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Yamareco

記録ID: 212659
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

鷲羽〜水晶〜温泉沢〜高天原〜雲ノ平〜三俣蓮華〜双六登山(大満喫の1泊2日)♪

2012年08月03日(金) ~ 2012年08月04日(土)
 - 拍手
GPS
33:50
距離
53.5km
登り
4,120m
下り
4,103m

コースタイム

(8/3金)
3:30 新穂高
4:35 わさび平小屋
6:15 鏡平山荘
7:57 双六小屋
9:52 三俣山荘
10:38 鷲羽岳
11:52 水晶小屋
12:23 水晶岳
12:57 温泉沢ノ頭
14:05 高天原温泉
14:40 発
14:57 高天原山荘(泊)

(8/4土)
3:25 高天原山荘
4:03 高天原峠
5:00 山荘手前小ピーク(ケルン有)
5:50 発
5:55 雲ノ平山荘
6:23 キャンプ場水場
7:30 黒部源流碑
8:35 三俣蓮華岳
9:20 双六岳
9:55 双六小屋
11:05 鏡平山荘
12:30 わさび平小屋
13:20 新穂高

天候 2日ともほぼ快晴でした♪
過去天気図(気象庁) 2012年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
新穂高無料Pに駐車。
木曜夜はまだ20〜30台くらいは空きがありました。
コース状況/
危険箇所等
歩いたルートでは特に危険を感じた箇所はありません。

温泉沢ルートは上半分は急傾斜、下半分は渡渉ポイント複数です。
悪天候+視界不良時に○字のペイントを上手く見つけながら歩けるかは??です。

黒部源流の渡渉ポイントは残雪は全くありませんでした。
歩き始め。月明かりでヘッドライトはほとんど使わず。
歩き始め。月明かりでヘッドライトはほとんど使わず。
わさび平小屋を過ぎると空が焼けてきます
3
わさび平小屋を過ぎると空が焼けてきます
焼岳のモルゲンロート
3
焼岳のモルゲンロート
槍〜中岳の稜線がよく見えています
槍〜中岳の稜線がよく見えています
奥穂〜西穂もバッチシ
奥穂〜西穂もバッチシ
林内にはキヌガサソウや
林内にはキヌガサソウや
オオレイジンソウの花も
オオレイジンソウの花も
鏡平からの展望。風が吹き、水面は揺れていました
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鏡平からの展望。風が吹き、水面は揺れていました
弓折中段を過ぎると森林限界へ。青空とのコントラストがとてもきれい。
1
弓折中段を過ぎると森林限界へ。青空とのコントラストがとてもきれい。
オタカラコウの黄色も映えます
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オタカラコウの黄色も映えます
こちらはヤマブキショウマ
こちらはヤマブキショウマ
槍をバックにハクサンイチゲ。高山植物と言えばこの植物です!
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槍をバックにハクサンイチゲ。高山植物と言えばこの植物です!
ハクサンイチゲとシナノキンバイ。
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ハクサンイチゲとシナノキンバイ。
花見平。ここで足がすっかり止まります
花見平。ここで足がすっかり止まります
このお花畑ならば仕方なし・・です。
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このお花畑ならば仕方なし・・です。
青空とハクサンイチゲ、ミヤマキンポウゲ
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青空とハクサンイチゲ、ミヤマキンポウゲ
後髪引かれながらも花見平をあとにします
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後髪引かれながらも花見平をあとにします
バックに槍シリーズ〜シナノキンバイと雪渓
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バックに槍シリーズ〜シナノキンバイと雪渓
チングルマにハクサンイチゲ
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チングルマにハクサンイチゲ
エゾシオガマとヨツバシオガマ
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エゾシオガマとヨツバシオガマ
最後にクルマユリ
4
最後にクルマユリ
テガタチドリもちらほら咲いていました
テガタチドリもちらほら咲いていました
ミヤマリンドウ。どうも写真では濃紫色が出せない。
ミヤマリンドウ。どうも写真では濃紫色が出せない。
双六小屋が見えてきます。鷲羽岳もこの天気なら十分期待が持てます
2
双六小屋が見えてきます。鷲羽岳もこの天気なら十分期待が持てます
水透き通る双六池
水透き通る双六池
双六小屋。金曜の午前中なので閑散としていました
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双六小屋。金曜の午前中なので閑散としていました
少し登り、巻道ルートへと入ります
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少し登り、巻道ルートへと入ります
焼岳、乗鞍、御嶽と見えています
焼岳、乗鞍、御嶽と見えています
進行方向も大展望。丸山、三俣蓮華、水晶、鷲羽
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進行方向も大展望。丸山、三俣蓮華、水晶、鷲羽
巻道も高山植物が咲き乱れます。ミヤマダイコンソウ。
巻道も高山植物が咲き乱れます。ミヤマダイコンソウ。
チングルマはルートのあちらこちらでお花畑となっています
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チングルマはルートのあちらこちらでお花畑となっています
今度は鷲羽岳をバックに。ハクサンイチゲ。
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今度は鷲羽岳をバックに。ハクサンイチゲ。
チングルマの群落。
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チングルマの群落。
雪解け水も豊富。何本か沢を越えます。
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雪解け水も豊富。何本か沢を越えます。
三俣蓮華岳から流れ出す沢はとても澄んでいました。水飲みすぎ注意(笑
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三俣蓮華岳から流れ出す沢はとても澄んでいました。水飲みすぎ注意(笑
雪渓とハクサンイチゲ
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雪渓とハクサンイチゲ
丸山とハクサンイチゲ。
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丸山とハクサンイチゲ。
ハクサンイチゲが本当に綺麗。
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ハクサンイチゲが本当に綺麗。
歩いてきた道のり。槍がずいぶん遠くになりました
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歩いてきた道のり。槍がずいぶん遠くになりました
代わりに鷲羽、水晶がぐんと近づきます
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代わりに鷲羽、水晶がぐんと近づきます
鷲羽岳への稜線。急登が続きます。
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鷲羽岳への稜線。急登が続きます。
左手には黒部五郎や
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左手には黒部五郎や
薬師岳も。
ぐんぐん登って振り返ります。双六、丸山、三俣蓮華の大展望
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ぐんぐん登って振り返ります。双六、丸山、三俣蓮華の大展望
鷲羽岳山頂へ。遮るものは何もありません。
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鷲羽岳山頂へ。遮るものは何もありません。
鷲羽池と槍穂高。左には常念や大天井も。
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鷲羽池と槍穂高。左には常念や大天井も。
ワリモ岳、水晶岳へ向かい歩いていきます
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ワリモ岳、水晶岳へ向かい歩いていきます
黒部五郎バックにタカネシオガマ、チシマギキョウ
黒部五郎バックにタカネシオガマ、チシマギキョウ
稜線にはチシマギキョウがたくさん。バックは鷲羽岳です。
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稜線にはチシマギキョウがたくさん。バックは鷲羽岳です。
チシマギキョウ、シコタンソウ
チシマギキョウ、シコタンソウ
タカネツメクサ。
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タカネツメクサ。
薬師岳とタカネツメクサ。
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薬師岳とタカネツメクサ。
このあたりはミヤマコゴメグサが多く咲きます
このあたりはミヤマコゴメグサが多く咲きます
イワギキョウも所々咲いていました
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イワギキョウも所々咲いていました
ミヤマミミナグサ。
ミヤマミミナグサ。
太陽光はとても強いです。ミヤマオダマキはまるでお部屋の照明器具のよう。
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太陽光はとても強いです。ミヤマオダマキはまるでお部屋の照明器具のよう。
イブキジャコウソウもあたりに多く咲きます
イブキジャコウソウもあたりに多く咲きます
チョウノスケソウの咲き残りも。
チョウノスケソウの咲き残りも。
歩いてきた道のり。以前歩いたときに受けた感銘を再び。
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歩いてきた道のり。以前歩いたときに受けた感銘を再び。
水晶小屋に着きました。野口五郎岳の展望。
2
水晶小屋に着きました。野口五郎岳の展望。
左に水晶岳、右奥には立山劔も。
左に水晶岳、右奥には立山劔も。
中央に烏帽子岳と奥に針ノ木・蓮華。
中央に烏帽子岳と奥に針ノ木・蓮華。
立山と裏奥に劔。
立山と裏奥に劔。
晴天の山小屋の風景。布団干し日和ですね。
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晴天の山小屋の風景。布団干し日和ですね。
黒部五郎、北ノ俣岳と雲ノ平。
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黒部五郎、北ノ俣岳と雲ノ平。
水晶岳へ。
ライチョウ♀に遭遇しました。
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ライチョウ♀に遭遇しました。
ちゃんとお花の入る位置にスタンバイしてサービス精神旺盛です。
ちゃんとお花の入る位置にスタンバイしてサービス精神旺盛です。
直下の急な箇所を登り切ると水晶岳山頂です。
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直下の急な箇所を登り切ると水晶岳山頂です。
こちらも遮るものが全くない大展望。鷲羽岳からずいぶん歩いてきました。
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こちらも遮るものが全くない大展望。鷲羽岳からずいぶん歩いてきました。
水晶から小ピークを幾つか越えると温泉沢を降りる分岐点があります。
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水晶から小ピークを幾つか越えると温泉沢を降りる分岐点があります。
赤牛岳を見ながら一気に下ります
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赤牛岳を見ながら一気に下ります
前半はザレ場の急下り、後半は渡渉を繰り返しながら沢沿いに下ります
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前半はザレ場の急下り、後半は渡渉を繰り返しながら沢沿いに下ります
沢下りに飽きてきたころ、高天原温泉に着きました。こちらは女性用露天風呂ですね。
沢下りに飽きてきたころ、高天原温泉に着きました。こちらは女性用露天風呂ですね。
こちらは男性用。硫黄臭と乳白色の露天風呂。
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こちらは男性用。硫黄臭と乳白色の露天風呂。
脱衣所もちゃんとありますよ♪
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脱衣所もちゃんとありますよ♪
沢の脇には野天風呂も。こちらは露天よりもやや温度高め。
2
沢の脇には野天風呂も。こちらは露天よりもやや温度高め。
せっかく汗を流しても、小屋までの登りでまた汗かきます;
せっかく汗を流しても、小屋までの登りでまた汗かきます;
小屋に到着。この日は団体さん2組で結構な混雑でした。
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小屋に到着。この日は団体さん2組で結構な混雑でした。
翌朝。暗いうちに登り始め、高天原峠を経由し、雲ノ平を目指します。一旦ハイマツ帯に出ると水晶岳のシルエット。
翌朝。暗いうちに登り始め、高天原峠を経由し、雲ノ平を目指します。一旦ハイマツ帯に出ると水晶岳のシルエット。
薬師岳。だいぶ明るくなってきました。
薬師岳。だいぶ明るくなってきました。
池塘には月が映ります
2
池塘には月が映ります
黒部五郎と朝の幻想的な空。
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黒部五郎と朝の幻想的な空。
と、前方に見とれていたら、後ろの薬師岳が赤くなっていました。
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と、前方に見とれていたら、後ろの薬師岳が赤くなっていました。
雲ノ平山荘手前に場所を構え、日の出を待ちます。
雲ノ平山荘手前に場所を構え、日の出を待ちます。
左:笠ヶ岳、右:黒部五郎岳 徐々に日が当たりはじめます
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左:笠ヶ岳、右:黒部五郎岳 徐々に日が当たりはじめます
ホシガラスも日の出を待っているのかな。
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ホシガラスも日の出を待っているのかな。
そして、待つこと35分。水晶から日が昇りはじめました
そして、待つこと35分。水晶から日が昇りはじめました
ダイヤモンド富士ならぬ、ダイヤモンド水晶。何とも奇遇な組み合わせです。
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ダイヤモンド富士ならぬ、ダイヤモンド水晶。何とも奇遇な組み合わせです。
日は一気に昇ります。
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日は一気に昇ります。
日は右上に上がっていきます。ふと思い立って急いで雲ノ平山荘へ移動。
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日は右上に上がっていきます。ふと思い立って急いで雲ノ平山荘へ移動。
予想通り!時間差で水晶岳中央から再び昇りました!!感動の瞬間でした。
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予想通り!時間差で水晶岳中央から再び昇りました!!感動の瞬間でした。
朝の雲ノ平。
キャンプ場への分岐あたり。この縮尺ではほとんど見えませんが、中央やや上にオコジョが写っています。近くに寄ってきたときに撮れず残念;
キャンプ場への分岐あたり。この縮尺ではほとんど見えませんが、中央やや上にオコジョが写っています。近くに寄ってきたときに撮れず残念;
キャンプ場の水場。水分補給もバッチリ。
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キャンプ場の水場。水分補給もバッチリ。
雲ノ平をあとにします。
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雲ノ平をあとにします。
祖父岳を巻いていくと、今日も槍は抜群の展望を見せてくれます
1
祖父岳を巻いていくと、今日も槍は抜群の展望を見せてくれます
ちょっと光が強すぎですが鷲羽岳とワリモ岳。
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ちょっと光が強すぎですが鷲羽岳とワリモ岳。
ここから黒部源流へ一気に下ります。
ここから黒部源流へ一気に下ります。
黒部源流へ到着。難なく渡渉できます。水は非常に冷たいです。
黒部源流へ到着。難なく渡渉できます。水は非常に冷たいです。
こんな下りでした。
こんな下りでした。
少し歩いたところに源流碑があります。
少し歩いたところに源流碑があります。
あたりはムシトリスミレの群生も。
あたりはムシトリスミレの群生も。
ベニバナイチゴもまだ残っています。
ベニバナイチゴもまだ残っています。
沢沿いに登っていきます。のどが乾いたらどこでも水分補給できます。
沢沿いに登っていきます。のどが乾いたらどこでも水分補給できます。
水は冷たく澄んでいます。
水は冷たく澄んでいます。
再び三俣山荘のキャンプ場。鷲羽岳は両翼を広げています。
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再び三俣山荘のキャンプ場。鷲羽岳は両翼を広げています。
三俣蓮華への登り。近いようで遠い急登です。
三俣蓮華への登り。近いようで遠い急登です。
少々バテ気味。お花畑の景色に癒されながら登ります。
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少々バテ気味。お花畑の景色に癒されながら登ります。
三俣蓮華岳山頂。快晴のピーク。言うことなしです。
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三俣蓮華岳山頂。快晴のピーク。言うことなしです。
薬師岳、雲ノ平方面。
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薬師岳、雲ノ平方面。
丸山への稜線。こちらは遠いようで近いです。
丸山への稜線。こちらは遠いようで近いです。
黒部五郎方面。いつか三俣蓮華〜黒部五郎の稜線も歩いてみたいなぁ。
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黒部五郎方面。いつか三俣蓮華〜黒部五郎の稜線も歩いてみたいなぁ。
ふと足元を見るとミヤマリンドウの群生。
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ふと足元を見るとミヤマリンドウの群生。
双六岳への快適稜線歩きです。残念ながらここでデジカメのバッテリーが遂に切れます。。。
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双六岳への快適稜線歩きです。残念ながらここでデジカメのバッテリーが遂に切れます。。。
画像粗い上、傷だらけの表面で見づらいですが、携帯で撮影することにします。
画像粗い上、傷だらけの表面で見づらいですが、携帯で撮影することにします。
槍へ向かって真っすぐ延びる一本道。
槍へ向かって真っすぐ延びる一本道。
このまま西鎌尾根を通って槍を目指したくもなります。
このまま西鎌尾根を通って槍を目指したくもなります。
双六小屋を通過。ここからしばらく続く小刻みなアップダウンに四苦八苦します。行きは何とも感じなかったのに・・
双六小屋を通過。ここからしばらく続く小刻みなアップダウンに四苦八苦します。行きは何とも感じなかったのに・・
目の前に広がる槍穂高の展望。鏡平も見えてきます
目の前に広がる槍穂高の展望。鏡平も見えてきます
鏡平からの展望。この時は逆さ槍が見えました。デジカメでじっくり撮れず残念;
鏡平からの展望。この時は逆さ槍が見えました。デジカメでじっくり撮れず残念;
わさび平小屋のお馴染みの風景。トマトがおいしそうでした。
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わさび平小屋のお馴染みの風景。トマトがおいしそうでした。
新穂高へ無事戻ってきました。午後からは雲がだいぶ増えてきたようでした。
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新穂高へ無事戻ってきました。午後からは雲がだいぶ増えてきたようでした。

感想

夏期休暇を1日取得し、金土で北ア奥地を歩いてきました。

日本で一番遠い温泉とも称される高天原温泉には以前から一度行ってみたいなと思っており、今回は混雑回避目的で1日平日を入れて計画を実行に移しました。
この時期は週末登山ではどこも大混雑ですからね・・。ましてや今週末まで晴れ予報でしたし。

(8/3)
木曜夜、新穂高へ向かいます。
少々疲れ気味で、高速走り途中睡魔に襲われ、佐久平で休憩、東部湯の丸でも休憩、千曲さかきでも休憩、姨捨でも休憩と目的地に果たして着くのかと思われるスローペースで移動します。

到着は0時半頃。
この頃はまだ無料駐車場には余裕があったようでした。
一番奥のスペース(一番登山口に近)に停めることができました。

辺りは月明かりで眩しいくらい。
3時過ぎに起床して準備するも歩き始めるもヘッドライトを使わなくても何とかなるレベルの明るさでした。

わさび平小屋を過ぎると次第に明るくなってきます。
周りは雲がかかる気配がなく、槍〜西穂や焼岳・乗鞍など標高を上げるとともに徐々に展望が開けてきます。

鏡平までは一気に登り。
朝早い時間帯なら風も吹かないだろう、と水面に映る逆さ槍を期待していましたが、残念ながら心地よい程度の風が吹き、上手く映りませんでした。

弓折中段を過ぎると森林限界となり、高山植物が増え始めます。
空は雲がほとんどない快晴で、青空に映える植物がとても綺麗。

ついつい写真撮影で足が止まり、花見平あたりでは全く動けなくなります。
ちなみにスタートから双六までの間に188枚、双六から三俣までの間には126枚も撮ってました(笑)

双六小屋はこの時期の土日なら大混雑するのでしょうが、朝の平日で閑散としていました。
巻道ルートを使って三俣山荘へと向かいます。

巻道ルートは雪渓が至る所に残り、シナノキンバイ、ハクサンイチゲやチングルマ、アオノツガザクラやイワカガミなどお花畑が各所で広がっています。
鷲羽や水晶の展望もあり、撮影ポイントは実に無数に存在しています。
すっかり牛歩となり、この区間はコースタイムを下回ります(笑)

三俣山荘から鷲羽岳までは急登。
始終広がる展望や吹き抜ける涼しい風もあり、急登にかかわらず快調に歩くことが出来ました。

登り切って遮るもののない360度の大展望。
どこもかしこも晴れ渡っています。

大展望を満喫し、ワリモ岳、水晶岳を目指し再び歩き始めます。
このあたりの稜線は少々植生が異なるのか、この日初めて見る植物が多数咲いていました。

振り返って鷲羽岳の展望。
以前このルートを歩いたときに、ガスから一転して晴れ、姿を見せた鷲羽岳に感動した経験があります。

水晶小屋に着くと、温泉沢のルート状況を確認します。
どうやらこの日通行した人もおり、ルートは特に問題なさそう。

水晶岳を目指します。
黒岳の別名を持つ山は周りとは色彩異なり、やや黒っぽい山肌を見せています。
しばらくは比較的平坦な稜線歩き、山頂直下は斜面を西側に巻き、一部急登りになります。

登り切ると山頂に到着。
見える景色は道のりとともに変化していきますが、変わらずは360度の大展望。
申し分ない景色が広がっています。

ガレ場を降り、小ピークを幾つか越えると、温泉沢ノ頭に着きます。
分岐点の道標もしっかりあり、見落とし通過することはありません。

ここからはザレた尾根の急下り。目的地の高天原温泉までは何と標高差800mもあります。
前半はザレ場、中盤は樹林帯の急下り。樹林帯を抜けると赤茶色の岩一色の沢に出ます。
ルートは至る所に赤ペイントでマーキングしてあるので迷う心配はないと思いますが、視界不良時や増水時にはすんなり通過できる自信はありません。
通行時は天候を考慮した方が良いかな、と思いました。

沢下りも飽きて疲れが出始めたころ、高天原温泉に到着。
入れ替わりで常に5〜6人は浸かり来ていた感じでした。
硫黄臭漂う乳白色の秘湯を楽しみ、小屋に向けて再び出発します。

高天原山荘へはコースタイム30分ほどの上り坂。
天気は晴れていて気温も高いのでせっかく風呂に入れたのにまた汗をかいてしまいます。。

無事お泊り小屋に到着。
小屋周りはニッコウキスゲがぽつぽつと咲いていました。
素泊まり+缶ビールで6100円也。

この日は団体さんが2組宿泊で、一般登山客も多く、結構な混雑でした。
19時過ぎに到着した人らもおり、結局布団1枚に2人で寝る形となりました。
それにしても、アクセスが長いからか、宿泊客は2泊目以降の人が多いとみられ、長旅の疲れで小屋全体の雰囲気はどこか殺伐としているような気がしました。気のせいかもしれませんが。

謎の物音や四面楚歌状態のイビキ音も何のその。
長行程を終えた疲労を十分に蓄積した身体には物ともせず爆睡。
翌朝3時にきっちりと目を覚まします。

(8/4)
朝は3時半前に発ちます。
あたりは真っ暗ですが、この日も月が出ており場所によってはヘッデンの要らない明るさ。
高天原・・前の日に散歩しておけばよかったです。結局暗がりでほとんど見られずに通過。

高天原峠までは沢を2本越えて後に登りに入る内容。
峠を越えてからは急登の尾根道。長いハシゴも途中3か所あります。

途中一旦展望の開けるハイマツ帯に出ます。水晶や薬師などよく見えています。
しばらく池塘などを見ながら木道を歩くと再び樹林帯へ入ります。

樹林帯の再びの急登を超えると奥スイス庭園の道標。
ここからは森林限界で周囲の山々と朝焼けを見ながらの木道や岩場の登りとなります。

たいぶ登ったところで、電波のアンテナに到着。
このあたりで薬師岳のモルゲンロートが始まります。

少し進んだところにあった小ピークに場所を構え、日の出を待つことにします。
雲ノ平山荘はもう目と鼻の先の場所です。
あたりは徐々に明るくなり、黒部五郎岳や北ノ俣岳、遠くの笠ヶ岳にも日が当たりはじめます。

絶えず微風が吹き、じっとしていると寒い気温。
フリースを着て朝食を食べながら待つこと35分。
水晶岳の方面から日は登りはじめました。

岩でゴツゴツした稜線から差し込む光は、ダイヤモンド富士ならぬダイヤモンド水晶。
これはなかなか面白い組み合わせだな、と日の出を迎えます。

少し上がったところで太陽が右上へと上がっていくことに気づきます。(当然ですが)
急いで雲ノ平山荘へ降りると、一旦山頂裏に隠れた太陽が再び中央から昇りはじめました!
短い時間ですが、日の出を2回楽しめちょっと得した気分でした。

雲ノ平山荘は少し前に建て替えられたばかり。
今度泊まりに来るときは雲ノ平にしようかな、と。
周りのルートも時間かけて歩きたいですしね。

周囲はチングルマやイワイチョウなど咲き乱れています。
きっと紅葉の時期は真っ赤&真っ黄色に染まって綺麗になることでしょう。

せっかくなのでキャンプ場へも寄ってみます。
分岐して少し先、茶色いすばしこく動き回る物体を見ます。オコジョです。
じっとして待っていると近寄ったり遠のいたりを繰り返しますが、残念ながら写真は撮れませんでした。次回に期待です!

キャンプ場でトイレ休憩、水補給を済まして再び木道を登っていきます。
祖父岳頂上へは行かず、巻道で黒部源流へ降ります。

黒部源流は残雪はなく、問題なく渡ることが出来ます。
以前歩いたときはまだ雪多く、渡渉は難しそうだったので無事通過で何より。

水をたらふく飲み、三俣蓮華への登りに備えます。
辺りは雪解けて間もなく、さまざまな植物がみられます。
しばらくは支流の沢沿いに登り、水に困ることはありません。

三俣蓮華岳は三俣峠から急登。距離は短いのですが、ここまでで歩き始めてから5時間近くたっており、疲れが見え始めます。
左手にシナノキンバイとハクサンイチゲのお花畑を見ながら一歩一歩登っていきます。

山頂はもう何度目になるのか、文句なしの展望。
ここから丸山、双六岳と歩くルートは適度に風が吹き、展望を楽しみながらの快適な稜線歩き。
多少の登りも疲れを忘れるほど。
槍を正面に眺めながら、双六小屋へと降りました。

初日とは変わって休憩のテーブル椅子やベンチはかなり人で埋まっていました。
おそらく土曜の午後ともなればもっと混んでくるでしょう。

双六小屋から弓折峠までは小刻みなアップダウンが連続します。
さすがに日も高くなりバテ気味。この区間はひーひー言いながらの通過。
この日一番しんどかったのは間違いなくここです!

弓折峠からは多数団体さんとすれ違います。
関西方面からが多いようでか、皆さん元気です。

ここからはほぼ下りになるので、いかに惰性で歩数を少なく、足の負担を減らすかに専念して歩きます。
幸い、鏡平からの下りルートはよく整備され歩きやすいので、順調に歩けました。
それにしても、すごい数の登山者とすれ違いました。
明らかに小屋のキャパを超える人数です。

標高を下げるとともに気温は上がり、蒸し暑くなります。
山でこれほどに水を飲んだのは久々、と言うくらいに頻繁に給水します。

わさび平で休憩して再び暑い林道を歩き、無事に計画通り2日間の長行程を歩ききることができました。

帰りは先週に引き続き、飛岳の湯で入浴。
土曜の昼間ならばガラガラ。のんびり入浴して、サービスのうまい棒を食べて帰りました。

上信越道はそこそこ詰まっていましたが、渋滞で止まることなく帰宅できました。
サッカーの時間にも間に合い、充実した一日でした。


2日間、文句なしの天気で文句なしの内容。
言わずもがな、今年一番の登山となりました。

(最後まで読んでくださった方、もし万一おられましたらどうもありがとうございましたm(__)m)




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コメント

お花の当たり年でしょうか。
kiyoponさん、こんにちは。

素晴らしいお花畑ですね 先週初めて行った南ア南部のお花畑も素晴らしかったですが、こちらも凄いです。南ア南部は当たり年だそうなので、こちらもそうかもしれませんね。

昔、この時期にこの辺りは歩いた事が有りますが、こんなにお花が咲いていた記憶が有りません。もっとも20年以上、前の事ですが。。。
ところで実は自分もこの日、穂高にいたのでニアミスでしたね。kiyoponさんの先週のルートの槍抜きです。
自分のレコ中で、kiyoponさんの先週のレコのリンクをはらしてもらいました。

ちなみに来週は、友達家族とこのkiyoponさんのルートと少し被るコースを歩きます。変な縁が有りますね
2012/8/6 18:41
Futaroさん、こんばんわ
南アのお花畑も良いですよね
荒川〜赤石はまた行きたいなと思っているのですが、群馬からは遠くてなかなか行く機会に恵まれません
ちなみに以前歩いたときはFutaroさんと同じで荒川小屋泊りの1泊2日でした。椹島まではバス利用でしたが・・

今年はお花の当たり年かどうかはよく分かりませんが、雪解けの遅さも関係しているのかな、と考えています。
今年の甲信越は降水量が少なく例年より雪解けが遅れているのはご存知かと思います。
雪解けが遅れれば当然開花も遅れますから、同じ時期に以前歩かれてお花の印象があまりないとすれば、ひょっとすると見頃のピークを過ぎていたのでは、と想像しています。

レコ拝見しました
コメントしましたが、すごい行程ですね
そのようなレコの中にリンクとして貼っていただいて光栄に思います

夏山の一番良い時期ですから被っても不思議じゃないですよ
まだまだ今年はお花畑が楽しめると思います
来週もレコ期待しております
2012/8/6 21:29
写真ステキです。
kiyoponさん、こんばんは。

お花の写真ステキですね〜。
どのお花もイキイキとしてて、
「キレイに撮ってくれてありがとう 」って言っているようです。
やっぱり写真はセンスですかね 見習いたいです…。
2012/8/9 23:24
kerosummerさん、こんばんわ
お褒めの言葉ありがとうございます
そんな風に言われると照れますよ (笑)
kerosummerさんも同じようなルートを歩かれたのですね

写真はなかなか思うように撮れず、いつも四苦八苦しながら花と向き合ってます
正直自分にセンスがあるとは思ったことはないです
ただひたすらに枚数重ねて撮っています (笑)

日々精進していけたらな、と思っています。
今後ともよろしくお願いします(*-人-*)
2012/8/10 18:28
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無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
技術レベル
4/5
体力レベル
5/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [5日]
笠ヶ岳・水晶岳
利用交通機関:
技術レベル
3/5
体力レベル
3/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [4日]
高天原と雲ノ平
利用交通機関: 電車・バス
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5

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