北アで最も静かな区間?(針ノ木岳〜蓮華岳〜不動岳〜烏帽子岳)


- GPS
- 19:57
- 距離
- 36.4km
- 登り
- 3,656m
- 下り
- 4,059m
コースタイム
- 山行
- 7:57
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 9:01
- 山行
- 8:22
- 休憩
- 2:12
- 合計
- 10:34
天候 | 8/6:晴れ 8/7:晴れ一時霧 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
自転車
七倉→日向山高原(自転車30分)→扇沢(バス;930円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
・蓮華の大下りはザレ場と岩場のミックスで、 特に下りは「危」マークがあってもおかしくない箇所です。 ・船窪岳前後もハシゴ、ロープが連続し、「危」マークが欲しい箇所です。 ・蓮華岳〜南沢岳は全体的にザレ場が多いので、下りはスリップ注意です。 |
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
感想
北アルプス縦走路の未踏区間も少なくなってきましたが、
未踏の中で最長なのが、蓮華岳〜烏帽子岳の区間です。
交通アクセスに難があるエリアで、かつ地味な山が多いので、
出番が回ってきませんでしたが、この週末は北ほど天気が良さそうなので、決行です。
難題だった交通問題は、七倉に車を停めて、下り区間は自転車、登り区間はバスを利用することにしました。
6時に扇沢に到着しましたが、標高1400mの扇沢はこの時間から既に暑く、
スタートから半袖、短パンです。
真夏の低山歩きは自分には厳しいかなあと感じた瞬間でした。
大沢小屋を過ぎるまでは暑かったですが、針ノ木雪渓が近づくと沢から冷風が吹き下り、
天然クーラーで超快適。
しかし、雪渓に雪は少なく、雪上を歩いたのはほんの十歩程度でした。
寄り道にはなりますが、針ノ木岳は剱・立山・黒部湖の展望台なので立ち寄ることに。
すると、山頂でpikachanさんに出会います。
1月の丹沢に引き続き2回目です。
昨年sat4さんとは3回遭遇しましたが、会う時は続くものですね。
蓮華岳を過ぎると北アらしい賑わいが嘘のように静まり、一人旅の始まりです。
蓮華の大下りはなかなか手強く、暑さもあり北葛岳への登りもきつかったです。
北葛岳でようやく広島から来られた人に会いましたが、結局蓮華岳以降で会ったのはこの方のみ。
しかし船窪小屋に着くと、どこから来たのかと思うほど、
外のテラス席は賑わっていました。
評判の小屋なので一度泊まってみたかったのですが、
スタッフのサービス精神といい、食事といい、噂通りの良い小屋でした。
翌朝は七倉岳で御来光を見てから出発。
まず水場に行きますが、以前TVで見た通りのタフな水場でした。
TVでは「決死の水汲み」のような趣旨だったと思いますが、
ロープを使わないとたどり着けないガレ場の急斜面から水が出てました。
小屋で使用する水は全てここから汲みあげているようで、苦労が忍ばれます。
最初のピークの船窪岳はあっさり到着と思いきや、
山頂が第一と第二があり、別の山かと思うぐらい時間はかかるし、
その間のアップダウンもきつかったです。
不動岳への登りでこの日初めての方と会いますが、
不動岳手前の登山路至近に熊がいたとの情報をいただきました。
引き返すわけにもいかず、鈴を派手に鳴らして進みますが、緊張感ありまくりでした。
不動岳は山容も素晴らしく、眺望も最高で、埋もれた名峰と言えるでしょう。
続いての南沢岳も素晴らしい展望でしたが、この日船窪岳、不動岳、南沢岳の山頂で人と出会ったのは、
不動岳の3人だけでした。
最後は蓮華岳〜南沢岳と比べると格段に歩きやすいブナ立て尾根を一目散に下ります。
高瀬ダムからは相乗りができなければ歩くつもりでしたが、ダムにタクシー待ちの人はいなくて、かつ後続は当分来そうにもなかったので、結局七倉まで歩きました。
浮いたタクシー代で温泉&そばを堪能し、山行をしめくくりました。
予想していたとはいえ、蓮華岳〜烏帽子岳はとても静かな区間で、
ピークシーズン週末の北アルプスとは思えない程。
アップダウンが激しく初心者向けではありませんが、、一部樹林帯はあるものの、展望好きの私でも全然OKなほど展望に優れ、
変化に富んだルート&ダイナミックな景観、あちらこちらで見れるお花畑、
ととても素晴らしいルートで、今年のベストルート候補になりそうです。
百高山に届かない微妙な標高の山が多い区間ですが、
それぞれの山の印象が深く刻まれた山行となりました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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hirokさん、こんばんは。
この土日は天気がよく、大量の人が北アに行き、どこも大混雑でしょうから、貴重な静けさですね。名だたる名峰をみながらの歩き。シブいです。
このルート、私も構想にはある(ただし針ノ木往復は除き)のですが、ルートが厳しそうでなかなか...。写真を見ているだけでびびってしまいそうです。
夕日や日の出も小屋泊ならではの醍醐味。久々に小屋泊してみたくなりました。船窪小屋、人が多いとのことですが混雑状況はどんな感じですか?
sat4さん、こんばんは
予想はしていましたが、これほど人気ないコースとは。
扇沢の駐車場は超満員でしたが、蓮華岳から先は閑散としてました。
タフなコースが好きな方はたくさんいるので、
やはり交通アクセスの悪さが、人を遠ざけているのでしょうか。
技術的に難しい所はないのですが、足元が悪いので集中力の持続が必要かと思います。
ランが得意のsat4さんでも、走れるところはほとんどないかと。
この日の船窪小屋は、定員6名の区画に4名と比較的空いていました。
でも定員が少ない小屋なので、団体次第でしょうね。
この日も18時頃に10名の団体がやってきて、小屋はバタバタでした。
噂通り、リピーターが多い小屋のようです。
hirokさん、こんにちは!
タクシーを利用せず、この様に登られるとは
流石は知性派のお侍さんです
しかし、タイトルだけを拝見した時は焦りました
「え〜この区間を日帰り?」日程を見てホッと安堵致しました
宿泊とは珍しいですが、船窪小屋だったので納得です!
空いている季節に、一度は泊まりたいと思っていますから。
蓮華の大下り
去年歩いた時、ソールが浅く質の悪い材質も相まって、非常に滑りやすく
難儀しました。
その事を説明しても「大袈裟だな〜」と、笑われていましたから
hirokさんのお墨付きを頂戴し、恐悦至極に存じます
その後の行程も骨が折れそうですね
七倉起点の周回で歩こうと思っているので、非常に参考となります。
私の場合、アッサリとタクシーに乗るでしょうが
tailwindさん、こんばんは
「知性派」とはうれしいコメントですが、実態は単なる貧乏です
山行回数が多過ぎという声が聞こえてきそうですが
いつかはお金を気にせずtailwindさんのようにタクシーに乗れるようになりたいです
散々悩んで編み出したのが、今回の移動方法でした。
逆回りであれば、七倉の標高は低いので、扇沢から七倉まで自転車で移動できそうです。
船窪小屋、いい所ですね。
夕日は小屋前からで十分ですし、ご来光は小屋から5分ちょっとの七倉岳から見れます。
食事もおいしいし、スタッフも素晴らしかったです
蓮華の大下りを下った後に地図を見ると、特にマークなし。
確かに登りではそれほど問題とならないかもしれませんが、
下りはなかなか厳しいと思いました。
ガチガチに整備されている八峰キレットよりは難易度高いと感じましたよ。
hirokさん、こんにちは。
今回、擬似ニアミスでした
というのは、私も針ノ木峠から七倉の間が繋がって
おらず、ほんとに金曜日の夕方まで
扇沢スタートで、七倉下山の計画でした。
(七倉から自転車&バスで扇沢へ戻る)
急遽土曜日の19時にお客さんが来ることになったため
時間が読めて安全な、いつもの八方にした次第です。
う〜ん、完全にお会いできるチャンスを逃した
ようです。ただ、自分の場合、5時頃発だったと
思うので、結局後で気がつくバターンだったかも
しれませんが
暑かったですが、良い夏の日に縦走されましたね。
自分が歩くときも、こうありたいものです。
youtaroさん、こんばんは
youtaroさんも太平洋〜日本海ルートの中で、最後に残った縦走路でしたね
北ア縦走路の中で、ここを最後に残す人は多いのかもしれませんね。
途中で出会った数少ない方も、私同様に烏帽子岳〜蓮華岳が残っていると言ってました。
実際に歩くと、これまで歩かなかったのがもったいなかったなあと思えるルートでした。
youtaroさんのように自転車を後にすることも考えたのですが、
この季節はちょうどよい時間にバスがあったので、珍しく自転車を先にしました。
混んでいる扇沢に行くのが面倒だったというのもありましたが、
実際無料駐車場は空いてなかったように見えたので、正解だったかもしれません
youtaroさんが1時間先に出発だと、永遠に追いつかないパターンですね
それにしても、youtaroさんが後立山に行かれる時は、
ニアミスになることが多いような気がします
hirokさん、こんにちは
ていうより走ったんですかっ
そしてこちらのレコご覧になっているみなさん!!
当ルートの魅力と過酷さ?は、私のレコのように盛って?るとこなく
正確に紹介されていますので、是非、参考になさって下さいね!!
今回、針ノ木以外は同じルートを辿った僕が言うので間違いないです
しかし船窪岳第一ピークからのルートは、たおやかな稜線歩きしか
行って来ていない僕にはスパイスが効きすぎておりましたよ
また写真126の痩せ尾根でしょうか? ここはいきなりビビりました
hirokさんなら、何気にすーっと通り過ぎちゃうだけでしょうが
僕は渡る前にシュミレーション?しましたから
でも高度感ハンパなかったですね
その点を言うと【kazuroのベストルート3】に入りますよ。ホント。
「じゃまたあるいたら
ザレザレが恐いので、当分控えます
あと!笊ヶ岳レコ楽しみにしています
kazuroさん、こんばんは
kazuroさんの山の選択はいつも渋いなあと思って拝見していますが、
お互い渋いルートを歩きましたね
2日違いで惜しかったです。
所要時間はテント泊のザックが重たい方と、小屋泊の軽量の違いだと思います。
関東近郊でのkazuroさんの実力は十分知っているつもりなので
小屋泊の人の中でも私はザックが小さく、食料と水ばかりで軽量化を図ってます。
素泊まりの時はもう少し大きなザックで行くのですが、露骨にタイムは遅くなります
#126は戸隠の蟻の戸渡を思い出しました。
戸隠と違って、緩くてもロープがある分、精神的には楽でした。
ただ、蓮華大下り、船窪岳前後は危険マークがあってもおかしくないと思った難路で、
テン泊の重量を背負ったkazuroさんには大変だったと思います。
ザレ場なども、もろにザックの重量が効いてきそうです。
アップダウンはきつかったですが、北アとは思えない静かで良いルートでしたね
私もkazuroさんと同じく人が少ない所が好きなので、とても気に入りました。
今年はkazuroさんも行かれた餓鬼岳といい、静かな北アを満喫してます
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