針ノ木サーキット・反時計回り(1泊2日)
- GPS
- 17:40
- 距離
- 22.2km
- 登り
- 2,425m
- 下り
- 2,427m
コースタイム
- 山行
- 8:26
- 休憩
- 0:38
- 合計
- 9:04
- 山行
- 8:01
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 8:37
天候 | 09/17(火)→はれ 09/18(水)→曇/雨/曇/雷雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年09月の天気図 |
アクセス |
■扇沢橋駐車場(無料) ■交通→長野道・あずみ野IC〜約50分 ■駐車台数→35台(無雪期) ■トイレ→あり(10月末まで) ■水場→なし(沢水あり) ■登山ポスト→なし。 ■24時間利用→可能。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■扇沢橋駐車場(1,354m) 上記のアクセス欄を参照して下さい。 駐車台数は登り→33台・下り→23台です。 柏原新道登山口の前にある緑色の扇沢橋を渡った右側にある駐車場です。 地面には白い石灰で枠組みが書かれていますが、1台でも枠組みからはみ出すと35台から3〜5台は停められず、実際に2台の車がはみ出していて駐車場2台分が利用できませんでした。 奥側(トイレ側)の駐車場は鉄板が敷かれた側溝を渡りますが、狭い場所なので特に大型車は切り返し不可・側溝に落車する可能性が高いので要注意です。 駐車場に水場はありませんが、側溝の沢水が扇沢へ流れ落ちる場所で補給は可能です(沢水→2L補給済み) 仮設トイレが2台あります(10月末まであり) ※別称→大町市営第3駐車場と呼ばれます。 ■柏原新道登山口(1,365m) 扇沢橋駐車場から約5分で柏原新道登山口に到着です。 シーズン中は登山相談所(登山指導員)と登山ポスト(用紙・ペンあり)があります。 ■八ッ見ベンチ(1,625m) 柏原新道登山口から約60分で八ッ見ベンチに到着です。 晴天時には日向山ゲート側に八ヶ岳連峰が見えます。 爺ヶ岳南峰・南尾根の取付きがあります(冬ルート) ■ケルン(1,766m) 八ッ見ベンチから約40分でケルンに到着です。 ケルンの手前150mは崩落地になり滑落・落石に注意が必要です。 稜線にオレンジ色の屋根の種池山荘が見えてきます。 ■駅見岬(えきみざき・1,883m) ケルンから約30分で駅見岬に到着です。 樹間から扇沢駅が見えます。 ■一枚岩(2,004m) 駅見岬から約30分で一枚岩に到着です。 滑りやすい石畳と丸太の階段が続き、一枚岩〜石ベンチまで地味に体力を削られます。 柏原新道登山口から種池山荘の中間点です。 ■石畳(2,132m) 一枚岩から約55分で石畳に到着です。 多くの柏原新道は細かい砂利の登山道ですが、石畳の周辺は比較的に大きな岩がある登山道で転倒に注意が必要です。 ■水平道(2,132m) 石畳から約10分で水平道に到着です。 水平道の名の通り柏原新道で1番安心・安全に歩ける場所ですが、その分標高は稼げません。 ■包優岬(ほうゆうざき・2,185m) 水平道から約10分で包優岬に到着です。 一般登山道で危険はありません。 ■石ベンチ(2,217m) 包優岬から約10分で石ベンチに到着です。 種池山荘へ向けて少しずつ標高が上がり、これから複数の沢をトラバースするので休憩・身支度を直して気を引き締めます。 ■アザミ沢(2,233m) 石ベンチから約5分でアザミ沢に到着です。 晴天時(無雪期)は危険がありませんが、悪天候では落石・崩落があり積雪期・残雪期は短い距離ですがいやらしいトラバース路になります。 ■ガラ場(2,290m) アザミ沢から約15分でガラ場に到着です。 晴天時(無雪期)はあまり危険がありませんが、悪天候では落石・崩落がありすれ違い不可です。 積雪期・残雪期は長い距離のトラバース路になり、積雪期の柏原新道の核心部です(残雪期の写真添付) ■富士見坂(2,325m) ガラ場から約10分で富士見坂に到着です。 危険なガラ場を通過したので、種池山荘までハイキング気分で登れます。 晴天時には富士山が見えます。 ■鉄砲坂(2,387m) 富士見坂から約10分で鉄砲坂に到着です。 種池山荘の直下〜スバリ岳の区間は連日、多くの熊の目撃情報があり注意が必要です(山行記録の掲載あり) ■種池山荘(2,463m) 鉄砲坂から約15分で種池山荘に到着です。 種池山荘内はマスクの着用が必要です。 2024年営業→07/01(月)〜10/20(日) 定員→90名(予約制) テント場→35張り(予約不要・1泊→大人2,000円・水1Lサービス) トイレ→1回200円。 電話→080-1379-4042 ■岩小屋沢岳(2,630m) 種池山荘から約135分で岩小屋沢岳に到着です。 種池山荘のテント場〜スバリ岳の稜線まで登山者が減り、スマートフォンは圏外・熊の出没エリアになるので最大の注意が必要です。 多くの稜線はハイマツ帯で緩斜面の富山側(黒部湖側)をトラバースするので、岩稜帯で急斜面の長野側(扇沢駅側)を通ることはありません。 山頂手前で黒部湖側に伸びた稜線に迷い込まないように注意が必要です(鳴沢岳・赤沢岳も道迷いポイントあり) 種池山荘〜岩小屋沢岳まで偽ピークを4つ越えます。 ■新越岳(しんこしだけ・2,624m) 岩小屋沢岳から約30分で新越岳に到着です。 新越山荘の手前にある山頂は登ることができますが、行き止まりなので登山道は引き返す必要があります。 他の山に比べると残念な山頂板が設置されています。 ■新越山荘(2,458m) 新越岳から約25分で新越山荘に到着です。 本来ならば新越山荘でテント泊の計画でしたが、直前でテント場がない事を知りました。 新越山荘に15時〜16時に到着して初日を終える計画で遅く出発しましたが、種池山荘から新越山荘の区間はソロテントを張る場所がなく焦ります。 仕方なく鳴沢岳の山頂が平坦な幕営地とは限りませんが、登山者や小屋番さんがテラスで寛いでいる16時過ぎに話しかけられないように足早に通過します。 新越山荘の真下に扇沢駅があり、見た限りでは扇沢駅までエスケープが可能だと感じました。 パトロール or ガイドでYouTuberの金の猿の多朗さんがいました。 2024年営業→07/13(土)〜09/23(月) 定員→35名(予約制) テント場→なし 水場→なし(1L200円) トイレ→1回200円。 電話→080-1379-4043 ■新越乗越(2,467m) 新越山荘から約5分で新越乗越に到着です。 おそらく地図 or GPSで確認しないと気付かず通過する場所です(道標なし) ■幕営地(2,467m) 新越乗越から約15分で幕営地に到着です。 新越乗越を過ぎた場所にソロテントが3張り設営できる幕営地を見つけて、無事に初日が終了です。 ★鳴沢岳(なるさわだけ・2,641m) 幕営地から約35分で鳴沢岳に到着です。 鳴沢岳の山頂はガレ場になり幕営地ではありません。 鳴沢岳を通過して黒部湖側に伸びた稜線に迷い込まないように注意が必要です(岩小屋沢岳・赤沢岳も道迷いポイントあり) 幕営地〜鳴沢岳まで偽ピークを5つ越えます。 ★赤沢岳(2,678m) 鳴沢岳から約55分で赤沢岳に到着です。 ハイマツ帯とガレ場のMix帯になり、富山側(黒部湖側)をトラバースします。 山頂はガレ場ですが整地すれば幕営地として利用できます。赤沢岳を過ぎると黒部湖や立山ロープウェイの大観峰駅が見えてきますが、スバリ岳に向けてガレ場・ザレ場が多くなり滑落・落石に注意が必要です。 赤沢岳の山頂から黒部湖側に伸びた稜線に迷い込まないように注意が必要です(岩小屋沢岳・鳴沢岳も道迷いポイントあり) 鳴沢岳〜赤沢岳まで偽ピークを4つ越えます。 ★2494ピーク(2,494m) 赤沢岳から約40分で2494ピークに到着です。 針ノ木サーキットの稜線でエスケープできる場所は2494ピーク・2569ピーク・マヤクボのコルが考えられます。 上記3つの下降点から標高差約500mで針ノ木雪渓のど〜大沢小屋の区間に下降ができて、急斜面の長野側では1番安全にエスケープできる場所だと判断できます。 ★2569ピーク(2,551m) 2494ピークから約35分で2569ピークに到着です。 2494ピークと同様に針ノ木雪渓に下降できるエスケープできる場所だと判断できます。 2569ピークを通過すると、針ノ木岳までガレ場・岩稜帯になり注意が必要です。 ★スバリ岳(2,752m) 2569ピークから約40分でスバリ岳に到着です。 ハイマツ帯・ガレ場のMix帯を登り上げると山頂になり、狭いですが幕営地として利用できます。 針ノ木サーキットの区間でスバリ岳〜針ノ木岳は両サイドが切れ落ちたガレ場・岩稜帯になり注意が必要です。 赤沢岳〜スバリ岳まで偽ピークを4つ越えます。 ※別称→大スバリ岳・スバリ岳北峰と呼ばれます。 ★小スバリ岳(2,740m) スバリ岳から約15分で小スバリ岳に到着です。 登山道から離れた小ピークで気付かずに通過する場合が多く、山頂には道標・目印はありませんがしっかりした踏み跡があります。 ★マヤクボのコル(2,677m) 小スバリ岳から約20分でマヤクボのコルに到着です。 丸太で補強された2ヶ所のトラバースがあり晴天時の通過には問題ありませんが、悪天候・疲労時・積雪期はいやらしいトラバース路になり注意が必要です。 2569ピークと同様に針ノ木雪渓に下降できるエスケープできる場所だと判断できます。 ★針ノ木岳(2,821m) マヤクボのコルから約30分で針ノ木岳に到着です。 針ノ木サーキットで唯一の手足を使って登る岩場になり、マーキング(赤・黄・白ペンキ)は薄くなりルートファインディングが必要です。 また2024年07月に山頂直下にあるトラロープ(黒×黄)を発生点に崩落があり、浮き石だらけなので滑落・落石に注意が必要です。 山頂では針ノ木小屋の小屋閉めに伴い、山頂板を回収にきた小屋番さんと一緒に下山しました(3年前の爺ヶ岳中峰・東尾根で知り合う) ★針ノ木小屋(2,545m) 針ノ木岳から約35分で針ノ木小屋に到着です。 前日の09/17(火)に営業を終了、09/19(木)に全員の小屋番さんが下山します。 テント場の外トイレも撤去済みです。 2024年営業→07/03(水)〜09/17(火) 定員→50名(予約制) テント場→30張り(予約不要・1泊→大人1,000円) 水場→なし。 トイレ→1回200円。 電話→090-2323-7145 ※針ノ木峠と同じとします。 ★高巻きルート入口(2,113m) 針ノ木小屋から約35分で高巻きルート入口に到着です。 針ノ木小屋〜大沢小屋の区間は複数の渡渉があり沢水の補給は困らず、最終水場の水量は極少で利用は難しくレンゲ沢から沢水は汲み放題です。 針ノ木雪渓(針ノ木小屋〜針ノ木雪渓尻下部の丸太橋)は標高差708mを下降する沢沿いルートになり左岸→右岸を何度も渡渉します。 湧き水で濡れたガレ場の岩は割れたガラス片のような鋭利な小岩が多く、転倒して地面に手をつくと出血するので手袋の着用を推奨(100均のゴム手袋でOK) 実際に針ノ木雪渓の下りで4回尻もちをついて出血して、拾ったタオルで止血しました。 針ノ木雪渓はのど部分(針ノ木谷の最狭部)に雪渓がありますが、崩落して通行できないので高巻きルートを利用します(鎖場あり) ★雪渓のど下部の丸太橋(2,113m) 高巻きルート入口から約15分で雪渓のど下部の丸太橋に到着です。 左岸から右岸へ渡渉する2mの丸太橋になり、当日は水量が少なかったので橋が流失しても飛び石で通過できます。 針ノ木雪渓のどは崩落して通行できないようにロープが設置されています。 針ノ木小屋の小屋閉めに伴い、2つの丸太橋が撤去されるのかは未確認です。 ★雪渓尻下部の丸太橋(1,837m) 雪渓のど下部の丸太橋から約15分で雪渓尻下部の丸太橋に到着です。 右岸から左岸へ渡渉する5mの丸太橋になり、当日は水量が少なかったので橋が流失しても飛び石で通過できます。 針ノ木小屋の小屋閉めに伴い、2つの丸太橋が撤去されるのかは未確認です。 ★大沢小屋(1,684m) 雪渓尻下部の丸太橋から約30分で大沢小屋に到着です。 2024年は休業、百瀬慎太郎のレリーフが設置されています(長野県大町市出身の登山家・歌人) 小屋の裏側に幕営地あり(ソロテント→3張り) 針ノ木登山道(ヘリポート)まで赤沢・苔沢・鳴沢・無名沢を対岸に渡渉します(鳴沢以外は沢水の補給可能) 苔沢以外の3つの沢では登りで対岸へ渡らず、沢を登り道迷いする登山者が多いので注意が必要です。 ここから稜線はガスに包まれて連続して雷が鳴り響く状態になります(下山後→長野県全域に雷注意報が発令) ★針ノ木登山道入口(1,561m) 大沢小屋から約50分で針ノ木登山道入口に到着です。 大沢小屋〜針ノ木登山道入口まで藪こぎ・深い樹林帯で熊の出没に注意が必要です。 またニホンザルが木の実を食べ終えた木の枝を樹上から何回も落とすので注意が必要です。 針ノ木登山道入口はヘリポート・緊急車両の待機場所となり、関西電力の詰所(道路の反対側)があります。時間外はトンネルの入口に緊急電話があるので非常事態では利用が可能です。 針ノ木登山道入口→ヘリポートがある場所、針ノ木登山口→扇沢駅がある場所で名称が似ていますが異なります。 針ノ木登山道入口から舗装路を50m下ると扇沢駅へショートカットできる登山道(道標あり)がありますが暗くて岩場で歩きにくいので、少し距離は伸びますが明るく平坦な舗装路が疲れた身体にはとても歩きやすいです。 ここから扇沢橋駐車場まで土砂降りの雷雨になります。 ★針ノ木登山口(1,436m) 針ノ木登山道入口から約30分で針ノ木登山口に到着です。 針ノ木サーキットの時計回りの出発地点になり、登山ポスト(用紙・ペンあり)・百瀬慎太郎の歌碑があります。 ★扇沢駅(1,425m) 針ノ木登山口から約3分で扇沢駅に到着です。 土砂降りの雷雨で多くの登山者・観光客が軒先で雨宿りしています。 扇沢橋駐車場までわずか約15分の距離なのでザックから合羽を出さずにずぶ濡れで歩いていましたが、通信機器が壊れる恐れがある雷雨なのでスノーシェッドで折畳み傘を出して扇沢橋駐車場へ戻ります。 ★扇沢橋駐車場(1,354m) 扇沢駅から約20分で扇沢橋駐車場に到着です。 これで無事に山行が終了です。 ■→1日目、★→2日目。 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 ■その他の注意点 針ノ木サーキット・反時計回りは標高差→1,467m、距離→21.60km、コースタイム→15時間05分になりますが日帰りが可能です(積雪期・山滑走を除く) 針ノ木サーキット・反時計回りには中間点の新越山荘にテント場がないので小屋泊 or 種池山荘を利用する必要がありますが2日目の移動時間・距離が長くなるので注意が必要です。 日帰りで登頂するには天候・体調・装備・気力・長距離を歩ける体力が必要です。 ■柏原新道について 柏原新道は夏ルートのトラバース路になり、例年6月中旬〜11月上旬まで通行可能です。 無雪期は整備された石畳の登山道ですが、積雪期は深い雪で埋まり腰〜胸ラッセルとなり多くの沢のトラバースがあり危険です(2024年01月の写真添付) ■針ノ木雪渓について 針ノ木サーキットを時計回りした場合は、針ノ木雪渓の急登に苦しみますが水場には全く困りません。更に元気な状態で核心部の針ノ木岳〜スバリ岳のガレ場・岩稜帯を通過できます。 反時計回りした場合は整備された柏原新道で種池山荘まで標高を稼げますが水場がないので担ぎ上げる必要があり、後半に疲れた状態でスバリ岳〜針ノ木岳のガレ場・岩稜帯・針ノ木雪渓を通過する必要があります。 雪渓のど下部の丸太橋と雪渓尻下部の丸太橋の2つの橋を渡りますが、水量が少ないので橋が流失しても通過できる状況です。 ■登山ポストについて 針ノ木サーキット・反時計回りには、2つの登山ポストがあります。 ’雜郷憩仕仍蓋 ∪霏駅チケット売り場(´⇒兒罅Ε撻鵑△) 登山計画書は事前にオンライン提出が可能です。 ■水場について 地図では針ノ木サーキット・反時計回りには水場が5つあります。 ー鐫啝柿(1L→200円) ⊃訓杙柿(1L→200円) 最終水場(針ノ木雪渓) ぢ歛瑤陵き水 ダ霏駅(トイレ前の水道) △鰐こ稜Г任垢、´きイ詫用可能です。 これ以外に針ノ木雪渓には複数の水場があります(写真添付) 今回は水2.5L(水2L+コーラ0.5L)を担ぎ上げて、種池山荘→2L・高巻きルート入口→0.5L・赤沢→0.5Lの沢水を補給しました。 合計5.5L(3L補給)を担ぎ上げて、1.3L残りました。 1日目は水場がないので節水して、2日目は水場があるので通常より多く消費しました。 ■駐車場について 針ノ木サーキット・反時計回りには1つの駐車場があります。 \霏橋駐車場 駐車台数→35台、料金→無料、トイレ→あり、水場→なし、登山ポスト→なし。 車間が狭いですが、駐車場の隣に扇沢の堰堤があり沢水の音が大きく深夜・早朝の車のエンジン音は余り気になりません。 駐車場の奥に仮設トイレが2台(10月末まであり)あり、鉄板が敷いてある側溝で汚れた装備を洗う事ができます。 他に扇沢駅周辺に無料・有料駐車場(徒歩15分)と柏原新道登山口の前の路肩に駐車場があります。 ■山小屋の営業について 針ノ木サーキット・反時計回りには山小屋が4つあります。 ー鐫啝柿顱´⊃訓杙柿顱´針ノ木小屋 ぢ臑小屋 詳細は上記のコース状況蘭をご覧ください。 日帰りでも、緊急時に備えてツェルトを必ず持参しましょう。 ■マーキングについて 針ノ木サーキット・反時計回りは道標・ピンクテープ・ペンキマークが僅かに設置されています。 ガレ場・岩稜帯のペンキマークは色が薄く悪天候時には注意が必要です。 岩小屋沢岳・鳴沢岳・赤沢岳は黒部湖側へ続く間違い尾根があるので、ルートファインディング能力が必要です。 7つのピークには全て山頂柱があります。 ■天候や服装について 針ノ木サーキット・反時計回りは樹林帯が長く、ザックカバー・ゲイター・タオル・合羽・着替えがあると快適です。 標高2,500mを超える稜線(種池山荘〜針ノ木小屋)は風雨を避けられる場所がなく、寒い環境なので防寒・防風対策が必要です。 当日は気温11℃〜23℃あり、平均気温は15℃です。 悪天候では装備や服装に気を配り、体調管理が必要です。 ■幕営適地について 針ノ木サーキット・反時計回りには、12個の幕営適地があります(写真添付) 反時計回りでは、種池山荘〜新越山荘の区間にソロテントを張れる幕営適地はとても少ないので注意が必要です。 幕営する場合は携帯トイレを持参して、必ずゴミを持ち帰りましょう。 ■熊の出没について 針ノ木サーキット・反時計回りは熊の生息地になり、想像以上に身近に熊がいます。 「熊はいない」という思い込みは非常に危険です。 種池山荘〜スバリ岳の区間は登山者・山小屋が少ないので、熊に十分に注意が必要です。 ■山バッジについて 針ノ木サーキット・反時計回りには山小屋が3つあり山バッジを販売しています。 しかし、下記の理由で3つの山小屋に立ち寄れず未確認です。 ー鐫啝柿顴山荘内はマスク着用(マスクがない為) ⊃訓杙柿顴日没前に通過する必要があり足早に立ち去る 針ノ木小屋→前日に小屋閉め。 ■山行で装備を携帯する必要がなくデポする場合は、登山道から外れた場所や必ず施錠(ワイヤー・南京錠)しましょう。 高額な登山装備の盗難に最大の注意が必要です(特に雪山装備) ■扇沢橋駐車場まで長野県道45号線の自動車の運転は、動物の飛び出しや落石が多いので注意が必要です。 日向山ゲートは例年12/01〜翌4月中旬まで冬季閉鎖します。 また一般道・林道・登山道の崩落・土砂災害・台風による交通規制や様々な注意報(雷・大雨・大雪・雪崩)に注意が必要です。 ■針ノ木サーキット・反時計回りでは登山者のすれ違いは1日目→75名(登り9名・下り66名)・2日目→7名(登り3名・下り4名)です。 日照時間が短くなりましたが日帰りでは装備・服装・天候が重要です。 特に単独登山者はセルフレスキュー・ルートファインディング能力が必要になり、ツェルトと地図とヘッドランプの携帯が必須です。 ■ヘルメット・ストックは全行程で使用しました。 折畳み傘を扇沢駅〜扇沢橋駐車場の下りで使用しました。 合羽は携帯しましたが未使用です。 稜線(種池山荘〜針ノ木小屋)から針ノ木雪渓 or 扇沢駅へエスケープする場合はチェーンスパイク・ロープ等があると安全に下降できます。 ■緊急時の連絡先 ‖臘警察署(長野)→0261-22-0110(代表) ■今回の山行の危険箇所 ’雜郷憩察Εラ場→滑落・落石・雪崩(冬) ∪崑岳〜スバリ岳〜針ノ木岳のガレ場・岩稜帯→滑落・落石。 針ノ木雪渓の下降→滑落・転倒・渡渉・落石・雪崩(冬) の農(種池山荘〜スバリ岳)→熊の出没。 ■扇沢橋駐車場(1日目)→07時35分に気温19℃、幕営地→16時39分に気温15℃、 針ノ木岳(2日目)→10時56分に気温12℃、扇沢橋駐車場→15時00分に気温22℃です。 気温の温度差が大きく紫外線が強く、体調管理や服装選びが難しくなります。 当日の日の出→05時27分、日の入り→17時59分と活動時間は短くなり、日の出と日の入り1時間前にはヘッドランプが必要です。 ■針ノ木サーキット・反時計回りの赤沢岳〜針ノ木岳、針ノ木雪渓(高巻きルート入口〜雪渓尻下部の丸太橋の区間では落石に注意が必要です。 単独行なので鳥の鳴き声・荒い呼吸・風の音・水の音しか聞こえません。 雪崩・落石を発見した場合は、周囲の登山者に恥ずかしがらず大声で「アバラーンチ」「ラーク」と知らせてあげましょう。 ■針ノ木サーキット・反時計回りにはトイレが5つあります。 \霏橋駐車場(無料) ⊆鐫啝柿(有料) 新越山荘(有料) た縫量攵屋(有料) ダ霏駅(無料) い鰐こ稜Г任后 原則トイレがないので必ず紙おむつ・携帯トイレを持参しましょう。 ■針ノ木サーキット・反時計回りでは、スマートフォンの電波が3割〜4割入りました(時期・天候・機種による) 扇沢橋駐車場〜柏原新道の下部(標高2,000m付近)・種池山荘・新越山荘・針ノ木小屋・扇沢駅に近い稜線付近・扇沢駅以外は圏外です。 暑さ・寒さ・高所の影響でバッテリーの消耗がとても早いので、予備のモバイルバッテリーが必要です(充電ケーブル含む) ■登山ではスマートフォンなど電子機器に頼りすぎてはいけません。バッテリーのリチウムイオン電池は暑さや寒さに弱く、すぐに使えなくなります。 電池切れ・故障・紛失を想定してアナログ機器も併用して使えるようにしましょう。 地図・コンパス・ルート・分岐点など登山計画書の作成時点から覚えて緊急事態に備え、登山記録を残して次の登山に活かしましょう。 登山では技術・知識・経験が全く通用しない場面に直面します。 ■無雪期でも先行者の踏み跡があるからといって100%安心しないで下さい。その踏み跡が正解とは限りません。また登山道や踏み跡が草木で隠れて道迷いしやすい状況です。 ピンクテープ・道標・赤旗を目印にして、道に迷ったら分かる所まで戻るのが鉄則です。 ■標高・距離・気温・天候・風速・写真撮影・ルート工作・危険箇所の確認をしながら登るので、コースタイムより遅くなります。 登山ルート・距離・歩行時間は参考程度にして下さい。 ■登山の出発前に、車のルームライトや灯火類の消し忘れによるバッテリー上がりに注意が必要です。 また登山で車の鍵の紛失や落し物は致命傷になり、探し出すのは極めて困難です。こまめに落し物やジッパーの開閉を確認しましょう。 しっかり貴重品は管理して、荷物のデポなどで盗難の被害に注意が必要です。 ■登山では、食事(行動食)・水くみ(水作り)・トイレ・着替え・装備の着脱など季節を問わず面倒で後回しになりがちです。 これらは早めに済ませて滑落・雪崩・落石など危険回避に神経を使いましょう。 ■無雪期でも強い紫外線を浴びて重度の日焼けや、紫外線の照り返しで視力低下による怪我や事故に注意が必要です。 日焼け止めクリーム・リップクリーム・サングラス・ゴーグルがあると便利です。 ■今回の山行 今回は3年前に知った針ノ木サーキットをゆっくりテントで縦走します。日帰りも可能ですが急ぐ必要はないので、夕焼けとご来光を楽しみます。 正月に腰〜胸ラッセルで敗退した柏原新道を登り・針ノ木雪渓を下る反時計回りです(時計回りの登山者が多い) 多くの登山者が4時〜6時に出発したので7時過ぎに最後尾から登り、夕方に新越山荘に到着してテント泊の予定です。ところが新越山荘の手前でテント場がない事が発覚して、テラスで寛いでいる登山者・小屋番さんに声をかけられないように足早に通過して無事に幕営地を見つけて初日が終了です。 2日目はご来光に始まり稜線の景色を期待しながらテントを撤収していると雨が降り出し、新越乗越〜スバリ岳まで雨が降ったり止んだりの繰り返しです。 針ノ木岳に登頂するとガスに包まれた山頂に手ぶらの登山者がいたので声を掛けると、針ノ木小屋の小屋番さんで小屋閉めに伴い山頂板の回収に来ていました。顔に見覚えがあったので確認すると3年前の爺ヶ岳中峰・東尾根と針ノ木岳で出会っていました。2人で思い出話をしながら楽しく針ノ木小屋まで下山しました。改めて山の世界は狭いと感じ、またどこかで必ずお会いするでしょう。 無事に7つのピークを踏んで、土砂降りの雷雨に打たれながら針ノ木サーキットは終了です(下山後→長野県全域に雷注意報が発令) ■扇沢橋駐車場の10km圏内はガソリンスタンド・コンビニがなく、とても不便なエリアです。 場所によって車中泊の禁止・火気厳禁など禁止事項がありますので注意が必要です。 長く細かい説明になりましたが『安全第一』で針ノ木サーキットを楽しんでください。 |
その他周辺情報 | ■湯けむり屋敷・薬師の湯 ■営業時間→07:00〜22:00 ■休館日→無休 ■料金→大人750円、小人300円。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘルメット
ツェルト
ヘッドランプ
温度計
モバイルバッテリー(1万mAh)7個
ちり紙
携帯トイレ
地図
登山届(控)
腕時計
ザック60L
スマートフォン2台
ゴミ袋
現金
ココヘリ発信器
ザックカバー
手ぬぐい2枚
ストック
サングラス
熊鈴
プラティパス(水2L)
帽子
防虫ネット
アームカバー
レッグカバー
合羽(上下)
ウィンドシェル(上)
インナーシャツ(半袖)
靴下(夏用)
長ズボン
ゼリー飲料2個
パン4個
塩あめ4個
粉末アミノ酸4本
チョコバー4本
お汁粉(160g)2個
スープ(180g)
アタックザック22L
ウエストバッグ
ソロテント
ペグ12本
グラウンドシート2枚
寝袋
シュラフカバー
テントマット
着替え(半袖シャツ・靴下・下着)
はし・スプーン
メスティン
マッチ・ライター
ガスコンロ
ガス500g
空の空のプラティパス(1.5L)
足首サポーター(両足)
マラソンシューズ
短パン
カップ麺2個
折畳み傘
軍手
レイングローブ
シリアル(行動食)
ウェットティッシュ
ようかん2個
サロメチール(塗り薬)
テント鍵・日焼け止め
ナン4枚
レトルトカレー(180g)2個
固形燃料(25g)3個
ソーラーパネル
ちくわ5本
コーラ500ml
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備考 | “浸計回り→山小屋以外に水場なし。 ∋計回り→針ノ木雪渓に複数の水場あり。 赤沢岳〜針ノ木岳→ガレ場・ザレ場・岩稜帯。 た訓杙柿顴テント場なし。 タ縫量攵屋〜種池山荘の稜線→幕営適地が少ない。 種池山荘〜スバリ岳→熊の出没に最大限に注意。 |
感想
■針ノ木サーキット・反時計回り(1泊2日)
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■2024年09月16日(月) はれ
実家 21:15 1,000m 22℃
扇沢橋駐車場 01:25 1,354m 19℃
荷作り・夕食 01:25〜02:10
消灯 02:10
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■2024年09月17日(火) はれ
※針ノ木サーキット・反時計回り(1泊2日) 1日目
起床 06:00 19℃
荷作り・着替え・朝食 06:00〜07:35
扇沢橋駐車場 07:35 1,354m 19℃
柏原新道登山口 07:40 1,365m 19℃
八ッ見ベンチ 08:38 1,625m 19℃
ケルン 09:15 1,766m 18℃
駅見岬 09:44 1,883m 19℃
一枚岩 10:16 2,004m 17℃
石畳 11:09 2,132m 19℃
水平道 11:21 2,168m 22℃
包優岬 11:31 2,185m 19℃
石ベンチ 11:39 2,217m 22℃
アザミ沢 11:45 2,233m 23℃
ガラ場 11:59 2,290m 20℃
富士見坂 12:10 2,325m 20℃
鉄砲坂 12:22 2,387m 18℃
種池山荘 12:38〜13:05 2,463m 18℃
岩小屋沢岳 15:20〜15:27 2,630m 16℃
新越岳 15:55〜15:57 2,624m 15℃
新越山荘 16:20 2,458m 16℃
新越乗越 16:27 2,467m 15℃
幕営地 16:39 2,467m 15℃
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■テント設営 16:39〜17:05 2,467m 15℃
荷作り 17:05〜17:35 15℃
夕食 17:35〜18:35 18℃
ー由時間 18:35〜19:35 外18℃ 中19℃
‐壇堯19:35〜22:20 外18℃ 中19℃
⊆由時間 22:20〜24:00 外17℃ 中18℃
⊂壇堯24:00〜05:00 外17℃ 中18℃
※外→屋外の気温、内→屋内の気温。
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■2024年09月18日(水) 曇/雨/曇/雷雨
※針ノ木サーキット・反時計回り(1泊2日) 2日目
起床 05:00 外17℃ 中18℃ 曇
朝食 05:00〜05:45 17℃
テント撤収 05:45〜06:25 13℃ 雨
幕営地 06:25 13℃
鳴沢岳 07:01〜07:03 2,641m 12℃
赤沢岳 07:58〜08:01 2,678m 11℃
2494ピーク 08:38 2,494m 12℃
2569ピーク 09:11 2,551m 12℃
スバリ岳 09:48〜09:56 2,752m 12℃ 曇
小スバリ岳 10:09 2,740m 12℃
マヤクボのコル 10:27 2,677m 12℃
針ノ木岳 10:56〜11:05 2,821m 12℃
針ノ木小屋 11:38〜11:45 2,545m 14℃
高巻きルート入口 12:19 2,113m 17℃
雪渓のど下部の丸太橋 12:34 2,013m 18℃
雪渓尻下部の丸太橋 12:48 1,837m 18℃
大沢小屋 13:19 1,684m 20℃
針ノ木登山道入口 14:11 1,561m 20℃
針ノ木登山口 14:38 1,436m 20℃
扇沢駅 14:41 1,425m 20℃ 雷雨
扇沢橋駐車場 15:00 1,354m 22℃
着替え 15:00〜15:10
実家 15:10〜19:30 1,000m 24℃
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■テント泊で針ノ木岳サーキットを縦走する。
赤牛岳と迷ったが今季はまだ狙えるだろう。
3年前に蓮華・針ノ木・スバリ岳を登り
初めて針ノ木サーキットの存在を知る。
早出する必要がなく最後尾から登るが
予定地にテント場がないと知り慌てる。
話しかけられないように山小屋を足早に去り
日没前にテント場を確保して初日が終了。
種池山荘〜スバリ岳の区間は熊の気配があり
ほぼ毎日熊の目撃情報があり気疲れした。
白い針ノ木岳で手ぶらの登山者がいたので
声を掛けると3年前に出会った小屋番さん。
小屋締めで山頂板を回収に来ていたので
針ノ木小屋まで話しながら一緒に下山した。
扇沢駅から土砂降りで下山が20分遅かった。
今回の針ノ木サーキットで7つ山頂を踏み
偶然の出会いもあり針ノ木岳が正解だった。
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■体重→61.0kg
■荷物→21.05kg(テント泊装備・水4.5L含む)
■日の出→05:27 日の入り→17:59
■移動距離(合計)→21.60km
1日目→9.30km 2日目→12.30km
■移動時間(合計)→16時間34分
1日目→08時間28分 2日目→08時間06分
■休憩時間(合計)→01時間05分
1日目→00時間36分 2日目→00時間29分
やっとヤマレコに帰ってきてくれましたね。
嬉しいです。(^^)
今回はYAMAPの方にコメントさせて頂きましたよ。
去年、僕も時計周りでやりましたが、
反時計回りで新越山荘に泊まるのが一番効率的かな?と思いました。
やはりテン場と水場がないのがネックですが。
YAMAPは慣れてないので、大変でしょうけどヤマレコで待ってます。(^^)
ご無沙汰しています。
やはり山行記録はYAMAPに比べてヤマレコは達成感が違います。
もちろん時間が掛かりますが埋もれた山行記録を少しずつアップしていきます。
越百サーキット・谷川岳馬蹄形も楽しみです。
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