将棋頭山、木曽駒ヶ岳

2022年08月09日(火) ~ 2022年08月10日(水)

• GPS: 14:58
• 距離: 20.3km
• 登り: 1,882m
• 下り: 1,908m

コースタイム

1日目

• 山行: 5:19
• 休憩: 0:48
• 合計: 6:07

距離 6.9km 登り 1,471m 下り 52m

5:38 桂小場
7:05 7:06 野田場
7:23 7:25 横山道分岐
7:42 7:43 白川分岐
8:14 8:41 大樽小屋
8:54 8:56 胸突八丁（信大コース分岐）
10:04 10:18 津嶋神社
10:48 10:49 胸突の頭
11:36 水場
11:45 西駒山荘

2日目

• 山行: 7:45
• 休憩: 0:49
• 合計: 8:34

距離 13.4km 登り 429m 下り 1,870m

6:15 宿泊地
6:27 遭難記念碑（聖職の碑）
6:48 6:49 濃ヶ池分岐
8:01 8:02 馬ノ背分岐
8:27 8:37 木曽駒ヶ岳
8:55 8:56 馬ノ背分岐
9:57 濃ヶ池分岐
10:20 10:21 遭難記念碑（聖職の碑）
10:34 11:05 西駒山荘
11:10 水場
11:40 11:41 胸突の頭
12:01 津嶋神社
12:42 胸突八丁（信大コース分岐）
12:58 13:00 大樽小屋
13:18 13:19 白川分岐
13:30 横山道分岐
13:44 野田場
14:45 桂小場
14:49 ゴール地点

天候

曇り時々晴れ、夜一時雨

アクセス

利用交通機関：

自家用車

桂小場駐車場に駐車。朝5時過ぎ到着も残り数台のスペース。TJARのサポートのためでしょうか。前日下見に来たときは数台しかいませんでした。

写真

8/9 5:18

おはようございます。5時過ぎで駐車場はほぼいっぱいです。

8/9 5:19

桂小場登山口。置いてある薪を持って行ったらビールを1本もらえました。

8/9 5:24

登山口すぐにシデシャジンがお出迎え。

8/9 5:27

ヤマジノホトトギスもこのあたりだけで見かけました。

8/9 5:31

ミヤマトウバナ

8/9 5:37

オクモミジハグマ。秋の気配ですね。

8/9 5:41

ヤマトユキザサの実も大きくなってきています。

8/9 5:43

コアカソ

8/9 5:44

ジャコウソウも見たのはここだけ。

8/9 5:44

サワヒヨドリでしょうか。

8/9 5:44

やたらと花付きの良いソバナ

8/9 5:46

タマアジサイは咲いているものもありました。

8/9 5:47

ヤマゼリ

8/9 5:49

ぶどうの泉。少し癖のある水です。

8/9 5:52

ノリウツギの香りが充満していました。

8/9 5:53

道はかなりよく整備されていますが、最近倒れたのでしょう。

8/9 6:04

100mおきにこの看板が立てられています。

8/9 6:24

初めのうちはなだらかな道です。

8/9 7:02

山の上の方はガスがかかっているようです。

8/9 7:05

野田場という水場です。

8/9 7:07

置いた訳ではありませんよ。

8/9 7:15

ノブキはいい感じに咲いていました。

8/9 7:32

このあたりの道は水平に近くなだらかなのですが、一部道が崩れています。滑って笹に突っ込むと面倒なことになりそうです。

8/9 7:35

馬返し。昔はここまで馬が荷を運んだのでしょう。

8/9 7:44

森の中ですが、昔落雷で沢山の怪我人が出たそうです。

8/9 7:46

このあたりから路傍にセリバシオガマが出てきます。

8/9 7:47

タケシマランの実が赤みを帯びてきています。

8/9 7:55

ここから行者岩が見えるとのことですが、ガスの中です。

8/9 8:06

なだらかで気持ちの良い登山道。

8/9 8:39

コイチヨウラン

8/9 8:47

テングノコヅチのようですね。それと認識したのは初めてです。

8/9 8:52

このあたりはカニコウモリを多く見かけます。

8/9 8:54

ここから胸突八丁。傾斜がきつくなります。

8/9 9:18

ハナチダケサシ

8/9 9:23

まだギンリョウソウが残っています。アキノギンリョウソウではなさそうです。

8/9 9:24

6合目のベンチで一服。

8/9 9:39

林床は一面セリバシオガマです。

8/9 9:44

コイチヤクソウ

8/9 9:49

メボソムシクイが囀っていました。

8/9 9:55

このあたりはコバノイチヤクソウが多いです。

8/9 10:00

ただ奥の岩室にはヒカリゴケがありました。

8/9 10:01

津島神社とされる場所ですが、現在社はありません。

8/9 10:09

コバノイチヤクソウの群生。

8/9 10:10

まだ咲いているゴゼンタチバナも少しありました。

8/9 10:24

ガスの中を登ります。

8/9 10:26

ミヤマフタバランを見つけました。

8/9 10:27

ここより上はミヤマホツツジが増えてきます。

8/9 10:29

モミジカラマツがなんとか残っていました。

8/9 10:39

コフタバラン

8/9 10:42

ちょっと終りに近いヤマブキショウマ

8/9 10:48

なんとか胸付八丁を登り終えました。

8/9 10:52

ここからいわゆる高山植物が目立ってきます。

8/9 10:53

稜線の少し下を進みますが、お花畑です。

8/9 10:54

クロトウヒレンにミヤママルハハナバチがめっちゃたかってました。

8/9 10:55

ハクサンフウロは見ごろです。

8/9 10:57

行者岩からくる稜線沿いの登山道と合流。

8/9 10:58

分岐点です。右に進むと行者岩。

8/9 10:59

振り返って行者岩。

8/9 11:00

ハイマツに覆われた稜線。

8/9 11:03

伊那谷は晴れているようです。暑そう・・・

8/9 11:07

キバナシャクナゲが沢山咲いたようですね。

8/9 11:09

タカネザクラはすっかり赤くなっています。

8/9 11:09

すぐ稜線を外れ、将棊頭山を巻いていきます。

8/9 11:10

ウラジロナナカマドも一部実が赤くなってきています。

8/9 11:12

オヤマリンドウは満開でもこの程度。ファインダーを覗いていたら右上の花びらが徐々に開くのでびっくりしたら、マルハナバチが潜り込んでいました。

8/9 11:12

ガスが晴れて行者岩の向こうに茶臼山も見えてきました。

8/9 11:14

アオノツガザクラはすっかり終わっています。

8/9 11:15

シラタマノキでしょうか。

8/9 11:16

エゾシオガマも路傍に沢山見かけました。

8/9 11:17

バイケイソウの仲間の葉がボロボロだったのですが、犯人はハイケイソウハバチの幼虫でした。よく見ると沢山います。

8/9 11:17

シナノオトギリはそろそろ見ごろ。

8/9 11:19

ミヤマゼンゴでしょうか。

8/9 11:21

この株のオオヒョウタンボクは実が早いでした。他の株はまだ緑でした。

8/9 11:22

ミヤマアキノキリンソウにエゾギクトリバという蛾が吸蜜していました。こんな標高にもいるんだ。

8/9 11:35

ゆっくり歩いてきましたが、昼前に西駒山荘に到着です。登山計画としては本日これまで。

8/9 11:37

小屋前のトリカブト

8/9 11:38

小屋回りはムカゴトラノオが沢山ありました。

8/9 11:38

ウメバチソウ。雄蕊が4本まで開葯しています。一日一本ずつだそうです。残り1本は明日かな。

8/9 12:27

小屋の裏にはコマクサを移植してあります。草津白根からのものとのことで、結構な面積に増殖しています。

8/9 12:34

少し木曽駒方面にお散歩に出ました。まだ咲いているコケモモもありました。

8/9 12:36

ネバリノギランは見ごろ。

8/9 12:40

ナナカマドも実が熟してきています。

8/9 12:51

大抵のコケモモはこんな感じ。今年は豊作？

8/9 12:52

気の早いウラシマツツジは紅葉が始まっています。

8/9 13:02

イワツメクサとコマクサのコラボ。

8/9 13:05

雨がぱらついてきたので小屋に戻ってきました。

8/9 13:12

水場は小屋のすぐ下にあります。

8/9 13:20

このウメバチソウは雄蕊は終わって、雌蕊が咲いています。

8/9 14:05

有名な石室です。歴史を感じます。

8/9 14:05

内部は改装されきれいになっています。

8/9 14:05

望遠鏡もあり、夜は天気が良ければ観望会もしていただけます。

8/9 14:10

少しガスも減ったので、今度は東へ延びる稜線づたいに将棊の頭というところまで行ってみます。伊那から見ると将棋の駒みたいに見えるところだそうです。

8/9 14:10

そこらじゅうにホシガラスの食事あとがあります。小屋番さんもものすごい数生息しているとおっしゃっておりました。

8/9 14:11

だいぶ晴れてきました。

8/9 14:15

この尾根筋にはトウヤクリンドウがとても沢山ありました。しかし開花が早いですよね。ちょうど見頃です。

8/9 14:19

小さなピークが二つほどありますが、広くてなだらかな良い尾根です。でも誰もいません。

8/9 14:19

この先のとんがりが将棊の頭です。

8/9 14:23

気象観測装置が設置されています。

8/9 14:26

ふと足下を見ると見たことのない小さなコゴメグサがありました。4ミリほどでコバノコゴメグサの半分ほどです。あとで小屋番さんにコケコゴメグサだと教えていただきました。

8/9 14:38

ちょっとしたにも観測装置があります。

8/9 14:55

小屋に戻ってきました。

8/9 14:55

トイレは便袋方式で宿泊棟の外にあります。

8/9 16:41

白いコマクサも数株あるとのことでしたが、うち1株はもう末期でした。

8/9 18:22

夕飯のあとの黄昏。

8/9 18:29

小屋番の宮下さんは信濃錦の杜氏です。西駒山荘限定ラベルの飲めます！これを石室の暖炉の前でヤルのが最高です。

8/9 19:14

下界に明かりが点り始めました。

8/9 19:15

小屋はあと45分で消灯です。

8/9 19:15

月齢11.8のやや大きめの月が朧に輝いています。

8/10 2:55

夜中は雨が降ったりしました。2時頃起きてみると少し星が見えていたのでカメラを構えて1時間以上がんばりましたが、これが精一杯でした。はくちょう座からカシオペアの天の川。

8/10 4:23

夜が明けてきました。

8/10 4:29

将棊の頭方面の一つ目の丘の上で日の出を待つことにしました。

8/10 4:34

流れるガスが焼けたりします。

8/10 4:46

東側は結構晴れています。

8/10 4:53

間ノ岳が見えてきました。

8/10 4:53

北岳や

8/10 4:55

甲斐駒ヶ岳も頭をのぞかせています。富士山は見ることができませんでした。

8/10 4:58

まもなく日の出です。

8/10 5:01

本日は赤岳の南斜面から日の出ですが、よくわかりませんね。

8/10 5:02

ちぎれ雲が真っ赤です。

8/10 5:03

ガスもまた良し。

8/10 5:04

谷から雲が沸き上がります。

8/10 5:07

辺り一面モルゲンロートです。

8/10 6:08

さて、本日は荷物を一部デポして木曽駒ヶ岳に行ってきます。

8/10 6:11

天使のきざはしが降り注いでいます。

8/10 6:31

木曽駒方面はガスがとれませんね。ちょっと風もあります。

8/10 6:46

濃ヶ池との分岐です。

8/10 6:50

ハクサンシャクナゲも今年は豊作だったようですね。

8/10 7:07

お、少し木曽駒のガスがとれてきたかな？

8/10 7:11

雪が遅くまであったところはまだチングルマが咲いていました。

8/10 7:14

カンチコウゾリナ

8/10 7:16

たいていのチングルマはこの状態です。

8/10 7:28

ミヤマダイコンソウがなんとか残っていました。

8/10 7:43

標高が上がるとタカネツメクサもまだ元気。

8/10 7:44

チシマギキョウはこれからですね。

8/10 7:49

ヨツバシオガマはハイマツの木陰に何とか残っていました。

8/10 7:49

2800mをこえるとウサギギクが日向でも咲いていました。

8/10 7:56

ガンコウランは地味に実がなっています。

8/10 8:01

オヤマノエンドウのサヤエンドウは赤いのですね。

8/10 8:02

ありました。コマウスユキソウ！

8/10 8:03

このルート上ではごく限られた場所にしかありませんが、大きな群落です。

8/10 8:12

お、ライチョウ発見（って教えてもらったのですが）！

8/10 8:13

お母さん岩の間をジャンプ！

8/10 8:13

着地は今ひとつ

8/10 8:15

雛が心配そうに見ています。1羽しかいませんでした。

8/10 8:16

一応警戒したりして。

8/10 8:16

このあと岩の向こうに消えていきました。

8/10 8:16

ウサギギクに励まされ、あとひとがんばり。

8/10 8:22

ついに登頂です。ここまでの安全のお礼と、下山の無事をお願いします。

8/10 8:23

木曽側のお社。

8/10 8:38

オンタデの雄株と雌株が並んでいます。

8/10 8:45

さすがに頂上は人が多い（広いのですが50人くらいはいたのでは？）ので、ちょっとおやつを食べて下山です。霧も晴れませんし　

8/10 8:49

ウサギギクは見事にお日様の方を向いています。

8/10 8:50

コマウスユキソウとトウヤクリンドウのコラボ。ウスユキソウは終盤で、このようにちょうど開花で黄色いものはもう少ないです。

8/10 8:50

頂上付近にもコケコゴメグサありました。中央アルプス特産種のオンパレードですね。

8/10 9:06

大分ガスも晴れてきました。ちょっと下ると見渡せました。

8/10 9:06

将棊頭山方面はスカッと晴れました。

8/10 9:08

馬の背は結構急傾斜で岩だらけです。

8/10 9:10

行きはガスガスだった濃ヶ池もくっきり。

8/10 9:19

ちらっと御嶽山らしき山が見えました。

8/10 9:28

伊那前岳は見えている時間が長かったです。

8/10 9:28

一瞬宝剣岳も見えました。

8/10 9:39

木曽駒ケ岳もやっと姿を現しました。でもやはりほんの少しの間で、またガスに覆われました。

8/10 9:43

一応図示しました。

8/10 9:50

馬の背を過ぎると気持ちの良い稜線近くの登山道です。

8/10 10:16

1913年中学生の遭難碑が見晴らしのいい場所に立っています。

8/10 10:17

クジャクチョウ

8/10 11:14

クモマベニヒカゲは小屋から胸突の頭までだけに沢山いました。

8/10 11:17

汗の塩類を求めてたかられます。

8/10 11:26

右下は満開なのでしょうね。やはりなにやら虫が入っています。

8/10 12:56

大樽小屋まで下ってきました。ここのトイレも便袋方式。でもあるのはありがたい。ここはヘリが降りられないので、どなたか担いで降りるのかな。ありがたいことです。

8/10 14:23

フシグロセンノウが出てくるとまもなく登山口。

8/10 14:26

帰りもブドウの泉によりました。

撮影機器：

PENTAX KP RICOH IMAGING COMPANY, LTD.

PENTAX K-3 Mark III RICOH IMAGING COMPANY, LTD.

装備

個人装備

長袖シャツ Tシャツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 日よけ帽子 靴 ザック 昼ご飯 行動食 飲料 ヘッドランプ 保険証 携帯 時計 タオル ストック カメラ 三脚

共同装備

非常食 地図（地形図） 笛 予備電池 GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め ツェルト 無線機

感想

rinchoku

　伊那市に友人の別荘があってしばしば宿泊してあちこちの山に登っていましたが、お膝元の西駒山荘に行っていなかったのが気になっていたのでついに行ってきました。休暇が月火水ととれましたので、土曜の夜伊那に到着して日和見をしていましたが、ベストな状況は望めそうもなかったので、ベターな火水で行くことにしました。

　月曜朝駐車場の下見をした折には数台しかいなかったので、火曜の朝少し余裕をかまして行ったら、もう数台分しか空いていませんでした。TJARがちょうど木曽駒通過の頃だったのでサポーターの方が登っていたのかもしれません。西駒山荘は空いていましたので。

　ともあれ我々が登る頃は人もほとんどおらず、静かな山行になりました。登山口に薪が積んであり、「持ってきてくれたらありがたい」的なことだったので、一本だけ担いでいきました。小屋につくと小屋番さんからビールをいただきました。

　昼前に小屋につきましたが、いつもの通りのんびり登山なのでもう遠くには行かず、将棋頭山周辺と将棋の頭をうろうろしただけでしたが、天気もなんとかで花畑の中至福の時間を過ごすことができました。

　残念ながら夜は天候がすぐれず今ひとつでしたが、明け方はそこそこ楽しめました。

　2日目は木曽駒ケ岳に登りました。木曽駒頂上付近はほとんどの時間ガスがかかっていましたが、心配された強風もそれほどでもなく花とライチョウをめでつつ楽しい山行になりました。

　カメラ2台、三脚2本、大口径レンズと機材を少々欲張ったので、私としては多少重量オーバーだったようで、下山の最後の方は結構こたえました。

　今回は雲が多く遠望は殆どありませんでしたが、西駒山荘からは北アルプス・南アルプスの絶景が望めるそうなので、今度は天気の良い日にまた絶対来ようと誓い合いました。