JWV 五龍岳・八ツ峰キレット・鹿島槍ヶ岳縦走
- GPS
- 52:20
- 距離
- 22.0km
- 登り
- 2,398m
- 下り
- 2,589m
コースタイム
8:20-11:10大遠見山11:40-12:20西遠見山12:30-14:45
五竜山荘(泊)
31日 五竜山荘5:10‐6:25五竜岳6:50‐7:50G58:00‐9:15
北尾根の頭9:30‐10:00口の沢のコル‐11:30キレット
小屋12:10‐14:30鹿島槍ヶ岳北峰分岐‐14:36北峰14
:42‐14:50分岐‐15:45鹿島槍ヶ岳南峰15:50‐16:40
布引岳16:50‐17:45冷池山荘(泊)
01日 冷池山荘6:30‐9:00種池山荘9:10‐9:50石ベンチ10:
10‐12:00扇沢柏原新道登山口
天候 | 7/30 曇・霧・雨 7/31 小雨・霧・のち曇り 8/01 霧・のち曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
大糸線神城、信濃大町駅下車。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
五龍岳から八ツ峰キレットを越えるまでは、油断は禁物です。 落石、滑落には十分に注意の事。 ルートはしっかりしており、ガスの中でも白ペンキ印 が良く見えるので、安心してください。 遠見尾根、鹿島槍から扇沢までは、一般登山道です。 種池山荘からの下りで、一か所雪道のトラバースがあります。 ステップが切ってあるので安心です。 |
写真
感想
30日 曇り・霧
集合時間6時30分に全員集合。
神奈川組は前夜、神城のロッジに泊まり、東京組は夜行バスで到着。朝食後、エスカルプラザ前からゴンドラに乗り、アルプス平(1515m)へと行く。ゴンドラの下は、冬はスキー場であるが、ガスっていてあまり景色が見えない。10分ほどでアルプス平に着くが、下りた所から地蔵の頭までは、白馬五竜高山植物園になっている。ここにはスイスやヒマラヤの花が植えられ,「ヒマラヤの青いケシ」も咲いているそうだ。遊歩道を登り地蔵の頭(1676m)に到着。あいにくの天気で展望が良くない。晴れていれば白馬三山や唐松岳、八方尾根が眼前に見えるのだが残念である。一服後、笹が生い茂った尾根道を小遠見山目指して登るが、木道の階段道と急な登りのため汗をかく。晴れていたら熱中症になりそうな道だ。小遠見山の山頂に寄らず、巻き道を通り大遠見山を目指す。足元には高山植物の花が咲き乱れているが、もくもくと登り、中遠見山を過ぎ、やっと大遠見山(2107m)に着く。アルプス平から歩いて3時間20分。天気ははっきりせず、展望はなし。これから西遠見山を越え白岳(2451m)まで標高差350mを登る。西遠見山までは割と緩やかな登りで残雪、池塘もあり楽な道である。いよいよ本日最後の登りがやって来た。ガスの切れ間から白岳沢の雪渓が見え、岩尾根が前を塞ぐ。これを登りきらないと、今夜の宿泊地に着かない。二か所のクサリ場を通過し、やっと草地の高山植物が咲き乱れる、白岳に着く。大遠見山から2時間40分かかる。展望は良くないが雲の切れ間から唐松岳方面が少し見え、五竜岳方面は雲の中である。しばし休憩の後、五竜山荘に着く。アルプス平から歩きだして、7時間、標高差940mの長い登りであった。手続きを済ませ部屋に案内されるが、我々6名は1室をあてがわれ、今夜はゆっくり眠れそうだ。外は本格的な雨となる。もう少し遅く着いていたら、我々もずぶぬれであっただろう。何と付いていることか。夕食は17時からなので、持ち寄った酒、つまみで本日の反省会を行う。明日は五竜岳まで行き、天候を見て1日の行動を判断することにする。夕食はワンパターンの、カレーライスである。
31日 ガス、小雨、曇り
朝食は5時30分から並んだ順なので、前夜予約しておいた弁当を部屋で食べて出発の準備だ。外はガスで視界利かず、5時10分に五竜岳(2814m)に向かう。標高差350mの登りだが、岩峰は見えず、G0、G2(Gはグラード・痩せた岩尾根の略)は気づかずに通過する。山頂直下の岩壁をすぎ、クサリ場を通過して五竜岳に登りつく。三角点は縦走路から奥まった地点にある。視界が悪く、展望が利かない山頂で記念写真を撮り、皆の意見を聞き鹿島槍ヶ岳に向かう。これから八峰キレットを通過するまでは、厳しい岩峰のアップダウンやクサリ場が連続するので、気を引き締めて行動する。五竜岳直下は急斜面のガレ場で、浮石が多い。落石や滑落に要注意だ。G4、G5は展望も無いのでわけもなく歩き、G5を通過したのは山頂から1時間かかった。G5の岩場を過ぎると、続いて茶褐色のガレ場に出る。ハイマツの小岩峰を越え、崩れやすい急な壁は2段のハシゴで越える。やがて平坦な北尾根の頭に着く。ここは晴れていれば抜群の眺望で、正面に双耳峰の鹿島槍ヶ岳、振り返れば五竜岳の荒々しい山容が見られる所だが、何も見えない。厳しい岩稜が連続しただけに15分程休む。ハイマツの稜線を下ると口の沢のコルに着く。五竜岳から標高差400mを下ってくる。コルから三段登りと呼ばれる岩場の急登が続く。岩峰から、岩がゴロゴロした沢状の道を下ってキレット沢のコルへ。さらに岩峰を越え、クサリ伝いに進むと突然、キレット小屋(2518m)が現れる。山頂から4時間40分の間、厳しい岩峰を良く歩いたものだ。昼食とするが、Yさん、Tさんがここで今夜は泊ると言う。無理に引きとめると、これから八峰キレット越え、鹿島槍ヶ岳の登り、布引岳から冷池山荘までは一緒に行くには、キレット小屋泊まりとする方が無難のようだ。Oさんが残ってくれると言うので、2パーテイーに分かれることにする。休憩後、YTさん、TYさん、私の3名で冷池山荘に向かう。キレット小屋の横から急峻な岩場に取り付く。カクネ里側の岩壁に固定されたクサリ伝いに八峰キレットの上部に出る。前方に行く手をさえぎるように垂直の岩壁が迫ってくる。迫力十分だ。鉄バシゴで鞍部に下りた所が八峰キレットの核心部だ。切り立った岩壁に張られたクサリをしっかり握り、慎重に通過する。信州側から黒部側の岩壁に回り込み、ハシゴを登って八峰キレットの難所は終わる。鹿島槍ヶ岳北峰(2842m)までは岩混じりのハイマツの急斜面をジグザグに登ってゆく。やっと分岐の吊尾根に出る。キレット小屋から2時間20分、標高差300mの登りであった。展望は利かないが、北峰往復をする。南峰までは吊尾根を進み、急斜面を登って到着する。コースタイムは25分と書いてあるが、50分かかる。間違えでは無いのだろうか?後立山連峰の盟主の南峰はガスの中、誰もいない。大パノラマは何も見えない。時間は15時50分、早々と山頂を後にする。非対称山稜の縁を下る。岩礫の斜面からハイマツ帯を進み布引岳へ。山頂では、長野県の遭対協の方が待っており、後ろから来る人はいないか?と聞かれる。遭難防止のために、夏の時期は居るそうだ。布引岳を後にし、ハイマツの急斜面をジグザグに下って、チングルマが咲くお花畑とテント場を通過し樹林帯に囲まれた冷池山荘に到着する。到着17時45分。五竜山荘を出て12時間35分後にやっと着く。長い一日であった。展望には恵まれなかったが、雨に降られなかったことと、事故が無かったことに感謝する。キレット小屋組は、今頃どうしているのか、気になる。山荘は満員だが、予約をしていたので寝る場所は確保できた。夕食はラストの19時30分からである。夕食までは、自炊室で途中であったパーテイーと合コンである。楽しいひと時を過ごす。
8月1日 ガス、曇り時々晴れ
日の出時は、鹿島槍ヶ岳が良く見え、裏のテラスからも釼岳、立山連峰も見え、写真を撮りまくったが、6時30分出発の時はまたガスの中である。樹林帯を進み冷乗越を過ぎ爺ケ岳までは、岩礫のゆるやかなハイマツの道を歩くが、展望が全くないため、これほどつまらない道は無い。広いハイマツ帯を歩き、種池山荘に着く。ベンチは登山客で一杯だ。扇沢まで1100mの下りだ。登ってくる登山者と多数すれ違う。途中にはまだ雪渓があり、ステップを切った所をトラバースしながら渡る。暑い、膝が痛い、足も痛い。3時間をかけて扇沢登山口に到着する。YTさんは、所用があるので途中から先に行ってもらう。携帯にOさんから連絡が入っていた。キレット小屋を5時30分に出発し、鹿島槍ヶ岳南峰に8時30分に3名無事に着いたとのこと。ブロッケンが見られたとのことです。天候には恵まれませんでしたが、たくさんの高山植物に会え、楽しい思い出が出来たと思います。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する