夏の鹿島槍〜五竜岳(2015)


- GPS
- 80:00
- 距離
- 24.4km
- 登り
- 2,913m
- 下り
- 2,721m
コースタイム
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 8:00
- 山行
- 9:10
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 10:50
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
- 山行
- 6:00
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 7:50
天候 | 7/26 晴れ、7/27晴れのち霧、7/28雨のち霧、7/29霧(朝方晴れ) |
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過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
五竜ゴンドラ駅からJR白馬駅まで、タクシー2000円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
八峰キレット、キレットから五竜岳への縦走路は岩場、鎖場多い。ただしよく整備されている。 |
その他周辺情報 | 五竜スキー場ゴンドラ駅(下の駅)には、温泉が併設されている。650円。 |
写真
感想
・昨年は5月に爺が岳遭難事件、7月に足の骨折と不運続きで、まともに山に登れなかった。今年になってようやく日帰りの山から復帰したが、ようやく本格的な夏山縦走に復帰する。行先は昨年遭難事件を起こした時の目的地だった鹿島槍ヶ岳、合わせて救助してくれた冷池山荘の人へのお礼登山も兼ねる。
0日目(7月25日)
・この日は四国からの移動日。朝、新居浜をJRででて、16時にようやく大町に到着。この週末はホテル、旅館も混んでいて、何とか予約できた大町温泉郷のホテルに泊まる。明日から登山開始だが前祝として夕食時はさっそくビールを飲んだ。
1日目(7月26日)
・朝5時に、予約したタクシーが来た。タクシー10分で柏原新道の登山口に到着。早速、登山届を書いて出すが、ここで問題が発覚!なんとホテルの部屋の鍵を持ってきてしまっていた。ホテルに電話するが出ず、しょうがないので下山してから送付することにして、後ろめたい気持ちを抱えて、5:40出発。
・柏原新道は何回目かの通過だが、いつも歩きやすい良い道だ。初日なのでペースはゆっくりぎみで進む(だいぶたくさんの人に追い越された)
今日は朝から天気も良く、登るにつれ、針の木岳、蓮華岳などが青空の下にそびえているのが見えてきて気持ちが良い。花はまだ少ないが道脇にパラパラと咲いていた。
・9:30 種池山頂到着。稜線にでて風が気持ちいい。少し休憩する。今日は遠望も利いて、八ヶ岳、南アルプス、さらに富士山も見える。
・10:40 爺が岳(南峰)到着。昨年5月に来たときには雨、風が強く、ガスもかかっている悪天の山頂だったが、今日は打って変わって青空が広がり、今日の宿泊地である冷池山荘もまじかに見える。その途中の稜線で昨年は遭難(行動不能)したわけだが、「爺が岳北峰の少し下にいた」と聞いているので、ここから見ると小屋まであとわずかだったように見える。
それにしても今日は夏というより秋空のようにスカッと晴れ渡っていて展望が素晴らしい。東は浅間山から八ヶ岳、その奥に奥秩父の山なみ、八つの右には南アルプス。南は重層たる北アルプスの山並みの奥に、槍ヶ岳、穂高岳。西は立山、剣が雪渓をまとってヨーロッパアルプスのように美しい。北はもちろん、目指す鹿島槍が岳が堂々とそびえている。南の足元には昨年登った南尾根が続いているが、我ながら良くこんなところを雪のときにやってきたな、と思うような急登の尾根だ。
・爺が岳から、昨年のことを思い出しながら稜線の道をたどる。あの時はくされ雪が1Mほどもたまっていて歩くのが大変だったし、アイゼンがハイマツに引っかかって、ハイマツ斜面を2−3回滑落したのだが、視界が利く今日見ると、思いのほか急なハイマツ斜面で、良く途中で停止できたな、と今更ながらに危なかったナと思う。行動不能となったのは北峰をトラバースして下り坂となり、樹林帯に入るあたりだったような気がするが、はっきりとした場所は覚えていない。
・12:30 冷池山荘 着。受付にいた人に昨年のことを話すと、ちょうど管理人さん(支配人?)がいて、昨年のことを話し、お礼を言う。
今日は予想よりは宿泊者は多くなく、8畳の部屋に5人の割り当て。
2日目(7月28日)
・5:40 冷池山荘出発。今日の予定(当初)はキレット小屋泊なので、行程5時間と余裕だ(後で予定が変わったが、・・・後述)。
・鹿島槍ヶ岳まで、整備された道をゆっくりと歩く。今日も朝のうちは良い天気で目指す鹿島槍がだんだんと大きくなってゆくし、四周の展望も昨日と同じくらい遠望が利く。
・8:30 鹿島槍ヶ岳(南峰)到着。やっと念願の山頂に立てた。ここに来たのは、爺が岳から白馬まで縦走した1985年以来なので、30年ぶり2回目の登頂となる。20台のころの山行のことを思い出す。展望は昨日の爺が岳と同じく絶好調で素晴らしい。特に西の剣岳はヨーロッパアルプスの山並みを思い出すような素晴らしさだ。また登りたいものだ。天気は良いが上空は巻雲がだいぶ出てきて、少し下り坂の様子。下からの積雲の脇だしも昨日よりは早い。
・吊尾根を越えて北峰も登ったが、ここまで来ると人は少ない。狭い山頂にイワヒバリが迎えてくれた。眼下にキレット小屋が見える。
・キレットへの下りはガラガラの斜面の急降下、だが岩場、鎖場はなかった。八峰キレットも険しいのは一部で、しかもハシゴ、鎖が整備されており、危険は感じなくあっけなく通過した。
・11:10 キレット小屋着。今日の当初の予定はここで宿泊の予定だったので、えらく早く着いたな、という印象。でも小屋の人に受付の申し込みをすると、「天気予報では、今日の夜から明日の午前中が雨となっており、明日、雨の中、五竜まで行くのは大変だから、今日の内に五竜山荘まで行ったほうが良いよ」と言われる。そうすると、今日すでに5時間歩いているうえに、あと5時間歩くこととなり、キツイな、と思うが雨の中を歩くのも嫌なので、アドバイスに従うことにして、コーラを1本飲んだだけでさっそく縦走路に戻った。
・後半戦は、バテそうな感じがしたので、意識してゆっくり目のペースで歩く。休憩も30-40分に1回は取ることにする。稜線はガスがでて視界はなく、歩く人も少ないので、少し暗い雰囲気のなか、黙々と歩く。
道は、地図でみるとなだらかな稜線が続くように見えるが、以外と小さなアップダウン、岩場もあり、結構キツイみちだ。
・G7ピーク(表示あり)を過ぎると、いよいよ本格的な岩場歩きとなってきた。特にG5ピークへの登りは結構険しく、鎖場が連続する。その後も岩稜帯が続き、気が抜けない。
・G5、G4の岩稜帯を抜けていったんコルに降りるとようやく、五竜岳本峰の登りとなる。ここもザレの道ではなく、岩場登りが多く、鎖場も多い。さすがに疲れが出て、胸突き八丁という感じ。
・15:30 五竜岳山頂;ようやく到着したなぁ・・・疲れました。
展望もなく天気も下り坂のようなので早々に五竜山荘へと向かう。
・16:30 五竜山荘 到着。今日は約10時間の歩き、予定の日程の2日分を1日で歩いたのでさすがに疲れた。がこれだけの長時間歩ける状態まで足が回復したことは良かった。
到着時間が遅かったので、食事は3回戦目だった。ここの夕食は毎晩カレーらしい。カレーをつまみにビールを飲んで、やっと生き返った。宿泊客は結構多い印象だったが、部屋は9畳に5人でそれほどこんでいなかった。夜は疲れすぎているせいか、なかなか寝付けず。
3日目(7月28日)
・夜中には雷の音が聞こえてきた。朝5時前に起きると、外は天気予報通り雨で、しかもガスで視界はない。自分は早々に停滞を決めて、食事の後は再び布団にもぐりこんでうとうと。ほかの人は下山する人が多いもよう。
・雨は思いのほか早く上がり、人が出払った9時ころには雨が上がり、わずかだが、展望もあった(のちふたたび霧に閉ざされた)。今日は昨日の疲れをいやす日、と位置づけ、食堂で本を読んだりしてのんびり過ごした。今日は天気が悪いのでやってくる人も少ないかと思っていたが、午後になるとそれなりに登山者でいっぱいとなった。夕食は例によりカレー。
4日目(7月29日)
・4時起床。今日は朝飯前に、空身で五竜岳へ登って展望を楽しむ予定。
・4:30 空身で小屋を出発。風があり少し寒いので雨具を着こんでゆく。少し登っているうちに東のほうから雲海の上に朝日が昇ってきた。延々と広がる雲海がピンクに染まり、美しい風景。目指す五竜岳山頂は雲海の上にそびえており、こちらもうっすらとモルゲンロートにそまった。五竜までの道は後半、岩場、鎖場が多い。G0岩峰、G2岩峰もなかなか鋭い峰だ。
・5:30 五竜岳山頂到着;今回2回目の山頂だが、今日はまずまず天気が良く、雲頂2500程度の雲海の上に、鹿島槍、立山、剣岳あたりが見えている。気持ちの良い朝だ。五竜岳は3回目になるがようやく展望のある山頂に来た。また、西の方の雲海を見ると、五竜岳の影が雲海に写っており、その先の雲海にうっすらと、山頂の影を中心としたブロッケンが見えた。以前、槍ヶ岳山頂でも同じ現象を見たことがあるが、珍しいものをみれて良かった(写真も載せてますが、目視ほどはっきりは写ってません)。
・いったん小屋まで戻り、遅い朝食を取る(朝食は7:30までOK)。その後、7:20 遠見尾根へと下山開始。
・遠見尾根への道も、白岳から遠見尾根の手前のコルまでは急な下りが続き、あまり足にあってない靴のせいで、足先が痛い。が、その一方で高山植物は多く、チングルマ、クルマユリ、コイワカガミ、フウロソウなど湿性の花をたくさん見ることができた。
・コルを越えて、遠見尾根本体に入ると、霧の中で視界が無く、かつ標高が2000m程度で風もないので蒸し暑かった。樹林帯で花も少なく、あまり面白みのない尾根だ。以前、5月の残雪期に歩いた時には雪が多くて面白い尾根だったが。大遠見山、中遠見山、小遠見山と、視界のないピークを越えてゆく。
・小遠見山から下りとなり、11:30 地蔵の頭に到着。遠見尾根自体は、花崗岩のザレからなっていたが、地蔵の頭付近は、八方尾根と同じく、蛇紋岩が露出しており、このあたりから急に花が多くなった。アザミ、キンポウゲ、シモツケソウ、クガイソウ、ニッコウキスゲなど、夏らしい花が多くて楽しめる。
・歩いて下ってゆくと、スキー場跡を利用した「高山植物園」にいつの間にか入る。ここは人工的に植栽した高山植物の公園で、ゴンドラで登ってきた観光客が多かったが、コマクサなど、花も多くて見がいがあった。外国の花コーナーではエーデルワイスも咲いていた(初めて見た)
・12:20 ゴンドラ駅 着
ふう。とうとう4日間の縦走が終わった。充実感あり。さっそくビールを飲んで、4日間のことを振り返った。あとはゴンドラで下山し、風呂に入ったのち、白馬駅からJRにて帰路に着いた。
北アルプス夏山縦走復帰・・・おめでとうございます。
天気も良く、素晴らしい山行でしたね
偶然にも来週天気が良ければ同じルートに行くつもりです。
レコ参考に、怪我の無いように行って来ます<m(__)m>。
HIDEさん、コメントありがとうございました。今回は幸いにも天気に恵まれ、良い山行ができました。
骨折した足の調子も、まずまずで、自信が着きました。
HIDEさんの山行計画も拝見しました。スピードのある計画ですね♪
楽しい山行になることを祈っています。
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