鳳凰三山・ドンドコ沢〜中道ルート・オベリスク敗退(日帰り)
- GPS
- --:--
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 2,093m
- 下り
- 2,103m
コースタイム
- 山行
- 13:24
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 14:04
天候 | 07/25(月) |
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過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
■アクセス→中央道・韮崎IC〜約50分 ■駐車台数→100台(無雪期) ■水場→なし ■登山ポスト→なし ■24時間利用→可能 ※早出の場合はワイパーに車のナンバーが書かれた紙が挟んであり、下山後に支い可能。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■青木鉱泉駐車場(1,107m) 上記のアクセス欄を参照して下さい。 07月25日(月)→00時16分に到着して駐車台数は約15台です(下山時→7台) 駐車場は上段がキャンプ場、下段が駐車場になり先着順です。 登山ポストは青木鉱泉にありますが、場所が分からず約10分迷います。上流側へ進み故障中のトイレを通過すると右側に小さい看板があり青木鉱泉へ向かいます。 樹林帯は暗くてヘッドランプを使用しましたが、点灯しなければ小さい看板を見過ごしていた可能性が高いです。 ■青木鉱泉(1,150m) 青木鉱泉駐車場から約10分で青木鉱泉に到着です。 青木鉱泉の前の広場にはベンチ・テーブル・登山ポスト(用紙とペンあり)・水道・自動販売機があります。 トイレは少し離れた場所にあります。 3つの渡渉地点を通過して南精進ヶ滝へ向かいます。 ■南精進ヶ滝(1,600m) 青木鉱泉から約110分で南精進ヶ滝に到着です。 1つ目の滝で落差が40mあります。 ドンドコ沢には4つの滝がありますが、滝に興味がない人は展望台に寄らず登山道を進みましょう。 分岐点から展望台へ向かう登山道は崩落地を通過するので注意が必要です。 南精進ヶ滝には下段と上端に展望台があります。 ■白糸の滝(2,108m) 南精進ヶ滝から約105分で白糸の滝に到着です。 3つ目の滝で落差が30mあり、展望台からは木々が邪魔で全体がよく見えません。 2つ目の鳳凰の滝(落差40m)は道迷いで行けませんでした。 ※道標には白糸滝と明記されています。 ■五色の滝(2,200m) 白糸の滝から約50分で五色の滝に到着です。 4つ目の滝で落差が50mあり滝壺まで行けます。 分岐点を左折→五色の滝へ、右折→鳳凰小屋に向かいます。道標には五色滝と明記されています。 別称→五色が滝と呼ばれます。 ■鳳凰小屋(2,380m) 五色の滝から約65分で鳳凰小屋に到着です。 標高2,311m地点から視界が開けて、正面にオベリスクが見えます。沢を渡渉して樹林帯を進むと鳳凰小屋のトイレの裏側に合流します。 分岐点があり左折→観音岳へ、右折→地蔵岳へ向かいます。 宿泊と食事が可能・売店・山バッジ(3種・700円〜800円)の販売があります。 水場→あり(無料・水量制限なし) トイレ→200円。 テント場→25張り、1人1,500円、土日祝のみ→予約。 営業→06/18(土)〜10/30(日) 電話→0551-27-2466 冬季小屋あり→今冬も開放予定(布団あり) ※小屋閉め→未定、11月の営業→要確認。 ■地蔵岳(賽ノ河原・2,695m) 鳳凰小屋から約65分で地蔵岳に到着です。 鳳凰小屋から約20分で砂払いの下部に到着です。まるでアリ地獄のように1歩進んで2歩下がるイメージで、体力を奪われます。 砂払い〜薬師岳の稜線でピンク色のタカネビランジが多く咲いています。 砂払いを登りきると多くの地蔵が安置された賽ノ河原に到着です。 ※地蔵岳と観音岳のコルに賽ノ河原と地蔵岳の山頂柱があるので今回は分けずに明記します。 ■オベリスク直下(2,756m) 地蔵岳から約20分でオベリスク直下に到着です。 北岳側のクラックを登り左側の岩峰がピークです。 2回挑戦(1回10分の挑戦)しましたが、大きいサイズの靴と技術が足りず残り5mで敗退です。 それほど高度感はありませんが、脆い岩肌とコケで滑りやすくクライミングシューズがあると登頂確率が高くなります。 7年前には残置ロープがあり、5年前には事故が多発した為に撤去されています。 クラックの中には取り出せない残置スリングと鎖があります。 手がかりは岩のクラック(指の第2関節〜手首)があり、足がかりは右側の岩肌にしっかりあります。 技術は個人差がありフリーで登れる人もいれば、フル装備(ヘルメット・ロープ・シューズ・スリング・カム等)の道具があっても登れない人がいます。 オベリスクに挑戦するには最低限ヘルメットの着用が必要になり、興味本位で登ると大変危険です。 オベリスクの基部は一周できて、62年前のプレートや鳳凰山大神の祠や石碑が安置されています。 また岩場の隙間に落とし物をした場合はほぼ回収が不可能なので注意が必要です。 ※オベリスク→山頂などにある尖った石の塔。 ■地蔵岳(賽ノ河原・2,695m) オベリスク直下から約10分で地蔵岳に到着です。 夏山の天気らしく、北岳側からガスが湧き出して標高2,700mの稜線を超えてきました。 登り返して赤抜沢ノ頭へ向かいます。 稜線上は南御室小屋からピストンする登山者が増えます。 ■赤抜沢ノ頭(2,750m) 地蔵岳から約25分で赤抜沢ノ頭に到着です。 正面に見える間ノ岳や北岳はガスに包まれて、薬師岳までの稜線歩きの眺望は望めません。 暑さ・寝不足・シャリバテにより薬師岳までの登り返しで大幅にタイムロスします。 天候も急激に下り始めたので、鳳凰三山の縦走を諦めて鳳凰小屋分岐から鳳凰小屋へ下るか考えました。 鳳凰小屋分岐まで30分あるので行動食を食べながら体調と天候の変化を観察したところ、どちらも良くなったので縦走を決意します。 時間が遅くなった場合や悪天候の場合は、広河原or鳳凰小屋へのエスケープルートになります。 別称→アカヌケ沢の頭と表記されます。 ■鳳凰小屋分岐(2,695m) 赤抜沢ノ頭から約50分で鳳凰小屋分岐に到着で す。 地蔵岳と観音岳の中間点にある開けた砂地の分岐点になり左折→鳳凰小屋へ、直進→薬師岳に向かいます。 時間が遅くなった場合や悪天候の場合は、鳳凰小屋へのエスケープルートになります。 稜線の登山道は砂地と岩場で体力を奪われて、観音岳まで標高差210mを登り返します。 ■観音岳(2,841m) 鳳凰小屋分岐から約30分で観音岳に到着です。 鳳凰三山の最高峰になりますが、三山の中で1番狭い山頂です。 別称→鳳凰山と呼ばれます。 ■薬師岳南峰(2,780m) 観音岳から約30分で薬師岳南峰に到着です。 薬師岳は双耳峰(北峰・南峰)になり南峰には山頂柱と鉄パイプのケルンがありますが、実際の山頂より20m低い場所です。 南峰と北峰にはロープが張られており規制されていた(立ち入り禁止エリア)ので残念ですがどちらも登頂できません。 しかしどちらも踏み跡があり、当日も北峰に登る登山者がいました。 ■薬師岳小屋(2,720m) 薬師岳南峰から約15分で薬師岳小屋に到着です。 宿泊が可能、山バッジ(3種・500円)の販売があります。 水場→なし、トイレ→200円、テント場→なし。 営業→7月〜10月(毎日)、11月第3週まで変則営業。 電話→090-5561-1242 冬季小屋あり→今冬の開放は未定。 ※小屋閉め→11月末、要確認。 ■薬師岳南峰(2,780m) 薬師岳小屋から約5分で薬師岳南峰に到着です。 赤ペンキで大岩に中道と明記された中道ルートを下ります。 ここから標高2,000mまで悪路・倒木・木の根・ぬかるみ・ガレ場があり幅が狭い登山道です。 時間も遅く中道ルートでのすれ違いは0人です。 下りで3回転倒して左膝を強打、2回右足を捻りペースダウンです。 中道ルートは木の根が多く滑りやすいので、下山路では注意が必要です。 ※薬師岳南峰〜標高2,000mは走った区間が多いのでコースタイムは若干早いです(水切れ1L・残り水0.5L) ■御座石(2,380m) 薬師岳南峰から約35分で御座石に到着です。 高さ約10mの巨岩の御座石です。 巨岩の下は広く休憩適地に向いていますが、中道ルートで御座石以外に見所はありません。 標高2,000m以下になると登山道が平らな土になり、それ以降は砂利の林道が青木鉱泉まで続きます。 ※標高2,000m地点で水切れ0.5L・渡渉地点まで水なし。 ■林道出合(1,600m) 御座石から約65分で林道出合に到着です。 左右にはロープが張られた平地があり、幕営適地になります。 ここから下部の樹林帯は暗く17時35分に2度目のヘッドランプを点灯しました(日の入り→19時08分) 別称→鳳凰三山登山口と呼ばれます。 ■中道ルート登山口(1,265m) 林道出合から約30分で中道ルート登山口に到着です。 樹林帯を下り終えると2つの廃屋があります。 中道ルート登山口は青木鉱泉駐車場から林道を2.2km進んだ場所になり、薬師岳をピストンする登山者は駐車が可能です(車高が高い車で3台の駐車が可能) ここから青木鉱泉までの林道は多くの分岐点があり、道迷いに注意が必要です。 ■渡渉地点(1,137m) 中道ルート登山口から約30分で渡渉地点に到着です。 標高1,137m地点(写真220枚目)の分岐点の樹木に赤ペンキで目印があります。樹林帯を100m進むと階段があります。 階段を下り右折して50m進むと川の中州に赤ペンキの目印の樹木があります。その手前の土手を下り川に下りて1つ目の小川を跨いで渡渉します。 2つ目は3つの大岩の上を渡りますが、ここが核心部です。水量が少ない場合はおそらく大岩が濡れておらず、水量が多い場合は渡渉困難です。 当日は大岩が約10cm浸水していましたが、濡れずに飛び石で渡渉できました。しかし大岩の下流は腰より深い水深があり・水量が多く・水流も強いので転落に注意が必要です。 その後は対岸まで涸れ沢を歩き(天候によっては渡渉あり)、左側に石段があり登り切ると青木鉱泉キャンプ場です。 日没後・悪天候・増水時は危険なので渡渉はせず、林道から青木橋を渡り20分で青木鉱泉駐車場に到着です。 渡渉の詳しい詳細は時系列に写真を添付しています。 ■青木鉱泉駐車場(1,107m) 渡渉地点から約20分で青木鉱泉キャンプ場に到着です。 ドンドコ沢から石段を登り切ると、鳳凰三山のルートが描かれた看板の脇からキャンプ場・駐車場に合流します。 駐車場料金800円を支払って、今回の山行は無事に終了です。 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 ★その他の注意点 ルートは標高差→約1,734m、距離→往復17.6km、コースタイム→12〜14時間になりますが日帰りが可能です(無雪期の好天時の場合・山滑走を除く) 山小屋を利用する場合は青木鉱泉・鳳凰小屋・薬師岳小屋があります。 核心部と呼べる危険な場所は濡れたドンドコ沢の登下降です。 また地蔵岳直下の砂払いでは、1歩進んで2歩下がるアリ地獄のような砂地があり体力を奪われます。 日帰りで登頂するには天候・体調・装備・気力・長距離を歩ける体力と、ルートファインディング能力が必要です。 ※標高差が2,000mを超えるそうですが基準値が不明なので青木鉱泉駐車場〜観音岳で計測、距離は滝・オベリスク・薬師岳小屋を含むと距離が長くなり、コースタイムも同様の理由で長くなります。 同ルートを早い人であれば8〜9時間、平均10〜12時間で縦走できます。 ★登山ポスト 登山ポストは青木鉱泉と薬師岳小屋の2ヶ所にあります。 どちらも登山計画書の用紙と筆記用具が設置されています。 営業中の青木鉱泉は従業員がいて、市街地に近く事故の場合は早い対応が期待できます。 ★水場 地図では、ドンドコ沢〜中道ルートには水場が3つあります。 1つ目は青木鉱泉・2つ目は標高2,311m地点・3つ目は鳳凰小屋になり水場は全て無料です。 登りのドンドコ沢ルートでは豊富な水場があり困りませんが、稜線と下りの中道ルートに水場がなく標高2,000mで1.5Lの水が切れました。 青木鉱泉の渡渉地点で補給するまで約2時間の水切れで、今後はプラティパスを1Lから2Lへ変更予定です。 ★ドンドコ沢について 青木鉱泉〜鳳凰小屋までのルートになり、4つの滝があり飽きる事がありません。 沢沿いルートなので沢水の補給が可能で、鳳凰小屋まで水場に困りません。 沢沿いルートなので渡渉があり、コケが多く滑りやすく崩落地もあります。 道迷いしやすいルートで、崩落地の迂回路も崩落が進んでいる場所があるので注意が必要です。 ※別称→沢沿いルートと呼ばれます。 ★稜線について 地蔵岳〜赤抜沢ノ頭〜観音岳〜薬師岳の稜線は砂地と岩場の登山道です。 赤抜沢ノ頭→広河原or鳳凰小屋、鳳凰小屋分岐→鳳凰小屋が緊急時のエスケープルートで利用できます。 この稜線上は幕営禁止エリアになり、最寄りのテント場は鳳凰小屋・南御室小屋になります。 稜線に水場はありません。 ★中道ルートについて 薬師岳南峰から中道ルート登山口まで登山道になり、その先は林道で青木鉱泉駐車場へ向かいます。 薬師岳南峰〜標高2,000m地点まで悪路で転倒に注意、標高2,000m以下から歩きやすい登山道になります。 林道は多くの分岐点があり道迷いに注意、青木鉱泉駐車場へのショートカットができる渡渉地点がありますが詳しい詳細は上部のコース状況に明記しています。 中道ルートに水場はありません。 別称→鳳凰山登山道と呼ばれます。 ★駐車場について 青木鉱泉駐車場〜中道ルートには1つの駐車場があります。 青木鉱泉駐車場は駐車台数が100台と多く、駐車場の確保が簡単です。 駐車場から青木鉱泉まで約400m、早出の場合は駐車料金は下山後の支払いが可能です。下山後に車のワイパーにナンバーが書かれた用紙が挟まれているので用紙を持って行き支払います。 午前7時過ぎに小屋番さんがいる場合(受付07時〜20時)に駐車料金を支払った場合は、領収書を再び車のワイパーに挟みに戻る必要があります。 タイムロスになるので登山届けだけ提出して、下山後に駐車料金を支払うと駐車場に戻る必要がありません。 ★山小屋の営業について 青木鉱泉駐車場〜中道ルートには、青木鉱泉と鳳凰小屋とルートを外れますが薬師岳小屋の3つがあります。 日帰りでも、緊急時に備えてツェルトを必ず持参しましょう。 詳しい詳細は上部のコース状況に明記しています。 ★落石・倒木について 青木鉱泉から約800mで護岸工事が終了した広河原に到着です。奥の堰堤まで200mあり、多くの落石が目立つので早く通過しましょう。 新しく整備された法面もこれから徐々に崩落する確率が高く、水の音で落石に気付きにくいので注意が必要です。 ドンドコ沢は岩場・倒木・崩落地・渡渉が多くあります。 稜線は砂地と岩場、中道ルートは倒木・木の根・ぬかるみ・ガレ場の悪路です。 ★天候や服装について 交通規制・登山口までのルート・登山ルートに注意が必要です。 同時に大雨注意報・雷注意報・土砂災害警報にも注意が必要です。 ドンドコ沢〜中道ルートでは6〜7割が樹林帯になり朝露に濡れた草木があり防水対策でザックカバー・ゲイター・タオル・合羽があると快適です。 当日は気温16℃〜22℃あり、平均気温は20℃です。 終日、樹林帯と稜線では無風で汗をかいて濡れた半袖シャツが絞れるほど暑い山行でした。 ★地震について ここ数日、日本各地で震度2〜5の地震が発生しています。 長野県中部では07/05(火)以降に震度1〜3の地震が何度か発生しています。 山梨県では震度1〜2の地震が数回発生しています。 当日の天気予報は終日晴れましたが、連日の雨で地盤はとても緩んでいます。 ドンドコ沢の岩場・崩落地の登下降に注意して、これから同ルートへ入山する場合は落石・滑落・地震に特に注意が必要です。 ★マーキングについて 無雪期のドンドコ沢と稜線(地蔵岳〜薬師岳)と中道ルートには看板・道標・ピンクテープがありますが、ルートファインディング能力が必要です。 樹木や岩に付いた赤ペンキの目印が多くありますが、特にドンドコ沢の登下降で道迷いする登山者が多く発生しています。 登りのドンドコ沢で2回ルートミスをして感じた事は、明確な踏み跡があり新しいピンクテープがある事です。 踏み跡が残るほど登山者が道に迷い、ピンクテープを残した証拠です。 ★青木鉱泉駐車場まで国道20号線と県営林道と市営林道を利用します。 林道の自動車の運転は、動物の飛び出しや落石の危険があり注意が必要です。 また大雨による林道の崩落・通行止め・雨量規制・土砂災害・台風の交通規制に注意しましょう。 行きでは南側の小武川ルート、帰りは北側の精進ヶ滝ルートを利用しました。 どちらも車道幅は1.5台分、総距離もほぼ同じです。 小武川ルートは国道20号線とコンビニが近く、精進ヶ滝ルートは路線バスや工事現場が2〜3ヶ所あり大型車両とすれ違う確率が高く国道20号線とコンビニが遠いです。 どちらのルートも市街地から青木鉱泉まで遠く、スマートフォンの電波状態も良くありません。 最悪、緊急時(事故・病気)に歩いて市街地まで歩くと想定すると南側の小武川ルートが便利と考えられます。 ★ドンドコ沢と中道ルートでは、スマートフォンの電波がほとんど入りませんでした。青木鉱泉は圏外、稜線では比較的に電波が入りました(時期・天候・機種による) 暑さ・寒さ・高所の影響でバッテリーの消耗がとても早いので、予備のモバイルバッテリーが必要です。 ★当日のドンドコ沢では22名、稜線(地蔵岳〜薬師岳)では8名、中道ルートでは0名の登山者とすれ違いました。 多くの学生が夏休みになり、短い夏山はハイシーズンを迎えます。 岩場・鎖場・はしごのすれ違いの渋滞や、事故に巻き込まれる可能性が高くなります。 落石を落とさないように、落とされないように特に注意が必要です。 ドンドコ沢〜中道ルートは17.6kmと長く、日照時間が長くなりましたが日帰りでは装備と服装が重要です。 特に単独登山者の場合はセルフレスキューとルートファインディング能力が必要になり、ツェルトと地図とヘッドランプの携帯が必須です。 ★ヘルメットは全行程の往復で使用しました。 ドンドコ沢では岩場・崩落地があるのでストックは不要です。 ★登山ではスマートフォンなど電子機器に頼りすぎてはいけません。バッテリーのリチウムイオン電池は暑さや寒さに弱く、すぐに使えなくなります。 電池切れ・故障・紛失を想定してアナログ機器も併用して使えるようにしましょう。 地図・コンパス・ルート・分岐点など登山計画書の作成時点から覚えて緊急事態に備え、登山記録を残して次の登山に活かしましょう。 登山では技術・知識・経験が全く通用しない場面に直面します。 ★無雪期でも先行者の踏み跡があるからといって100%安心しないで下さい。その踏み跡が正解とは限りません。 また登山道や踏み跡が草木で隠れて道迷いしやすい状況です。 ピンクテープや赤旗を目印にして、道に迷ったら分かる所まで戻るのが鉄則です。 今回は登りのドンドコ沢ルートで標高1,644m地点と1,762m地点で2度のルートミスです(写真添付) ドンドコ沢は赤ペンキとピンクテープが多くあるので不思議でした。先行者も同じ2ヶ所で道迷いをしたので意見交換をしました。 またこの2ヶ所は明確な踏み跡と道迷いした登山者が残した新しいピンクテープもあるので注意が必要です。 ★標高・距離・気温・天候・風速・写真撮影・ルート工作・危険箇所の確認をしながら登るので、コースタイムより遅くなります。 登山ルートや歩行時間は参考程度にして下さい。 ★コロナ禍なので、登山の前後には店舗に原則立ち寄らず、食事もテイクアウトや車内で済ませ限りなく人との接触を避けましょう。 マスク・除菌シート・除菌スプレーを携帯して健康第一に努めましょう。 ★登山の出発前に、車のルームライトや灯火類の消し忘れによるバッテリー上がりに注意が必要です。 また登山で車の鍵の紛失や落し物は致命傷になり、探し出すのは極めて困難です。こまめに落し物やジッパーの開閉を確認しましょう。 しっかり貴重品は管理して、荷物のデポなどで盗難の被害に注意が必要です。 ★登山では、食事(行動食)・水作り(水汲み)・トイレ・着替え・装備の着脱など季節を問わず面倒で後回しになりがちです。 これらは早めに済ませて落石・滑落など危険回避に神経を使いましょう。 ★コロナ禍で多くの山小屋が閉鎖しています。 登頂できても山バッジの購入ができず困りますが、営業中の鳳凰小屋では山バッジ(3種・700〜800円)、薬師岳小屋では山バッジ(3種・500円)が販売されています(写真添付) 青木鉱泉は未確認です。 ★ドンドコ沢〜中道ルートではトイレが青木鉱泉と鳳凰小屋にあり、ルートを外れますが薬師岳小屋(薬師岳から片道10分)を含めると3つあります。 全てバイオトイレでちり紙はゴミ箱に捨てて、薬師岳小屋では使用済みのちり紙は持ち帰りなのでビニール袋が必要です。 それ以外は原則トイレがないので必ず紙おむつ・携帯トイレを持参しましょう。 ★緊急時の連絡先 〜難の場合→北杜警察署→0551-32-0110(代表) ★夏山では強い紫外線を浴びて重度の日焼けや、紫外線の照り返しで視力低下による怪我や事故に注意が必要です。 日焼け止めクリーム・リップクリーム・サングラス・防虫ネット・虫除けスプレー・長袖があると便利です。 ★青木鉱泉駐車場→00時16分に気温20℃、地蔵岳→11時分17に気温20℃、薬師岳南峰→14時49分に気温16℃、青木鉱泉駐車場→18時34分に気温22℃です。 気温が高くて紫外線が強く、体調管理や服装選びが難しくなります。 当日の日の出→04時39分、ご来光→05時21分、日の入り→19時08分と活動時間は長くなりましたが、日の出と日の入り1時間前にはヘッドランプが必要です(ルートは樹林帯が長く日陰が多いため) ★ドンドコ沢は繰り返し崩落しているので、ルート全体で落石に注意が必要です。 賽ノ河原からオベリスクの基部では巨岩が積み重なり、地震が発生した場合は落石・岩雪崩に特に注意が必要です。 中道ルートは樹林帯なので、悪天候でなければ落石の危険はほとんどありません。 単独行なので鳥の鳴き声・荒い呼吸・風の音・水の音しか聞こえません。 落石を発見した場合は、後続の登山者に恥ずかしがらず大声で「ラーク」と知らせてあげましょう。 ★今回の山行の危険箇所 .疋鵐疋蛎瑤稜┐譴心箴 ▲ベリスクからの滑落 C翔札襦璽箸琉路の下降 ★幕営適地について ドンドコ沢(水場が多い)は幕営適地が複数ありますが崩落を繰り返している場所になり、幕営適地の見極めに注意が必要です。 中道ルート(樹林帯で水場が少ない)はドンドコ沢と比べてほとんど幕営適地がありません。 標高2,000mより上部では悪路で幕営適地はなく、標高2,000mより下部では林道が近く緊急時以外で幕営する理由が見当たりません。 稜線(地蔵岳〜薬師岳)ではテント泊の禁止エリアになります。 幕営する場合は、携帯トイレを持参して必ずゴミを持ち帰りましょう。 ★今回の山行 どこの山域も天候が悪く、登る山が定まらないので比較的に天候が良さそうな鳳凰三山の縦走を目指します。 初めての青木鉱泉・ドンドコ沢・中道ルートを利用。終日、晴れ予報ですが夏山の天候は気まぐれです。 正午前に地蔵岳に登り、オベリスクに挑戦します。クライミングをしないので技術が足りず残り5mで敗退。 根性では解決せず、登頂には道具と技術が必要です。薬師岳南峰と北峰も立ち入り禁止で登頂ならず。 ドンドコ沢で2回のルートミスが最大の反省点。同じミスをした登山者と意見交換しても原因不明。 鳳凰三山のルートは御座石・ドンドコ沢・中道・広河原・夜叉神があり人気の山です。 晴天時の稜線では八ヶ岳〜奥秩父〜富士山〜南アルプスが一望できます。 残すは広河原と夜叉神ルートがあり静かな雪山で歩きたいです。 今回は寝不足・シャリバテ・ルートミスと課題が残る山行でした。 ★青木鉱泉駐車場の10km圏内はガソリンスタンドやコンビニがなく、とても不便な場所です。 また場所によって車中泊の禁止や火気厳禁など禁止事項がありますので注意が必要です。 長く細かい説明になりましたが『安全第一』で鳳凰三山を楽しんでください。 |
その他周辺情報 | ■青木鉱泉 ■営業時間→10:00〜22:00(最終受付21:30) ■休館日→第2・第4火曜日(祝日は営業) ■料金→大人→830円 ■マスクの着用義務あり。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘルメット
サングラス
ウィンドシェル(上)
ツェルト
温度計
モバイルバッテリー10000mAh2ケ
風速計
手袋
半袖シャツ
インナーシャツ
靴下
ちり紙
携帯トイレ
地図
登山計画書(控)
ヘッドランプ
熊鈴
腕時計
ゼリー飲料1ケ
おにぎり3ケ
ちくわ115g
ザック18L
スマートフォン2台
筆記用具
プラティパス(水1L)
水筒(水0.5L)
トレランシューズ
マスク
ゴミ袋
現金
腰コルセット
ココヘリGPS端末
帽子
熊よけ銃(火薬)
ザックカバー
手ぬぐい
ドライフルーツ35g
梅干し
防虫ネット
レッグカバー
アームカバー
ロングパンツ
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備考 | ‘嗣造い肪躇奸 ∨困貶に注意。 1・雷・地震に注意。 ぅベリスクからの滑落に注意。 |
感想
【2022年/鳳凰三山・ドンドコ沢〜中道ルート・オベリスク敗退(日帰り)】
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■2022年07月24日(日) はれ
※鳳凰三山・ドンドコ沢ルート
実家 22:15 22℃ 1,000m
青木鉱泉駐車場 00:16 20℃ 1,107m
着替え・荷作り 00:16〜00:30
消灯 00:30〜翌04:00
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■2022年07月25日(月) はれ/くもり
※鳳凰三山・ドンドコ沢ルート 登り
起床 04:00
着替え・荷作り・朝食 04:00〜04:30
青木鉱泉駐車場 04:30 19℃ 1,107m
青木鉱泉 04:42 18℃ 1,150m
南精進ヶ滝 06:33 16℃ 1,600m
白糸の滝 08:15 18℃ 2,108m
五色の滝 09:04〜10 16℃ 2,200m
鳳凰小屋 10:10〜22 20℃ 2,380m
地蔵岳 11:17 20℃ 2,695m くもり
オベリスク直下 11:56 18℃ 2,756m
地蔵岳 12:25 19℃ 2,695m
赤抜沢ノ頭 12:48 20℃ 2,750m
鳳凰小屋分岐 13:37 20℃ 2,695m
観音岳 14:19 18℃ 2,841m
薬師岳南峰 14:49 16℃ 2,780m
薬師岳小屋 15:06〜28 17℃ 2,720m
薬師岳南峰 15:33 16℃ 2,780m
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■2022年07月25日(月) くもり
※鳳凰三山・中道ルート 下り
薬師岳南峰 15:33 16℃ 2,780m
御座石 16:10 17℃ 2,380m
林道出合 17:16 21℃ 1,600m
中道ルート登山口 17:48 22℃ 1,265m
渡渉地点 18:17 17℃ 1,137m
青木鉱泉駐車場 18:34 22℃ 1,107m
着替え 13:34〜18:39
青木鉱泉 18:41〜18:46 22℃
実家 18:41〜20:13 24℃ 1,000m
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■相変わらず雨予報で登山者泣かせの天気。
今回は5年ぶりに鳳凰三山を縦走する。
近い山なのにトラウマで足が遠のく。
7年前の年末年始に南アルプス縦走を計画。
4泊5日の重装備で17時に地蔵岳に登頂。
日没直前に山頂柱にテントを固定したが
風速20mの強風でテントポールが破損。
潰れたテントで日の出まで14時間耐えた。
ケルンの先まで流されて無事に朝を迎えた。
一睡もできずに生きた心地がしなかった。
オベリスク・薬師岳南峰・北峰を狙うが
残念ながら今回も3つとも叶わなかった。
オベリスクは技術がなく残り5mで力尽きる。
双耳峰の薬師岳はロープで立ち入り禁止。
潔く初めての中道ルートを下山する。
荷物が軽いので60分走って下り3回も転倒。
左膝を強打・右足を2回捻りペースダウン。
走った甲斐あって予定より30分早く到着。
心残りは中道ルートをゆっくり下りたかった。
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■体重→61.0kg 荷物→4.55kg
日の出→04:39 日の入り→19:08
移動距離→17.6km(合計)
(登り→10.8km 下り→6.8m)
移動時間→13時間24分(合計)
(登り→10時間23分、下り→03時間01分)
休憩時間→00時間40分
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