体に堪えた。今まで何てことないと思っていた足さばきにも苦労するようになってきた。やはり4日間、疲れが溜まっているのだろう。靴擦れなどをおこさずに歩けて本当に良かった。無事ゴールして、速攻携帯トイレを捨てましたw
最終バスが行くのを横目に、登山口で記念撮影。その後、凌雲閣で入浴。Uさんの車で白銀荘へ移動してこの日は素泊まり。ベッドでゆっくり寝ることが出来た。白銀荘には十勝岳から下山して来たと思われるフランス人ソロ、スペイン人夫妻、マレーシア人グループもキャンプ場に幕営していた。彼らとも4泊共に過ごしたんだな。何度も会ううちにお互い親近感が湧いていた。
翌朝また車で移動してカミホロ荘の朝食バイキング。和洋折衷のメニューは豊富でとても食べ応えがあった。その後、町営バス、ふらのラベンダー号とバスを乗り継ぎ、旭川空港で予約したレンタカーを借りる。
道の駅道草館でモンベルショップへ行ったりしていると偶然Yさんと再会。聞けば68さんも無事下山しているという。大雪遊水公園で車中泊するというので私もそちらへ移動。再会で話が弾み、この夜は0時ぐらいまで話し込んだ。
そんなわけで残り2日間は車中泊で気ままに過ごした。晴れればもう1日ぐらい山行したかったところだが下山後は生憎の雨続き。まあいい休養になった。
天気に恵まれ、人との出会いが多いソロ縦走だった。4日間で歩けたことは良かったけれど、あの大きな山域をたった4日で歩いてしまうのはもったいないとも思った。トイレ事情がネックなので、今度はロングはやめてもっと刻んで行くかなw
kiyokiyoさん、はじめまして。
このルートを1週間前に逆ルートで歩きましたが、オプタテシケ山の雪渓は小さくなっていますね。
南沼からオプタテシケ山を1人で歩くと気持ちで負けそうになるので即席パーティーは心強かったと思います。
私は負けてしまい途中でビバークしてしまいました。
笹薮ですが3年前は無かったんですよ。代わりに五色岳前後のハイマツが五月蠅かったんですよ。
機会がありましたらまた歩いてみてください。
その時は余裕が出来て一段と楽しめること間違いなしです!
0041さん、はじめまして。
1週間前だとまだ残雪も多かったのではないでしょうか?私は昨年の残雪状況をベースに予定を組んだのですが、直前に雪解けが遅いと聞いて軽くショックを受けました(ニモツガフエルジャナイカ…)。でも雨続きの北海道が晴れに転じたところだったので、深部への入山者は多かったようです。お陰で心強いパーティーを組むことが出来ました。
ところで、0041さんの2013年レポは以前に読ませていただいていました HPのほうも!初めて計画を立てたのがその頃だったので、それこそ何度も何度も読み直し、山行の参考にwさせていただきました。今回下山後、1週間前のレポートととしてzawadaさんのヤマレコも読んだのですが、お二人があのお二人だったとは!今改めて読むまで気付きませんでいた。
本当に一度行ったらクセになる奥深い山域ですね。「今までで一番良かった山行は?」と聞かれたら私は間違いなく今回の縦走だと答えると思います。そしてきっとまた、何度も訪れると思います
これは感動しました。羊蹄の手前には札幌岳に無意根、故郷の山です。
見えたんですよー
改めて地図で見直すと確かに一直線上なんですね。
羊蹄山は、同行のひとりが札幌の方だったので
素早く見つけて教えてくださいました。
やっぱchiantiさんも、行くしかないっしょ
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