念願の仙丈ヶ岳〜光岳縦走‼️これで98/100✌️
- GPS
- 79:23
- 距離
- 105km
- 登り
- 9,657m
- 下り
- 10,747m
コースタイム
- 山行
- 13:11
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 13:43
- 山行
- 10:43
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 11:23
- 山行
- 23:12
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 23:54
- 山行
- 13:46
- 休憩
- 0:22
- 合計
- 14:08
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
---|---|
アクセス | |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
※3daysとありますが日付変更前に活動しているためで実際には4daysです。
先日の南ア全山縦走は体調不良により失敗しました。家に帰って寝たら元気になりました。
これほどまとまった休みはしばらく取れそうになく、ラストチャンス。
火曜から今日まで南アルプスの続きを縦走しました。
【前泊】
前回の撤退後、仙流荘という便利な窓口を見つけました。今回はここから登ることに。
高速バスを予約し14時台のバスで北沢峠に着けばいいやと思った矢先、中央道で事故のため70分遅れに。
いきなり計画は頓挫し仙流荘に前泊することに。
昔の室内運動場が室内テント場として1000円で使えると言うので泊まる。
窓から見える鋸岳が美しい。
ここでは仙丈ヶ岳のバッジ600円、お酒2缶1000円を買う。
【1日目】仙丈ヶ岳・間ノ岳・北岳
仙流荘のバスは先着順。ゆえにベンチに荷物をデポしておけば順番は確約される。すでに4時には7人の荷物があった。
車で来る人は3時くらいにはデポして車中泊するなり切符売り場に並ぶのが良いかも。
人が多い期間は20分くらい早めに出発するので尚更早いに越したことはない。
北沢峠に到着するなり他の人は長衛小屋、自分は仙丈ヶ岳へ。小仙丈ヶ岳経由で行った。
既にこの日はガスに巻かれ眺望は良くない。
すれ違う登山客が「あっ!」と。
視線を追うとオコジョがいた。初めてみた、クソ可愛い。
じっと撮る機会を窺ってカメラを構えたら足元50cmまで近づいてきた。なかなか人を見る目あるなとパシャパシャ撮る。
仙丈ヶ岳に向かうが西側からの風が強く冷たい。
すぐに標識の写真を撮り仙塩尾根へ向かう。
仙丈ヶ岳はライチョウの目撃情報が多く、立山も人が少ないところにいることが多かったので探したがいない。結局今回の山行で会うことはなかった。
少し歩くと三峰岳まで樹林帯をくぐる。
てっきり北アのような岩石チックな稜線多めを期待したので残念だった。
とはいえここは2500m。森林限界が低いのだ。
しばらく歩くと2999mを有する三峰岳まで400mほどを一気に上がる。
剱岳と同じ高さだし登るまでは険しいが南アでは目立つことはない。
すぐそこに間ノ岳がどっしりと構えているからだ。
間ノ岳に取り付くとすぐに風雨が襲ってくる。
雨男ゆえの手洗い歓迎だ。
北岳まで降ったり止んだりを繰り返すが遂にこの日太陽を見ることはなかった。
間ノ岳から北岳の稜線は長い。片道約3.6kmもある。アップダウンを繰り返すが一番きついのは中白根山・北岳の間だろう。スケボーのスロープのように北岳山荘を中に置いて登り返すのだ。
北岳山荘では350mlコーラ2本、水600円、バッジ1400円(北岳・間ノ岳)を買った。
既に時は15時過ぎ。この天気だし登ってるのは自分くらいだと思ったら結構いた。
ランドマーク獲得を確認後すぐに三峰岳に向かう。
ただし残念なことに熊ノ平小屋は間に合わない。
ルール違反ではあるが少し過ぎた広場でビバークした。
【2日目】塩見岳
1時半ごろ目が覚め準備を始める。この日はもともと0時に起きるはずだったが1日目のペースが良かったのと予定より距離を稼いだのでその分を睡眠に充てた次第だ。
赤い明かりをつけて準備していたところ既に2名ほどの方に挨拶をされた。TJARのスタッフである。
今年は正規の開催年。既にトップ選手がこの朝に塩見岳を通過するらしい。
駒ヶ根までの順位は知っていたがその翌朝にもう塩見に来るとは知らず…。
旧キャンプ場跡を抜けると3000m級の巨大な殿堂が朝日に照らされた。
そして光源の方角には日本のNo.1とNo.2が望む。これほど贅沢な朝は無いだろう。
写真を撮り終えるとすぐに塩見岳はガスに消えていった。名前の通り塩対応である。
縦走をしない場合、塩見岳は塩見小屋からのピストンのようだがどちらも険しい。
北岳からの場合、急斜面を登る。小屋からの場合、早月尾根の最後付近に匹敵するが岩場を有する。威圧感が凄いのだ。
塩見岳を後にし小屋に立ち寄ってバッジを買った。おやっさんも塩対応だ。見て見ぬふりをする。自分は他人に対してこうだがそれを自分が見ると結構辛い、気をつける事にした。
営業時間前だったが何とかバッジを購入。
2日目はこれで終わり、高山裏避難小屋に向かう。
目的を達するとその後が辛い。消化するしかないからだ。だが何とか気持ちを保てた。
三伏峠を過ぎたあたりで土井選手が入ってくると(周り)ソワソワしていたからだ。
やはりTJARは憧れる、どんな選手でも毎回見ておきたい。
そして土井選手はギャラリーの拍手の中、霧の中から現れた。
足のケアをするため小休止とのこと。
こちらも歩みを進めたく続きを始める、そして烏帽子岳で土井選手に追いつかれ道を譲った。
高山裏避難小屋に着くとビックリした。
山岳界のレジェンド、平出和也氏がお昼ご飯を食べていたのだ。TJARの撮影だという、しかもこの後、めっちゃでっかいザックを背負って荒川小屋まで1時間半で行くという。
選手だけでなくスタッフも人間ではダメなのだ。
高山裏避難小屋の水場(YAMAPの)は涸れている。水を汲むには2箇所目の旧水場から更に100mほど下った場所に行く必要がある。脚を酷使した。
おやっさんはテントのアサインを覚えておらず現場で2、3組混乱したが人はいい。
ここでもお酒2缶とコモパンを買った。
お酒は飲んでも酔えない、それ以上に興奮している自分がいるのだ。
結局寝付けず23時半に3日目を開始した。
【3日目】悪沢岳・赤石岳・聖岳
避難小屋から前岳まで700mを一気に登る。
2800mほどを越えると岩場の斜面を登る。振り返ると昨日歩いてきた稜線上に光が見える。恐らくTJARの人だろう。前岳に出ると荒川小屋裏の山頂からもライトがこちらを照らす。紛らわしくて申し訳ない。
自分は悪沢岳に向かった。
悪沢岳(東岳・荒川岳)は荒川中岳からのアプローチがきつい。一度落としてから150mほどをプッシュさせる。そして帰るにはまた100mほど荒川中岳を登るのだ。
2日目の序盤から脚を酷使したが荒川中岳から見るこの日の朝焼は格別だった。
分岐に差し掛かり赤石岳に登るため荒川小屋を目指す。
小屋まで500mほど下るがその直前から見た小赤石岳は言葉にならない程だった。
これが優勝というやつか。
うまく言語化できないのでモルゲン小赤石を見ていただくかその目で実際に見てほしい。
赤石に取り付くと1番の選手がやってきた、そして選手を追いかけては2度3度カメラを担いで全力疾走するカメラマン。この世界は何かおかしい。
赤石避難小屋はおやっさんがとても良い人だった。他の登山客の反応を見ても有名みたいである。
バッジは買えなかったがコモパンを買ったところ他の登山客が置いていった食べ物と登頂証明のシールをくれた。
おやっさんによると台風が発生しており13日にはアルプスも影響範囲に含まれるといい、その場でどうするか決めればフォローはしてくれるという(他の小屋に頼むか予約はしてないが赤石小屋に泊めてくれたということか?)
とりあえずこの日の予定に翌日入れる予定の聖岳を入れることにした。
赤石から百間洞山までの下りはかなり脚に来るがその後の中盛丸山もかなり精神的ダメージがでかい。稼いだ標高は使わず単に通過点でしかないからだ。
ただ、ここはTJARの戦士たちも同じ気持ちだということを考えると冷静さを取り戻した。
そして衝撃の事実が一つ。
ずっと兎岳だと思っていた山こそ、聖岳だったのである。
聖岳へ行くには兎岳を2500mほどまで降下して一気に登る。高山あるあるだが登っても登っても山頂が見えない。
そしてなんとか着いたが時すでに遅し。
聖岳は雲の中だったのである。
聖岳・奥聖岳を後にしこの日の宿は聖平小屋を目指す。
聖平小屋は予約不要でもテン泊できる。ただし予約者より場所は奥だ。
ツェルトを張るとどんどんガスが濃くなる。
そして夕方から土砂降りになった。
気づけばツェルトが床上浸水。
原因は寒さ対策のために敷いたグランドシートが防水加工のため身体の重みでプールが爆誕しそこに雨水が溜まったのだ。
結局、寒さで寝られず23時に起きることにした。
暖を取ろうととライターをつけようとするも火がつかない。壊れた。
全身は濡れてるし体温は上げられない。
この時点で、台風接近、どうせ晴れないからツェルト干せないので張れない、モバイルバッテリも残量が怪しい。
以上から8/12の下山を目指すことにした。
23時半、休憩中のTJAR戦士と出待ちのスタッフに間違えられながらスタート
【4日目】光岳
ずっと雨でとにかく寒い。南岳から茶臼岳まではほぼ吹きっさらしである。
登っても疲れるが体温は上がらない。
これでも夏なんだから恐るべきアルプス。
茶臼岳に着くとアップダウンを開始するが光岳までは標高を落としながらのアップダウンである。
逆を言えば帰りは標高を上げながらのアップダウンなのでかなりキツイ。
雨は止むことなく時折雷鳴を轟かせながら暗闇の樹林帯を歩く。
実は一度帰った日曜日に自転車をこけさせてしまい左膝から地面にぶつけたため打撲していた。山登りするとアドレナリンパワーで痛みは和らぐがさすがに4日目となると疲労が溜まってきておりかなり痛む。
また寝てないのでとにかく眠い。
少し歩いては立ち寝する。目を瞑れば夢を即座に見るなんて漫画の世界かと思っていたが実在するのだった。
朝になり周囲が明るくなると眠気もおさまった。
そして光岳に到着。
地図では小屋の延長にあるが実際はかなり奥である(小屋から15分くらい?)。
すぐさま下山を開始する。
茶臼岳では電波が入った場合、まずバス会社に電話した。8/13の畑薙→静岡駅を8/12に変更したいからだ。コールセンターに掛けたがセンター側では予約表を把握していないため運転手に聞いてOKもらえたら変更可能ということだった。
ということは出発前の14時までに下山せねばならない。
ところが下山は間に合わなかった。
ここ最近、畑薙ではドコモ系が繋がるようになったという。
モバイルバッテリもなくなりあと30%のスマホを使って千代田タクシーに連絡、下山は可能となった。
バスをキャンセルしようとWEBを見たら「運休」の文字が。あとあと掛かってきた電話によると台風のため12日と13日を運休にしたとのことだった。
間に合わなかったのではなくバスそのものななかったのだ。
つまり今回自分はスマホの電池残量、畑薙の電波関係、タクシーを呼んだこと、の運で下山できた。重なりすぎてちょっとこの先が怖いが…。
一度は諦めた南ア縦走だったが達成することはできた。
これで98座。
再来週の利尻岳と(立ち入り禁止だが)草津白根山で完成となる(YAMAP上は奥穂と甲武信ヶ岳のランドマークが無いのでまた登る)。
エスケープが無いのもあるがこの時期でも南アはTJAR関係者を除けば人は少なかったように思う(この山域だけかもだが)。
3000m級はどれも登り応えあるし、また行きたい山々となった。
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